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●プログラム概要
本プログラムは、道路下に埋設される水路用および通路用に広く利用されるPCボックスカルバートの設計をサポートするプログラムです。
本プログラムが対象とするPCボックスカルバートは、頂版,底版はPC鋼棒を使用したポストテンション方式のプレストレストコンクリート部材(以下、PC部材)として、側壁は鉄筋コンクリート部材(以下、RC部材)としたものとなります。
以下に本プログラムの概要をご紹介いたします。 |
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●主な仕様
形状 |
単ボックスで標準形/インバート形 |
ハンチ |
上下それぞれにおいて寸法指定可(ハンチ無しも可)
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▲ハンチの入力 |
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土被り |
舗装厚、盛土厚それぞれ入力可 |
基礎 |
直接基礎のみ |
材料 |
PC鋼棒は下表のものを予め用意。また任意のものも直接入力可
PC鋼棒の
種類 |
A種 |
2号 |
SBPR 785/1030 |
B種 |
1号 |
SBPR 930/1030 |
2号 |
SBPR 930/1180 |
C種 |
1号 |
SBPR 1080/1230 |
PC鋼棒の呼び径(mm) |
9.2, 11, 13, 15, 17, 19, 21, 23, 26, 29, 32, 36, 40 |
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▲材料画面 |
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水位 |
外水位,内水位とも1ケース設定可 |
荷重 |
死荷重 |
鉛直土圧、水平土圧、路面荷重、水圧、揚圧力、任意死荷重 |
活荷重 |
輪荷重、分布荷重(土被り4m以上時)、任意活荷重 |
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参考文献 |
「道路土工カルバート工指針(H.13.3)(社)日本道路協会」
「道路橋示方書・同解説 I 共通編/III コンクリート橋編/IV下部構造編(H14.3)日本道路協会」 |
●計算内容
本プログラムでは断面方向の計算として下表の3種類の計算を行います。
計算内容 |
対象となる部材 |
応力度照査 |
PC,RC |
引張鉄筋量照査 |
PC |
破壊安全度照査 |
PC,RC |
応力度照査について
PC部材については、
・リラクセーションによるPC鋼棒の引張応力度の減少量Δσpγ
・コンクリートのクリープおよび乾燥収縮によるPC鋼棒の引張応力度の減少量Δσpψ
を算出し、プレストレッシング直後の引張応力度σptから減じたPC鋼棒の有効引張応力度σpeを算出します。
リラクセーションによる減少量
コンクリートのクリープおよび乾燥収縮による減少量
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側壁については、曲げモーメントと軸力が作用する鉄筋コンクリート部材として照査しますが、頂版,底版についてはプレストレストコンクリート構造であることより、以下の方法にて設計を行います。
・常時(死荷重作用時) : フルプレストレスの設計(曲げ引張応力度を許容しない)
・常時(設計荷重作用時) : パーシャルプレストレスの設計
プレストレスコンクリート部材の曲げ応力度照査方法
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プレストレスコンクリート部材のせん断応力度照査方法
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引張鉄筋量照査について
PC部材について、次の荷重の組合せに対して引張応力を計算し、引張鉄筋量を照査します。
荷重の組合せ 1.35×(死荷重+活荷重)
引張鉄筋量は、下式のAs1, As2のいずれか大きい方とし、使用鉄筋量がこれ以上か照査します。
引張鉄筋量 |
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破壊安全度照査について
終局荷重時に用いる荷重の組合せは以下の3種のうち、計算結果の大きいものの組合せを用いることとし、
荷重の組合せ |
1) 1.3×死荷重 + 2.5×活荷重
2) 1.0×死荷重 + 2.5×活荷重
3) 1.7×(死荷重 + 活荷重) |
各部材が保有する破壊抵抗曲げモーメントMuと終局荷重時に作用する曲げモーメントMdについて、Mu/Md≧1の条件を満足するか検討します。
なお、Muの算出についてRC部材は常に軸力を考慮して算出しますが、PC部材は軸力の考慮/無視のいずれも可能とし、軸力無視時は終局つり合い鋼材比≧引張鋼材比の条件を満足するか検討します。
PC部材のMu算出式(軸力無視時)
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▲結果確認画面 |
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▲結果詳細画面(詳細計算書) |
●おわりに
以上、プログラムの概略を紹介させて頂きました。今後もユーザの皆様からのご要望を取り入れ、改良・改善を加えてまいります。どうぞご期待ください。
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■PCボックスカルバートの設計計算 リリース予定日:2009年12月末 |
(Up&Coming '10 新年号掲載) |
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