近年、大地震や大雨により津波や洪水への防災対策が急がれており、氾濫解析の重要性が高まっています。
また、氾濫解析の数値やハザードマップを提示するだけでなく、地域住民への注意喚起、避難経路の共有、合意形成などにおいて、解析結果を正しく共有することも同様に重要になっています。
そこで、弊社では、解析結果をUC-win/Roadの3次元VR空間上で表示できるプラグイン「UC-win/Road xpswmmプラグイン Ver.2」を提供しています。これにより解析結果をより効果的に確認できるため、スムーズな情報共有を実現できます。
今号では、UC-win/Roadとの連携による解析結果の可視化について、その機能と事例を紹介します。
氾濫流による浸水範囲と、浸水深の描画
氾濫発生から収束までの一連の水理現象に関して時刻ごとに結果を表示できます。図1のように浸水範囲と浸水深を色分けして表示できます。
氾濫流による流速ベクトルの描画
氾濫流の流速・方向について、図1のように色分けしたベクトルで表示できます。
管路網および管内流の描画
図2のように下水道管、およびマンホールからなる管路網の敷設状況と管内流を表示できます。この管内流は、流量と水位および流向を表現しています。そして、これらは、設置する標高を調整できるため、地上に引き上げることもできます。
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■図1 氾濫流のコンタ図とベクトル図 |
■図2 X管路網の表示 |
氾濫解析・管内流解析事例
氾濫解析では、洪水などによる管路網への影響や、浸水の範囲および速度を視覚的に表現できます(図3)。
また、氾濫解析の結果は、氾濫原の深さを示すコンタ図、流速を示すベクトル図や実際の描写に近い泥水などで表示できるため、目的に応じた表現にすることができます。
ため池の決壊解析
ため池やダムが決壊した場合の解析結果をアニメーション表示で確認できます。アニメーション表示は、任意の開始時刻から終了時刻までにおける解析結果の各ステップを時系列で表示できます(図4)。
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■図3 氾濫解析の事例 |
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津波解析
津波解析では、陸域への遡上をVR空間で表現することにより、被害が及ぶ範囲と時間を効果的に確認できます(図5)。
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■図4 ダム決壊の事例 |
■図5 津波解析の事例 |
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