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新製品紹介

●震度算出(支承設計)Ver.5 複数振動系を有する橋梁の静的フレーム法による震度算出プログラム

●はじめに
 「震度算出(支承設計) Ver.5」では、主に以下の対応を行いました。
  1. けたかかり長の計算への対応
  2. UC-win/FRAME(3D)エクスポートM-θバイリニアモデルへの対応
  3. ラーメン橋脚の1基下部構造と水平方向の剛性計算モデルの改善
上記項目について、その概要をご紹介いたします。


●けたかかり長の計算への対応
 H14道示V(P.263〜)「16.2 けたかかり長」に準拠し、けたかかり長を算定します。複数下部構造の計算を行う場合は、橋梁モデルより以下の値の自動設定が可能です。
  1. けたかかり長の計算対象となり得る上部構造と支承条件
  2. 支間長
  3. けたかかり長に影響を及ぼす下部構造間の距離
 単体機能ですので、1基下部構造の計算のみを行う場合も、必要なパラメータを直接入力することで計算が可能です。
 本機能を利用することで、これまで検討できなかった落橋防止システムの検討を行うことが可能となります。

▲けたかかり長の計算画面 ▲けたかかり長の印刷プレビュー

 (注) 以下の場合のけたかかり長の算定には対応していません。
  1. 斜橋のけたかかり長
  2. 曲線橋のけたかかり長
  3. 支点がタイプAのゴム支承によって支持されている場合のけたかかり長
    (計算方法は、支点が可動支承によって支持されている場合と同様ですので、入力画面にて支承条件を自由に変更することで計算が可能となります。)


●UC-win/FRAME(3D)エクスポートM-θバイリニアモデルへの対応
 「震度算出(支承設計)」固有の橋脚についても、H14道示V(P.333〜)を参考に、M-θバイリニアモデルへの対応を行いました。
 上記モデルでは、降伏変位δyと塑性ヒンジ区間外の弾性変形による変位δeyからM-θ関係を求めています。また、ひび割れ点は考慮せず、非塑性ヒンジ領域以外は弾性はり部材としてモデル化しています。
▲M-θ(バイリニア)

 出力設定画面において、「M-θ」、「バイリニア」を選択しエクスポートを行ってください。
▲エクスポートイメージ ▲エクスポート設定画面


●ラーメン橋脚の1基下部構造と水平方向の剛性計算モデルの改善
 「震度算出(支承設計)」固有のラーメン橋脚と「RC下部工の設計計算・ラーメン橋脚の設計計算(ラーメン橋脚専用タイプ)」と連動したラーメン橋脚の双方で、1基下部構造と水平方向の剛性を計算する際、同じ門型モデルで「δp:下部構造躯体の曲げ変形」を計算するように改善を行いました。
 「震度算出(支承設計)」の従来版では、慣性力作用位置に単位荷重を載荷させた時の変位が一致する剛性を持つ1本柱モデルへ換算して、片持ち梁の自由端の変位としてδpを算定していました。しかし、1本柱換算モデルは、あくまで近似的な方法であり、ラーメン橋脚の剛性を1本柱橋脚の剛性に厳密に置換えることはできません。ラーメン橋脚の門形骨組による解析を行うことで、より正確なδpを算定することが可能となりました。

(注) 「震度算出(支承設計)」固有のラーメン橋脚の1基下部構造の計算では、従来版でも門形骨組による解析を行いδpを算定しています。

▲ラーメン橋脚の門形骨組


●その他の機能追加、改善
 Ver.5では、これまでにご紹介した主要な機能以外にも下記の機能の追加、改善を行いました。各機能の設定方法およびその他の対応項目につきましては、Ver.5の改訂履歴または製品ヘルプのバージョン及び改良点をご覧ください。
  1. 杭種にSC杭+PHC杭、回転杭を追加
  2. 「基本条件」の「骨組解析モデル」を「3次元モデル」とした場合も、以下の機能を使用できるように改善
    • 免震橋の減衰定数自動計算
    • 免震支承の等価剛性算出
    • 等価線形化法による耐震性の照査
    • 下部構造の水平方向の剛性算出

●おわりに
 以上、プログラムの概略を紹介させて頂きました。「震度算出(支承設計) Ver.5」では、今後もユーザ様からのご要望を取り入れ、けたかかり長算出用の下部工・基礎製品連動機能拡張をはじめ様々な改良・改善を加えてまいります。

■震度算出(支承設計) Ver.5 リリース予定日:2009年9月30日
(Up&Coming '09 晩秋の号掲載)
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