UC-win/Road 14.1 4Dシミュレーションプラグイン
プロジェクトスケジュールの定義から進行状況をシミュレーション
●新規価格 編集:200,000円 再生:無償
●リリース 2020年3月
4Dシミュレーションプラグインは、プロジェクトのスケジュールを定義する機能から進行状況を3Dデータと連携してシミュレーションするまでの、スケジュールを管理する機能を提供します。 4Dシミュレーションプラグインでは、ユーザーがプロジェクトの構成要素を簡単にモデル化でき、UC-win/Roadの3D空間と連携した使いやすいプロジェクト管理ツールを実現するべく開発を行いました。
ガントチャート
ガントチャートは、スケジュールを視覚的に表現した表で、本機能ではスケジュールに含まれる個々のタスクを設定する基本機能を有しています。作業時間と休日を設定することで、休日をグレー表示する機能も含まれています。
ガントチャートには、スケジュールに含まれるタスクが表示されます。タスクにはサブタスクを持たせることができ、ツリー構造にすることができます。ガントチャートの表示では、親タスクと子タスクは区別がつきやすいように異なる表示を行います。また、タスクの表示色も変更できるので、タスクの関係性や、内容をわかりやすく視覚化できます。
各タスクには開始日時と終了日時を持ち、日付(年/月/日)と時刻(時:分:秒)での設定が可能です。またタスクを管理するツールとして、タスク、サブタスクの追加やタスクの削除、複製、ツリー上をドラッグしてのタスクの親子関係の編集など、タスクの階層の操作が含まれます。
ズーム機能の使用により、スケジュールの様々なレベルの詳細の表示が可能です。ズームは連続的で、スライダーのドラッグあるいはCtrl+マウスホイール操作により滑らかに拡大、縮小しながらカレンダーの内容を確認できます。細かいズームレベルでは、1時間ごとのカレンダーが表示できます。ズームを変更することで連続的に日ごと、月ごと、年ごとのカレンダー表示へと変更させることが可能です。これにより、4D機能を使用して、作業の一般的な計画を行うロングスパンのシミュレーションや、分単位の作業の詳細を調べ、実行可能性などの詳細を評価し、複雑な作業の最適な手順が確認可能になります。
リソース&動作
UC-win/Roadで読み込んだ3次元モデルを素早くシミュレーションに追加するために、ユーザーは特定のモデルをシミュレートして制御するタスクを選択することができます。モデルをクリックすると画面が表示され、モデルを任意のタスクに割り当てることができます。スケジュールの開始、タスクの開始、タスクの終了、スケジュールの終了の中からモデルを表示・非表示するタイミングが設定可能です。
例えば、建設現場のシミュレーションに於いて、スケジュールの進行に合わせた工事各段階の完了状態を表示させるシミュレーションを設定することが可能です。
また、機械、設備、労働者、移動する材料と資源などの作業要素を含めるために、リソースの概念を導入しました。リソースには視覚的に表示するためのプロジェクト内に存在する3Dモデルを割り当てます。ユーザーはリソースごとに時間によって変化する複数の動作を定義できます。
- 移動:曲線(フライトパス)上、または2点を設定して、その間を時間によって移動します。
- モデル動作:モデルのパーツの移動を時間によって制御します。例えばクレーンのブームの回転移動のような3Dモデルの事前に定義された動作の使用が可能です。
- 特定期間移動せずに或る場所に表示される一時オブジェクトとしても使用可能です。一時オブジェクトの使用の例としては、建設期間中に建物周辺に標識を表示させ、終了後に撤去するというものがあります。
タスクには、異なるリソースを割り当てた複数の動作を含めることが可能です。これにより、作業を多くのサブタスクに分散させるのではなく、一つの複合タスクにリソースの動作をグループ化して設定できます。ガントチャートはモデルの動作によらずに作成できるので、可読性を向上できます。
シミュレーション&アニメーション
全てのタスク、リソース、および動作が設定されると、シミュレーションを再生し、プロジェクトの進行を確認できます。シミュレーションはプロジェクト期間内を表示する機能を提供します。シミュレーションの進行速度も設定可能です。ユーザーは、リアルタイムでシミュレーションを行うことも、長期間のスケジュールを確認するために現実世界よりも高速なシミュレーションを行うことも、シミュレーション設定のタイムスケールを変更することで可能です。
シミュレーション中、ガントチャート上にシミュレーション上の日時を示すタイムカーソルが表示されます。ユーザーインターフェースからシミュレーションの一時停止や前後移動も可能です。また、クリックするだけで、特定の日時を表示し、プロジェクトの状態を即座に確認し、調査と確認作業を効率よく行えます。
エクスポート/インポート
ユーザーがUC-win/Roadのプロジェクトを保存するとき、4Dシミュレーションデータは一緒にRDファイルに保存されます。
また、4Dシミュレーションプラグインで作成されたデータをcsvファイルへ保存することも可能です。このファイルには、スケジュール、リンクされた全てのモデル、リソース、リソースの動作がすべて含まれます。
さらに、同じcsvファイルからスケジュールを読み込みインポートすることもできます。
csvファイルには3Dモデルファイルをリンクさせることが可能で、csvファイルの読み込みだけでモデルをスケジュール通りに一括配置することが可能です。
これにより、他のアプリケーションとの連携が可能となります。例えば、UC-win/Roadで事前に検討したスケジュールをエクスポートして他アプリケーションに渡すことが可能です。逆に、既存ソフトで作成したスケジュールを3D空間も含めた4Dシミュレーションを行うためにUC-win/Roadに取り込んで、実現性、空間条件等を確認することも可能です。
今後の予定
お客様の要望に対する継続的な機能改良は勿論のこと、4Dシミュレーションを5D、6Dといった任意次元のシミュレーションにアップグレードする予定です。
まずはリソースの単価の概念を導入し、資源を利用する時間と資源の移動量あるいは稼働時間によってコストを容易にシミュレーションできるようになります。
また、ユーザーが自由に定義する変数をタスクに割り付けることでスケジュールの進行によって、経済、資源、作業量等をスケジュールの進捗に合わせて計算可能とします。これらの変数を式にまとめ、グラフ化する機能を開発いたします。
資源の調達、移動時間、待ち時間等の各要素の関係性を表し、スケジュールの最適化の検討や説明、合意形成に使用できるように取り組んでまいりますので、ご期待ください。
|