新製品紹介T
「ラーメン式橋台の設計計算」、橋台の設計バージョンアップ |
■はじめに
2001年3月にCAD統合版として「橋台の設計」をリリースして以来、任意形状,段差フーチング等の機能拡張を行ってまいりましたが、2004年には特殊橋台の設計として、1月に「箱式橋台の設計計算」,11月に「ラーメン式橋台の設計計算」を順次リリースいたしました。以下に「ラーメン式橋台の設計計算」の機能特長及び「橋台の設計」の今後の予定について紹介いたします。
■ラーメン式橋台の設計計算
「道路橋示方書・同解説W.下部構造編(H.14.3)社団法人日本道路協会」,「設計要領第二集5章下部構造(H.12.1)日本道路公団」に基づいたラーメン式橋台の設計を支援するプログラムで、橋軸方向の形状は、図1のような4つのタイプを用意しています。 |
▲図2 荷重ケース編集画面 |
▲図1 形状タイプ |
▲図3 断面力図
▲図4 全体系解析モデル
▲図5
図6 |
また、基礎形式は、直接基礎,杭基礎に対応しており、「橋台の設計」と同様に、「基礎の設計計算 Ver.4,杭基礎の設計 Ver.4」,「深礎フレーム Ver.3」との連動設計,レベル2地震時における基礎の安全性の検討も可能です。
不静定構造物であるラーメン式橋台の設計ではFRAME解析が必須であり、乾燥収縮や温度変化の影響を考慮する必要があります。また、躯体設計用と安定照査および底版設計用とで土圧の載荷方法が異なります。本プログラムは、最大検討ケース数を40ケースに設定し、荷重計算,FRAMEモデル作成,解析,断面照査を自動的に一括処理します。入力では、「荷重ケース編集」画面(図2)により、荷重の組合せの編集・確認を容易に行うことができ、結果確認画面では、視覚的に確認できる断面力図(図3)や詳細なFRAME解析結果表示を行っています。また、FRAME入力データファイル保存機能を設けており、弊社FRAME製品で取り込むことが可能です。
本プログラムは以上のような機能,特長を有していますが、最大の特長は、解析モデルにあります。ラーメン式橋台をモデル化する際、躯体と底版とを切り離して解析するのが一般的ですが、本プログラムでは、この解析モデルの他に、底版を弾性体とした全体系解析モデル(図4)を設けています。構造物の設計においてはモデル化の厳密性に限界はありますが、できるだけ実構造物の挙動に近いモデル化を行うべきと考え、この解析モデルを用意しました。本モデルでは、直接基礎では底版に鉛直方向および水平方向せん断バネを部材分布バネとして、杭基礎では杭頭位置に杭軸方向および杭軸直角方向バネを支点バネとして考慮しています。
■橋台の設計
お陰様で「橋台の設計」はユーザの皆様に幅広くご利用いただいております。2005年3月末までに、特にご要望が多い以下の項目への対応を予定しております。
1. |
特殊翼壁の対応として、現行で設計上の制限のある図5の形状のサポートとともに入力等を含めて制限を緩和します。 |
2. |
橋台増し杭工法として、既設橋台における前フーチング補強設計を「基礎の設計計算 Ver.4,杭基礎の設計 Ver.4」と連携し、検討を可能にします。(図6) |
3. |
杭基礎の許容支持力の算出、杭頭結合部の照査機能を追加し、一般的な条件下における杭基礎設計機能を強化します。 |
■おわりに
今後もユーザの皆様の設計業務の省力化に貢献し続けていけるよう、ご要望を取り入れ更なる便利なツールとして拡張してまいります。どうぞ、よろしくお願いいたします。 |
(Up&Coming '05 新春特別号掲載) |
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