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国土交通省国土技術政策総合研究所より「道路工事完成図等作成要領」が8月に公開され、その本格運用が国土交通省直轄工事において開始されました。
この要領案は、道路の維持管理に必要な情報(道路基盤データ)を施工段階で電子化(図面に属性情報として付加)し、維持管理段階での情報利活用の利便性を向上させることを目的に策定されたもので、データ形式にはSXF
Ver.3を採用し、その作成のための基準として「道路基盤データ交換属性セット(案)」も合わせて策定されています。
フォーラムエイトでは、この要領案に準じた「道路基盤データ交換属性セット(案)」対応機能に対応したを「UC-Draw Ver.4」を9月にリリースしました。
今回は、この要領案で作成する図面と、UC-Drawで対応したその作成機能についてご説明いたします。
※「道路工事完成図等作成要領」・「道路基盤データ交換属性セット(案)」の詳細につきましては、以下の「国総研GISサイト」をご覧ください。
http://www.gis.nilim.go.jp/kokusouken/kiban.htm
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●作成する図面
「道路工事完成図等作成要領」で対象としている図面は「完成平面図」で、その図面に作図されている図形に維持管理段階で使用される道路基盤データをSXF
Ver.3の属性として付加します。
1)属性付加の対象となる図形
■点データ 地物名称:距離標・斜面対策工、フィーチャ:点マーカ
■線データ 地物名称:道路中心線・管理区域界・区画線・停止線・斜面対策工、フィーチャ:折線(線分)・円弧
■面データ 地物名称:植栽・橋梁・トンネル・法面・擁壁・横断歩道・横断歩道橋・地下横断歩道・ボックスカルバート・建築物・橋脚
斜面対策工・シェッド・シェルター(道路面):車道部・車道交差部・踏切道・軌道敷・島・路面電車停留所
自動車駐車場・歩道部・自転車駐車場
フィーチャ:既定義ハッチング
※道路基盤データとは、当該工事に関連する道路施設の諸元等を取りまとめたもの
(要領では工事施設帳票と定義されています) |
2)付加する属性
■距離標:GIS_ID、設置日、路線番号、
現旧区分、上下区分、
接頭文字、種別、距離程、
緯度、経度、高さ
■距離標以外:GIS_ID、設置日 |
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●UC-Drawでの道路完成平面図 作成機能
「UC-Draw Ver.4」では、道路完成平面図を効率よく作成するための機能として、以下の機能をサポートしています。
1)縮尺・座標系変換機能
「道路工事完成図等作成要領」では作図する図形の縮尺や座標系が決められています。元となる図面の縮尺や座標系が要領案と異なる場合、容易に変換できる機能をサポートしています。
2)属性付加機能
図形に道路基盤データ用の属性を付加する機能として、作図する際に属性も同時に付加する機能と、すでに作図されている図形に属性を付加する機能に対応しています。属性を付加する手順は、以下の通りとなります。
図形(フィーチャ)を作図(選択)→地物名称選択
→ 属性入力
なお、属性を付加する際には、図形が選択された時点で、その図形が対象とする地物名称のみを、地物名称が選択された時点でその地物に付加できる属性のみの画面を表示しますので、正確な入力が可能です。また、地物ごとにレイヤが決められており、そのレイヤの設定を自動で行います。
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3)属性確認機能
属性付加図形の強調表示や付加されている属性の一覧表示、図形を指定しての属性表示、道路面境界の重複表示、図形名称。図形識別番号表示などをサポートしており、属性が付加されている図形や、付加されている属性の確認が容易に行えます。 |
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4)図形編集機能
曲線の折線化や折線の編集(頂点追加・削除、折線結合)、交点自動生成など属性を付加する図形を効率よく編集するための機能をサポートしています。
5)その他
折線が自己交差していないかや閉じた面となっているかなどの図形チェックや、正しいレイヤが設定されているかや属性が正しいかなどのチェック機能をサポートしています。 |
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■UC-Draw 道路完成平面図オプション リリース日:2006年9月5日
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