1.形状 |
Q1−1. |
掛け違い橋脚の入力方法は? |
A1−1. |
掛違い橋脚のケースは以下の手順で入力してください。
(1)「上部工反力の入力」-「上部工」タブで、上部工数を2に変更します。
(2)「載荷位置」タブで、2つの上部工の載荷位置を全て入力します。
その載荷位置ごとに、上部工の番号を割り当ててください。
(3)「保耐法」タブで上部工番号ごとに、分担重量Wuと慣性力作用位置hを設定してください。
他の入力は、上部工数が1のときの入力と同じです。 |
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2.杭基礎の入力について |
Q2−1. |
杭頭の結合条件で剛結とヒンジを同時に計算(出力)できるか? |
A2−1. |
杭頭剛結の場合、剛結とヒンジの計算を行い、「杭の入力」−「計算」画面に出力しています。
なお、計算書出力におきましては、安定計算結果は、杭頭剛結のみを出力しています。
道示Wでは、12.1の解説(P.348)に、「・・・杭の頭部をフーチングと剛結合する杭基礎を対象とする。」と記述されており、また、道示W12.9.1の解説(P.388)に杭頭ヒンジ結合と仮定した場合の曲げモーメントを考慮して杭体照査を行うことが記述されています。
本プログラムでは、道示W12.9.1の解説は、杭体断面照査を目的としたもので、安定計算(杭の軸方向反力≦許容支持力・引抜力,変位≦許容変位)は対象外であると判断し、杭頭剛結の場合、計算書の安定計算結果は、杭頭剛結のみを出力しています。 |
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Q2−2. |
杭基礎の設計方法は一般的にどれを使用するのか?
・通常設計(2.5次元)
・水平変位を緩和する杭基礎の設計( 2次元 )[ 道示X(H14.3)モデル ]
・水平変位を緩和する杭基礎の設計( 2次元 )[ 杭基礎設計便覧(H19.1)モデル ]
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A2−2. |
一般的には、「通常設計( 2.5次元 )」を使用すると思われますが、どの設計方法をご利用となるかは最終的に設計者のご判断により決定してください。
なお、杭基礎の設計方法(3種類)の概略は次のとおりです。(同入力画面ヘルプより)
■通常設計( 2.5次元 )は、
常時,暴風時,レベル1地震時の安定計算,杭体断面力計算において、
・設計地盤面での水平変位が許容変位量以内に収まっていること
・杭軸方向反力が許容支持力、引抜力以内に収まっていること
・杭体応力度が許容応力度以内に収まっていること
を照査します。また、本計算で算出した杭反力を用いてフーチング照査を行います。
■水平変位を緩和する杭基礎の設計( 2次元 )[ 道示X(H14.3)モデル ]は、道示W12.8(5),12.1の解説(1)-2)に記述されている計算方法に対応したもので、杭頭剛結合のみを対象としています。
常時,暴風時,レベル1地震時の安定計算,杭体断面力計算において、地盤抵抗の非線形を考慮した計算を行い、
・設計地盤面での水平変位が緩和した許容変位量以内に収まっていること
・杭軸方向反力が許容支持力、引抜力以内に収まっていること
・杭体応力度が許容応力度以内に収まっていること
を照査します。また、本計算で算出した杭反力を用いてフーチング照査を行います。
通常の照査方法との相違は、地盤抵抗の非線形を考慮するか否かにあり、杭前面地盤の弾塑性を考慮します。
■水平変位を緩和する杭基礎の設計( 2次元 )[ 杭基礎設計便覧(H19.1)モデル ]は、杭基礎設計便覧(平成19年1月)P263に記述されている計算方法に対応したもので、杭頭剛結のみを対象としています。
常時,暴風時,レベル1地震時の安定計算,杭体断面力計算において、地盤抵抗の非線形を考慮した計算を行い、
・設計地盤面での水平変位が緩和した許容変位量以内に収まっていること
・杭軸方向反力が許容支持力、引抜力以内に収まっていること
・杭体応力度が許容応力度以内に収まっていること
を照査します。ここでいう地盤の非線形を考慮した解析は、着目する変位量を基準とした、水平方向地盤反力係数を用いた変位法で算出することを指しています。
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3.荷重 |
−
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4.地層 |
−
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5.鉄筋 |
Q5−1. |
中間帯鉄筋として考慮せず、斜引張鉄筋(せん断補強鉄筋)としてのみ考慮する方法は? |
A5−1. |
中間帯鉄筋の配置間隔は、横拘束筋の有効長d算出に用いています。
2本以上の配筋パターンを選択し[適用]ボタンを押下すると、入力画面上に『中間帯鉄筋の配置』の入力表を表示します。
※はり側面幅、側面かぶり、配筋パターンから計算を行ないます。
また、その間隔を変更することができるようになっており、入力された最大間隔を有効長として計算します。
【新設ラーメン橋脚の場合】
例えば、せん断補強鉄筋を2本考慮する場合には、「中間帯鉄筋の本数=2」に変更して、『中間帯鉄筋の配置』の最初(No1)の間隔にはり側面幅を設定、その他(No2,No3)の間隔に0.0を設定することになります。
【既設,補強ラーメン橋脚の場合】
斜引張鉄筋(せん断補強鉄筋)の本数には、帯鉄筋以外で、斜引張鉄筋(せん断補強筋)として考慮する鉄筋本数を入力してください。
ここで入力された本数と帯鉄筋とを合計したものを使用斜引張鉄筋量Awとし、また、斜引張鉄筋が負担するせん断耐力SsもこのAwを用いて計算します。 |
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Q5−2. |
場所打ち杭の主鉄筋の変化位置の入力L1、L2は、実際の鉄筋長を入力するのか、それとも定着長を考慮した設計上の変化位置を入力するのか?せ |
A5−2. |
定着長を考慮した設計上の断面変化位置を入力ください。 |
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6.柱の保有水平耐力 |
Q6−1. |
ρsが 0.018 を超過した場合(青字の場合)に、実際のρsではなく「0.018」を表示するのはなぜか? |
A6−1. |
横拘束筋の体積比ρsは道示X P160の式(10.4.7)で算出しています。
体積比ρsが上限値0.018(1.8%)を超えた場合には、プログラム内部ではρs=0.018として計算していますので、青表示としています。
また、計算に用いたρsを表示する仕様としています。 |
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Q6−2. |
張出し側のはりの曲げ応力度照査断面は? |
A6−2. |
張出し側のはりの曲げ応力度照査断面は、柱前面(張出しの付根)としています。
また、柱断面が円形の場合、円直径の1/10内側に入った位置としています。
なお、張出側の剛域長は断面力算出に影響しないため、本プログラムでは、便宜上、剛域端を上記の照査断面としています。 |
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Q6−3. |
既設橋脚の保耐の照査において、「(面内方向)上部の上端がMc≦MY0≦Muの関係を満足していないため、計算を中断します。」というメッセージが表示される理由と対処方法は? |
A6−3. |
道示ではM-φ(Mc<Myo<Mu)の関係となることを前提としており、この関係が逆転する場合の設計方法について記述されていませんので、メッセージを表示して計算を中断するようにしています。
一般に、原因としては、断面が小さいこと,鉄筋量が少ないことが考えられます。初降伏時は、最引張縁の軸方向鉄筋位置が鉄筋の降伏ひずみに達した状態で、最引張縁の軸方向鉄筋位置を鉄筋の降伏ひずみに固定し、中立軸位置(応力度分布)を仮定しながら、断面内に生じる圧縮力Cと引張力Tの関係が
N=C−T
N:作用軸力
となる中立軸位置(応力度分布)を求め、この状態に生じるモーメント(初降伏モーメントMyo)を求めています。
一方、終局時は、道示X10.3解説(P.156)に記述されていますように、最圧縮側の軸方向鉄筋位置がコンクリートの終局ひずみに達した状態で、最圧縮側の軸方向鉄筋位置をコンクリートの終局ひずみに固定し、前述と同様に中立軸位置を求め、モーメント(終局モーメントMu)を算出しています。
このとき、かぶりコンクリートには圧縮応力が生じない(最圧縮側の軸方向鉄筋位置より外側のコンクリート部分は無視する)ものとして計算しますので、特に、断面高が小さいケースで、Mu<Myoの関係となることが考えられます。
なお、既設橋脚(断面,配筋が固定)の場合には対処方法がありません。 |
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Q6−4. |
保耐法面内照査では、死荷重によるせん断力を考慮しているか? |
A6−4. |
保耐法面内照査は、死荷重時に発生するせん断力を考慮した破壊判定を行っています。
詳細は、計算書の「ラーメン橋脚の保有耐力法照査(面内方向)」−「詳細出力」−「慣性力の向き(右向き), 慣性力の向き(右向き)」の出力( (3)破壊形態の判定および地震時保有水平耐力
)をご確認ください。 |
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7.杭の保有水平耐力 |
−
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8.ラーメン式橋脚 |
Q8−1. |
『道示W下部構造編 P197 図-解8.3.4(b)ハンチを有する場合』に記載されているような剛域の設定を行いたい。 |
A8−1. |
現行版では、はり部材軸線に対して25度以上傾斜するハンチを有するケースでは、ハンチの入力寸法でハンチ高さ≦梁高(H8)/2の制限を設けております。
上記制限により、はり高の1.5倍の断面位置が、柱前面位置を越えるので図解8.3.4(a)ハンチのない場合を採用し、0.25Dの方法で行っています。
また、はり部材軸線に対して25未満となるハンチを有するケースでは、「道路橋の耐震設計に関する資料 平成9年3月」震度法での剛域長(P.3-5)の(b)隅角部の剛域を参照して0.25Dの位置に剛域を設定しています。
この(b)隅角部の剛域は、はり高にハンチ高を含めています。このようなケースは、使用材料及び設計条件」―「その他」タブの「剛域長の算出方法―剛域長算出にハンチ高を含める」をチェックしてください。
なお、張出部につきましては、剛域長は断面力算出に影響しませんので、便宜上、柱外面までとしています。 |
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Q8−2. |
レベル2地震時のタイプUの底版照査で、水平震度≧khpとなり、フレーム解析結果が表示されないが、この場合の柱基部の断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)の算出結果は表示されないのか? |
A8−2. |
ヘルプの「計算理論及び照査の方法」−「レベル2地震時による杭基礎の耐震設計」−「フーチング照査」−「ラーメン橋脚フーチング橋軸直角方向レベル2地震時照査」に記載しておりますように、柱基部断面力の算出方法は、フーチング照査に用いる水平震度がkhp未満の場合とkhpの場合とに分けています。
杭基礎のレベル2地震時照査−フーチング照査−Frame解析結果(ボタン位置が下側)は水平震度がkhp未満のときだけ結果を参照できるようにしています。水平震度がkhpの場合には用いませんので、計算,表示は行っていません。
水平震度がkhpとなるケースにつきましては、前述のヘルプ箇所をご確認の上、保耐法(面内照査)結果画面−部材力−ヒンジケース(4つめの塑性ヒンジが形成されるとき)の結果等をご参照ください。 |
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Q8−3. |
ラーメン橋脚本体に作用する風荷重を考慮する方法は? |
A8−3. |
「使用材料及び設計条件」−「その他」画面で、『風荷重を考慮する』がチェックされているとき、上部工反力ケースが風荷重時(荷重タイプに『W』を含む場合)のケースに対して、橋脚に作用する風荷重を上部工水平反力の向きに載荷しています。
なお、風荷重は橋軸直角方向にのみ考慮しています。(該当ケースの橋軸直角方向上部工水平反力が0.0のとき、橋脚に作用する風荷重は載荷していません。)
また、風荷重強度は、道示T2.2.9に準じた強度を自動設定しています。
橋脚躯体に作用する風荷重について、ヘルプの「計算理論及び照査の方法」−「荷重」−「風荷重」に記載しておりますのでご参照ください。 |
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Q8−4. |
残留変位の照査を行わない方法は? |
A8−4. |
残留変位の照査につきましては、橋の重要度区分により
「A種」は残留変位の照査をしない
「B種」は残留変位の照査をする
としています。
「B種」では必ず照査,出力を行っており、照査から外す設定等は設けておりません。 |
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Q8−5. |
レベル2地震時照査の際、水位無視と水位考慮を同時に計算(出力)したい |
A8−5. |
レベル2地震時の計算での死荷重状態は、「荷重の組合せ選択」画面の『レベル2地震時の計算用死荷重』で指定されたケースを用いています。
水位の異なる2ケースを同時に計算することはできません。
「地盤の入力(ラーメン式橋脚)」-「地盤ケース」タブで水位無視と水位考慮のケースを作成し、指定荷重ケースを切替えてご利用ください。 |
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Q8−6. |
ラーメン橋脚保耐法でハンチ部の照査がNG時の対処方法は? |
A8−6. |
ラーメン橋脚面内方向の保有耐力法照査でのハンチ端照査は、線形部材と仮定した部材が塑性域に入っていないことを確認するために、ハンチ端断面において、終局水平耐力が作用したときに生じる曲げモーメントが終局モーメントを下回っていること(M≦Mu)を照査しています。
M:終局水平耐力が作用したときにハンチ端に生じる曲げモーメント
Mu:ハンチ端断面の終局曲げモーメントで、終局水平耐力が作用したときにハンチ端に生じる軸力を用います。また、このとき、ハンチ筋は考慮していません。
なお、ハンチ端位置が線形部材内にない場合、ハンチ端ではなく線形部材端(はりの塑性回転バネ位置から塑性ヒンジ長Lpの1/2だけ内側の位置)で照査しています。
また、終局水平耐力が作用したときの断面力につきましては、ラーメン橋脚の保耐法照査結果画面−部材力−ヒンジケース(4 Hinges)で表示しております。
ハンチ端断面の鉄筋量を増やすことにより、Muが大きくなりますが、同時に塑性ヒンジ点のMu,終局水平耐力も大きくなり、その結果Mも大きくなります。
したがって、ハンチ端照査においては、鉄筋量を大きくすることが常に有利に働くとは限りません。
このため、申し訳ございませんが、確実にOK(M≦Mu)とする方法をご提示することができません。 |
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Q8−7. |
「震度算出(支承設計)」連動時2柱式ラーメン橋脚の場合、それぞれの単柱橋脚に対して許容塑性率が算出されるが、どちらの許容塑性率を採用するのか |
A8−7. |
ラーメン橋脚の(橋軸方向)許容塑性率は、安全側の設計となるように、左柱と右柱のうち小さい方の許容塑性率を連動値としています。 |
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Q8−8. |
「震度算出(支承設計)」と連動する方法は? |
A8−8. |
「ラーメン橋脚の設計計算」と「震度算出(支承設計)」の連動の大まかな手順は以下の通りです。
1)「ラーメン橋脚の設計計算」でデータを作成
2)ストラクチャモード(該当下部工を選択した状態)で、メニュー「ファイル|震度算出(支承設計)ファイルへ名前をつけて保存」を実行
※保存後に「震度算出プロジェクトファイルへの保存が完了しました」のメッセージが表示されるかを確認してください。
3)「震度算出(支承設計)」で2)で保存したファイルを読込
※震度算出(支承設計)の「構造物形状の登録|下部構造」に「ラーメン橋脚の設計計算」で作成したデータが登録されています。
・2)で登録された下部工を用いて橋梁モデルを作成
・計算実行(結果確認画面で下部工プロダクト設定値との比較ができます)
・保存
4)「下部工プロダクト」でプロジェクトファイルを読込
・震度算出の結果取り込み
・下部工の照査 |
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Q8−9. |
梁の「鉄筋配置の入力」-「寸法」の「左」タブのB2、B3、「右」タブのB5、B6は計算にどのように影響しているか |
A8−9. |
B2,B3,B5,B6は、ラーメン橋脚面内保有耐力法照査時のM−φ,部材の剛性算出に用いています。
フルレイアウト及びハーフレイアウト時の折り曲げ配筋は、部材剛性設定において、ヘルプの「計算理論及び照査の方法」−「配筋方法」−「軸方向鉄筋の配筋データ」の「■タイプ1」−「3)橋脚はり」および同入力画面ヘルプ「【面内地震時保有水平耐力法のM−φ算出における配筋データの使い分け】に記載しておりますように、最も外側にある曲げ下げ始点と最も内側にある曲げ上げ始点の中心より内側の部材は中央の配筋状態を、外側の部材は左側,右側の配筋状態を用いる仕様としています。
なお、B2,B3(B5,B6)の入力は、梁上側の2段目の軸方向鉄筋がB3(B6)の位置で半分、B2(B5)の位置で残りの半分が折れ曲がれる事を想定した入力となっております。
また、ハンチ端照査は、線形部材と仮定した部材が塑性域に入っていないことを確認するために、ハンチ端断面において、終局水平耐力が作用したときに生じる曲げモーメントが終局モーメントを下回っていること(M≦Mu)を照査しています。
M:終局水平耐力が作用したときにハンチ端に生じる曲げモーメント
Mu:ハンチ端断面の終局曲げモーメントで、終局水平耐力が作用したときにハンチ端に生じる軸力を用います。また、このとき、ハンチ筋は考慮していません。
ただし、ハンチ端位置が線形部材内にない場合、ハンチ端ではなく線形部材端(はりの塑性回転バネ位置から塑性ヒンジ長Lpの1/2だけ内側の位置)で照査しています。
また、終局水平耐力が作用したときの断面力につきましては、ラーメン橋脚の保耐法照査結果画面−部材力−ヒンジケース(4 Hinges)で表示しております。
なお、ハンチ端断面のMu算出には、ハンチ筋は考慮しておりません。
上記のとおり、曲げ位置を変更することにより、終局水平耐力および終局水平耐力が作用したときにハンチ端断面に生じる曲げモーメント,軸力が変化します。 |
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Q8−10. |
柱の断面形状が矩形R面取りの場合のはりのせん断照査位置の算出根拠
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A8−10. |
柱形状が矩形R面取りでは、R部分の直径の1/10内側へ入った個所を設計断面位置としています。
例えばR=300mmの場合、300*2*(1/10)=60mmとなります。
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Q8−11. |
ラーメン橋脚において、梁側面引張として計算する荷重ケースに常時(温度荷重ケース)を含めて検討したい |
A8−11. |
現行では、はり側面引張として計算する荷重ケースは
・「鉄筋配置の入力(ラーメンはり)−ルールタブ−ルールタブ」の『側面引張に常時荷重ケースを含める』
のチェック状態により、対象となる荷重ケースを以下のように判別しています。
Off状態:地震時のみ(慣性力が前→後,後→前)を対象
On状態:地震時(慣性力が前→後,後→前)、常時(各照査断面位置で常時荷重ケースの面外モーメント(M≠0.0)が発生する場合)を対象
常時(温度荷重ケース)を含めて検討する場合は、上記設定にチェックを付けて下さい。
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Q8−12. |
ラーメン橋脚の面外照査における許容応力度照査時、保耐時の分担重量はどのように振り分けられているか?
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A8−12. |
R許容応力度照査→初期剛性のみを使用し、上部工反力画面で入力された荷重値をそのままFrameモデルに載荷して計算しています。
保耐法→降伏剛性の比から計算しています。
保耐法時の各柱が分担する重量の算出過程は、計算書の「柱の保有耐力法照査(面外方向)−詳細出力−各柱の分担重量Wu」に出力していますので、ご確認ください。 |
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Q8−13. |
常時、レベル1地震時の梁の曲げ照査で、既設部と補強部で分かれている場合、それぞれの応力度はどのように求めているか? |
A8−13. |
梁の鉄筋コンクリート増厚補強における曲げ応力度照査では、補強後のコンクリート断面を用い、全鉄筋(既設鉄筋及び補強鉄筋)を考慮して、道示WP159に記述されている3つの仮定に基づき計算しています。
1)維ひずみは中立軸からの距離に比例する
2)コンクリートの引張強度は無視する
3)鉄筋とコンクリートのヤング係数比は15とする |
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Q8−14. |
橋軸方向計算時(面外計算)の各柱の荷重分担方法はどのように考慮しているか? |
A8−14. |
L1時:各柱の全断面有効の剛性を形状から決定し、梁・柱を含めた骨組モデルを作成し、骨組計算により断面力等を算出しています。
L2時:各柱の曲げ剛性の分担比で考慮しています。詳細は、計算書「柱の保有耐力法照査(面外方向)|地震動タイプ(I,II)|各柱の分重量Wu」をご確認ください。 |
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Q8−15. |
ラーメン内の自動車荷重はどのように考慮されるのか? |
A8−15. |
検討可能な荷重ケースとして自動車荷重は設けておりません。
なお、フーチング上に載荷される死荷重扱いの荷重であれば、「入力|許容応力度法|基本荷重ケース」画面の任意荷重で入力する事ができます。 |
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Q8−16. |
梁の鉄筋コンクリート増厚補強における曲げ応力度の計算方法は? |
A8−16. |
梁の鉄筋コンクリート増厚補強における曲げ応力度照査では、補強後のコンクリート断面を用い、全鉄筋(既設鉄筋及び補強鉄筋)を考慮して、道示WP159に記述されている3つの仮定に基づき計算しています。
1)維ひずみは中立軸からの距離に比例する
2)コンクリートの引張強度は無視する
3)鉄筋とコンクリートのヤング係数比は15とする
なお、記号につきましては
・σcは、既設部と補強部ごとに、最圧縮位置のコンクリートの曲げ圧縮応力度
・σsは、既設部と補強部ごとに、最遠鉄筋位置の鉄筋の応力度
を表しています。 |
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Q8−17. |
(ラーメン橋脚専用タイプの)レベル2地震時照査の橋脚の直角方向の結果で使用されるステップとは? |
A8−17. |
レベル2の直角方向の計算は、塑性ヒンジが発生するごとに骨組モデルを変更して繰り返し計算を行います。
この繰り返し計算において、次の塑性ヒンジが発生するまでを1ステップとしています。
終局ステップまでは、ステップ番号と塑性ヒンジ点の数は一致します。
塑性ヒンジ点が1個存在する状態はステップ1となります。
塑性ヒンジ点が2個存在する状態はステップ2となります。
最後のステップ(終局ステップの次のステップ)は、塑性ヒンジ点の折れ角を算出するための強制変位ステップとなります。 |
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Q8−18. |
従来タイプではコーベルの設計に対応しているか? |
A8−18. |
「従来タイプ」ではコーベルの設計に対応しておりません。
コーベルの設計を行われる場合には「ラーメン橋脚専用タイプ」をご利用ください。 |
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Q8−19. |
エラー「支承の鉛直荷重算出に失敗しました」の原因は?
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A8−19. |
「上部工/支承」画面で設定している上部工の支承数が1個であるために発生しています。
橋脚のレベル2地震動照査を行うとき、各上部工毎に設定する位置を基準に、支承は必ず左右に1つ以上存在する必要があります。
理由は、慣性力荷重を求められないためです。
慣性力荷重の算出に関する詳細は、ヘルプ「結果確認|レベル2地震動照査-橋脚」の「(2)直角方向|慣性力荷重」をご参照ください。 |
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Q8−20. |
補強鋼材軸方向有効範囲とは? |
A8−20 |
補強鋼材軸方向有効範囲は、レベル2照査時の断面のM-φ関係を算出する際の補強鋼材の有効範囲を指定します。
RC補強の場合は以下のように取り扱われます。
・「補強鋼材軸方向有効下端」より下側
補強鉄筋のうち、定着鉄筋のみを考慮します。非定着鉄筋を考慮しません。
・「補強鋼材軸方向有効下端」〜「補強鋼材軸方向有効範囲長」
全ての補強鉄筋を考慮します。
・「補強鋼材軸方向有効範囲長」より上側
補強鉄筋を考慮しません。 |
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9.橋台 |
−
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10.擁壁 |
−
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11.BOX・カルバート |
−
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12.用語・その他 |
Q12−1. |
プロジェクト、ストラクチャの並び順を変更する方法は? |
A12−1. |
ツリービュー上で直接移動することはできません。
以下の手順で、プロジェクト、ストラクチャの並び順を変更ください。
◇プロジェクトの順番を変更する場合
(1)プロジェクトごとにファイルへのエクスポートを行う。
※エクスポートはプロジェクトモードの「プロジェクトのエクスポート」により行います。
(2)不要なプロジェクトを削除。
※プロジェクトの削除は、「ファイル」メニューの「プロジェクトの削除」により行います。
(3)セットしたい順にインポートを行う。
※インポートはプロジェクトモードの「インポート」により行います。
◇ストラクチャの順番を変更する場合
プロジェクト内のストラクチャ順を直接移動したりすることはできませんが、ストラクチャモードの「編集」メニューに、「切り取り」「複写」「貼り付け」を用意していますので、それを用いることにより並び順を変更ください。
(1)スピードボタンの「新規プロジェクト」により、新しいプロジェクトを作成
(2)コピーしたいプロジェクトのストラクチャを選択し、「編集」メニューの「複写」を行う。
(3)新しく作成したプロジェクトを選択し、「編集」メニューの「貼り付け」を行う。
(2)と(3)を繰り返してストラクチャの順を変更する。
その他の方法として、(1)のプロジェクトの並び変えと同様に、ストラクチャのエクスポート、インポートを繰り返して並び順を変更することも可能です。 |
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Q12−2. |
「FRAMEデータのエクスポート」から作成される3つのファイルはどのようなファイルであるか? |
A12−2. |
「ファイル」メニューの「FRAMEデータのエクスポート」から作成される、弊社FRAME製品で読込可能な下記のデータファイルは以下の通りです。
・ファイル名+『In.$O1』:面内データ
・ファイル名+『Out.$O1』:面外データ
・ファイル名+『Side.$O1』:側面(橋軸方向フーチング)データ(面内)
側面図データ(Side.$O1)は、ラーメン橋脚、橋脚のときのみ作成されます。
製品ヘルプにも記載しておりますので、こちらもご覧ください。
◇ラーメン橋脚専用の場合
ヘルプ−操作方法−メニュー(スピードボタン)の操作−ファイル
◇従来タイプの場合
ヘルプ−操作−ストラクチャに対する操作−ストラクチャをUC-1Frameファイルとしてエクスポートするには |
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Q12−3. |
拡張子「.F8U」(旧バージョンまたは従来タイプで作成したラーメン橋脚ファイル)は「ラーメン橋脚専用版」で読み込むことはできるか? |
A12−3. |
拡張子「.F8U」データを読み込むことは可能です。
Ver6付属の従来タイプ版にラーメン橋脚専用タイプ版で読み込み可能な形式でのファイル保存機能を用意しています。
読み込む方法は、「ラーメン橋脚専用版」ヘルプ「操作方法−従来版→ラーメン橋脚専用タイプ版のファイル読込」に記載していますので、そちらを参考にしてください。 |
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