11月初旬にxpswmm2014の日本語版をリリースしました。付録の初心者用マニュアルについても日本語に翻訳し、ヘルプファイルの翻訳も行ったので、より使いやすくなったと確信しております。
前号に引き続きxpswmm2014の主な新機能についてご紹介します。今回は、ユーザ定義の危険基準とリンクプロパティについてご紹介し、最後に、Design Festival 2014の速報をお伝えします。
ユーザ定義の危険基準は、ユーザが水深、流速、瓦礫要素を使用して新たに定義した危険基準を基にハザード計算を行い、マッピングすることができる機能です。従来のように他社のGISソフトや外部計算機能に依存する必要がなくなり、xpswmmだけで完結するようになりました。
■図1. 危険基準の編集
xpswmm2013までのバージョンにおいて危険基準と言えるものは、水深×流速のみでした。xpswmm2014では、図1のように、水深や流速などを使用して新たな危険基準を定義することができます。そして、図2のように危険基準を結果の上に重ねて表示することができます。
■図2. リバーリンクと編集画面
リンクプロパティは、従来のプロパティを拡張し、管路や河川の管理業務にもお使い頂けるようになりました。
従来のプロパティは、「リンク名」、「説明」、「写真ファイル」のみでしたが、資料番号などを記載する「資料」、施工年度を記載する「設置年」、管理区分などを記載する「区分」を新たに追加しました。
これは、単一のリンクだけでなく、マルチリンクやブリッジリンクや前号でお伝えしたリバーリンクにもお使い頂けます。
■図3. リンクプロパティ
弊社の恒例イベント『Design Festival 2014』が2014年11月19日(水)〜21(金)の3日間に渡って開催されました。世界各地から先生やユーザ様をお招きし、普段お聞きすることができない貴重なご講演やディスカッションを行って頂くイベントです。
21日(金)に行われた水工セッションでは、解析ソフトに望むことや解析ソフトの将来についてディスカッションが行われ、芝浦工業大学の守田教授、日本水工設計株式会社の山賀氏、XP Solutions社のKuch氏とSudesh氏、弊社岡木の5名による奇跡の対談が実現しました。各講演とディスカッションにおいて、活発な議論が行われ、解析ソフトの将来がとても明るく感じられる有意義な時間となりました。
■図4. 水工セッションの様子
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