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INFORMATION |
●コラボレーション・ニュース Vol.5 |
お知らせ |
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英国の交通計画向け 「Paramics Microsimulation」と連携へ
フォーラムエイトはSIAS社(SIAS Limited)と業務提携していくことで合意に達し、2009年11月17日、両社はフォーラムエイト東京本社において調印を行いました。
SIAS社は、英国・エディンバラに本社を置き、30年以上にわたって交通計画に関わる広範かつ専門的な知識・技術を提供しています。同社では、都市計画や高速道路網などの分析・設計を行うコンサルタント業務のほか、道路交通をシミュレーションし可視化するソフト「S-Paramics
Microsimulation」の開発・販売・サポートも行っています。
前述の業務提携の調印と併せ、引き続き開催された「FORUM8 デザインフェスティバル2009-3Days」(11月18〜20日)の「第3回 国際VRシンポジウム」(11月19日)において特別講演を行うため、SIAS社開発ディレクターのピート・サイクス(Pete
Sykes)氏が来日したのを機に、S-Paramics Microsimulationに関する最新動向や当社との提携に対する考え方について伺いました。
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▲調印式 2009年11月 |
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▲Pete Sykes氏 |
交通計画の高度化とS-Paramicsの展開
SIAS社がスコットランドの首都エディンバラに交通計画コンサルタント業務を行う地方事務所として設立されたのは1974年。その後、1988年に現行の組織へと移行。以来、スコットランドのパースおよびグラスゴー、イングランドのロンドンおよびバーミンガムにオフィスを拡大し、現在は英国内に65名のスタッフを配置しています。
その経緯が示すように、同社の核となるのは交通計画業務。主な顧客は中央および地方政府、それらの関係機関、民間開発業者です。英国で最初にマイクロシミュレーションを採用し、市場向けに自社ソフトウェアを開発しています。
SIAS社のParamics Microsimulation部門では世界の交通計画市場の要求に対応し、幅広い応用が可能な交通流モデリングシステムを開発してきました。そのような都市や高速道路網の分析・設計を行うソフトの最新バージョンが「S-Paramics」です。
これは、ITS(高度道路交通システム)やUTC(都市交通管理システム)と連動させて、大規模道路網における堅実な経路指定を行う段状の動的経路選択をはじめ高精度な広域モデリングを可能にするもの。ユーザが定義するスケジュールやバス停での乗車条件を反映した輸送事業のモデル化なども行うことが出来ます。
S-Paramicsは、多機能かつ汎用的な交通流分析システムとして世界の交通プランナーおよびモデル作成者から高い評価を受けています。そのベースには、同社によるS-Paramicsの多様なプロジェクトに及ぶ応用の蓄積があります。
ピート・サイクス氏はS-Paramics Microsimulationの開発および世界市場へのソフトウェア販売を担当。そうした観点からS-Paramicsの利用例として、ロンドンの環状高速道路M25における渋滞緩和策、ガーナ共和国の首都アクラにおける高速バス輸送計画、ハンプトンコート・フラワーショー開催時のサリー州イーシャーにおける交通混雑を制御するシステム、世界最大規模のマイクロシミュレーション・モデルを使ったプリマスの広域開発における交通への影響調査
― などを挙げます。
今回提携の背景と期待
S-Paramics Microsimulationは景観や建物を表現するなどのグラフィカルなプレゼンテーション機能も有するとはいえ、もともと交通および都市に関する各種計画の分析や設計、検討、評価を行うための機能にプライオリティが置かれてきました。そのアウトプットには、所要時間や渋滞の程度、燃料消費、炭素排出量などの比較があり、これらは地方および国の道路管轄当局における意思決定支援システムの一部を形成しています。しかし近年は、より高度なプレゼンテーションが求められるケースが次第に増してきており、VR作成の専門技術に精通した会社とのコラボレーションは、これに対応していくための理想的な方法だったと位置づけます。
一方、フォーラムエイトの3DリアルタイムVRソフト「UC-win/Road」をSIAS社が初めて目にしたのは数年前のこと。ただその時点では、具体的な進展はありませんでした。それが今年夏、ピート・サイクス氏はロンドンのチェルシー・フットボール・クラブで開催された交通モデリングの年次フォーラムで当社担当者と話す機会を得、SIAS社の交通シミュレーション技術と当社の可視化・プレゼンテーション技術との連携が相互に大きなメリットをもたらすものとともに判断するに至りました。
加えて、SIAS社はこれまで欧米やオセアニアを中心に市場を広げてきており、日本および中国をはじめとするアジア市場での展開を強化したいとの狙いがありました。同社ではその面でも当社との提携に期待を示します。
今後は両社スタッフのトレーニングなどを通じ、相互のソフトウェアについて理解を深めながら、共同で市場拡大に努めたいとしています。
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▲交通マイクロシミュレーションへの適用(PPT抜粋) |
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(Up&Coming '09 新年号掲載) |
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