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■■■■
■      Webマガジン「新・新潮流を探る― 土木・建設、交通・環境分野の情報化」
■■■                                           2011年9月7日
■    http://www.wsolutionsjp.com/
■    ライティング・ソリューションズ 
      (月刊「橋梁&都市PROJECT」(発行:橋梁編纂委員会)契約記者)
        
 
●―――――――――― [Webマガジン編集室] ─――──────●
 
「第4回 国際VRシンポジウム」(2010年11月18日開催、主催フォーラ
ムエイト)のWorld 16による研究成果発表のリポート記事を連載するラ
イティング・ソリューションズのWebマガジン(「新・新潮流を探る」
http://www.wsolutionsjp.com/index.html)最新号は、マーコス・ノ
ヴァック氏(カリフォルニア大学サンタバーバラ校)と楢原太郎氏(
ニュージャージー工科大学)による講演に焦点を当てます。
 
芸術から科学に跨る広範な領域でVRやAR(拡張現実)技術を駆使し、
多彩なメディア表現の可能性を探るマーコス・ノヴァック氏。その一環
としてUC-win/Roadを使いセカンドリアリティの構築を目指すプロジェ
クト初期段階の成果と、その後の展開について紹介しています。
 
一方、楢原太郎氏はまず、3年間にわたるUC-win/Road上での人間行動
モデル可視化に関する研究を概説。それを受けて取り組んだ、人間行動
モデルの可視化からその能動的デザインツールへの活用に向けた研究、
その過程で浮かび上がった新たな課題へと言及します。
 
●─────────────────────────────――●
 
=◆ トピックス― 2011年6月号「新・新潮流を探る」 ◆=
 
□「第4回国際VRシンポジウム」リポート(連載)
■<World16>発表8「情報分野ナビゲーション(メディア表現領域のナ
ビゲーション)」(カリフォルニア大学サンタバーバラ校)
■<World16>発表9「インタラクティブ・デバイス開発(可視化から能
動的デザインツールへの活用)」(ニュージャージー工科大学)
 
=◆ トピックス ◆=
─────────────────────────────────
□「第4回国際VRシンポジウム」リポート(連載)
■<World16>発表8「情報分野ナビゲーション(メディア表現領域のナ
ビゲーション)」(カリフォルニア大学サンタバーバラ校)
http://www.wsolutionsjp.com/201106VRworld1608Novak.html
─────────────────────────────────
 
「第4回 国際VRシンポジウム」(2010年11月18日)8番目の研究発表
は、カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)メディア・アート技
術研究大学院プログラム教授のマーコス・ノヴァック氏による「情報分
野ナビゲーション(メディア表現領域のナビゲーション)」です。
 
発表の冒頭、同氏は自身が施設長を務めるトランス・ラボ(transLAB)、
没入型の3Dバーチャル環境で大規模なデータの多様な表現を提供するア
ロ・スフィア(AlloSphere)、UCLAと共同でナノシステムに関する学際的
な研究や教育を促進するカリフォルニア・ナノシステムズ研究所(CNSI)
など自身の取り組みに関連するUCSB内の各種施設や組織を紹介。そうし
た中で建築、電子音楽、メディア・アート、コンピュータサイエンス、
コンピュータ工学に加え、理論物理学、分子生物学、新素材など、その
研究領域は広範に及びます。
 
その一端を窺わせるのが、日本の神社への造詣の深さ。空虚であるよう
に思われるものを注視していくと、そこに秘められた重要な意味が見え
てくる。そのような発想を神社の自然や構造物に対しても抱いていると
言います。
 
UC-win/Roadを利用する今回の共同研究に当たり、同氏は芸術や科学に
跨る自身の研究成果の要素と、VRやAR技術の可能性を統合。新たなア
プローチのあり方を目指すこととしました。
 
その前段として、
1. 人の話す言葉の音声ファイルに基づくバーチャル環境や、数学的な不
等式を駆使した彫像の制作
2. 自らの脳をMRIでスキャンし、それに基づく物質的な脳および精神内
部の空間のバーチャル環境の創作
3. AlloSphereにおける脳のバーチャル環境の再現と、それを通じた思考
のネットワークを支える物質的な脳の結合関係の可視化
4. モーショントラッキング・センサーを搭載し、トラッカーの動きに反
応して空間内を進んでいく視界が得られ、複雑なバーチャル環境や彫像
の形成も可能になる大きな立方体のインターフェース装置の開発
5. INDAF 2010でのアミノ酸の化学、神の考え方、複数メディアの表現に
関する発表
― など、今回研究に関連した活動を振り返ります。併せて、都市の物理的
な側面への関心から、UC-win/Roadを使い架空の都市の高速道路システム
や都市周辺の景観などを生成しています。
 
都市では多彩なメディア表現が浸透。加えて、GPS対応移動体機器や複数
音源などユビキタス情報が増大。反面、それらの氾濫が騒音視される事態
も醸しています。
 
そうした背景から、ノヴァック氏はVRやAR技術を有効活用。それら多様
な情報を基に、現実世界のナビゲーションに適応しつつ、ビジュアルリア
リティは別の世界に置き換えるセカンドリアリティの構築を目指すことと
しました。
 
今回プロジェクトではその初期段階という位置づけで、バーチャル環境の
中を移動しながら、自らの動きに音や映像が反応する様子を再現。そこで
のUC-win/Roadの利用可能性にも言及。さらに、より完成度の高い、前述
の脳のプロジェクトを通じて作成された脳内のバーチャル環境を紹介しま
した。
 
その上で、自らのこれら研究成果とUC-win/Roadの機能との合体により、
物理的な世界と別の空間感覚を重ね合わせ、交差させる試みをAlloSphere
で具体化。併せて、UC-win/Roadと他のプログラムを連携し、並列環境を
得られるプラグインの開発を進めていく考えを示します。
 
─────────────────────────────────
■<World16>発表9「インタラクティブ・デバイス開発(可視化から能
動的デザインツールへの活用)」(ニュージャージー工科大学)
【近日掲載予定】
─────────────────────────────────
 
現在は引き続き、ニュージャージー工科大学建築デザイン学部助教授の
楢原太郎氏による「インタラクティブ・デバイス開発(可視化から能動
的デザインツールへの活用)」について執筆を進めております。
 
同氏はまず、人間行動モデルの可視化および空間への知覚的反応に関する
研究の経緯から、それを背景としたWorld 16での人間行動モデル可視化
に向けたこれまでの取り組みの流れを解説しました。
 
今回はそれを実際のデザインに活用すべく、歩行者を想定した群集流に対
し、障害物やアトラクターを設定して人間の行動パターンに変化を起こす
ツールを開発。その上で、これをUC-win/Road上で実在する街並みに適用
し、さまざまな条件を与えてシミュレーションを行っています。
 
さらに、従来型の空間特性解析的な用途から、今後は空間創発的な視点に
立って人間行動モデルの研究を推進。併せて、インターフェースの面では
複数のユーザーによる入力の統合を図っていくとしています。
 
本記事は近日中に完成次第、アップ致します。
 
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Webマガジン
「新・新潮流を探る ― 土木・建設、交通・環境分野の情報化」
http://www.wsolutionsjp.com/
ライティング・ソリューションズ 池野隆
 
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