Multiframeは、3次元骨組構造解析プログラムです。入力断面として、JIS規格の鋼材断面が標準で登録されている他、ユーザ任意の断面を使用することもできます。計算後、鋼構造設計規準(日本建築学会)に準拠した断面算定を行うことができます(オプション)。また、Ver.12から平板要素を用いた立体解析をサポートしています。
今回は、サポート窓口にお寄せいただいたご質問とその回答内容をご紹介いたします。
Q1.
結果ウィンドウの「最大応力」、「最大応力度」などに表示されるdy’、dz’と、同じく.結果ウィンドウの「変位」に表示されるdy’、dz’との関係を教えてください。
A1.
両者は何れも節点の変位結果となります。部材の要素座標系(部材軸)と全体座標系が一致している場合は同じ数値となりますが、要素座標系が全体座標系とずれている場合には違いが出てきます。これは、座標系の違いによるものです。
例として、以下の様なモデルを考えてみます。
- 部材長=2000mm、片持梁 ・Section= I-100×100×6×8
- 部材軸=全体座標系-鉛直Y軸に対して30度傾斜
- 荷重=片持梁の自由端に鉛直下向100mmの強制変位
■図1. モデル図
解析実行後「変位図」「変位」「最大応力」は以下のようになりました。
節点 |
dx' mm |
dy' mm |
dz' mm |
θx' deg |
θy' deg |
θz' deg |
1 |
0.000 |
0.000 |
0.000 |
0.000 |
0.000 |
0.000 |
2 |
0.000 |
-100.000 |
54.182 |
0.000 |
-2.328 |
-4.297 |
■表1. 結果ウィンドウ|変位
部材
|
符号 |
dy'
mm |
dz'
mm |
1 |
+ve
|
0.000 |
0.000 |
1 |
-ve |
-59.511 |
96.923 |
1 |
max |
59.511 |
96.923 |
■表2. 結果ウィンドウ|最大応力 |
|
■図2. 変異図 |
両者の関係を図で表すと、図3のようになります。部材座標軸が全体座標系に対して傾いている場合、結果ウィンドウの「最大応力」などに表示される変位は座標変換されたものとなっています。
■図3. 節点変位、最大応力結果相関図(単位:mm)
Q2. 平板要素に対する荷重は、集中荷重と面荷重のみでしょうか。
A2. その他に、「パッチ端荷重」という機能があります。この機能、文字通り、選択した平板要素の指定した辺に対して、単位長さ当たりの荷重を与えることが出来る機能です。
簡単に設定例を示します。
- 荷重ウィンドウに切り替えます。
- 設定したい平板要素(パッチ)を選択します。
- 「右クリックメニュー|パッチ端荷重」をクリックします。
■図4. パッチ端荷重-1
- 設定したい辺のラジオボタンをクリックし、方向、荷重値を力します。全周に載荷したい場合は、この操作を繰り返します。
■図5. パッチ端荷重-2、3
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■Multiframe Ver.17.01 日本語版 2014年 8月リリース
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