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Maxsurfのバージョン20以降には、風圧面と水面下面の設定機能が追加されています。これらのデータの設定と編集は、Maxsurf ModelerおよびMaxsurf
StabilityのデータメニューのWindage Surface ダイアログで行ないます。
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■図1 Windage Surface ダイアログ(データメニュー) |
風圧グループが定義されていない場合、従来の風圧面積と水面下横面積の計算機能を使います。つまり、ハイドロスタティックセクションが横投影面に投影されたものになります。輪郭形状は、セクションの上と下のリミットを結んだものになり、トリム0でのミジップ部喫水値により、どこが水面下と水面上になるかを決定します。これらの制限により、従来の方法では、船舶のトリムとモデル内の“穴”は無視されます。今回の新しい方法では、この制限が取り除かれ、さらに新しい機能が追加されました。
風圧グループ
風圧グループのコンセプトが新たに追加されました。このグループは、サーフェイスと共に、一つのオブジェクトとして扱われます。常に少なくとも2つの風圧グループが存在し、最初のグループは、水面下横投影面を計算するものとなります。個々のサーフェイスは、複数の風圧グループに属させることができます。水面下グループ以外のグループには、下のような係数の設定があります。
- F抵抗 風圧抵抗係数
- F遮蔽 遮蔽係数
- Fユーザー ユーザー定義係数
- F全体=F抵抗(1.0−F遮蔽)Fユーザー
風圧グループはダイアログのボタンにより追加、削除が可能です。各グループにサーフェイスを追加するには、表のサーフェイス欄のサーフェイス名をダブルクリックして選択します。
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■図2 風圧グループ定義とサーフェイスの選択 |
風向 風圧を生む風の向きは、サーフェイスの投影の方向となります。90°は、横方向の投影、0°は、長手方向の投影となり、0から180°の角度が選べます。
投影された風圧面の輪郭は、比較的荒いメッシュによって描かれます。これにより、投影風圧面形状は、実際のサーフェイスの輪郭と異なる部分ができることがあります。しかし、これによる投影面積と面積中心への影響は無視できる程小さなものと言えるでしょう。
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■図3 風圧面形状の比較 90°(上)と70°(下) |
ヒールの影響
Maxsurf Stabilityでは、正立時(0ヒール)の投影面のみを使うか、実際にヒールした状態の投影面を使うかの選択が可能です。スタビリティー基準評価の際は、水面下の横方向面積と中心は、船舶が0ヒールの状態のものを常に使います。しかし、風ヒーリングモーメントは、Preferenceダイアログでそのように選択されている場合、実際にヒールしている状態の投影面を、風ヒーリングモーメントの計算に使います。 |
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■図4 正立もしくは傾斜投影面の選択 |
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■図5 正立時の投影面を常に使う場合 |
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■図6 傾斜した状態の投影面を使う場合 |
開発元:Bentley Systems(Formation Design SystemsはBentley Systemsに吸収合併)
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(Up&Coming '15 秋の号掲載) |
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