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UC-win/Road新バージョン4では、コンピュータグラフィックスの新しい技術の採用、道路生成機能の改善、機能の拡張およびドライビングシミュレーションの強化を行いました。製品のラインアップのレビューも行い、Web認証への対応とプラグイン統合を行いました。
●切り土盛り土の更新と小段ラウンディング機能
切り土/盛り土の設定方法を変更し、小段の幅、法面の角度、適用するテクスチャが段毎に左右ともに設定可能になりました。設定は、各タブで行います。また、入力行の編集ボタンから各段の斜面、小段のテクスチャが設定可能です。
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▲道路断面編集画面−切り土タブ |
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▲断面表示オプション画面 |
さらに、小段部に対してはラウンディングを設定可能です。ラウンディング半径を設定すると、丸みを帯びた小段部の作成が可能になります。
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▲ラウンディング設定前 |
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▲ラウンディング設定後 |
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▲ラウンディングの例 |
●コンテキスト
VRでは、物を様々な視点から確認したり、設定変更による比較が可能なのが特徴です。UC-win/Road
4ではこの概念を強化しコンテキストという機能を開発しました。一つのコンテキストに以下のように多くの設定を保存し、一回のクリックでコンテキストを実行するとその設定が有効になります。
■コンテキスト 交通流の設定 描画オプション全体 Before/After機能の選択状態 視点位置及び景観視点のビューの状態
複数のコンテキストを切り替えて使用でき、保存する際、現在の環境設定を保存するので現況のスナップショット的な考え方で利用いただけます。
シミュレーションパネルと連携し、コンテキストへのボタン割り当てが可能です。更には、スクリプト、およびシナリオからコンテキストの実行が可能です。シミュレーションの環境変更が非常に簡単になりました。
●世界の地形の対応
UC-win/Roadで対応している地形データを拡張しました。日本国土地理院の50mメッシュ地形標高データとニュージーランドの50mメッシュ地形標高データの他に全世界の「CGIAR-CSI
SRTM 90m Database」の利用許可を得てUC-win/Roadに中国とオーストラリアの地形を標準で搭載します。他の国についても要望により逐次対応いたします。地形データの選択をUC-win/Roadのユーザインタフェースに統合し、日本やニュージーランドと同サイズの地形グリッド作成が可能で、最大36km×36kmの地形が読み込めます。
●交通コネクタ
走行、マニュアル運転の最中、または交通流の走行車においてある道路から別の道路へ瞬間的に移動するための機能です。道路平面線形の編集画面、またはメインメニュから移動ノードと移動ノードを繋ぐ仮想のパイプを定義し、交通の移動を設定します。本機能を下記のように使用できると考えています。
- マニュアルドライブでなくても様々な道路ルートを走行シミュレーションできるようになります。
- 交通ネットワークを拡張する場合、道路を実際に接続せずに交通流の接続ができます。
- 長い道路を分割して作成した場合、マニュアル運転を連続的に行えるようになります。
- 道路の端部まで運転をした場合、再度走行可能な場所に車両を戻す機能として利用できます。
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▲路端部から道路端部への接続 |
●車両モデルの更新と編集機能
UC-win/Road車両運動モデルの改善を行いました。車両のエンジンブレーキを実装し、エンジンの駆動力を計算する方法を更新しました。計算の概念は以下の通りです。
- アクセルペダルの入力値によりエンジンの最大と最小の駆動力の間に適切な値を選択します。
- アクセルペダルを完全に踏み込んだ場合最大駆動力を使用し、ペダルを踏まない場合最小駆動力を選択します。
- 更にエンジンの駆動力はRPM(回転数)によって変化しますので最終的な力はアクセルペダルと現在のRPMから求めます。
- 最大の駆動力のデータは自動車メーカから一般的に公開しているものを使用しています。最小駆動力のカーブはUC-win/Roadで自動的に計算し、負の数の領域を入れることでエンジンブレーキの再現が可能です。エンジンブレーキの他にアクセルペダルを踏まずに車両が動く現象、クリープ現象の再現も可能です。
UC-win/Road Ver.4では車両運動モデルの諸元設定が可能になります。容易なユーザインタフェースによる車種の追加・削除、またデフォルト車種のパラメータが編集可能です。
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<設定可能な項目>
ギア数と各ギア比
エンジンのトルクカーブ(最大駆動力)
車両の重量範囲
トラックの幅
ブレーキの力
車輪の半径
最小回転半径
車両空気抵抗の係数
伝達パラメータ |
▲車両の諸元設定 |
●照明機能、雨表現の改善
UC-win/Road Ver.4では照明機能を追加しました。VR空間をよりリアルに表現するためと夜間のシミュレーションの向上を目的に開発しました。
- 自車のヘッドライトは以前スポットライトより高度な照明機能に変更しました。
- 任意のスポット光源を配置することが可能です。街の外灯や商店街の照明などに使用可能です。光源モデルは通常の3Dモデルと同様に幾つでも配置可能ですが、表示パフォーマンスを確保するために視点に近い方から最大50個まで表示します。
- bloom機能を実装し、物を照り映えさせることが可能になりました。UC-win/Roadではモデルの一部で照り映えるように設定が可能です。例えば、信号機のライト、夜間の建物の窓、車両のランプなどに使用可能です。
雨の表現を更新しました。空の色に合わせて半透明の粒で表示します。また、雨と雪の強さを分かり易い設定に変更しました。
●3Dステレオ表示
標準で3Dステレオ表示機能を実装しました。3Dステレオ表示は左右の視差を利用して立体的に映像を見せる手段です。UC-win/Roadでは、左右の視差を利用した複数画面に出力する偏向(パッシブ)方式、NVIDIA社製Quadroビデオチップを使用した一つの画面に左右映像を交互に表示するアクティブ方式に対応します。それぞれ専用メガネが必要です。また、最大6chの表示に対応していますので、ワイドに3Dステレオ表示させることも可能です。
●ユーザインタフェースリニューアル
UC-win/Road Ver.4ではユーザインタフェースを全体的にレビューしたスタイルのリニューアルを行いました。特に初期画面とシミュレーションパネルを中心に多くの改善を行いました。
- 初期画面
起動直後の受付画面には、保存したデータのアイコンが表示され、ファイルメニューで良く使用する機能を画面の中央から使用できるようになりました。
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▲初期画面 |
- シミュレーションパネル
表示するツールの選択、ツールの位置とグループ化、スタイルの更新およびツールの追加を行いました。ツールのドラッグアンドドロップ操作も可能になり、パネル外への配置が可能になりました。
●プラグイン統合とWeb認証対応
従来の製品構成を見直し、新たにStandard、Advanced、Driving Sim、Ultimateとしました。製品構成変更のため、各版の価格が変更になります。Advanced、Driving
Simの各プラグインについては単体購入も可能です。各構成の価格詳細は、ホームページ等の価格情報をご覧ください。
製品本体、全てのプラグインに対しWeb認証に対応しました。本起動時にハードウェア認証に失敗した場合はWeb認証を行うことになります。製品本体は動作中を含め何れかの認証に失敗した場合は強制終了します。Web認証を含め、プロテクトの管理はライセンスマネージャ(旧プラグインの設定)で行います。なお、中国語版の起動にはハードウェア、Web認証双方の認証が必要です。
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●日時 : 2009年11月18日(水)〜20日(金) ●会場 :東京コンファレンスセンター・品川
『VR-Studio(R)』/『UC-win/Road Ver.4』 『最新のVRシステム開発事例と提案』
11月19日(木) 13:00〜 CAD&VRセッション/体験コーナー |
UC-win/Road Advanced・VRセミナー
●日時 : 2009年 11月10日(火) 9:30〜17:30 ●参加費 : \15,000 (1名様・税込 \15,750)
●本会場 : フォーラムエイト 名古屋事務所 セミナールーム
●日時 : 2009年 12月 4日(金) 9:30〜17:30 ●参加費 : \15,000 (1名様・税込 \15,750)
●本会場 : フォーラムエイト 東京本社 GTタワーセミナールーム |
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■UC-win/Road Ver.4 リリース予定日:2009年10月末 |
(Up&Coming '09 晩秋の号掲載) |
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