UET Taxila(University of Engineering & Technology Taxila)は、パキスタンで有数の主要工科大学です。同大学のキャンパスはパキスタンの2大主要都市、イスラマバードとラーワルピンディーから35 km離れたタキシラ市郊外に位置します。
世界遺産にも登録されているタキシラはガンダーラ時代に始まる古代の遺構が残る都市で、毎年多くの観光客が遺跡を見学するため訪れます。古代ギリシャの作家メガステネスが「ロイヤルハイウェイ」と指す三大貿易交差路に位置するタキシラは、当時繁栄していました。
タキシラは教育の中心地でもあり、現University of Engineering & Technology Taxilaの前身となっています。University in Taxilaは紀元前600年から西暦500年まで繁栄し、一時はバビロン、ギリシャ、シリア、中国等からの留学生も含む10,500人の学生が在籍していました。言語学、文法、哲学、医学、外科、エンジニアリング等広範囲の科目が教えられていました。
コラボレーションプロジェクト & 現在のUET Taxila
現University of Engineering & Technology Taxilaは1975年に設立され、各種理工学部の教育施設、および研究施設が揃っています。
機械工学部の教授、Awais Yasin博士は6方向自由に動く6-DOFスチュワードモーションプラットフォーム上で稼働するドライビングシミュレータシステムの構築を図っており、これと連動可能なリアルタイムインタラクティブ3Dソフトウェアを必要としていました。そこで今回フォーラムエイトにアプローチしました。
Yasin博士は次のように述べています。「我々のプロジェクトを始める前、ドライブシミュレータマーケットの詳細調査を行い、中国の多くの大学と民間企業を訪れました。大学は清華大学、同済大学、武漢理工大学、吉林大学等、企業はdSPACE Mechatronic Control Technology (Shanghai) Co., Ltd.、Beijing Mejicode Science & Technology Co. Ltd、Nanjing Doron Technology Co. Ltd等を訪れました。これらの大学と民間企業はいずれも異なる開発元の各種ソフトウェアツールを利用しており、彼等の共通点は各々のドライビングシミュレータの各種モジュールと連携しているソフトウエアがそれぞれ異なっていた点です。複数の異なるソフトウエアでなく、一括管理が可能な一つのソフトウエアを求めて、更に調査を行いました。
その後、Carsim / Trucksim、Labview、SimCreator、Multigen Creator、dSPACEハードウェア&ソフトウエア、オープンソースのグラフィックライブラリやゲームエンジン、Mersive、Matlab / Simulink、そのほか様々なハードウェア・ソフトウエア・開発環境・ライブラリをプロジェクトで活用する候補として挙げ、研究を進めましたが、最終的にフォーラムエイトの3次元リアルタイムVRソフトUC-win/Roadを選択しました」。
このようにUC-win/Roadの選択の背景を語り、「理由は、コストパフォーマンスと使いやすさの面でUC-win/Roadはオールインワンと呼べるほどの他社と比類の包括的な機能性に充実していることにあります」と説明しました。
さらに、「我々の長期ドライビングシミュレータプロジェクトを成功へ導いてくれるのはまさにフォーラムエイトのソフトウエアであり、今後も活用を継続していきたい。直近の目標は交通運輸省向けの安全運転研究に貢献することで、UC-win/Roadはまさに最適のソフトウェアであることを実感していいる。フォーラムエイトとは今後長期的に協力し続けたい」と今後のフォーラムエイトとの協力関係について語りました。
UC-win/Roadを駆使したドライビングシミュレータプロジェクトが今後益々世界で発展することが期待されます。
|