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New Products
xpswmm 2011
雨水流出解析・氾濫解析ソフトウェア

最新版製品価格  ●リリース 2011年10月
 UC-1シリーズ 水工

Design Festival 2011-3Days
2011年11月15日(火):VRcon.forum8.jp  16日(水)・17日(木):品川フロントビル

Day3 「水工」セッション xpswmm ユーザ会  CPD認定
2011年11月17日(水)13:00〜12:00 会議室B

 xpswmmj 2011リリース
日本語バージョン『xpswmmj 2011』がバージョンアップしました。

本年は、xpswmm2D(xp2Dモジュール)がFEMA(アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)の認定を得て、この米国政府機関の推進する自然洪水保険計画NFIP(the National Flood Insurance Program)に適用されることとなり、最新バージョンにおいては、アドオンモジュールとしてマルチ2Dドメインを中心とした2次元解析機能がさらに強化されています。最新バージョンでの世界最先端の流出解析、氾濫解析に、ぜひご期待下さい。

 主な改訂内容のご紹介
今回の改訂では、主な新機能として
  1. マルチ2Dドメイン
  2. 多重水路バッチコンバーター
  3. 貯留池の最適化機能
  4. 水文解析における集中時間の計算
  5. 任意地点における流速及び流方向の時刻歴出力
  6. 2次元外部データのインポート機能強化
などに対応しています。
最新バージョンの主要改訂機能につきまして、以下にご紹介します。

◆アドオンモジュール
1.マルチ2Dドメイン
マルチ2Dドメインとは、2次元解析においてセルサイズや方向の異なる複数のグリッド範囲の設定機能です(図1)。本機能により、表面流のモデリングの多様性への対応や解析精度の向上が見込めます。具体的には、複雑な地形や河川等の開水路、流れの阻害となる構造物の多い都市域においてはより小さなセルサイズを設定し、複雑でない平坦な地形部にはより大きなセルサイズを設定します。また、鉄道路線や河川の河道のような流向を有す精緻な地形に適合するよう、グリッドの向きを容易に変更することができます。


■図1 複数のグリッド範囲の設定

異なるグリッド範囲の境界部は、ポリラインで形成される新たな属性2D/2Dインターフェースにより継ぎ目なく計算、可視化されます(図2)。


■図2 2D/2Dインターフェースの設定

異なる2Dドメイン間で2D/2Dインターフェースにより水位及び流量を逐次連携するので、1つの2Dドメインからの流れは2D/2Dインターフェースを介して連続的に流出します(図3)。


■図3 マルチ2Dドメインによるモデリングでの解析結果

2次元解析領域全体により高精度な解析を実現でき、かつ平坦部で粗いセルサイズにすることにより、2次元解析のセル数を減らすことができるため、解析速度の向上が見込めます。たとえば、2mセルサイズは河幅の狭い河道に適用し、家屋が密集する市街地部を5mメッシュで、平坦なグラウンドを10mメッシュでモデリングするといった設定が可能になります(図4)。


■図4 マルチ2Dドメインによる解析例

◆機能改訂
2. 多重水路バッチコンバーター
1次元解析での氾濫解析のモデリングには、単一リンクからマルチリンクへの変換が時間の掛かるエラーになりがちな手動設定でした(図5)。

■図5 表面流を縁石で挟まれた道路で表した一次元氾濫解析モデル

本バージョンから、この単一リンクから表面流を開水路で表す第2の水路としたマルチリンクが自動化されました(図6)。

 ■図6 道路表面流モデルへのコンバートの流れ

3.貯留池の最適化機能
貯留池の最適化機能が全4種類の自動設計オプションで改定及び拡張されました。下流水路の最大水位を設定するか、貯留池の最大水位を設定するか、下流水路及び貯留池双方の最大水位を設定するか等のオプションにより、ノード・リンク規模を自動最適化します(表1)。

■表1 貯留池最適化オプション
最適化オプション 自動処理内容
下流管路のリサイズ 貯留において求められる最大水位を越えないよう、下流水路を拡大します。
貯留量のリサイズ 貯留地の最大水位(動水勾配線)を越えた場合に、貯留容量を変更します。本手法のアルゴリズムは指数関数的検索段階及び微調整段階との2段階で実行されます。
下流管路の流量制限 設定した最大流量を超えた場合に、下流管路のサイズを減じます。
下流管路及び
貯留量のリサイズ
まず既存の下流管路を使って貯留容量を決定します。これらの条件を満足する貯留容量が存在すれば、下流管路での流量がチェックされます。下流の流量が超過している場合には、管径が縮小して貯留容量を再計算します。


4.水文解析における集中時間の計算
集中時間/ピークへの集中時間の計算がタイムエリア法のみでなく、「SCS(米国土壌保全局)水文解析手法」及び「ユニットハイドログラフ法」での全9種類(Friend's Equation, Modified Friend Formula, Kinematic Wave, Alameda, Izzard, Kerby, Kirpich, Federal Aviation Authority, and Bransby Williams)の手法での計算が可能になりました(図7、8)。

■図7 SCS水文法での集中時間の計算

■図8 ユニットハイドログラフ法での集中時間の計算


5.任意地点における流速および流向の出力
2次元解析において、任意に設定した地点における水位、流速、流向が時刻歴出力されます(図9)。

■図9 任意地点における流速及び流速ベクトルの時刻暦出力


6.外部データのインポート機能強化
2Dグリッド領域のインポート
2Dグリッド領域のGIS形式(Shapeファイル及びMapInfoファイル)からインポートに対応しました。

流量および流速ベクトルのエクスポート
流量および流速ベクトルのマッピングに際して、2次元ベクトルレイヤーがESRIグリッドファイル形式でエクスポートできます。

GISファイルからノードやリンクのインポートにおける属性インポート
GISファイルからのノードおよびリンクのインポートに際して、形状のみでなく、属性も含めたインポートに対応しました。
(Up&Coming '11 晩秋の号掲載)
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