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Ver.7では、主に限界状態設計法による計算、段差フーチング・置き換え基礎の適用形状、設計調書の拡張を行い、入出力においても大幅に改善しています。
●限界状態設計法
基準類の改訂においては、限界状態設計法による照査も規定されていますが、同時に許容応力度法による照査も寛容されており、今後は性能照査型の設計として限界状態設計法による照査が急速に広がっていくと予想されます。
Ver.7における限界状態設計法による計算では、主にクリート標準示方書に基づいて次の項目について照査します。
(1)竪壁,底版
1)使用性の照査
・曲げひび割れに対する検討
曲げひび割れ幅が許容ひび割れ幅以下であることを照査します。
・せん断ひび割れに対する検討
設計せん断力とコンクリートのせん断耐力の70%以下であることを確認し、70%より大きい場合は永久荷重作用時のせん断補強鉄筋の
応力度が制限値よりも小さいことを照査します。
2)安全性の照査(終局限界)
・曲げモーメントおよび軸方向力に対する安全性の検討
軸方向力圧縮耐力の上限値に対する照査
曲げモーメント及び軸方向力に対する照査
・せん断に対する安全性の検討
3)耐震性の照査
レベル1の照査として、部材が降伏しない(部材変位に達しない)ことを照査します。
(2)杭
1)安全性の照査(終局限界) : 軸方向力圧縮耐力の上限値の照査
2)耐震性の照査 : レベル1の照査として降伏モーメントによる照査
(3)剛体安定照査(直接基礎)
1)転倒に対する検討
2)水平支持に対する検討
3)鉛直支持に対する検討
(4)剛体安定照査(杭基礎)
1)杭の設計鉛直支持力
2)杭の設計引抜抵抗力
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▲「材料」画面 (材料係数、部材係数の入力) |
●段差フーチング・置き換え基礎の適用形状拡張
逆T型に加えて、L型,逆L型,重力式,もたれ式,混合擁壁の場合でも、段差フーチング,置き換え基礎の検討が可能になります。また、段差フーチングに関わらず、水平地盤においても斜面上の基礎の支持力照査も検討できます。
●初期入力形状の拡張、竪壁の任意照査位置
「初期入力」画面の形状においては、Ver.6までは標準図集より合致する形状を抽出していたため躯体寸法としては全高のみの入力でした。Ver.7では、全高に加え底版高,竪壁厚,つま先長,かかと長,壁面勾配の入力追加により、特殊な形状を除いて「形状」画面において別途修正する必要がなく、「初期入力」画面のみの入力でモデル化が可能になるため操作性が向上します。
鉄筋コンクリートの竪壁の照査においては、変化位置・定着位置の照査に加えて、照査位置と鉄筋範囲を指定することで任意照査位置での断面及び鉄筋の照査が可能になります。
●設計調書拡張
Ver.6までは主に計算結果に関するデータのみを表示していましたが、Ver.7より入力条件等も含めてプログラムで入力・計算可能な次の項目を追加表示するようにしています。
また、U型擁壁においては、左側壁,右側壁、フーチング毎に結果を表示できるように新たにテンプレートを追加しました。
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▲「初期入力」画面 (底版高,竪壁厚,
つま先長,かかと長,壁面勾配の入力) |
▲設計調書(U型) |
擁壁工詳細 |
構造条件 |
盛土高さの上載分布荷重、浮力考慮位置、設計震度の地域別補正係数、
地盤種別の土質,平均N値 |
土砂データ |
変形係数 |
形状寸法データ |
防護柵作用荷重、作用位置 |
基礎工詳細 |
基本事項 |
基礎工形態の頭部処理,先端処理,底版の根入深さ,突出長,有効根入長、地層区分の支持層、
基本データの鉄筋材質,コンクリート強度,杭材質,腐食代,バネ定数 |
杭頭部計算結果 |
垂直支圧応力度、押抜きせん断応力度、引抜きせん断応力度、水平支圧応力度、
水平方向押抜きせん断応力度 |
仮想RC断面 |
使用鉄筋量、発生値、許容値 |
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■擁壁の設計 Ver.7 リリース予定日:2007年4月末
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(Up&Coming '07 早春の号掲載) |
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