積算を行うために数量算出は重要であり、その数量は土木工事数量算出要領(案)「以下、要領(案)」に準拠して算出します。その要領(案)に対してCIM化を考慮し、見直す(改訂する)動きがあります。
要領(案)は、共通編,河川・砂防編,道路編,公園編で構成され、公共土木工事における様々な数量の算出ルールが記載されています。例えば、鉄筋コンクリート壁式橋脚の数量を計算する事を考えたとき、要領(案)で把握すべき点は次の通りです。
(1) 数量計算方法
数量の単位は、計量法によるものとする。長さ・面積・断面積等の計算は数学公式によるほか、スケールアップ、プラニメーター等、平均面積(断面)法により行うものとする。以下省略
(2) 構造物の数量から控除しないもの
コンクリート中の鉄筋,鋼矢板,土留材等
(3) 構造物の数量に加算しないもの
コンクリート,鉄筋等材料の損失量
(4) 数量計算の単位及び数位
コンクリート体積を計算する場合は、小数点以下2位を四捨五入、小数点以下1位止、単価は単位m3に注意する必要があります。
▲表1 数量計算の単位及び数位一覧表
コンクリート工(共通編 4章 4.1)を参照してしまいがちですが、適用範囲を読み解くと橋台・橋脚工(1)には適用しない記述があり、コンクリート工を適用してはいけない事が分かります。本来は道路編 7章 橋台・橋脚工を適用すべきで、橋台・橋脚の本体コンクリート打設を適用、鉄筋は4章 4.3 鉄筋工を適用、化粧型枠は必要量計上、水抜きパイプは逆T式橋台のみに必要計上となるため本ケースは計上不要になります。例外はあるかもしれませんが、一般的に橋脚はコンクリートと鉄筋工の数量を拾い上げて数量を算出する事になります。これをUC-1製品で実現し連携&積算ソフトで自動的に積上げる事で、概算工費を出す仕組みを積算の開発中ですので、ご期待ください。
|