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「Engineer's Studio」は、フレーム要素や平板要素でモデル化できる構造に静的/動的な荷重を与えて非線形解析を行う3次元有限要素法(FEM)プログラムです。Ver
1.01.00では、主にフレーム要素に関連する機能を強化しました。以下に主な項目を紹介いたします。
●活荷重の計算
活荷重計算は1本棒の影響線解析です。プログラムは影響線を作成した後に、活荷重(L荷重、T荷重、連行荷重)を移動させながら各着目点での断面力等が最大・最小となる位置を検索します。道路橋の橋軸方向が主な用途です。
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▲活荷重の入力 |
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●鋼製部材のひずみ照査
「鋼・合成構造標準示方書 耐震設計編」(土木学会、2008年制定、2008年2月)に準拠したひずみ照査を行います。鋼製部材をファイバー要素でモデル化し、安全係数や終局ひずみの設定を行うとひずみによる照査結果が得られます。
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▲「鋼製部材のひずみ照査」入力画面 |
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▲「鋼製部材のひずみ照査」結果画面 |
●有効質量、有効質量比、累積有効質量比
固有値解析を行うと多数のモードが得られます。その中から最も卓越したモードを選択する指標として、従来の刺激係数に加えて有効質量を追加しました。さらに、各モードの有効質量比や低次モードからの累積有効質量比も表示します。また、モデル全体の総質量も確認できます。
●ファイバー要素のせん断剛性低減
せん断変形が考慮できるファイバー要素1次、ファイバー要素2次に対して、せん断剛性を低減する比率を入力できます。鋼断面部材が主な用途です。
●入力荷重値の合計と合力作用位置
入力した静的荷重の総合計を確認できます。全体座標系のX方向・Y方向・Z方向でそれぞれ集計されます。合力作用位置も表示されます。入力した荷重のデータチェックに便利です。
●分布ばね部材の表示、分布ばね反力図
分布ばね部材とは、地盤ばねとフレーム自身の剛性とから弾性床上の梁理論によって導出される特殊なフレーム要素です。分布した地盤ばねを模擬する網掛け表示をフレーム部材に追加しました。また、分布ばね反力図も確認できるようになりました。
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▲分布ばね部材と荷重の表示 |
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▲分布ばね部材と分布ばね反力結果 |
●表エディタ改善
表内のセルに数値を入力した後に、上下左右のどの方向のセルへ移動するかを指定するオプションを追加しました。デフォルトは「右へ」です。また、複数の行を選択して一斉に削除する機能強化を行いました。さらに、行を貼り付けるときに、貼付先の行が存在しなくとも自動的にプログラムが行を追加して貼り付けることができるように改善しました。
●選択した要素のグループ化コマンド
従来はグループを作成するときに、表エディタの中で要素名称を書き並べて指定していましたが、最初に要素を複数選択しておき(範囲選択等により)、その後グループ化ボタンを押して一度に定義できるようにしました。
●荷重図のハイライト
荷重表中にある荷重をクリックすると、自動的にその荷重ケースを認識して荷重図を表示し、同時にその荷重をピンク色でハイライトするようにしました。荷重値と図が連動するので、入力やデータ変更が容易になります。
●M,S,Nの凡例表示
曲げモーメント図(M)、せん断力図(S)、軸力図(N)の正側を説明する凡例を図中に表示するようにしました。
●Mmax算出機能
曲げモーメント等の断面力は、フレーム要素に定義された分割点位置で算出されますので必ずしも最大曲げモーメント(Mmax)位置とは限りません。Mmax機能は弾性理論上の最大曲げモーメント位置を求める機能です。モデル設定が「線形+微小変位+ケース載荷」のときに利用できます。
●FRAME(面内)との連携
弊社製品「FRAME(面内)」のファイル(*.fsd)を読み込むことができます。
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■Engineer's StudioTM Ver.1.1 リリース予定日:2009年9月中旬 |
(Up&Coming '09 秋の号掲載) |
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