新製品紹介
●UC-win/Road AP連携機能
Civil 3D/APS-win/HICAD |
●はじめに
道路計画及び設計業務から、継続してシミュレーションを実行しようとするプロセスにおいては、「道路設計システム」で作成された道路設計情報から、正確、かつ容易に、データの連動を実現することが重要です。昨年、第一弾として、HICAD/HICAP(渇。河技術情報)とのLandXMLエクスチェンジツールをリリースしました。今年は、第2弾として、オートデスク社より新バージョンとしてリリースされている「Autodesk Civil 3D」、及び、多くの道路設計技術者に利用されている潟Gムティシー社の「APS-MarkW
win]とのデータ連携を実現する、エクスチェンジツールを開発しました。ここでは、これらの道路設計システムと、UC-win/Roadとの「LandXML」ファイルフォーマットによる、データ連携用エクスチェンジツールについてご紹介します。
●3次元プロダクトモデルと「LandXML」
現在、国土交通省が推進する、CALS/ECでのCADデータ交換では、難易度や用途の複雑さに応じ、4つのレベル(出典元:財団法人日本建設情報総合センター)で標準化が進められており、2002年時点でレベル2でのCADデータ交換が実用化されています。今後、更なる研究と開発によって、レベル3、4の時代を迎えるものと思いますが、このレベル3,4の目指す仕様では、現状で流通している2次元的な情報では限界があり、次に述べる、「プロダクトモデル」の概念からも、3次元データとしての交換が必要と考えられています。プロダクトモデルは、3次元形状と共に多様な属性情報を持つ3次元CADデータです。現状の建設ライフサイクルにおいては、各段階で利用されているシステムの違い、それらの低いデータ互換率のため、円滑なデータ共有・再利用が行われていません。これらの問題を解決するため、多くの企業・団体・研究機関で、ソフトウェアに依存せず、建設分野に適した仕様のプロダクトモデルスキーマが策定され、対応したソフトウェアが開発されてきていますが、これらの中に、オーデスク社が中心に推進し、北米を中心とした建設・測量分野で多く採用されている「LandXML」フォーマットがあります。近年、日本国内においても、特に測量データとして多く採用されています。
●LandXMLエクスチェンジツールの機能と特徴
1)LandXMLフォーマットファイルとUC-win/Roadデータファイル(ファイル名.rd)との相互交換を行います。(交換対象要素は表1の通りです。)
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LandXMLからUC-win/Roadへの変換 |
UC-win/RoadからLandXMLへの変換 |
平面線形 Alignment
CoordGeom |
要素毎に分別された線形要素を、IP法での以下の4つのうちいずれかに合成してRDファイルを生成する。
(1)緩和曲線−円−緩和曲線 (2)緩和曲線−円
(3)円-緩和曲線 (4)円 |
P法での線形情報を、線形要素(直線、クロソイド、円の諸パラメータ情報に分解して出力する。 |
縦断線形
Alignment
Profile |
起点・終点標高と、縦断変化点での交点高、VCLにて変換する。
橋架・トンネル区間も読み込み可能 |
横断面
Alignment
CrossSects |
断面形状の全てを読み込む。
但し、法面は読み込む範囲の指定可能。 |
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切土・盛土範囲を除く、道路断面端の範囲で出力。
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地形
Surfaces |
TINデータを読み込む。
<ケース1>
国土地理院50m標高データ(二次メッシュ上)にパッチデータとして読み込む。
<ケース2>
任意地形20km×20kmをベースに、その中央にパッチデータとして読み込む。 |
UC-win/Roadが持つ地形データをTIN(三角形パッチ)データとして出力する。 |
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▲表1 エクスチェンジツールの仕様概要 |
2)LandXMLからUC-win/Road(ファイル名.rd)へ変換する場合の機能。
・複数のLandXMLファイル(Alignment、Surface等)を読み込むと、合成します。
・LandXML側に地形データが無くても、UC-win/Road上の国土地理院二次メッシュ上に道路線形を配置することが可能です。
・断面テクスチャの編集が可能です。
3)UC-win/Road(ファイル名.rd)データからLandXMLに変換する場合
・高欄、遮音壁などの不要な断面要素を削除可能です。
●活用例
●今後の開発計画
今後も、「設計から3Dシミュレーション」を、より正確、そしてスムーズに実現するための各種ツールを開発する計画です。
1)LandXMLエクスチェンジツール操作性の向上
・本ツールをUC-win/Roadのプラグインツールとして提供の予定。起動画面のオプションメニューを選択するだけで、簡単にインポート/エクスポートで利用することが可能になります。
2)情報データの交換
・モデルの様な形状データに限らず、数値的な情報データの連携を実現。
・潟Gムティシー社「車両走行軌跡作図システム」「信号時間検討システム」「交通量配分システム」等から、信号制御や交通量に関する情報などをインポートする機能を計画中。(開発製品は予告無く変更する場合があります。)
※社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。 |
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(Up&Coming '05 盛夏の号掲載) |
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>> 製品総合カタログ
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