橋百選 |
BRIDGES 100 SELECTION |
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1. 竜神橋 単径間2ヒンジ補剛トラス吊橋 |
橋長 446m |
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中央支間375m。歩行者専用の吊橋で、架設時はこの種の橋では日本最長、竜神大吊橋ともいう。竜神峡に作られたダム湖上にあり、橋面は湖面から100m、その主塔は峡谷名にちなんで竜をイメージした形をなしており、これがこの橋を印象的で特徴あるものにしている。完成は平成6年(1994)である。
上流の渓谷には無数の瀬や淵があり、流域には竜が棲んでいたという伝説がある。一帯は茨城県の奥久慈県立自然公園になっており、紅葉の名所としても知られている。この橋のように、歩道橋という極めて細くて、しかも長大な吊橋は、風などによる横方向の安定性への対策が重要となる。本橋では、ケーブルにピアノ線1159本を束ねたパラレルワイヤ、桁にトラスト補剛形式、塔は箱型断面、アンカレッジは巨大なコンクリートブロックを岩盤に密着させる等の設計をすることにより安全を確保している。
2. 海門橋 下路ランガー桁橋 |
橋長 407.8m 幅員 7.0+2.0m |
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鋼単純下路ランガー桁+鋼単純合成鈑桁。那珂川河口に架かり、茨城県のひたちなか市海門町と東茨城郡大洗町を結んでいる。
海門橋の歴史は古く、現在の橋は4代目である。初代の橋は木橋、明治28年(1895)に開通、翌29年に洪水で流出した。2代目も木橋、明治31年(1898)に架けかえられ開通したが、大正15年に落橋した。原因は海虫による腐食とみられ、落橋により多数の死者を出した。3代目は永久橋化を狙って企画、昭和5年(1930)に4径間コンクリートアーチ橋として完成、路面電車も運行する併用橋として使用されていたが、昭和13年にこれも洪水のために流失した。この橋の基礎は、3基ある橋脚のうち2基が深いケーソン基礎であるのに対し大洗側の橋脚は松杭基礎とされ、洪水時に松杭の橋脚が転倒し他が引きずられる形で全体が転倒した。これは、設計時の地質調査に問題があったのではないかといわれている。4代目の橋は昭和34年(1959)有料道路橋として完成したが、生活道路としての性格が強いことから、昭和54年無料化し現在に至っている。
3. 芽吹大橋 下路カンチレバートラス橋 |
橋長 535.9m 幅員 7m |
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支間3@89m―2連、この車道橋のすぐ下流に歩行者専用の鋼下路トラス橋が架かっている。昭和33年(1958)利根川を渡るこの橋の建設により、従来の国道4号利根川橋や国道6号大利根橋までの大きな迂回がなくなった。また、近郊農業をはじめとする地域の産業振興にも大きく貢献することとなった。
鬼怒川によって分断されている水海道市を繋ぐ重要な橋である。5つのアーチから成るこの橋は、美観上も優れている。老朽化が進んでいるため、全横荷重を下に伝える橋門構の部材を取りかえる等大規模な修復工事を行っている。長寿命化修繕計画により、維持管理の体制がきちんと取られている。交通の大動脈として重要な役割を果たしているが渋滞がひどく、この国道354号線に水海道バイパスを建設し緩和を図ることとなった。
5. 水府橋 ワーレン型曲弦トラス |
橋長 171m 幅員 10m |
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支間は3@56m。昭和7年(1932)に国道6号(現在は旧6号)に架けられた。橋の老朽化が激しいため特定構造物改築事業として新しい橋が建設されている。なお、水戸市水府町の地名はこの橋の名称から取ったものである。
6. 北浦大橋 ランガー桁橋 |
橋長 1295.8m |
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着工から19年の歳月をかけて平成7年(1995)に霞ヶ浦に完成、淡水湖に架かる橋としては琵琶湖大橋に次いで全国2番目に長い。愛称はサン・ブリッジ、公募による全国8,707名の応募から決まったもので、「茨城で太陽のような存在になって欲しい」との願いが込められている。5つのアーチが描く純白の弧へは、地元住民の大きな期待がかかっている。
7. 三国橋 下路ワーレントラス橋 |
橋長 547m 幅員 13m |
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鋼桁4連+トラス3連+鋼桁4連。建設は昭和43年(1968)、国道354号が渡良瀬川を跨ぐ地点に架かっている。万葉集にも古河の渡しとして詠まれているように、昔から渡良瀬川の渡河地点であった。茨城、栃木、埼玉3県を跨ぐことから三国橋と命名された。
8. 新三国橋 下路ニールセン橋 |
橋長 2,500m 幅員 10.5m(歩道2.5m) |
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アーチ部は5連、685mである。三国橋の渋滞緩和のために建設された。建設は、平成12年(2000)である。
国道354号のバイパスで、加須市柏戸交差点で分岐し、県道や東武日光線や渡良瀬川を跨いだうえ、古河市牧野地で再び合流する。
9. 利根川橋 下路トラス橋 |
橋長 641m 幅員 8m |
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上りが旧橋で17スパン、左岸から鋼桁4連+平行弦ポニーワーレントラス9連+曲弦ワーレントラス4連、下りは鋼桁橋11支間である。建設は大正13年(1924)、それまではこの地点の渡河は房川の渡しとか中田の渡しと呼ばれる渡船であった。上流にある下り線用の鈑桁橋は、昭和41年(1966)に竣工した。なお、旧橋は老朽化のため新たに架けかえられ、旧橋の一部は別の場所に保存される。
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(Up&Coming '12 夏の号掲載) |
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