問題と原因
ラーメン構造の隅角部において、曲げモーメント図は問題ないようにみえても値が異符号になることがあります(図1)。図2は全体座標系X-Y平面にボックス構造を配置したときの例です。
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図1 隅角部で曲げモーメントが
異符号になる様子 |
図2 主軸yp軸のデフォルト設定(原因) |
断面力の符号のルール
断面力の符号は主軸座標系xp-yp-zpに対して決定されます(図3)。
・Mzpは要素yp軸の負側に梁がたわむときを正とする
・Mypは要素zp軸の負側に梁がたわむときを正とする
曲げモーメント図が問題ない理由
断面力値の符号は上記ルールによって決定されますが、断面力分布図を描画するときは、i端とj端の位置に関係無く、+yp軸の反対側に正のモーメント図が描かれ、見た目の図は問題ありません。
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図3 断面力図の符号 |
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対処方法
対処方法としては、頂版、底版、左壁、右壁のすべてが内側にたわむときを正のモーメントとなるように設定します。設定方法は、要素yp軸が外側を向くようにすることです。設定場所はナビゲーション「節点と要素|フレーム要素|フレーム要素」の要素座標系の列になります。
このように設定すると、隅角部でモーメントの符号が同符号になります(図6)。
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図4 内側にたわみが生じるときを
正の曲げモーメントとする |
図5 主軸yp軸を外側に向ける |
図6 意図した曲げモーメント分布 |
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