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IPv6
- 今回は、ネットワークの話題として取り上げられるIPv6のお話です。これは、IPプロトコルのVersion6という意味で、現在のIPv4の上位のバージョンとなります。10年以上前からIPV4のアドレスでは不足することが指摘されており、その解決策としてIPv6が開発されました。そして、昨年ついに割り当て可能なIPv4のアドレスの空きがなくなったため、インターネットはIPv6への移行が急激に進むと見られています。
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ほぼ無数のアドレス
IPv6になると、実際には使えるアドレスがどの程度増えるのでしょうか。IPv4では2の32乗のアドレス(約43億個)が利用できますが、IPv6では2の128乗のアドレスが利用できます。2の128乗というのは想像しにくいかと思いますが、現在のIPv4が利用できる個数の4乗(43億の4乗!)個収まるほど巨大な範囲が利用可能となります。
IPV6のアドレス書式
それぞれのバージョンのアドレス書式を比較してみます。
IPv4 アドレス: 192.168.0.1
IPv6 アドレス : fe80:0000:0000:0000:3402:2852:7f61:0208
IPv4のアドレスは32bitで管理されていますが、パソコン等で設定する場合は、わかりやすいように8bitずつ10進数表記して、4つの数値を".(ピリオド)"で区切って表現します。IPV6は128bitで管理されており、パソコン等で設定する場合は、16bit16進数で表現した数値を":(コロン)"で区切って表現します。ただ、このままでは長くなりすぎるので、IPV6には下記の独特のルールが適用できます。
- 数値先頭の0は省略できる
- 16bitで0が連続する部分は"::"に置き換えて省略できる(1カ所のみ)
このルールを使うと上記のIPv6アドレスは次のようにも表現できます。
IPv6 アドレス : fe80::3402:2852:7f61:208
IPV6の設定を確認してみる
Widnows XP SP1とWindows Server 2003以降で、IPV6がサポートされていますが、Windows7をお持ちであれば、デフォルトでIPV6プロトコルが有効になっており、コマンドでIPv6アドレスを確認することができます。
Windowsのスタートメニューより[アクセサリ][コマンドプロンプト]を実行してコマンドプロンプトを実行し、下記のコマンドを入力してください。
>ipconfig
コマンドが成功すると図1のような画面が表示されます。
リンクローカルというのはLAN内で重複しないように自動的に設定されるIPアドレスです。もし、IPV6のアドレスが表示されない場合は、コントロールパネルの「ネットワークの状態とタスクの表示」を実行してIPV6が有効になっているか確認してください。
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▲図1 コマンドの実行結果 |
IPv6を利用するために必要となるもの
パソコン(Windows)側の対応については先ほど説明したとおりですが、その他の装置もIPV6への対応が必要となります。LANを構築している場合は、ハブやルータ、ネットワークプリンタなど、Webサービスを自社で運営している場合はファイアウォールなども対象となります。といっても、最近のネットワーク機器はほとんどの製品がIPV6対応を行っているため、すでに環境は対応済みである可能性もあります。まずは、ネットワーク上の古い装置から確認していけばよいでしょう。
IPv6へ移行するタイミングは
まず、社内や家庭内ネットワークについては、ipv4とipv6は共存が可能なので早期に切り替える必要はありません。現在販売されているネットワーク機器はIPV6へ対応しているため、当面は切り替えるための調査を行いながら、タイミングを見て切り替えるという方法がよいでしょう。なお、インターネット上ではすでにIPV6のサイトが公開されており今後も増えることが予想されますが、こちらも当面は共存の仕組みが考えられています。インターネットでのIPV6への移行には10年以上かかると見られているので、こちらも徐々に対応が進みそうです。
FORUM8での対応は
FORUM8製品の機能自体にはすぐには影響ありませんが、ネットワークを使用した認証処理については対応を検討中です、具体的には、NetPROおよびWeb認証が影響をうける部分ですが準備でき次第順次対応していく予定です。
参考:IPV6普及・高度化推進協議会: http://www.v6pc.jp/jp/ |
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