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生体認証 |
IT TERMS INFORMATION
2015-No.4 |
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「生体認証」とは、指紋などの人間の身体的特徴や癖などの行動的特徴の情報を用いて、個人の認証を行う認証技術です。「バイオメトリクス認証」とも呼ばれます。
私たちは普段、PCや会員制のWebサイトにログインする際に、キーボードを使用してIDとパスワードを入力することで認証を行っています。このパスワードを使用した認証方法を「パスワード認証」と呼びます。パスワード認証には盗聴や、盗難などの危険が潜んでいます。パスワード入力画面を覗き見されたり、通信を傍受されるなど、様々な方法でパスワードが盗まれてしまう危険性があります。また、パスワードが盗まれてしまうと、誰にでも使用できてしまいます。加えて、利用者がパスワードを忘れてしまうというリスクもあります。パスワードを忘れてしまった場合、本人でも認証できなくなってしまいます。
「生体認証」は「パスワード認証」に比べて、安全な認証技術です。「生体認証」は人間の身体的特徴や癖などの行動的特徴を用いて認証を行うので、他人に盗まれる危険性は低いと考えられています。さらに、指紋や癖などの本人しか利用できない情報を使用して認証を行うため、他人に使用される可能性も低いと考えられています。もちろん、パスワードのように忘れてしまうこともありません。
一口に生体認証と言っても、様々な種類があります。ここでは、代表的な生体認証の方法を紹介します。
指紋認証 指紋を使用して、認証を行う方法です。現在、もっとも多く利用されている生体認証の方式といえます。最近はスマートフォンにも搭載されているため、皆さんも利用したことがあるのではないでしょうか。
虹彩認証
虹彩(目の色のついた部分)を使用して認証を行う方式です。虹彩は経年劣化がほとんどなく、誤認率が非常に低いのが特徴です。
静脈認証
手のひらや指先の静脈のパターンを使用して認証を行う方式です。指紋や虹彩よりも盗まれる可能性が低く、大きさ以外は障害変わらないので、安定して高い認証率を得ることができます。
その他
この他にも、声を使用する認証方法や、顔を使用した認証方法、筆跡を使用する方法など、様々な生体認証の方法があります。
2015年7月29日から提供が開始された、Microsoftの最新OS「Windows10」には「Windows Hello」という生体認証機能が標準で搭載されています。「Windows Hello」に対応しているPCを使用すればIDとパスワードを入力することなく、生体認証を利用してPCにログインすることが可能です。「Windows Hello」は「指紋認証」「顔認証」「虹彩認証」の3種の認証方式に対応しています。それぞれ、以下の対応デバイスがあれば、利用可能です。
- 顔認証:Kinnect for Windows v2など
- 虹彩認証:Intel RealSense対応カメラなど
- 指紋認証:指紋認証リーダー
「Windows Hello」は高い判定率をうたっており、誤検出による認証不可が発生する確率は2〜4%ほどだそうです。企業用とでもストレスなく、高いセキュリティを実現できると同社は説明しています。
■生体認証の種類
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