1.示方書改訂とUC-win/COM3(Fiber)の対応
「耐震基準類の性能照査型設計への移行と動的解析の活用推奨に伴ない、まず、コンクリート構造を対象とした、手軽で高精度の耐震性能照査ツールとして実用化」
「2001年制定 コンクリート標準示方書に関する講習会」が2002/1/16、17(東京:予定)(http://www.jsce.or.jp/committee/concrete/events2.html)に行なわれ、土木学会のコンクリート標準示方書が改訂される。
耐震設計における構造解析では、WCOMDおよびCOM3(Fiber)の適用がより適切な方向へ、改訂されるものと思われる。
・構造解析に関する改訂のポイント
1)非線形材料履歴モデルの使用を推奨。
2)動的解析の実施を推奨。
3)地震動は原則として基盤からの入力波を想定し、地盤を含めた解析を推奨。
・COM3(Fiber)の対応状況
1)コンクリート、鉄筋の非線形材料履歴を考慮。よって対応済み。
2)加速度波形入力による3方向同時入力による非線形動的解析可能。よって対応済み。
3)1.01.00より非線形性を考慮できる土要素を導入。よって対応済み。
※いずれもUC-win/WCOMD(ただし2次元解析)でも対応済み
2.UC-win/COM3(Fiber)の改良予定
「性能照査型の耐震設計に対応するツールとしての製品改良」
・耐震性能照査ツールとして適用範囲を広げるために、さらなる機能改良予定
※3)以下、詳細は未決定
1)インターフェースの日本語化(10月末予定)
2)鉄筋抜け出しを表現できるLINK要素の追加(10月末予定)
3)コンクリート充填鋼管のような鋼管構造への対応。ただし局部座屈は無。
4)支承をバネで導入することが可能。
5)主鉄筋の抜け出しを考慮するLink要素の収束精度の向上。
6)拘束コンクリートと被りコンクリートを区別。道路橋に有用。
7)主鉄筋の座屈が考慮可能。鉄道高架橋に有用。
8)液状化への対応
9)シェル構造への対応(COM3(Plate))etc...
・他社ソフトの競争について
他社でも、100万円前後で購入できる動的解析ソフトが多く発売されはじめ、競合製品が急速に増えつつある。しかし、COM3(Fiber)は他社の解析ソフトに比べ、鉄筋コンクリート構造に対する構成則の精度、3次元解析の性能が格段に優れており、入出力インターフェースについても使いやすさを第一に考えている。
解析部の開発元である東京大学コンクリート研究室、および株式会社コムスエンジニアリング様と協力し、性能照査形型の耐震設計に対応するツールとして、製品改良に積極的に取り組む方針。
|