|  Ver.3.0 | 
    
      | フォーラムエイトでは、UC-win/Road Ver.3を2005年4月にリリースいたします。
 本バージョンは、信号制御や道路障害による交通シミュレーションをサポートしており、この新機能により今後さらに道路関連事業でのVR活用が広がると考えています。
 
 今回は、新機能の概要、関連ツールの概要及び関連情報をご紹介します。
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            | ■交通シミュレーション機能の概要 Ver.2においてサポートした3次元交通流シミュレーションは、道路や交差点内での自動車の交通流を時間交通量、車輌の種類などに基づき、3次元でリアルタイムに交通流を表現するもので、初速を与えて曲線部分でのスピードの自動調整や車同士の衝突の制御を行うことが可能です。交差点内の走行ルートの調整や内部でのシミュレート実行により、一定時間経過後の交通流を表現できます。
 Ver.3では、これを拡張する形で「3次元交通流表現」から「3次元交通シミュレーション」の実現を目指した機能の開発を行いました。下記に主な新機能の内容をご説明します。
 
 
 
        
          
            | (1)カーライトの設定 |  
            |  | 車輌のライトを設定する機能で属性として「左右ウインカー、ブレーキランプ」があり、表示は、右左折時のウインカー、減速時のブレーキ点灯を行います。 |  | ▼(1)カーライトの 設定
 
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            | (2)トラフィックライトの設定 | ▼(2)トラフィックライトの設定 
 
  | ▼(3)走行ルートと停止ポイント (下)の設定
 
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            |  | 信号機等のモデルに信号属性を設定する機能です。 信号種類は次のとおりです。
 ・ 主信号 赤信号、黄信号、青信号
 ・ 進信号 赤矢印、黄矢印、青矢印
 ・ 右・左信号 赤矢印、黄矢印、青矢印
 ・ 主・右・左 マジック
 なお、マジックとは同じモデルパーツ上でテクスチャ(信号色)を切り替えて表示する設定です。信号表示をわかりやすくするために道路マークなどを設定します。
 
 
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            | (3)走行ルートと停止ポイントの設定 |  
            |  | 平面交差編集の走行ルートでは、ルートの形状と交通量による重み付けの設定を行います。停止ポイントでは、初期値を利用するか交差点のテクスチャをベースに調整します。 
 
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            | (4)交通コントロールの設定 | 
              
                
                  | ▼(4)交通コントロール の設定
 
  | ▼(5)信号フェーズの設定と走行 ルートの選定
 
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 ▼(6)信号フェーズ一覧表
 
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            |  | 一般設定では、交通コントロールを交通信号で制御し、各信号の点灯時間(秒)を設定します。オフセット時間の設定により信号間のオフセットを考慮できます。その他の交通コントロールでは、以下のコントロール種別を選択します。 
 
              
                
                  | ・ 停止する | : | 交差点では、停止ポイントで必ず停止してから走行を続けます。 |  
                  | ・ 道を譲る | : | 基本的には、交差点でもそのまま走行します。ただし、前方に他の車両がある場合は、道を譲ってから走行を続けます。 |  
                  | ・ 制御しない | : | 交差点でも停止せずにそのまま走行します。 |  |  
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 (5)信号フェーズの設定と走行ルートの選定
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            |  | 交通流が生成されたとき、選択中の信号フェーズにおいて、実際に車が走るルートと走行の可否、および交通信号モデルの点灯状態を表示します。 信号フェーズをクリックすると、交通信号モデルの点灯状態を表示し、点灯状態を切り替えられます。交差点進入ポイントをクリックすると、走行ルートごとに走行の可否が表示され、切り替えられます。「点灯状態で制御する」状態で信号時間を設定します。また、交差点内に交通信号モデルがある場合は、その位置と登録状態を示します。
 これらの設定により、複雑な信号制御も表現が可能です。なお、UC-win/Roadの交通シミュレーションは、実際の交通信号のように信号機を見て車が動作するわけではなく、交通コントロール機能が車と信号を動作させているため、これらの設定を適切に行う必要があります。信号フェーズは、(6)信号フェーズ一覧表でも確認ができます。
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            | (7)道路障害物の設定 |  
            |  | 道路車線の通行を遮断して迂回する交通シミュレーションの設定に道路障害物の設定機能が使用できます。道路障害物を配置する位置を入力(メインビューより道路上をCtrl+Alt+Shift+クリック)します。道路障害物の全長、迂回開始距離、迂回終了距離を入力し、表示の種類として、「道路に陥没を描画する(初期設定)」、「車線、車道にテクスチャを描画する」、「道路を寸断する」などを選択します。 道路障害物は、モデルまたはテクスチャで表現します。道路陥没などの道路の損壊(下(8))、崖崩れなどの道路遮断、落橋等の道路構造の破壊及び冠水などの天候によるものなどをモデルやテクスチャで用意しておけば、道路災害の表現ができ、合わせて道路規制モデル(下(9))を組み合わせて利用することで道路災害時の交通シミュレーションが可能です。
 
 
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            |  | ▼(7)道路障害物の設定 
  | ▼(8)道路障害物(道路損壊)による迂回 
  | ▼(9)崖崩れと道路規制モデルの配置 
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            | ■その他機能の追加 Ver.3のその他の機能として、メイン3D画面での道路情報表示、3Dモデルの道路側面モデルとしての配置、平面交差の生成処理向上などの追加、改善をおこないました。
 その他、本バージョンから中国語版を別途提供することとし、中国語と中国の交通制御をサポートします。
 通常製品版は、インターナショナル版として日本、英(NZ)、韓国、中国の交通制御に対応しています。
 
 
 中国(左)、韓国(右)の信号モデル例 |  |  | 
    
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 ■LandXMLデータ交換等関連ツールの開発
 HICAD-UCーwin/Road データエクスチェンジツールを昨年開発し、道路詳細CADとのデータ交換を実現しました。さらにVer.3では、同じくLandXMLを利用し、オートデスク社「Civil 3D」、エムティーシー社「APS-MarkW」とのデータ交換ツールを開発し提供します。
 その他の関連製品では、「交通センサスVRシミュレーションデータ作成ツール」や「道路災害・道路工事規制VRシミュレーションシステムモデル」の販売を予定しており、統合的な交通シミュレーション支援システムの構築が可能と考えています。
 
 
 
        
          
            | 交通センサス VRシミュレーションデータ作成ツール |  |  
            | 道路交通センサス(CD版、交通工学研究会)情報をUC-win/Roadの交通量、プロファイルに設定するプログラム。 路線毎に平日、休日、昼夜間、ピーク時の交通量をビジュアルに設定でき、車種別プロファイルも自動セットする。
 重みを補正できる機能をサポート。
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            | 道路災害・道路工事規制 VRシミュレーションシステムモデル |  |  
            | 道路通行障害を伴う災害、事故モデリングと道路工事規制を実行するための3Dモデル。 Road Obstructionプラグインと合わせて利用することで災害状況のビジュアル表現と道路規制による迂回交通流、渋滞シミュレーションが行える。
 道路災害3Dモデル(道路損壊、遮断、構造物破壊等117)
 道路規制3Dモデル(安全施設設置要領(道路保全技術センター刊)準拠の標準配置3Dモデル154)
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 ■関連情報
 平成15年7月に国土交通省が策定した「美しい国づくり政策大綱」を受けて、道路分野における景観ガイドラインとして、「道路デザイン指針(案)」が策定されました。平成16年6月に成立した「景観緑三法」の内容も踏まえたものとなっており、道路整備にあたっての原則として、すべての道路に反映されるべきものであるとされています。道路デザインとは、「道路景観に対する配慮を道路の構想・計画、設計・施工、管理と分離して考えるのではなく一体のものと考えること、その配慮は道路内に留まることなく周辺地域をも一体に考えることにほかならない。」とされています。このことから道路デザインにおいては、大規模な3次元VR空間が効果的に活用されると考えられます。
 弊社では、5月18日東京、20日大阪にて第6回「UC-win/Road協議会」を開催します。特別講演、セミナーにて「道路デザイン」に関わる情報の提供も予定しています。
 
 第6回「UC-win/Road協議会」ご案内
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