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ストレージ最新事情 |
HARDWARE INFORMATION
2011-No.1 |
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近年大きな技術的飛躍を見せる情報機器分野ですが、その中でも注目すべき展開を見せている機器の1つに、ストレージデバイスがあります。情報処理において必要不可欠な「記憶」を担当するこの分野もまた、CPUやメモリなどのICデバイスの進化に呼応して急速に発展しており、数TBもの容量を持つHDDや処理能力を追求したNANDフラッシュの登場など、話題にこと欠きません。
そこで、ここでは最新ストレージデバイスの一つとしてNASとRAIDについて説明し、さらに、それらを用いたフォーラムエイトの取り組みについてご紹介します。
NAS(ナス、Network Attached Storage)とは、TCP/IPネットワークへ直接接続して使用することができる記憶装置です。ファイルサービスに機能を特化させたサーバのような機器ですが、実際は機器ごとに組み込みのOSを搭載した専用機です。イメージとしては、LAN上で共有が可能な外付けHDDのようなものです。一般的にはファイルの読み書きだけでなく、共有フォルダに対してのアクセス制限設定や、本体のドメインへの追加など、ファイルサーバとしての基本的な機能も実装されています。
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▲参考 NAS(BUFFALO TeraStation シリーズ TS-RXL/R5) |
RAID(レイド、Redundant Arrays of Independent Disks)とは、複数のHDDを1台のHDDのように仮想的に使用する技術で、HDDを何らかの形で冗長化することにより、信頼性(耐障害性)を向上させるために使われる技術です。形態により名称が変わり、それぞれRAID1〜RAID5と呼ばれます。各RAIDの名称と特徴は図2の通りですが、この中で現在よく用いられるものとして、RAID1及びRAID5が挙げられます。一般的にこれら各RAIDレベルの特性を考慮し、複合的に使い分けることによって冗長性と耐障害性を確保します。
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長所 |
短所 |
RAID1
(ミラーリング) |
・台数に応じて、等比級数的に耐障害性が向上 |
・利用できるHDD容量が常に構成台数の逆数となり、容量効率が悪い |
RAID10 |
・ミラーリングセットをストライピング(RAID0)したもの
・高い耐障害性
・台数に応じて等比級数的に耐障害性が向上
・ストライピングによるシーケンシャルリード・ライト |
・非常に高価(例:2TB構成で50万円、など)
・容量効率が悪い |
RAID5 |
・HDD構成台数に比例して容量効率が向上
・パリティが複数台へ分散・読み込み処理が向上(シーケンシャルリード) |
・書き込み性能が若干低下
・複数台同時のHDD障害には対応できない |
▲表:代表的なRAIDレベル比較表
フォーラムエイトはNASやRAIDを構築したデバイスを積極的に取り入れ運用することで、企業活動における財産であるデータの冗長性と、情報機器の信頼性の向上を図っています。
たとえば、貴重な財産である情報の集積地となるサーバ群に関しては、NASとRAIDデバイスをフルに活用した運用を行っています。具体的な例を挙げると、まずサーバ関連機器のほぼすべては、ホットスワップに対応した複数のHDDによるRAID5を構築しており、単体での信頼性の向上を図っています。次に、それらのサーバは割り当てられたネットワーク上のNASへ、毎日特定の時間にバックアップツールのタスクによってバックアップが行われ、データの冗長性が高められています。加えて、各サーバは2か月に1度の頻度で、搭載するすべてのドライブのデータが外付けHDDへフルバックアップされ、それらは弊社宮崎支社へ送られ保管されています。
このようにフォーラムエイトでは、最新のストレージデバイスを積極的に導入し、組み合わせ運用を行う事によって、信頼性の高いシステムの運用を図っています。
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※社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。 |
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(Up&Coming '11 新年号掲載) |
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