新製品紹介V
地盤解析シリーズ 3次元浸透流解析 (VGFlow) |
3次元浸透流解析(VGFlow)は、有限要素法(FEM)により飽和/不飽和浸透流解析や定常/非定常解析を行うプログラムです。フォーラムエイトの新規ラインナップ「UC-1地盤解析シリーズ」のひとつとして、2004年4月にリリースした「3次元地すべり斜面安定解析(LEM3D)」「地盤の動的有効応力解析(UWLC)」に続き、本年8月にリリース致しました。以下にその概要を紹介いたします。
■3次元浸透流解析(VGFlow)
VGFlowは、土中水の流れを有限要素法により解析する飽和-不飽和浸透流解析プログラムです。地盤の強度は間隙水圧の大きさに影響を受けるため、地盤の変形や安定性を考える上で間隙水の挙動を把握することは極めて重要です。降雨を受ける切土・盛土斜面の安定、土留め掘削時のボイリング・パイピング、水位変動時の堤防の安定などについて、浸透流解析を用いて詳細な検討を行うケースが増えてきています。また、過剰揚水による井戸枯れの問題や地下構造物設置に伴う地下水流の変化など、環境問題においても浸透流解析を実施する機運が高まっています。防災の観点からは、地すべり地帯における集水井や集水トンネル、水抜きボーリングなど、経済的な対策工検討への適用事例が増加しています。このような広範なニーズに応えるため、VGFlowでは平面2次元問題、鉛直2次元断面問題、軸対称問題、3次元問題とあらゆる解析モデルに対応しています。 |
▼初期の堤防の水圧コンタ図
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▼降雨開始から500時間経過後の
堤防の水圧コンタ図
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解析種別として定常解析と現象を時系列で追跡する非定常解析に対応、境界条件として水頭既知境界、流量境界、浸出境界、浸出禁止境界、点源、降雨境界、水位変動境界の7種類を用意し、更に降雨境界と水位変動境界の同時指定にも対応することにより、複雑な現場の条件を精度よく再現することを可能にしました。解析者が最も苦心するところとして、不飽和浸透特性の設定や非定常解析時の初期サクションの算定、非定常解析時の時間ステップの調整などが挙げられますが、VGFlowでは、材料パラメータのデータベースや初期サクションの自動算出機能および時間間隔の自動調節機能を搭載し、従来の浸透流解析の煩わしさを克服しています。モデル作成・メッシュ分割・解析データ生成を行うプリプロセッサ、解析結果の整理・可視化を行うポストプロセッサとして、汎用プリ/ポストVisualFEAを統合していることも大きな特長のひとつです。VisualFEAでは、CAD的な操作で2次元・3次元モデルを容易に作成でき、自動メッシュ分割機能をはじめ多彩なメッシュ分割機能を提供し、複雑なモデリングからメッシュ分割までを簡単に手早く行うことができます。従来一ヶ月要していたような複雑なメッシュ作成を一週間程度に短縮することも可能です。結果の整理・可視化としては、各種コンタ図、アイソサーフェス、ベクトル図、流線網などを、GUIを駆使した高い操作性により作成することが出来るほか、解析結果の数値出力機能も用意しており、報告書の作成を支援します。
■今後の開発計画
上記製品に続く地盤解析シリーズとして、「弾塑性地盤解析」の開発を進めています。どうぞご期待下さい。
▼平面2次元解析の流速の
ベクトル図 |
▼平面2次元解析の水圧コンタ図 |
▼土留め掘削後の
三次元水圧コンタ図 |
▼土留め掘削後の
三次元流速ベクトル図 |
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▼トンネルの三次元水圧コンタ図 |
▼トンネルのアイソ・サーフェス
(等値曲面図) |
▼アースフィルダムの
三次元モデル図 |
▼アースフィルダムの
全水頭のコンタ図 |
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(Up&Coming '04 秋の増大号掲載) |
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