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●はじめに
測量・建設業界における3次元情報の利活用ケースとして、高精度なGPS移動計測装置を用いて現地計測した点群データ(Point-Cloud)による3Dモデリングが注目されています。フォーラムエイトでは、過去にサンプルプロジェクトとしてMMS(三菱モービルマッピングシステム)により計測した海ほたる(東京湾アクアライン)のデータ変換を行いました。
今回は、UC-win/Roadにおける点群データ(Point-Cloud)のインポート機能である「点群データプラグイン」の最新状況についてご紹介いたします。
●サンプルプロジェクト
海ほたるは、東京湾アクアラインの海上人口島であり、立体に交差するランプ、トンネル、橋梁、パーキングといった非常に複雑な構造を有しているため、点群データとして対象物にした場合の難点と利点を理解するにはとても良いサンプルでした。この時点では、一般のモデリングツールで調整を行った後に、UC-win/RoadによるVRモデル作成を行い短時間で実現しました。
- データファイル:17,000,000点の座標値を有する1つのエクセルファイル
- ファイルフォーマット:X座標、Y座標、Z座標、R値、G値、B値
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▲VR Mesh Reverse による調整 |
点群データ利用に関する利点と難点
・利点
- 完全3Dでオブジェクトや道路を正確に測定。
- プロジェクトの理解力が高い。
- データ検証において完全な方法である。
- CAD設計やGoogle Earth Measurement との連携作業に利用できる。
・難点
- データ計測に時間を要する。
- データ使用方法が難しく習得時間がかかる。
- メモリ容量が大きいPCが必要。
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●点群データプラグイン
点群データプラグインは、点群データのインポートをはじめとし、次の機能を有しています。すなわち、レーザスキャナ等の測量技術により計測された点群データ(例えば、車両走行による計測、航空機による計測等で得られる点群データ(Point-Cloud))を3次元VR空間上にインポートし、点群を所定の位置に描画表示するのが基本機能です。地形変換に関しては、レーザスキャナされた点群データを基に地形TINデータを生成し、地形パッチ機能を用いて地形モデリングを行うことが可能です。点群データの位置調整として、点群データを3次元空間上で並行移動、回転移動することができ、表示位置を微調整することが可能です。
エクスポート機能として、点群データを基に生成した地形データを他システムで利用可能にできるように
LandXML データへのエクスポートが可能です。 |
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▲点群データインポートプラグイン |
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▲点群データのインポート、描画表示 |
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▲地形TINデータの生成、地形モデリング |
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▲点群データの位置調整 |
N,S,E,Wボタン |
: |
北、南、東、西の各方向へ移動 |
UP,DN |
: |
上昇、下降 |
回転ボタン |
: |
入力−回転軸の回りに回転 |
●点群データの活用提案
- UC-win/Road道路作成に必要な参照データとしての利用
MMS後処理ツール、あるいは、VRモデリングツールとして、モービルマッピングシステム等と統合的に利用が可能です。
- UC-win/Road・VRモデルにおける逆分析ツールとしての利用
点群データをVRモデル検証用に利用することを提案します。
たとえば、作成データの精度を保証する場合や、経年変化・劣化診断など対して差分解析等によるメンテナンスにも利用の可能性があります。
●三菱モービルマッピングシステム(MMS)概要
- 高精度GPS移動計測装置。レーザスキャナとカメラで対象物を位置標定、都市部における高精度3次元地図を容易に作成。
- 3台のGPSアンテナ、IMU、カメラ、レーザスキャナを一体化したユニットを、天板上に装備。トライアングルに配置した3台のDPSが、高精度に車両姿勢を捉えます。
- 100μsecの分解能で、高速で走ってもデータ収集精度が低下しません。カメラ最大5台、レーザスキャナ最大5台まで接続可能。
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(Up&Coming '10 新春号掲載) |
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