FEMLEEG Ver.9で、新たに3次元オートメッシュの機能が追加されました。前回はFEMISで3角形パッチ=3角形要素(TRIA要素)の表面を作成してその領域をメッシュ分割する方法の注意点を説明しました。今回はSTLファイルで作成された3角形パッチを読み込みメッシュ分割する方法の注意点について説明します。
STLファイル読み込みでの注意点
STLファイルを読み込んでメッシュ生成を行う場合、以下に注意をしてください。
【パッチの接続について】
STLファイルを作成するアプリケーションによっては、3角形パッチの接続性を考慮しないでファイルを作成する場合があります。
下図左のモデルは一見、正しく3角形パッチに囲まれているように見えます。
しかし、3角形の頂点でない場所で繋がっている部分があります。3次元オートメッシュでは、3角形パッチ同士は頂点で接続していなければなりません(これはFEMISで3角形要素で表面パッチを作成する場合も同様です)。
STLファイルを作成するアプリケーション側で制御ができればよいですが、そのような機能がない場合、正しく接続されていないパッチでは3次元オートメッシュはエラーとなってしまいます。
【パッチ接続の確認方法】
FEMLEEG Ver.9の初期リリースでは上記のようなエラーが発生した場合、その原因を追及することが困難でした。その対応策としまして、Ver.9.0.1でSTLファイルの3角形パッチを3角形要素に変換する機能を追加しました。ただし、この機能はメニューからではなくキーボードからのコマンド入力のみになります。
コマンド入力エリアにて以下のコマンドを入力します(コマンドは半角英数字で大文字/小文字どちらでも構いません)。
AUT3 ; STL2 ; END(Enterキー)
【円筒など曲面のあるモデルについて】
生成メッシュは必ずしもパッチ面にのらないため、曲面のあるモデルの場合、節点が曲面上にないことがあります。
上図は半径=1の円柱モデルのSTLファイルを読み込んだものです。円筒座標系での節点座標値を確認してみます。
このような場合、[変更]−[節点座標]で座標値を修正することができます。
円周上の節点を選択(上図の場合、ボックス選択)します。前述と同様にリストで節点座標値を確認してみると半径が修正されていることがわかります。
|