社会の未来を語るキーワード「シンギュラリティ」をテーマに、
長谷川章のアート眼が捉えるものを連載していきます。
人類が生命を超え、加速する未来を可視化する鍵を探ります。
地球はすでに脳である
長谷川章は、これまでに映像作家として、NHKニュースタイトルやオリンピック、
NHK大河ドラマなどの番組タイトルバック制作、中国国営放送CCTVのロゴ制作、
TV-CMを数千本制作してきた。
しかし、商業的広告に嫌気がさして55歳にし、10年ほど前から構想してきた
環境映像「デジタル掛軸」に取り組み、情報としての映像ではなく、
感覚にダイレクトに捉える事が出来る「デジタル掛軸」を発表し
デジタルアーチストに転換した。
これが今や世界で10万人がプレイをし、
1兆円産業とまでなった今日のプロジェクションマッピングの始まりである。
以後、アテネオリンピック記念アクロポリスに始まり、アメリカ、ブルガリア、中国など国内外にインストールを重ね、ZERO ONE SAN JOSE ART FESTIVAL ではアメリカパブリックアート1907ベストアーチストに選ばれ、2013年にはノーベル賞のナイトカップ晩餐会でのサプライズアートに至る。そして、これまでに世界遺産など400箇所の「デジタル掛軸」インストールを重ねて来た。
「デジタル掛軸」は、光が奏でる色彩のシンホニー
しかし、
プロジェクションマッピング、3Dの巨大映像にすぎない。
「デジタル掛軸」は、世界にひとつ「移ろう芸術」であり、目で聞く音楽に近い新しい芸術カテゴリーである。
これからの芸術の方向性を「移ろう芸術」「一期一会の芸術」「色即是空≒是即色即」(これら3PMにはない概念)と定義づける。
DK=「デジタル掛軸」は何かの表現ではない。
夕陽のように圧倒的に美しい自然を眺めるのに似ている。
その出会いの瞬間、瞬間の連続。
近代社会の人類の体内時計は人口の光の氾濫で狂ってきている。DKはそれを気づかせてくれると同時に、宇宙と自然のリズムを再び目覚めさせることができる。
過去の芸術は、彫刻や絵画など被写体を描き「留める」ものでしかなかったが、DKは、移ろいを捉えるもの。
それは動画でもなく静止画でもない移ろいを環境化したサイレントなシンホニーであり、
己が今生きている事を捉える時、時間と空間の拘束から時間の外へと解放される。
3Dアニメーションのプロジェクションマッピングとはプロジェクターと言う道具は同じとはいえ、コンセプトが異なっており、似ても似つかぬものである。
伊勢神宮高城治延小宮司から「慎」の名をいただきました。
「デジタル掛軸は、普遍的な魂の形式「慎」であり心の鏡です、思考からときはなたれた感覚秩序の世界です、そして「慎」は闇に宿る希望です」
と、お言葉をいただきました。
「デジタル掛軸」の本来の概念を生かし、世界の壮大な秘境大自然にデジタル掛軸を掛けて行く計画を進めておる。
長谷川章の人生は、メディアおよびデバイスの変革に纏わる、波の連続の中にあった。
手回し式のレコード蓄音機に始まり、映画、ラジオ、テレビ、テープレコーダー、ビデオレコーダー、パソコン、インターネット、スマートフォン。
この数十年の変革と共に、産業や経済も大きく転換をしてきたのだ。
そして、全てのデバイスがインターネットで世界のネットワークとつながっており、
それは巨大な一つのコンピュータとして形成しているのです。
それらの端末にアクセスするのは、人間の意思、脳の活動と言えよう。
つまり、地球はすでに一つの脳となっておるのです。
ただし、これらはすべて過去DATAにすぎません。
過去DATAの編集から、今日の国家や、企業、教育などの組織化を作り上げるための兵器だったとも言えよう。
最近多くの人々は、予測不可能な時代だ!!と嘆いておるが、
これまで特定の既得権も持つものだけの過去DATAだ、
GoogleなどのDATAの無料化で、誰でも先生となってしまっている。
今後5年ほどの時間で、コンピュータの処理能力が現在の1万倍になると言われる中で、人間がコンピュータに、追い越されてしまうと、世界はどうなるのか?
その時、人類が経験したことがないシンギュラリティ現象が起こるのだ。
そして、人類はどこへいくのか?
その答えは、自然にあるのです。
DATAはすべて過去DATAで、未来も過去DATAの編集によるものだとすると、
今、この瞬間はどこにあるのか?それは、私という個人のなかにあるのです。
つまり私のなかにしか「今」という瞬間が無いと言う事だ。
そしてそれは、73億人の私があるという事、73億という数の「今」があるということだ。
過去DATAは「時間」という概念の元で管理され、「時間」がなくなると崩壊する。
つまり、「私」と「時間の外」をリアルタイムにどう結びつけていけるか。
そこにシンギュラリティ革命への答えある。
この度、長谷川章は最先端表現技術利用推進協会の会長に就任しました。
これまでの実践してきた経験と知恵を生かしていきたいと思っております。
個人が尊重される時代となる『私へ帰る』の観点から、「地球はすでに脳である」と定義する。
地球上のコンピューターはすべてネットワークに接続され、
端末からは毎日、個人が大量の情報を入力している 入力された情報は個人を介し、
ネットワークを通じて、評価され、拡散され、伝搬していく 地球上のネットワーク網を
ニューロン個々のユーザーをシナプスと見立てると地球はすでに巨大な脳であると言える
(いま仮に地球規模の脳を、地球脳と呼ぶ)
地球脳を、小さな問題から、地球規模の問題まで、あらゆる問題を解決するための
アイデア創出ソリューションシステムとして利用する。
新・表技協の新・コンセプト Live Net FCO (feedback.cycle.option)を
アイデア創出のための 地球規模ライブカンファレンスシステムへと進化させたい。
アイデアは企業のものではなく、 個人のものであり、同時に全人類の財産でもある。
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