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杭基礎の設計、基礎の設計計算のなぜ?
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水平変位の制限を緩和する杭基礎の設計について、杭基礎設計便覧と道路橋示方書の2つの方法がありますが、そのどちらを適用すればよいのでしょうか? |
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水平変位の制限を緩和する杭基礎の設計は、「杭基礎設計便覧(平成18年度改訂版)(H.19.1)社団法人日本道路協会」(以下「杭基礎設計便覧」とします)と「道路橋示方書・同解説IV下部構造編(H.14.3)
社団法人日本道路協会」(以下「道路橋示方書」とします)で異なる設計法が示されており、どちらの設計法を適用すればよいか明確ではありません。しかしながら、杭基礎設計便覧とは、本来、道路橋示方書を補完するものとして刊行されたものであり、道路橋示方書の背景や設計の基本的な考え方,新しい研究成果などが紹介されたものです。
杭基礎設計便覧が発刊されたからといって、道路橋示方書の設計法を否定するのではなく、例えば、杭基礎設計便覧(P.265)の記述、
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1) |
道路橋示方書の設計法
レベル2地震時のような大変形時までの挙動に対する照査や変位量の制限を特に設けない場合での地盤の非線形挙動を扱う際に有効な方法 |
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2) |
杭基礎設計便覧の設計法
地盤抵抗を弾性限界とみなせる範囲において有効な方法 |
との位置づけを考えれば、設計対象により使い分けるのが適切と考えられます。
また、「基礎工(総合土木研究所)2006.12月号.P.040〜」の「今回の杭基礎設計便覧の改訂において従来の方法に加え、「水平変位の制限を緩和する杭基礎」の照査方法について具体的な考え方が示された。」との記述においても、従来の方法、つまり道路橋示方書の考え方を否定するものではないことが分かります。
これより、上記の杭基礎設計便覧の記述を勘案すれば、地盤抵抗を弾性限界とみなせる範囲内であれば杭基礎設計便覧の設計法を、軟弱地盤等でレベル1地震動においても地盤の塑性化が進行すると考えられるケースにおいては道路橋示方書の設計法を適用するのがよいと考えられます。しかしながら、地盤抵抗を弾性限界とみなせるか否か判断の基準となる明確な指標はありませんので、最終的には、設計者の判断によるものと考えられます。 |
なお、一般に、地盤抵抗に対して基礎に作用する荷重が小さい場合、杭基礎設計便覧の結果の方が厳しくなり、逆に地盤抵抗に対して荷重が大きい場合には、道路橋示方書の方が厳しい結果を示すと考えられます。
本プログラムでは、上記の考えに対応するため、水平変位の制限を緩和する杭基礎の設計の機能として、
・道示IVモデル ・杭基礎設計便覧モデル
の2種類を用意しており、「設計条件」画面において、設計者の方のご判断によりどちらの設計法を適用するか選択していただくようにしております。
上記の選択は、「杭基礎設計便覧の適用基準」の「H19年1月」をチェックした場合においても有効で、このため、杭基礎設計便覧(H19.1)準拠時であっても、道示モデルにて水平変位の制限を緩和する杭基礎の設計を行うことも可能です。 |
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VRのなぜ? 解決フォーラム |
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UC-win/Road |
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このコーナーでは、UC-win/Roadに関する皆様からのお問い合わせ内容で、比較的多いご質問に対してお答え致します。今回は「UC-win/Roadでの交通設定で、拡幅時に走行する車両台数を任意に設定するには、どのようにすればよいか。」について、お答え致します。
通常拡幅時には、それまでの車両数が均等に分岐するようになっています。
拡幅後左車線は左折専用で走行台数が少なくなる、あるいは右折専用車線で台数が増えるなどの設定を行いたい場合は、次の手順で設定を行います。
前提として片側2車線道路で走行台数が200台であると仮定します。
A: |
交差点直前で左側に1車線増えたものとし、左折車を30台に制御したい場合での説明を行います。すでに断面は整っていると仮定します。 |
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1. |
縦断線形の編集画面で、車線数が増えるTransition断面を編集します。 |
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2. |
車線ごとの重みを変更します。1車線に100台走行してくることから、車線1番には30、車線2番には70と入力します。 |
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3. |
実際に3次元空間で確認すると、この拡幅位置を境に左の車線から30、70、100の割合で車両が走行します。 |
B: |
もう一つ、今度は右に増えるケースを想定します。右折車線が中央分離帯側に増え、右折車が40台であると仮定します。 |
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1. |
縦断線形の編集画面で、車線数が増えるTransition断面を編集します。 |
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2. |
車線ごとの重みを変更します。今度は、車線1番には60、車線2番には40と入力します。これは、車線が増える箇所を基準に考えているため一番左の車線は考えずに、右側の車線と右折用に増える車線とを考えて、入力を行うようになっています。車線の外側から同じ番号で対応しているわけではありませんので注意が必要です。 |
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3. |
実際に3次元空間で確認すると、この拡幅位置を境に左の車線から100、60、40の割合で車両が走行します。 |
また、ここでのTransitionを利用して、大型車両など特定のプロファイルの車両ごとに車線に対して異なった比重を配分することが可能です。この機能をご利用頂き、交通流の様々な制御に生かしていただきますようお願いいたします。 |
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動的解析のなぜ? 解決フォーラム |
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UC-win/FRAME(3D |
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ファイバー要素を使用するにはどのような点に留意すればよいか? |
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まず、ファイバー要素とは断面をメッシュ分割し、各セルにヒステリシス(材料の応力とひずみの関係)を与える要素です。
材料のヒステリシスには大きく分けてコンクリート・鉄筋・鋼板・PC鋼材・繊維補強シートをサポートしています(※一部ヒステリシス拡張オプションあり)。
モデル化には部材の特性に合致したヒステリシスを選択することが必要です。例えば、鉄筋コンクリート橋脚を道示X耐震設計編にしたがって照査する際には、コンクリートのヒステリシスは「Hoshikuma(帯鉄筋による横拘束効果を考慮できるモデル)」を選択しなければなりません。
UC-win/FRAME(3D)ではファイバー要素に「オリジナル」・「2次」・「1次」をサポートしています。ファイバー要素の長さをどのように設定するべきか、というのは難しい問題ですが、以下のような性質を考慮した上で設定して下さい。
●オリジナル:
UC-win/FRAME(3D)オリジナルのファイバー要素は、半区間を曲率一定と仮定しています。道路橋示方書X耐震設計編などで得られる塑性ヒンジ長Lpを参考に、その2倍程度としてください。要素長が極端に短い、あるいは長い場合は収束しにくいか精度が確保できなくなりますので、プログラムはファイバー要素の長さが断面高さ(幅と高さの小さいほう)の0.5倍から2倍の範囲内にあることをチェックし、範囲外の場合は警告を表示します。
●2次:
この要素は有限要素法でよく用いられるアイソパラメトリック要素(3節点、棒要素)です。要素の変位関数と形状関数を同じ2次の多項式で与えたものです。曲率分布は1次曲線となります。
●1次:
この要素は有限要素法でよく用いられるアイソパラメトリック要素(2節点、棒要素)です。要素の変位関数と形状関数を同じ1次の多項式で与えたものです。曲率分布は要素長で一定となります。
断面のメッシュ分割数は、断面高さ方向に20分割程度が目安です。細かくすることで精度・収束性は向上しますが解析に要する時間・結果ファイルのサイズは大きくなります。なお、セル数の上限は1つの断面要素に対して1000となっています。
ファイバー要素はその性質上、曲げと軸力の練成を自動的に考慮できるという特徴を持っています。また、断面をセルに分割することで2軸曲げ問題に対しても高精度の解を得ることができる要素です。是非ご活用下さい。 |
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