Civil Engineer's Forum-FORUM8
このページをスタートページに設定する QR

Facebook - FORUM8

Twitter - FORUM8

instagram - FORUM8

YouTube - FORUM8

 サイトマップ | ご利用条件 | お問い合わせ | 英語翻訳サイト | Japanese | English | Korean | CHS/CHT | Vietnam | Francais

Support Topics
 サポートトピックス・CAD / UC-1シリーズ

砂防堰堤の設計・3DCADのなぜ? 解決フォーラム

土石流時の安定計算における堆砂面について

保守・サポートサービス関連情報

土石流時の安定計算における堆砂面について、『土石流・流木対策設計技術指針 解説 2016年4月』(以下、指針)の6ページに次のような記述があります。


土石流時の場合、土石流荷重は最も危険な状態とし、堆砂地が土石流の水深(Dd)分だけ残して堆砂した状態で土石流が本堰堤を直撃したケースを想定する(図−3参照)。

これは、土石流時の安定計算において、土石流による全荷重が堰堤に作用するように堆砂面を下げて安定計算を実施しなければならないということを意味しております。指針の図−3に「本来の堆砂面」と「計算時の堆砂面」を追記したものが図1です。「本来の堆砂面」がある位置は、計算時に土石流の水面となります。

図1 不透過型砂防堰堤 越流部の設計外力図
(H<15m、上段:土石流時、下段:洪水時)

改訂前の指針(2007年3月)では、これが越流部の安定計算に対してのみの適用となっていましたが、改訂により非越流部の安定計算に対しても適用されるようになりました。改訂後の指針(2016年4月)の15ページに次のような記述があります。


(1) 非越流部の安定計算

非越流部の本体の断面は、非越流部にかかる設計外力に対し、越流部と同様の安定性を確保する。

(略)

ただし、本指針2.1.3.2(1)解説Aのように土石流ピーク流量を袖部を含めて対応する水通し断面とする場合は、次の(a)、(b)のとおり堆砂面を想定したうえで、複数の断面で安定計算を行う。

(a) 計算を行う断面において、堆砂面を水通し天端の高さとしても土石流の水深が当該断面での袖部の高さを上回らない場合は、水通し天端まで堆砂した状態で安定計算を実施する。

(b) 計算を行う断面において、堆砂面を水通し天端の高さとすると土石流の水深が当該断面での袖部の高さを上回る場合は、袖部を上回らないように堆砂面を下げ、全土石流流体力が、堰堤(袖部を含む)に作用するとして、安定計算を実施する。

上記の記述において、特にご注意頂きたい点を青字にしました。この「土石流ピーク流量を袖部を含めて対応する水通し断面とする場合」とは、「土石流ピーク流量に対する越流水深」あるいは「最大礫径」によって水通し断面を決定する場合において、地形等の理由により水通し断面を適切に確保できない場合に、袖部の一部を水通し断面として扱って設計する場合を指します(図2)。

図2 土石流ピーク流量を袖部を含めて対応する水通し断面

上記の(b)を基に作成した設計外力図が図3です。今回は、その入力方法を紹介します。

図3 不透過型砂防堰堤 非越流部の設計外力図(Dd>H’)

入力方法

まず、形状画面において、図4のように入力を変更します。堰堤タブの中にある水通し断面タブを開き、[水通し高さに設計水深を使用する]を「しない」としてください。これを「する」とした場合、設計流量画面における越流水深および設計流量から水通し高さが自動で決定されてしまうため、土石流ピーク流量に対して袖部を含めなくても対応できる水通し断面となってしまいます。

次に、その下にある[土石流ピーク流量に対する袖部の越流]を「考慮する」としてください。すると、その下にある[土石流が袖部を越流する場合の対応]の入力が有効になりますので、これを「堆砂面を下げる」としてください。もし、地方自治体等が発行している同様の文書に、堆砂面を下げない場合も照査しなければならない旨の記載がある場合、これを「堆砂面を下げない」とするデータを作成してください。


図4 入力画面


前ページ
  
インデックス
  
次ページ
(Up&Coming '20 春の号掲載)
戻る
Up&Coming

FORUM8


お問合せ窓口




[ ユーザー紹介 ]
株式会社 溝田設計事務所
公立諏訪東京理科大学 工学部 機械電気工学科
Kemmochi Design Office
[ イベント案内 ]
デザインフェスティバル2024のご案内






>> 製品総合カタログ


>> プレミアム会員サービス
>> ファイナンシャルサポート

最近リリースした製品
電子納品支援ツール Ver.18
GSS「情報共有システム(オンライン電子納品)」
鋼断面の計算(部分係数法・H29道示対応) Ver.2
UC-BRIDGE・3DCAD(部分係数法・H29道示対応) Ver.2
深礎フレームの設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応) Ver.5

キャンペーン実施中
マルチライセンスキャンペーン
イベント・フェア参加キャンペーンキャンペーン
Shade3D・F8VPS 20%OFF

セミナー・イベントカレンダー
開催間近のセミナー
11/22  弾塑性地盤解析(2D/3D)
11/26  都市の地震防災
11/27  基礎の設計・3D配筋(部
  分係数法・H29道示対応)
11/28  大型土のう/補強
  土壁の設計体験

ソフトウェア/支援サービス
VRソフト(バーチャルリアリティ)
《UC-winシリーズ》
・道路・シミュレータ
・ドライブ・シミュレータ
・マイクロ・シミュレーション
・避難解析・シミュレーション
>>その他VRソフト
FEM解析ソフト
・3次元プレート動的非線形解析
・2次元動的非線形解析
・総合有限要素法解析システム
>>その他FEM解析ソフト
土木・建築・設計ソフト
《UC-1シリーズ》
・構造解析/断面
・橋梁上部工
・橋梁下部工
・基礎工
・仮設工
・道路土工
・港湾
・水工
・地盤解析
・CAD/CIM、建設会計
・維持管理・地震リスク
・建築
・船舶/避難
>>その他土木・建築・設計ソフト
クラウド
《スパコンクラウド®》
・スパコンクラウドサービス
《VR-Cloud®》
・リアルタイムVRシステム
解析支援サービス/サポート
・UC-win/Roadサポートシステム
・設計成果チェック支援サービス
・Engineer's Studio®解析支援
・地盤解析支援サービス
・EXODUS/SMARTFIRE解析支援
・xpswmm解析支援サービス
・建物エネルギーシミュレーション
・3Dレーザスキャン・モデリング
・3D模型サービス
・3D報告書・図面サービス
>>その他支援サービス
各種ソリューション
・耐震診断/解析
・鋼橋設計
・橋梁新工法
・建築設計
・自治体
・医療系VRシステム
・パーキングソリューション
・ECOソリューション
>>その他ソリューション