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建設技術は、人類の活動空間およびそれを取り巻く自然環境の多様性を反映し、広範な分野に及びます。今回ご紹介する海外の土木IT関連Webサイトは、韓国における建設技術複合体および交通情報センターのメッカと自ら位置づける「韓国建設技術研究院(Korea
Institute of Construction Technology:KICT)」です。
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Korea Institute of Construction Technology (http://www.kict.re.kr/eng/) |
KICTは、韓国政府の政策策定、あるいは国民のニーズに適し、安全で良質な国土開発を可能にするための研究開発に責任を有する政府支援の研究機関です。
国土の将来的な価値の創造に向けた自らのミッションとして、建設技術を専門とする研究機関、建設技術に関する研究開発のコーディネーター、建設技術に関する知識や情報を集積するセンターといった機能を列挙。それらを通じて世界をリードしていく、とのビジョンを掲げます。
同研究院の発足は、財団法人としてスタートとした1983年に遡ります。それが政府支援の研究機関に転換したのは1988年。その後1997年、イルサン区(キョンギド、コヤン市)に研究複合体(Research
Complex)を竣工。1999年には、NCL(National Construction Lab of Korea)を統合、併せて、韓国公共技術研究会(Korea
Research Council of Public Science and Technology:KORP)傘下の研究機関として再生。また、2004年に振興財団法に基づく政府支援研究機関に転換。さらに2008年、韓国知識経済部(Ministry
of Knowledge Economy)内の韓国産業技術研究会(Korea Research Council for
Industrial Science and Techno-logy:KOCI)傘下の研究機関に転換しています。
設立以来、KICTは韓国国内で検討中のさまざまなプロジェクトや社会問題への取り組みに資する優れた研究成果を納めてきました。
建設技術および国民の居住性の向上に向けた専門的な研究を実施するKICTの研究体制は、
- 建設品質の管理・向上のための計画や研究、公共サービスを提供する建設品質政策本部
- 公共の安全と生活の質の向上に向け材料や構造の分野で基盤的・先端的技術を開発する構造研究領域
- 安全かつ快適な道路環境のための基礎および応用研究を行う道路研究領域
- 地殻構造の安全性や効率性、環境健全性に適応した先進の地質技術を開発・普及する地盤工学研究領域
- 河川やその他水資源の効果的な政策立案や計画、保全のための技術を開発する水資源研究領域
- 持続可能な開発と快適な自然景観の創造のために環境親和型の建設技術を開発する環境研究領域
- 安全かつ健康的な生活を実現するための新しい建築文化と環境を創造する建物・都市研究領域
- 火災安全と施設の先端技術を通じ、安全かつ快適な空間を確保することにより国民の生活の質を向上させる火災・工学サービス研究領域
- 建設産業の国際的な競争力を確保し、建設プロジェクトマネジメントの進展に基礎を置く建設工学・管理研究領域
- 情報指向技術を通じて建設を合理化し、生産性を向上させる建設情報研究領域
- 建設や運輸分野におけるGIS(地理情報システム)やLBS(位置情報に基づくサービス)活用について研究するユビキタスな土地政策の実施研究領域
―の各部門から構成されます。
たとえば、道路の領域ではITS(高度道路交通システム)のほか、道路や橋梁、トンネルなど国の主要なインフラに焦点を当てた施設保全システムを開発・運用しています。
また、水資源の領域では水資源を管理・運営するための長期的かつ広範な対策を策定するプロセスで、水害や干害を防ぐ施策について考案。四大河川の大規模整備プロジェクトの基本計画などを策定しています。
つまり、KICTは洪水や地震、ビル火災のような災害、あるいは、公共の安全に関わる出来事に取り組むための技能を研究。それらと並行して、低炭素かつ低電力のグリーンホームや環境親和型の建設を確実にする環境都市技術の開発にもフォーカスしています。
KICTが策定したKICT 2010は、量的成長に基づき質的成長を実現しようという中長期の開発計画。そこでは韓国建設産業の主要な問題に取り組み、低炭素と政府により描かれたグリーン・グロウス(持続可能な成長)を原則とする国の方針を反映し、また国民の安全な暮らしを高め、さらに政府支援の研究所としてのKICTのアイデンティティを確立することを考慮。追求すべき5つの戦略的目標と7つの主要研究プロジェクトを描いています。
その他、KICTは人的資源の向上に注力。併せて、研究インフラの向上を推進。SOC
DIETセンターといった大規模デモンストレーション施設を設置するとともに、実験用最先端設備の確保を図っています。
さらに、KICTは気候変動や低消費電力の住宅技術向け最先端技術を含む未来型、環境親和型技術の研究を展開しています。
KICTのもう1つの大きな役割が認定、認証、試験。保有する設備や技術を使い、建設交通部により委嘱されたそれらの各種サービスを提供します。
これらのアプローチにより、KICTは高度な建設技術の絶え間ない開発および国内のイノベーションを通じ、韓国の建設技術のステータスを世界的レベルへと高めることを先導していくとしています。
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■ トップページ:
「Korea Institute of Construction Technology
(KICT)」 |
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■ 主要研究施設のページ |
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■ 7つの主要研究プロジェクトの
ページ |
※画像はKICTにより提供(images provided by KICT)
※この記事は、KICTの許諾により上記サイトの内容に基づいて書かれています。 |
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(Up&Coming '11 盛夏の号掲載) |
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