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橋脚の設計 Ver.9 |
橋脚の設計セミナー |
●日 時 :
2011年 5月18日(水)、 9:30〜16:30
●参加費 : 15,000円 (1名様・税込 15,750円)
●本会場 : フォーラムエイト東京本社GTタワーセミナールーム
※TV会議システムにて 東京・大阪・名古屋・福岡にて同時開催 |
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震度法・保耐法による橋脚の耐震設計・
補強設計、図面作成プログラム |
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ここでは、「橋脚の設計Ver.9」で対応を予定している下記の拡張機能の概要について紹介します。
- 段差フーチング形状対応
- 偏土圧を考慮した設計計算対応
- 地表面の傾斜設定対応
- 斜面上の直接基礎の安定計算対応
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従来の「橋脚の設計」では、基本的に地盤面が水平なモデルを想定しており、斜面上などに設置される段差フーチングを有するモデルを検討することができませんでした。
Ver.9.00.00では、新設/既設橋脚について、「前面→背面」、「背面→前面」、「左側→右側」、「右側→左側」のいずれか1方向のフーチング下面に最大2段までの段差形状を設定することが可能となっています(図1・2)。なお、本版ではフーチング上面の谷側方向にテーパーを設けることが可能ですが、フーチング上面への段差を設けることはできません。
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■図1 段差形状のタイプ |
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■図2 形状入力画面 |
段差フーチングの鉄筋入力については、特殊な形状と基本的に安全側とする設計方法を考慮し、照査断面に対する単位幅当りの計算断面情報(地震動レベルごとの有効幅内に含まれる1m当りの主鉄筋、斜引張鉄筋)を直接設定する仕様としています(図3)。また、せん断照査位置については、付け根高/2の位置に加え、任意の照査位置を設定することも可能です。
■図3 段差フーチング鉄筋画面
段差フーチング形状を有するモデルについても、弊社「UC-win/FRAME(3D)」へのデータエクスポートに対応しており動的解析モデルの作成時に力を発揮します(図4)。
■図4 段差形状のエクスポートモデル
さらに、段差形状を有する橋脚で、山側からの偏土圧を受けるようなケースでは、次に紹介する偏土圧設定機能を用いることで対応が可能となります。
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段差フーチングに限らず、斜面上などに設置される橋脚に作用する偏土圧をオプション荷重として考慮できるように拡張を行いました(図5)。本版では、下記の土圧算定方法に対応しており、すべての検討方向(↑、↓、→、←)について載荷することが可能です(図6、7)。
- クーロン/物部・岡部の方法
- クーロン/修正物部・岡部の方法
- 土圧係数の直接指定による計算
- 土圧強度の直接指定による計算
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■図5 オプション荷重画面 |
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■図6 土圧画面 |
■図7 土圧計算書のプレビュー |
土圧係数・土圧強度の直接指定時は、最大15区間の設定を行なうことができます。また、土圧セット(定義)は10セットまで登録可能です。計算上の土圧は下記のように取り扱います。
●常時・レベル1地震時
与えられた地盤面の設計水平震度khgを用いて求めた土圧力を設計外力として加算します。土圧は「主働土圧」または「受働土圧」として考慮できます。
●レベル2地震時
基礎の照査に用いる死荷重時の作用力として、死荷重時の土圧力を加算します。なお、柱の設計においては、取り扱いが明確でないため、土圧作用区間の各着目断面に作用する初期荷重(偏心モーメント)として考慮します。また、柱・フーチング設計ともにレベル2地震時は、主働土圧としてのみ考慮可能です。
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段差フーチングなど、斜面上に設置される橋脚や偏土圧の作用する橋脚については、上載土の形状が水平とならないケースも多く、従来バージョンの「橋脚の設計」を使用し検討する場合、フーチングに作用する鉛直方向任意荷重として設定する以外に方法はありませんでした。Ver.9.00.00では、地表面の形状タイプを選択し(図8)、柱中心における上載土高さを指定することで、自動的に設計計算時の荷重へ反映させることが可能となりました(偏土圧については、オプション荷重の「土圧」として別途設定の必要があります)。
■図8 地表面形状タイプ
地表面形状のタイプごとの取り扱いは次の通りです。
- 水平
- 上載土砂がない場合、またはフーチング上の土砂高さが一定の場合に選択
- 一定勾配
- 上載土砂が橋軸方向の前面⇔背面、橋軸直角方向の左側⇔右側にかけて一定の勾配となる場合に選択(本版では、勾配を途中で変化させたり、水平部を設けることはできない)
- 一定高さ
- 上載土砂高さがフーチング上で一定となるように形状を自動的に設定
- 上載土厚は、柱中心位置における高さより決定
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「NEXCO設計要領(橋梁建設編)平成18年4月」の「斜面上の直接基礎」に準拠し、直接基礎の安定計算を行います(図9、10)。
斜面の方向は1方向とします。
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■図9 地盤/埋め戻し土画面 |
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■図10 安定計算の考え方 |
- 転倒に対する検討
- 基礎幅Bは橋軸方向・橋軸直角方向ともに全幅とする
- 仮想底面とフーチング間の地盤の重量は無視する
- 滑動に対する検討
- 有効載荷面積Aeは、転倒に対する照査で使用した有効載荷幅から求める
- 滑動照査用の仮想底面幅は「全幅」、「有効載荷幅(荷重傾斜考慮)」から選択可能
- 地盤反力度に対する検討
- 段差フーチングの場合、段差直交方向の荷重偏心を考慮し地盤反力度の補正を行う
- 補正後の地盤反力度は、地盤反力度に対する検討およびフーチング部材設計時の断面力として使用
- 支持力に対する検討
- 作用鉛直力は、段差方向、段差直交方向ともに基礎全幅を考慮して算出
- 「設計要領(H12)」、「設計要領(H18)」の選択に従い極限支持力の算定式を適用
- 「前面余裕幅b>すべり面縁端と荷重端との距離γ′」となる場合は水平地盤として照査
以上、今回の改訂に伴う拡張機能の概略を紹介いたしました。今後も皆様からのご要望を取り入れて、改良・改善を加えていきますので、どうぞご期待ください。 |
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