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●はじめに
「基礎の設計計算Ver.8、杭基礎の設計Ver.8」では、
(1)杭体任意荷重載荷機能の追加
(2)鋼管杭における断面ごとの杭径変化への対応(図面作成含む)
(3)杭基礎設計便覧(H19.1)に準じた水平変位の制限を緩和した杭基礎設計の拡張
(4)柱状図の作図機能の追加
(5)図面作成の主鉄筋継ぎ手交互の鉄筋情報生成
の対応を行います。以下にその概要をご紹介いたします。
●杭体水平荷重
本プログラムでは、耐震設計上の地盤面より上方の杭体慣性力や突出部に作用する動水圧など、従来より下記に示す杭体に作用する水平荷重を考慮した計算に対応しています。
常時、暴風時およびレベル1地震時 |
突出部の杭体慣性力、流水圧、動水圧 |
レベル2地震時 |
杭体慣性力(内部考慮)、流動化の検討 |
設計要領第二集(NEXCO)による特殊設計 |
盛りこぼし橋台の設計、側方移動の検討 |
しかしながら、偏土圧による荷重など、上記の計算機能では対応できない荷重もあることから、今回の改訂において、L1/L2共に下図に示す任意荷重(水平分布荷重または水平集中荷重)を載荷した計算に対応しました。これにより、前述の偏土圧を考慮した計算や、風荷重、衝突荷重、波力等を考慮した計算、現時点では対応していない杭基礎設計便覧(H19.1)による側方移動の検討等を行うことが可能となります。
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(a)集中荷重 |
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(b)分布荷重 |
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▲対応荷重 |
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▲杭体水平荷重指定画面 |
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▲荷重の確認画面 |
●水平変位の制限を緩和した杭基礎の設計
杭基礎設計便覧(H19.1)に準じた水平変位の制限を緩和した杭基礎の設計は、水平変位の制限を緩和する代わりに、発生変位に応じて水平方向地盤反力係数を補正することにより地盤抵抗の非線形性を考慮した計算を行う設計法ですが、杭径の異なる杭が混在している場合の基準変位をどのように評価して地盤の非線形性を考慮すべきか明確でない等の問題があり、従来、全杭の条件が同一の場合のみを計算対象としていました。今回の改訂では、杭ごとに基準変位を内部計算(杭径の何%とするかを入力)することにより、杭ごとに水平方向地盤反力係数を補正し、これにより杭径等が異なる杭が混在している場合でも計算できるよう拡張しました。本改訂により、より多くの条件の杭基礎に対して制限緩和による設計が適用できるようになります。 |
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Ver.7 |
Ver.8 |
杭径変化 |
× |
○ |
杭長変化 |
× |
○ |
地層傾斜 |
× |
○ |
2.5次元解析 |
× |
○ |
斜杭 |
× |
○ |
増し杭工法 |
× |
× |
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水平変位の制限緩和設計の制限事項
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●断面ごとの杭径変化(鋼管杭)
径の異なる鋼管杭を継杭した場合の計算に対応できるよう、断面ごとに杭径を指定できるようにしました。応力の集中する杭頭部に大きな杭径の鋼管を採用することにより、杭頭部の曲げ耐力を向上させ、より最適な杭構造の設計を行うことができるようになります。なお、水平方向地盤反力係数kH、杭軸方向バネ定数Kvはいずれも杭頭部の径を代表として用います。これに対し、許容支持力の算定や杭反力、水平変位の計算あるいは杭部材の照査は、それぞれの杭径を用いて照査します。
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▲杭径の入力画面(鋼管杭) |
●図面作成
図面作成においては、「鋼管杭における断面ごとの杭径変化」、「柱状図の作図」、「主鉄筋の交互配置情報の生成」への対応を行いました。柱状図の土質パターンは「ボーリング柱状図作成要領(案)」の第1分類〜第3分類に対応しています。また、「主鉄筋の交互配置情報の生成」対応により、場所打ち杭主鉄筋の継ぎ手位置を交互配置とした図面作成が容易に作成可能となります。
●今後の予定
「基礎の設計計算Ver.8、杭基礎の設計Ver.8」では、今後、橋台の底版補強拡張(後趾側及び橋軸直角方向への拡幅対応)、フーチング主鉄筋の詳細配置機能(100+64@125+100のように指定)の追加、結果確認画面の改良等を行う予定です。リリースまでしばらくお時間をいただくことになりますが、どうぞご期待ください。 |
杭基礎の設計セミナー
●日時 : 2009年 5月 14日(木) 9:30〜16:30 ●参加費 : \15,000 (1名様・税込 \15,750)
●本会場 : フォーラムエイト東京本社 GTタワーセミナールーム TV会議システムにて 東京・大阪・名古屋・福岡にて同時開催 |
建築杭基礎オプションセミナー
●日時 : 2009年 7月 17日(金) 9:30〜16:30 ●参加費 : \15,000 (1名様・税込 \15,750)
●本会場 : フォーラムエイト東京本社 GTタワーセミナールーム TV会議システムにて 東京・大阪・名古屋・福岡にて同時開催 |
■基礎の設計計算Ver.8、杭基礎の設計Ver.8 リリース予定日:2009年4月末 |
(Up&Coming '09 新緑の号掲載) |
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