|
|
斜面の安定計算」は各種設計基準類にて規定される各種土構造物・地すべり解析・防災対策・河川構造物の設計等に対応した斜面安定解析システムです。このたび、最新版Ver.6において下記の機能を改訂追加しました。以下に各機能についてご紹介いたします。
(1)WTO/TBT協定に代表されるグローバル化による土構造物に対する性能設計の導入に備え、ニューマーク法による簡易動的解析機能の
追加
(2)港湾基準における分割片間の鉛直力と水平力の比を分割片傾斜角の1/3.5と仮定する簡易Bishop法への対応
(3)逆算法(c−tanφ図)に対応
(4)農林水産省「土地改良事業計画設計基準」改訂に対応
(5)入力インターフェイスとして、スキャニングまたは読み込んだ画像のインポートを行なうSXFファイルの生成機能の追加
(6)DXFファイルのインポート機能を追加
(7)設計計算に使用した標準断面の三次元イメージパースを作成できる簡易景観設計機能を追加
●ニューマーク法による簡易動的解析
地震による盛土斜面の安定性評価を行うための手法として、地震力を静的な慣性力として破壊・非破壊の評価を行う従来の仕様設計機能に加え、地震後に残留する変位量に着目し、その大小により斜面の安定性を評価する性能設計手法として、地震時のすべり土塊の滑動変位量を回転モーメントの釣合い式から算出するニューマーク法による耐震性能の照査に対応しました。過圧密粘土や密な砂に対するひずみ軟化に伴う盛土材の強度劣化を考慮した解析も可能です。出力は各種時刻歴図に加え、入力地震波形に連動して動作する滑動変位量のアニメーション出力機能も備え、地震応答を視覚的に捉えることができます。 |
|
●港湾基準(鉛直・水平力比を傾斜角の1/3.5と仮定する簡易Bishop法)対応
「港湾の施設の技術上の基準・同解説(上),平成11年4月,(社)日本港湾協会」p.511〜512の分割片間の鉛直力と水平力の比を分割片傾斜角の1/3.5と仮定する簡易Bishop法に対応しました。これにより同基準に規定される3種類の全ての計算法(修正Fellenius法,簡易Bishop法,簡易Bishop(β=1/3.5)法)に対応となりました。
●逆算法(c−tanφ図)対応
c−φ逆解析機能の出力形式を、地すべり解析において地すべり面の平均的せん断強度定数c−φを求める逆算法(別名c−tanφ図法)の出力形式に変更しました。これにより地すべり土塊の鉛直層厚の計算機能と併せ、逆算法対応となりました。
●農林水産省「土地改良事業計画設計基準」改訂対応
対応設計基準として、以下の2基準を追加しました。
・「土地改良事業計画設計基準 設計「ダム」基準書 技術書(共通編) ,平成15年4月,農林水産省農村振興局」における
貯水池周辺地すべりの基準水面法
・「土地改良事業計画設計基準 計画「農地地すべり防止対策」,平成16年3月,農林水産省農村振興局計画部資源開発課」
における地すべり安定解析
●SXF生成ツール(ラスタイメージ変換,DXFインポート)
スキャニングまたは読み込んだ画像をベクトル化して線情報に変換することによるラスタイメージのインポート機能に対応しました。
更に、既存のSXFファイルのインポートに加え、DXFファイルのインポートに対応しました。
|
●簡易景観設計(三次元イメージパース)
従来の設計(解析)機能に加え、設計(解析)で入力した形状に奥行きを与え、各種のり面工画像を貼付することにより、標準断面に対する三次元イメージパースを作成できる簡易景観設計機能を追加しました。
|
■斜面の安定計算Ver.6 リリース日:2006年7月13日 |