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Q&A擁壁の設計・3D配筋 Q&A ('24.11.29)
NEW!更新内容

Q18−8.適用基準を「盛土防災(宅地防災)」にした場合の土質定数の根拠('24.11.29)


目  次
 1.適用範囲・制限条件

Q1−1.建築関係の「盛土等防災(宅地防災)マニュアル」(監修:建設省建設経済局民間宅地指導室 編集:盛土等防災(宅地防災)研究会)に基づいた設計には対応可能か?

Q1−2.自治体基準に対応していますか

Q1−3.控え壁(バットレス)形式の擁壁設計は可能ですか

Q1−4.H24年道示の保耐計算に対応していないのはなぜですか

Q1−5.コンクリートブロック塀の設計は可能ですか
 2.任意形状


Q2−1.任意形状での安定計算において、土砂ブロック割りの形状がおかしい。

Q2−2.任意形状で入力したブロックとは別の形状のブロックが表示されている。

Q2−3.形状入力を任意形とすると落石防護柵が天端の中央に表示されない

Q2−4.任意形状でハンチを含んだ断面形状を入力しているが、部材設計時にハンチを考慮しない方法

Q2−5.任意形状(ブロック入力)での設定における注意点を教えてください

Q2−6.U型擁壁で側壁の途中で折れる形状や、切り欠きを考慮した計算をおこなえますか

 3.自重、慣性力

Q3−1.U型擁壁で、側壁設計モデルには中詰め土・載荷荷重による地震時慣性力を考慮せず、底盤設計モデルには土圧および中詰め・載荷荷重の慣性力を考慮するのはなぜか

Q3−2.TG=0となるのはなぜ?

Q3−3.「材料」−「躯体」画面の「断面計算時の扱い」を「無筋」としたが、計算結果の単位重量は鉄筋のものが使用されている

Q3−4.地盤種別の判定におけるTGの値を手計算したところプログラムの値と異なるのですが、注意点はありますか

Q3−5.地震時ケースにおいて、躯体自重に起因する慣性力が0となっています

Q3−6.設計水平震度は躯体と土砂で同じものを採用するのが一般的と思いますが、個別に指定する例があれば教えてください

Q3−7.慣性力の作用方向を荷重ケース毎に設定することは可能でしょうか

Q3−8.天端形状を前面張出とした場合に、張出上の土砂の重量を考慮したい
 4.土圧

Q4−1.土圧力が試行くさび法とクーロン式とで異なるのはなぜか?

Q4−2.土砂高さを底版高さより低く設定したい。

Q4−3.受働土圧算出する際の式が「道路土工 擁壁工指針」p.69のものと異なっている

Q4−4.切土土圧計算時の『第1土砂ブロック』、『第2土砂ブロック』とは?

Q4−5.受働土圧壁面摩擦角のφ/3の出典は?

Q4−6.安定計算では土圧を考慮せず、竪壁設計時では土圧を考慮する方法

Q4−7.残留強度(φres)とピーク強度(φpeak)とは?

Q4−8.土圧係数指定時の「背面盛土の扱い」とは?

Q4−9.切土を考慮した場合の盛土土圧と、切土を考慮しない場合の盛土土圧の違い

Q4−10.EPSを考慮している場合、土圧作用位置が擁壁高さよりも上部となってしまう

Q4−11.クーロン式により土圧算出を行う場合、土圧作用高さに盛土分が含まれていない

Q4−12.透水マットを使用した場合の壁面摩擦角は何に準拠したものか

Q4−13.クーロン土圧で載荷荷重を任意位置に載荷した際、土圧分布推定等を用いない場合、どのように評価しているか

Q4−14.U型内部土圧を静止土圧として設定する方法

Q4−15.U型擁壁で「考え方」−「浮力、土圧・水圧」−「土圧」の内部土圧による影響の『地震動と反対側の有効率』とは

Q4−16.U型擁壁で抵抗側の土圧が考慮されない

Q4−17.U型擁壁で地震時の壁面摩擦角が入力値と異なる

Q4−18.U型の直接基礎で、地震動と異なる方向の土圧が作用しない

Q4−19.受働土圧の有効率が「一般的には0.5程度」の根拠

Q4−20.崩壊土砂考慮時に、荷重−土圧−特殊条件の堆積時の裏込め土圧の算出方法で「堆積土砂を含めた土圧−堆積土圧」の根拠

Q4−21.堆積土圧計算時、入力−形状−土砂−土砂形状の「土圧計算時の斜面角度」はどのような場合に「直接入力」を選択するのか

Q4−22.U型擁壁で、片側土圧を0としたい

Q4−23.もたれ式、ブロック積み擁壁で切土有りの場合、荷重−土圧−特殊条件で「仮想鉛直線が躯体と交差する場合」の扱いが指定できるが、それぞれどのような状態なのか

Q4−24.入力した土砂高さと土圧計算時の土圧高さが異なります

Q4−25.土圧を壁全体に作用させた場合と、土圧を考慮しない高さを設定した場合の2つのケースで後者の方がNGとなるのはなぜでしょうか

Q4−26.フローリッヒの理論による盛土の荷重換算において、「水路工」では盛土と載荷荷重を個別に換算していますがプログラムでは同時に換算しています。
「水路工」の方法では換算できないのでしょうか。


Q4−27.切土部土圧の計算で、 安定計算時は切土部土圧で計算されるのに、竪壁設計時は盛土部土圧になるのはなぜですか

Q4−28.堆積時防護柵の照査において、堆積土砂が防護柵に達していない場合でも、土圧作用位置が防護柵の位置となっているのはなぜでしょうか。
この場合は土圧が作用しない結果としたいです。


Q4−29.土砂形状タイプ「水平−勾配−水平」を任意形状で設定すると結果が変わるのはなぜか

Q4−30.「考え方−浮力、土圧・水圧」画面の「土圧」で、「土圧作用面(かかと端以外)の角度の考え方」を選択可能ですが、どのような状況で使用するのでしょうか

Q4−31.地震時合成角の算出式が擁壁工指針P.109等の一般式と異なるのはなぜでしょうか

Q4−32.地震時の壁面摩擦角を自動設定しましたが、入力画面の初期化ボタンで設定される値と異なります

Q4−33.切土を設定している場合には、土圧式としてクーロン式を選択できないのでしょうか

Q4−34.形状変更すると土圧作用面角度が毎回初期化されるのですが、固定にできないでしょうか

Q4−35.擁壁工指針(H24)のP105の切土土圧式は常時式しか掲載されていませんが、プログラムでは地震時にも対応しているようです。
地震時式の出展を教えてください。


Q4−36.もたれ式擁壁コンクリート張工の設計で、土圧作用面の下端位置が擁壁底版下端となっていないのはなぜですか

Q4−37.仮想のり面傾斜角β’は、かかと版の後端位置が背面盛土の上側水平部であれば 0.0(°)ではないのでしょうか

Q4−38.逆T型・L型擁壁の背面土砂がかかと版より前方の土砂と後方の土砂で土質を変更することは可能でしょうか

Q4−39.試行くさび計算で、土くさびを形成する多角形の座標系を確認できますか

Q4−40.クーロン式による土圧算定時に粘着力を考慮したところ、土圧力<0となりました。どのように粘着力を考慮しているのでしょうか。

Q4−41.「荷重」−「組合せ」の「背面側土圧係数の上限値考慮」とはどのような機能でしょうか?
考慮する場合について記載している文献はありますか?

 5.浮力、水圧

Q5−1.揚圧力の算出根拠は?

Q5−2.躯体の浮力を考慮したい。

Q5−3.「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「水圧」において「地震時の動水圧:考慮」としたが、考慮されない

Q5−4.揚圧力の低減係数の意味、出典元を教えてください

Q5−5.躯体上に水だけの部分がありますが水重が考慮されません

Q5−6.水位ケースの名称を変更できません

Q5−7.浮力と揚圧力の違いについて教えてほしい
 6.地表面載荷荷重

Q6−1.盛土を等分布荷重換算する場合の勾配部分長X2の算出方法

Q6−2.「荷重」−「載荷荷重」の荷重条件で『任意分布』が選択できない

Q6−3.計算を行うと「無限長載荷で荷重強度が0となっています」というエラーが発生する

Q6−4.擁壁工指針P.53に記載の「載荷重は、擁壁に最も不利となるように載荷するものとする」を設定するにはどうすればよいでしょうか

 7.前面土砂

Q7−1.初期入力画面の「前面土砂高」と「根入れの深さ」の使い分けを教えてください

Q7−2.前面土砂を設定しましたが、安定計算やつま先版設計時に前面土砂の重量が考慮されていません。

 8.任意荷重

Q8−1.衝突荷重を考慮した際、許容応力度が割り増しされていないが?

Q8−2.U型擁壁設計時、安定計算に衝突荷重が考慮されないが?

Q8−3.任意荷重を入力、確定した後、再度開くと入力値が消えている。

Q8−4.同一条件となるよう「載荷荷重」と「任意荷重」、「雪荷重」で入力したが結果が異なるのはなぜか

Q8−5.竪壁の天端に載荷荷重を考慮したい。

Q8−6.U型擁壁の側壁天端に作用する任意荷重の作用位置を指定したい

Q8−7.防護柵(ガードレール)に作用する衝撃荷重を考慮する方法

Q8−8.建築基準法に基づく風荷重を設定したい

Q8−9.「基準名称:盛土防災(宅地防災)」とすると初期入力−荷重にて「フェンス荷重」の入力が可能となるが、この荷重の作用位置等変更したい

Q8−10.衝突荷重時のケースでは載荷荷重を考慮すべきでしょうか

Q8−11.任意荷重に慣性力を考慮することはできますか

Q8−12.U型の側壁に作用している任意荷重が底版設計に考慮されていません

Q8−13.衝突荷重の水平力の作用位置が天端の背面位置になりますが、問題ありませんか。
 9.EPS工法、底版の剛体照査

Q9−1.底版の剛体照査を行う方法は?

Q9−2.EPS工法の設定手順


 10.安定計算、鉛直支持力計算

Q10−1.鉛直支持力照査時のN値を直接指定することは可能か?

Q10−2.転倒に対しては受働土圧は考慮しないのか?

Q10−3.転倒に関する安定で、偏心量e=0となるが?

Q10−4.滑動照査時に前面土砂による受働土圧を考慮する方法は?

Q10−5.浮き上がりの検討を考慮した場合、αとは何を示しているか?また、通常どのくらいの値を考慮するものか?

Q10−6.もたれ式擁壁の転倒で、前面より背面に転倒する作用力の方が大きい場合にOKとする方法は?

Q10−7.地震時の地盤反力度が表示されない

Q10−8.U型擁壁で杭基礎の場合「作用力の集計」が計算書にないのはなぜ?

Q10−9.衝突時の滑動安全率が1.2である根拠

Q10−10.地震時合成角を考慮する場合と、しない場合の使い分け

Q10−11.崩壊土砂量を直接指定することはできるか?

Q10−12.計算書の「土砂捕捉容量の検討」で下記に表示されているHdの値が異なるのはなぜ? (3)土砂捕捉容量の検討 (4)崩壊土砂の堆積高

Q10−13.せん断抵抗角を変えても、支持力係数が変わらない。

Q10−14.荷重−組み合わせで「前面土砂の扱い」で水平力考慮にチェックしたが、荷重集計で水平力が考慮されていない。

Q10−15.作用力の集計で前面土砂が表示されない。

Q10−16.「荷重」−「土砂」画面において「崩壊の恐れがある層厚」を変更しても、移動の高さが1mから変化しない

Q10−17.8m以下の擁壁で、上載荷重による慣性力を考慮しないのはなぜ?

Q10−18.中地震時、大地震時の安全率はどのように設定しているか

Q10−19.基礎−支持地盤、根入れ地盤の「鉛直支持力の照査」で選択できる支持力照査基準が変わるのはなぜ?

Q10−20.初期入力−材料の「栗石を敷く」は計算にどのような影響があるか

Q10−21.建築基礎構造設計指針に準拠した支持力計算を行う方法は?

Q10−22.内部水位による慣性力を無視したい

Q10−23.支持に対する照査で地盤反力度qmin が0となる

Q10−24.宅地防災の場合、初期入力画面で「中規模」「大規模」にチェックしているのに中地震時の照査が行われない

Q10−25.壁面地盤反力(地盤係数法)の設定方法

Q10−26.土地改良「ポンプ場」の支持力計算を行う方法

Q10−27.滑動抵抗力の一部として、擁壁前端から突起前面までの区間の粘着力を考慮したい

Q10−28.鉛直支持力の照査で「道示W」や「設計要領」等に設定した場合、支持力データが0となってしまう

Q10−29.U型擁壁で必要安全率1.5=計算結果の安全率1.5となるのはなぜか

Q10−30.盛土等防災マニュアル P437の式で許容支持力度を算出したい

Q10−31.U型擁壁の場合、水平反力が受働土圧を超えた場合に受働土圧を採用して計算したい

Q10−32.許容支持力度を直接指定したい

Q10−33.考え方−衝撃力、崩壊土−崩壊土量算出時の斜面高さが範囲外の場合、とは?

Q10−34.フェンス荷重時の転倒に対する許容偏心量e/B(1/X)のX=2.00の根拠

Q10−35.安定計算において中詰め土は考慮して、中詰め土圧を無視したい

Q10−36.壁面地盤反力算出時の「壁長l」の算出方法

Q10−37.混合擁壁の下部の安定計算で、上部にかかる土圧と下部にかかる土圧を両方計上しているが、下部に計上している土塊に上部の土塊も含まれているのではないか(二重計上とはならないのか)?

Q10−38.剛域部材の分布バネ反力が算出されないのはなぜですか

Q10−39.滑動照査で算出している有効載荷幅と、支持力照査で算出している有効載荷幅が異なるのはなぜでしょうか

Q10−40.もたれ式擁壁の許容偏心量が0となるのはなぜでしょうか

Q10−41.もたれ式擁壁に壁面地盤反力を考慮する設定としているのですが、壁面地盤反力が0となっているのはなぜですか

Q10−42.全体安定検討において、水位ありと水位なしのケースでは水位ありの方が安全率が下がると思うのですが、水位なしの方が下がっています

Q10−43.滑動安全率が∞となっているのはどいう意味ですか

Q10−44.基礎底面と地盤の間の摩擦係数を常時,地震時毎に指定することは可能ですか

Q10−45.風荷重時には安定計算を行わないよう設定できますか

Q10−46.U型擁壁に突起を設けましたが、計算を行うと突起がない状態となります

Q10−47.擁壁工指針に準拠した斜面上の基礎地盤の極限支持力の計算はできますか

Q10−48.擁壁工指針(H24) P.171に準拠したブロック積みの地盤反力計算はできますか

Q10−49.つま先前面で作用力を集計する場合、前面水圧の水平力によるモーメントが負値になるのはなぜですか

Q10−50.土砂形状の形状タイプとして任意形を選択して竪壁天端や前面張出部上に土砂を設定しましたが、土砂ブロック割が適切に計算できていないようです

Q10−51.突起を考慮した検討を行いました。
突起が無い場合の検討結果を同時に確認することはできますか。


Q10−52.「滑動に対する検討を行わない」というスイッチがありますか

Q10−53.水路工に準拠した浮き上がりに対する検討で、水圧鉛直成分を自重として考慮せずに検討したい。

Q10−54.U型擁壁で通常のモデルと左右形状を反転させたモデルを作成しました。安定計算結果が一致するものと考えておりましたが一致しません。

Q10−55.落石時における安全性の照査で「擁壁底面中心のモーメントと回転角の関係」において地盤の最大抵抗モーメント算出時の「qd:地盤の極限支持力度」を入力した許容支持力度で計算したい場合はどのように設定すればよいでしょうか

Q10−56.国交省告示式(土質試験)を用いて許容支持力の計算を行っています。
形状係数α、βを計算する際のB, L の値ですが、
 B:基礎荷重面の短辺又は短径
 L:基礎荷重面の長辺又は長径
となっています。

Q10−57.滑動に対する照査にて、安全率Fsを算出する算式で、底面幅Bを擁壁底面全幅にする場合と有効載荷幅で計算を行うことがタブで選択可能になっておりますが、どのような場合に使い分けを行うのでしょうか?

 11.杭基礎

Q11−1.杭の安定計算結果の「押込力」と「引抜力」の計算過程が表示されない

Q11−2.杭の許容支持力計算において、極限支持力推定法の相違による安全率の補正係数を変更する方法

Q11−3.擁壁の設計におきまして、杭基礎とした場合許容支持力は算出可能?

Q11−4.杭基礎の許容押込み支持力について、道路橋示方書Wの式(12.4.1)のように杭の自重を考慮したい

Q11−5.杭の断面変化の方法は?

Q11−6.杭の支持力の計算で周面摩擦力を入力する方法

Q11−7.U型擁壁で底版弾性体の場合、衝突荷重を左のみ入力しているが、右側にも衝突荷重が出力されていまう  底版を剛体とした場合は入力下側のみ考慮されている

Q11−8.杭頭の曲げモーメントと杭頭結合部照査時の設計曲げモーメントが異なる

Q11−9.回転杭の羽根外径を任意入力できないでしょうか

Q11−10.基礎の設計との連動により保耐法計算を行いたいのですが、基礎の設計・3D配筋(旧基準)とは連動できませんか。


Q11−11.杭基礎検討時に計算実行すると「バネ定数の値が、指定されていません」とエラーメッセージが表示されます

Q11−12.杭基礎設計時の液状化無視と液状化考慮の両方の結果を同時に計算することはできますか?


 12.配筋

Q12−1.鉄筋段数「1段」「2段」とは?

Q12−2.必要鉄筋量の計算結果はどこで確認できるか?

Q12−3.U型擁壁で単鉄筋としたいが複鉄筋となってしまう。

Q12−4.「直接入力(集計前)」「直接入力(集計後)」の違い

Q12−5.U型擁壁の定着長の計算で入力したσsaと計算書のσsaが異なる。

Q12−6.U型擁壁で、側壁の配筋をシングル、底版の配筋をダブルで計算できるか

Q12−7.逆T擁壁で単鉄筋として引張側だけ入力しても、計算後圧縮側にも配筋されてしまう

Q12−8.左右対称のU型擁壁で常時・地震時の自動配筋を行いましたが、常時の配筋状態が左右対称になりません

Q12−9.鉄筋本数が整数値とならないのはなぜですか

Q12−10.竪壁傾斜時に、断面照査で用いる鉄筋量に傾斜角度を考慮することはできますか

Q12−11.配筋の設定方法を「自動設定」としましたが、計算実行後には「直接入力」にかわってしまいます

Q12−12.計算書に配力筋の必要鉄筋量を表示することはできますか

Q12−13.竪壁鉄筋の段落し計算を行えますか。

Q12−14.かぶりの考え方が「純かぶり」の時に、配力筋を主鉄筋の内側にすることはできますか。
 13.竪壁の設計

Q13−1.竪壁設計に鉛直土圧が考慮されないのはなぜか?

Q13−2.任意荷重を入力しているにもかかわらず、計算に反映されない

Q13−3.許容せん断応力度の割り増しを行わない方法は?

Q13−4.竪壁の保耐法照査を水平震度照査 としているのはなぜでしょうか

Q13−5.保耐計算時に「初降伏モーメント算出エラー」や「Mc≦My0≦Muの関係逆転時」等のエラーが表示されます

Q13−6.保耐計算時の設計水平震度khcの算出方法を教えてください

Q13−7.せん断応力度の照査で、計算値が許容値τa1を満たしていないのに最終判定がOKとなっています

 14.底版の設計,蓋・ストラットの設計

Q14−1.U型擁壁で側壁計算では内部土圧を考慮するのに底版設計では考慮されないのはなぜ?

Q14−2.つま先版やかかと版の設計で、同じ照査位置の場合、曲げとせん断の結果をまとめて出力したい

Q14−3.かかと版の設計が行われない

Q14−4.U型擁壁でバネ基礎としている場合、地盤反力はどのように算出しているか

Q14−5.「考え方」−「部材設計」画面の「かかと版付け根の断面力」の考え方は何に基づいたものでしょうか

Q14−6.せん断スパン長aが、底版幅よりも長くなるのはなぜでしょうか

Q14−7.U型底版の定着位置計算において下記選択があります。
(1)変曲点と抵抗モーメントから算定
(2)変曲点がないとき抵抗モーメントから計算
(3)抵抗モーメントから計算

(1)を採用した時「隅角部格点から変曲点までの距離Lo」が計算不能の場合でも、(2)の場合Loの値が存在するのはなぜでしょうか。


Q14−8.U型底版の定着位置計算において、配筋ピッチが入力と異なるのはなぜでしょうか

Q14−9.U型フーチングの設計において、地盤反力が安定計算時と異なるケースがあります

Q14−10.U型擁壁のせん断照査位置は、h/2と付け根のどちらでしょうか

Q14−11.つま先版やかかと版のせん断応力度照査位置の有効高が、同位置の曲げモーメントではなく付け根位置の曲げモーメントで決定されているのはなぜですか

Q14−12.U型擁壁の底版設計時に、コンクリート応力度が非常に大きくなる箇所があります

Q14−13.縦方向(奥行方向)の検討を行うことはできますか

Q14−14.「ストラット付U型擁壁」でのストラット応力度照査に用いる断面力(モーメント、軸力)が断面力図で示されたものと異なっています。
応力度照査で用いる断面力(モーメント)の算出方法を教えて下さい。

 15.示力線

Q15−1.2つの高さの違う擁壁で、擁壁天端から同じ位置で示力線照査を行いたい

Q15−2.限界高さが∞となっているのはどういう意味ですか

Q15−3.主働土圧を試行くさび法で算定している場合に、示力線方程式に用いる土圧係数はどのように算出しているのですか。


 16.自動計算

Q16−1.「成果物形状検証」とはどのような機能ですか
 17.図面作成

Q17−1.斜角がつく場合、端部に斜方向の鉄筋が入らないが?

Q17−2.平成11年11月建設省 土木構造設計マニュアル(案)に準じた図面生成の方法は?
※壁鉄筋・配力筋の500mm丸め等

Q17−3.杭B法の作図を行う方法は?

Q17−4.L型擁壁の竪壁主鉄筋フック長が、定着長を変えても変わらない。

Q17−5.竪壁配筋の断面変化を考慮した図面を作成する方法

Q17−6.図形の縮尺を変更したい。

Q17−7.入力モード−部材で入力したかぶりと図面作成時のかぶりが異なる

Q17−8.フック長を「図面作成条件→計算基準」の値とした図面を作成したい。

Q17−9.DXF・DWGへの出力において、文字がばらばらになる

Q17−10.DXF出力時、文字が重なる

Q17−11.鉄筋表をExcelやCSVに出力したい

Q17−12.側壁底版一体型主鉄筋の曲げ半径をなくしたい。

Q17−13.擁壁底版に縦断勾配を考慮した図面を作成したい。擁壁天端はレベルにて設定。

Q17−14.「基準値-図面作図条件-計算基準-加工図表記」の「鉄筋の曲げ加工寸法表示」で「鉄筋の中心寸法で表示」した場合と「鉄筋の外形寸法で表示」した場合で鉄筋長が異なることがある

Q17−15.配力筋のみ定尺鉄筋としたい

Q17−16.竪壁主鉄筋の継ぎ手作図は可能か

Q17−17.平面折れコーナーに組立筋を配筋する方法

Q17−18.図面生成時、「減長計算エラー」が発生する

Q17−19.配力筋を主鉄筋の内側に配置したい

Q17−20.配力筋を千鳥配置としたい場合、ピッチ等指定する方法は?

Q17−21.単鉄筋で計算を行ったが、図面作成を行うと圧縮側に鉄筋が配筋されている

Q17−22.図面作成で断面図の配力筋の大きさを変更したい

Q17−23.開口部の補強筋を作図しない方法

Q17−24.図面サイズの変更方法

Q17−25.DXF出力時、実寸で出力したい

Q17−26.組立筋なしで図面作成したい

Q17−27.杭基礎の場合に図面作成時「杭配置が底版外に配置されています」と表示される

Q17−28.図面生成条件において、定尺鉄筋使用する(変化筋なし)を選択しても、図面作成では竪壁が変化筋となる

Q17−29.属性付きのIFCファイルを出力したい

 18.その他

Q18−1.地震時の計算ができないが?

Q18−2.材料-無筋コンクリ−トの単位重量のγb、γcとは何か?又、その使用目的は?

Q18−3.計算結果の応力度計算では、計算式は出力されないのか?

Q18−4.U型擁壁で「計算確認」−「構造解析」の『対象』で「側壁」、「底版」が選択できるが、その違いは?

Q18−5.「基礎の設計計算Ver.7,杭基礎の設計Ver.7」と連動ができない。

Q18−6.適用基準を「盛土防災(宅地防災)」にした場合の鉄筋の許容応力度の初期設定値の根拠

Q18−7.剛体法では、底版自重は地盤反力と相殺されるから計算に含めないとあるが、FEM計算における荷重で底版自重はどのように扱っているか?

Q18−8.適用基準を「盛土防災(宅地防災)」にした場合の土質定数の根拠

Q18−9.U型擁壁の場合、左右の外側には土がなく、U型の内部にのみ土が入っている(埋め戻し)の計算をしたい。

Q18−10.安定計算、部材計算の土圧作用幅を変更したい。

Q18−11.適用基準を「盛土防災(宅地防災))」とした場合に、デフォルトで入ってくる載荷荷重(5kN/m2)の根拠

Q18−12.「初期入力」画面の「設計方法の『形状入力』と『自動決定』とは?

Q18−13.「初期入力」画面右下の『詳細設定』と『自動設定』の違い

Q18−14.許容せん断応力度を補正しない方法

Q18−15.「引張鉄筋量の計算」で、コンクリートの応力度(N/mm)の 「σc1」 と 「σc2」 の違いは?

Q18−16.せん断地盤反力係数比λの初期値が0.5である根拠

Q18−17.液状化を考慮したい

Q18−18.側壁の部材計算の「水平抵抗力」とは?

Q18−19.考え方−部材設計−U型設計の「受働側側壁の断面力の扱い(常時の場合):主働土圧」を選択しているのに、構造解析結果で底版が対象の場合、「荷重モデル:壁面反力モデル」となるのはなぜ?

Q18−20.U型擁壁の直接基礎とバネ基礎はどのように使い分けたらよいか?

Q18−21.粘着力の初期値10kN/m2の根拠

Q18−22.崩壊土砂衝撃力算出時の移動高さhsmの初期値を1.0mとしている根拠

Q18−23.鉛直支持力の照査をしない場合、落石荷重Pが「直線」入力のみとなる理由

Q18−24.斜面高はどこまでの高さを入力したらよいか

Q18−25.任意形状の場合、背面土砂が着色される場合とされない場合がある

Q18−26.基準値−計算用設定値−コンクリートで適用基準が盛土防災(宅地防災)の場合の「コンクリートのみでせん断力を負担する場合のせん断応力度(τa1)の初期値はどのように算出されたものか

Q18−27.U型擁壁の場合、軸線外の荷重を集中荷重として考慮しない方法は?

Q18−28.背面土砂を多層地盤としたい

Q18−29.材料−躯体でコンクリート設計基準強度40.00を選択したい

Q18−30.U型擁壁で「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「抵抗側の反力(土圧)の取り扱い」とは

Q18−31.天端幅と躯体の背面勾配を固定して、底版幅を変動させたい

Q18−32.考え方−衝撃力、崩壊土−天端形状の扱い(かかと無し時)とはどのような意味か

Q18−33.材料−躯体の部材の種類で一般部材と水中部材はどちらを選択したらよいか

Q18−34.U型擁壁のフレーム計算結果について「FRAME(面内)」等で読み込みたい

Q18−35.盛土防災(宅地防災)マニュアルの地震時ケースの設定をしたい

Q18−36.材料−躯体でコンクリートの設計基準強度σck=18としたい

Q18−37.最小鉄筋量の根拠

Q18−38.盛土防災(宅地防災)マニュアルで検討時の常時許容引張応力度215N/mm2(SD345)はどのように算出しているか

Q18−39.「衝撃力と崩壊土を考慮した設計」時、荷重−土砂−裏込め土の「流体抵抗係数fb」と「衝撃力緩和係数α」の出典

Q18−40.二段積み擁壁の荷重−上部擁壁で「底面中心の作用力」には何を入力したらよいか

Q18−41.崩壊土による移動の力の算出に用いている、急傾斜地の下端からの水平距離Xとは?

Q18−42.落石防護柵の検討において、許容回転角を指定することはできますか

Q18−43.擁壁工指針の平成11年版では、8m以下の擁壁では地震時検討を省略してもよいことになっていましたが、平成24年版でも同じでしょうか

Q18−44.レベル2地震時照査では、道路橋示方書に準拠した計算が可能でしょうか

Q18−45.落石防護柵設計時における「金網の吸収エネルギーEN」の初期値の根拠を教えてください

Q18−46.バネ基礎で弾塑性を選択し、反作用側を地盤バネとすると構造系不安定となることがあります

Q18−47.せん断応力度照査基準を「土工指針(H24)・道示W」とした場合の地震時許容せん断応力度の根拠を教えてく ださい

Q18−48.擁壁工指針の平成24年版に準拠した場合に、レベル2地震時の照査を許容応力度法で行っている根拠を教えてください

Q18−49.「許容値−部材設計」画面にσsnaの入力がありますが、計算過程でどこか影響してくるのでしょうか

Q18−50.3Dモデルの寸法線の表示有無を選択することはできますか

Q18−51.ファイル読み込み時に「共有データとして設定されたファイルの基準値データと、読み込まれたファイルの基準値データが一致しません」と表示されました。
共有データとは何でしょうか。また、これを解除するにはどうすればよいでしょうか。


Q18−52.平成29年版道路橋示方書に対応していますか

Q18−53.メイン画面の描画が常時ケースとなっているが地震時ケースの描画はできないのか

Q18−54.U型擁壁の側壁天端にストラットを設けたモデルは計算可能でしょうか?

Q18−55.計算書の設計条件の各荷重に荷重コメントを表示させることは可能ですか

Q18−56.3D属性表示で表示方法及び表示できる項目は

Q18−57.落石による衝撃力を考慮した荷重ケースで堆積土圧を同時に考慮することはできますか

Q18−58.U型擁壁の内壁を設けて検討することは可能ですか

Q18−59.湿潤重量と飽和重量の違いについて教えてください

Q18−60.土質や形状等を変更すると、全体安定検討用の土質ブロックが初期化されてしまいます。初期化の有無を変更することはできませんか。

Q18−61.32bit版と64bit版で利用可能な機能の違いはありますか?

Q18−62.落石検討時の「荷重」−「土砂、落石」画面に「低減係数α」の入力がありますが、どのような値を設定すればいいのでしょうか

Q18−63.「UC-1 Cloud 自動設計 擁壁」を使用する方法を教えてください。

上記以外のQ&Aはすべて製品ヘルプのQ&Aに取り込んでおります。最新バージョンの製品を取得の上、Q&Aをご覧下さい。

Q&A履歴




 1.適用範囲・制限条件

Q1−1.

建築関係の「盛土等防災(宅地防災)マニュアル」(監修:建設省建設経済局民間宅地指導室 編集:盛土等防災(宅地防災)研究会)に基づいた設計には対応可能か?
A1−1. 「擁壁の設計Ver.6」では、宅造対応として「盛土等防災(宅地防災)マニュアル」,大阪府「擁壁構造設計指針」、名古屋,川崎,横浜等の設計例を参考に次の項目に関して拡張しています。

尚、適用に当たっては以下のような制限がありますので、今後のバージョンアップ時に順次対応を予定しています。

■拡張項目
分類 項目 拡張内容 特記事項
土圧 壁面摩擦角 透水マットの考慮可  
主働土圧 クーロン、試行くさび、土圧係数から選択可。 土圧係数の時は、裏込め土の土質より規定値を適用可能で、上載荷重は5kN/uを控除。
仮想背面 竪壁背面、実背面、かかと端から選択可。 鉛直+傾斜の2点折れの検討も可能。
地震時合成角 土圧合力分解(鉛直成分,水平成分)時に地震時合成角の考慮可。  
荷重 組み合わせ荷重 常時の土圧+慣性力、地震時土圧+慣性力  
地震時ケース 中地震、大地震 一方のみの検討も可能。
設計震度 水平震度、鉛直震度 鉛直震度は自重,土圧に考慮。
土圧の鉛直成分 無視/考慮の選択可 安定計算,竪壁、かかと版毎に選択可。
その他 フェンス荷重の入力が可能 「初期入力」画面のみ
安定
計算
偏心の照査 安全率、偏心量から選択可。 両方同時に照査することも可能。
突起有時の照査 土工指針、道示W、抵抗力考慮を選択可。 突起がない時の同時照査も可能。
支持力照査 宅地防災、国交省告知式、直接指定から選択可。 直接指定時は支持地盤の土質より規定値を適用可能。

 

Q1−2.

自治体基準に対応していますか
A1−2. 東京都,川崎市,横浜市,名古屋市,京都市の基準に対応しています。
各基準の初期値の設定は下記となっております。

 
Q1−3. 控え壁(バットレス)形式の擁壁設計は可能ですか
A1−3. 本プログラムは単位幅当たりの設計となりますので、奥行き方向の形状を考慮する必要のある控え壁形式は適用外となります。
弊社製品「控え壁式擁壁の設計計算」をご利用ください。
 
Q1−4. H24年道示の保耐計算に対応していないのはなぜですか
A1−4. 本プログラムの保耐計算は「土木研究所資料 地震時保有水平耐力法に基づく水門・堰の耐震性照査に関する計算例」の計算方法を用いています。
こちらで用いられている基準がH14年道示となりますため、本プログラムもH14年道示での照査を行っています。
 
Q1−5. コンクリートブロック塀の設計は可能ですか
A1−5. コンクリートブロック塀は一般的な擁壁とは異なりますので、本プログラムで設計することはできません。


 2.任意形状

Q2−1.

任意形状での安定計算において、土砂ブロック割りの形状がおかしい。
A2−1. 形状タイプが任意形で座標入力行う場合、土砂ブロックは自動生成となっていますが、土砂ブロックが正しく生成されない場合は以下の注意事項がございます。

■背面土砂ブロック
・仮想背面が「竪壁背面」である場合は、背面土砂自重は算出されないため、背面土砂ブロックが指定されていても計算には考慮されません。また、背面土砂の描画もされません。
尚、「かかと端」・「実背面」である場合も形状によってはお考えどおりの土砂ブロックとならない場合があります。

上記条件に該当し、お考えどおりの土砂ブロックが生成されなかった場合は、土砂ブロックを直接指定して頂くことになります。土砂のブロック直接指定は、「荷重」-「荷重の扱い」で「裏込め土のブロック直接入力」にチェックを入れ、「荷重」-「土砂」画面で背面土砂をご入力ください。
 
Q2−2. 任意形状で入力したブロックとは別の形状のブロックが表示されている。
A2−2. 任意形状の初期設定時は、主に台形ブロックにより形状ブロックが生成されます。
そのため、不要な台形ブロックが作成されていることがございます。
「形状」−「側面」画面右上の台形マークのアイコンをクリックして、台形ブロックを削除してください。
データの削除は、該当行にカーソルをあわせてDeleteキーを押すことで可能です。
 
Q2−3. 形状入力を任意形とすると落石防護柵が天端の中央に表示されない
A2−3. 衝撃力の種類により異なります。

■崩壊土による衝撃力を考慮する場合
防護柵の位置等を指定することはできないため、規定形状の場合は天端の中央に表示しております。任意形状の場合は躯体形状の特定位置の寸法をプログラム内で把握することが困難であるため、中央に表示されない場合が有ります。
なお、防護柵の位置は計算に無関係ですので問題ありません。

■落石による衝撃力を考慮する場合
「形状」−「側面」画面の『防護柵』で位置等を指定することができます。
計算結果に影響がありますので、形状にあわせた設定を行ってください。
 
Q2−4. 任意形状でハンチを含んだ断面形状を入力しているが、部材設計時にハンチを考慮しない方法
A2−4. 形状−側面−ハンチにてハンチを設定しますと、「考え方」−「部材設計」画面で『ハンチの範囲』を設定できるようになります。こちらで「考慮しない」を選択してください。
 
Q2−5. 任意形状(ブロック入力)での設定における注意点を教えてください
A2−5. 「形状」-「側面」画面の「構造寸法」における「竪壁背面の距離X」の設定にご注意ください。
Xは土圧作用面の上端位置を表しており、レベル差0(「形状」−「土砂」画面)の状態にて、傾斜が竪壁天端位置までと仮定した竪壁背面上端部座標を指定する必要があります。
この設定が適切でないと載荷荷重集計や土圧計算が正常に行われません。
 
Q2−6. U型擁壁で側壁の途中で折れる形状や、切り欠きを考慮した計算をおこなえますか
A2−6. 側壁任意形状の入力が可能です。
「形状」-「側面」で「形状タイプ」を「任意形」として、座標入力にて設定して下さい。
ただし、以下制約事項がございますのでご注意ください。
・形状を変更できるのは側壁のみとなります。底版に点を追加するなどはできません。
・内部土砂を設定することはできません。

側壁任意形状の設定例として、「MANUCHO31.f8r」をご用意しておりますのでご確認ください。


 3.自重、慣性力 

Q3−1.

U型擁壁で、側壁設計モデルには中詰め土・載荷荷重による地震時慣性力を考慮せず、底盤設計モデルには土圧および中詰め・載荷荷重の慣性力を考慮するのはなぜか
A3−1. 特に基準等に明記されているわけではありませんが、側壁設計モデルと底版設計モデルでは、以下のように土圧や土砂等の扱いが異なります。

■側壁設計モデル
逆T型等の片持ち梁擁壁と同様に考えます。
片持ち梁擁壁の竪壁設計では、地震時には地震時土圧のみを考慮し、土砂の慣性力は考慮しません。慣性力を考慮した場合、地震の影響を二重に考慮することになります。
そのため、U型においても土砂慣性力に関しては内側,外側を問わずを考慮しません。

■底版設計モデル
底版設計時には、土砂の慣性力を直接考慮するわけではありませんが、安定計算時の地盤反力が作用するため間接的に考慮していることになります。
そのため、U型擁壁の底版設計モデルにおいても、地盤反力との釣り合いを考慮して土砂慣性力を考慮しています。

詳しくは、下記ヘルプをご参照頂きますようお願いいたします。
・計算理論及び照査の方法−U型擁壁−計算モデル
    
Q3−2. TG=0となるのはなぜ?
A3−2. 1層目が基盤面(粘性土:N25以上、砂質土:N50以上)となっている場合0となります。
    
Q3−3. 「材料」−「躯体」画面の「断面計算時の扱い」を「無筋」としたが、計算結果の単位重量は鉄筋のものが使用されている
A3−3. 「断面計算時の扱い」の扱いは、断面計算を無筋として行うか有筋として行うかの設定となります。
単位重量については、「コンクリート」の項目で指定してください。
    
Q3−4. 地盤種別の判定におけるTGの値を手計算したところプログラムの値と異なるのですが、注意点はありますか
A3−4. 基盤面の考え方にご注意下さい。
耐震設計上の基盤面は、耐震設計上振動するとみなす地盤の下に存在する十分堅固な地盤の上面を想定しています。
この基盤面は、せん断弾性波速度300m/s程度(粘性土層ではN値25、砂質土層ではN値50以上)となりますので、該当層の上部層までが対象となります。
道路土工要綱(平成21年6月)p.354 又は 道示V(平成24年3月)p.33 もあわせてご確認下さい。
    
Q3−5. 地震時ケースにおいて、躯体自重に起因する慣性力が0となっています
A3−5. 「初期入力」画面の「考え方」―「地震荷重自動決定」をご確認下さい。
上記が「する」と設定されている場合、@「慣性力+常時土圧水平成分」とA「地震時土圧水平成分」を比較し、大きい方を地震荷重として採用い たします。
ここで、Aが採用された場合、集計上不要となる慣性力は0となります。
    
Q3−6. 設計水平震度は躯体と土砂で同じものを採用するのが一般的と思いますが、個別に指定する例があれば教えてください
A3−6. 道路橋示方書では、土砂に考慮する設計震度が個別に掲載されています。
詳しくは耐震設計編(平成24年版)のP83〜85をご参照下さい。
    
Q3−7. 慣性力の作用方向を荷重ケース毎に設定することは可能でしょうか
A3−7. 可能です。
「荷重−組み合わせ」画面の地震時ケース毎に「慣性力方向」を指定してください。
    
Q3−8. 天端形状を前面張出とした場合に、張出上の土砂の重量を考慮したい
A3−8. Ver.23より可能です。
「形状」−「土砂」画面の「土砂開始点を張出上部とする」にチェックを入れて下さい。
※天端形状が「前面張出」の場合のみ表示されます。


 4.土圧

Q4−1.

土圧力が試行くさび法とクーロン式とで異なるのはなぜか?
A4−1. 試行くさび法とクーロン式は、同一条件下では同じ土圧合力を得ることが可能な計算式ですが、土圧力によるモーメント値は同一の値とはなりません。
これは、クーロン式では台形分布を考慮しているのに対して、試行くさび法では土工指針に従い土圧の作用位置を仮想背面下端より仮想背面高さHの1/3の点としているためです。一般的には、載荷荷重が作用する場合には台形分布と考えるの妥当ですが、土工指針では計算の簡便化を図るために三角形分布と仮定しているものと考えられます。
 
Q4−2. 土砂高さを底版高さより低く設定したい。
A4−2. 本プログラムでは、形状タイプに関わらず常に主働土圧を算出することを前提としているため、土砂高さを底版高さより低く設定することはできません。
土圧力を0として設計することは可能ですので、下記手順により設定下さい。
■U型擁壁の場合
土圧算出式を「土圧係数」として、土圧係数に0を指定してください。

■U型擁壁以外の場合
(1)土圧算出式を「土圧強度分布」または「土圧合力」とします。
(2)土圧強度分布を選択した場合は、未入力のまま確定してください。土圧合力を選択した場合は、集中土圧強度Pを0と指定してください。
 
Q4−3. 受働土圧算出する際の式が「道路土工 擁壁工指針」p.69のものと異なっている
A4−3.
一般に受働土圧の壁面摩擦角は、正負の向きを主働土圧と同じとした場合の負値を考慮します。
本プログラムにおきましては、受働土圧の壁面摩擦角は主働土圧と同様に正値を入力して頂く仕様としております。そのため、土工指針P69式の表記とはδに関する符号が異なっておりますが、式自体は等価となります。
    
Q4−4. 切土土圧計算時の『第1土砂ブロック』、『第2土砂ブロック』とは?
A4−4
切土土圧計算時の第1土砂ブロック・第2土砂ブロックは以下のようになります。添付図とあわせてご確認ください。

切土面が一点で折れる場合、盛土中のすべり面amを変化させ、切土部考慮の土圧P1の最大値を求めます。
この時、mから地表面に向かって垂線を延ばし、この垂線と地表面との交点をeとします。
線分emを境に、背面側が第1土砂ブロック、前面側が第2土砂ブロックとなります。



    
Q4−5. 受働土圧壁面摩擦角のφ/3の出典は?
A4−5.
受働土圧壁面摩擦角のφ/3は、道示Wを参考にしています。

但し、以下の場合は、φ/3とはなりません。
■U型以外の逆T式,重力式等
適用基準が土工指針の場合、鉛直面に作用する時はδ=0としています。

■U型の時
U型擁壁は、主に土地改良事業計画設計基準・設計「水路工」に準拠した内容により対応しているため、壁面摩擦角についても「水路工」を基にしています。
「水路工」では、受働土圧の壁面摩擦角の扱いが明確にされていないため、主働土圧の壁面摩擦角と同じ設定としております。
    
Q4−6. 安定計算では土圧を考慮せず、竪壁設計時では土圧を考慮する方法
A4−6.
(1)土圧式を「土圧係数(詳細入力)」とする
(2)初期化で土圧係数等の情報を設定し、安定計算土圧係数のみ0とする
(3)組み合わせ画面で(2)の土圧係数をチェックする
    
Q4−7. 残留強度(φres)とピーク強度(φpeak)とは?
A4−7.
残留強度とピーク強度は、地震時の土圧式を修正物部・岡部式(「荷重」−「主働土圧」画面)とした場合にのみ使用します。それ以外の土圧式や常時では、使用しません。
修正物部・岡部式の考え方については、製品ヘルプの以下の内容をご確認ください。
・計算理論及び照査の方法−荷重の考え方−土圧の考え方−物部・岡部式(修正物部・岡部式)

設定値につきましては、道示XP68に砂及び砂れき,砂質土の値が記載されておりますので、ご確認ください。
    
Q4−8. 土圧係数指定時の「背面盛土の扱い」とは?
A4−8.
クーロン系土圧の場合は、土砂形状が一定である必要があるため、盛土を有する場合は、盛土部分の扱いを指定する必要があります。
荷重換算ではフローリッヒの式で盛土部分を荷重に置き換えます。
一定勾配モデル化は、入力されたnで一定勾配しているものとして計算を行います。
    
Q4−9. 切土を考慮した場合の盛土土圧と、切土を考慮しない場合の盛土土圧の違い
A4−9. 切土を考慮している場合は、切土面内の限られた範囲で盛土土圧を算出します。
切土を考慮していない場合は、滑り角の全範囲(通常10〜80度)で土圧を算出します。
    
Q4−10. EPSを考慮している場合、土圧作用位置が擁壁高さよりも上部となってしまう
A4−10.
「土圧を考慮しない高さ」は軽量盛土外の土圧高さに対して有効となりますので、軽量盛土考慮時に軽量盛土部分の側圧,背面土圧を無視する場合は下記設定を行なってください。
・「形状」−「土砂」画面(地層条件)において、「土圧を考慮しない高さ」を0とし、「背面土圧」を「無視する」とする。
・「材料」−「土砂・水」画面の「軽量盛土(EPS)の側圧係数」を0.0とする。
    
Q4−11. クーロン式により土圧算出を行う場合、土圧作用高さに盛土分が含まれていない
A4−11.
一般的にクーロン式により土圧算出を行う場合、土砂形状は一定勾配となっていることが前提となっております。
本プログラムでは、「荷重」−「主働土圧」画面の「背面盛土の扱い」の指定により盛土を有する場合でも適用できるようにしており、この選択により土圧作用高さが異なります。

■荷重換算
盛土部分を全て荷重に置き換えます。
土圧算出高さは、土砂形状を水平とした場合の高さとなります。

■一定勾配モデル化
背面土砂が水平若しくは勾配nの一定勾配であるとして、土圧算出を行います。
土圧算出高さは、nにより決定します。

■土圧分布を推定
試行くさび法によって土砂の折れ点毎に滑り面を仮定し土圧強度分布を推定することにより、分布位置毎の土圧係数を算出します。
土圧算出高さは、実高さとなります。

上記設定をご確認頂きますようお願い致します。
    
Q4−12. 透水マットを使用した場合の壁面摩擦角は何に準拠したものか
A4−12. 透水マットを使用した場合の壁面摩擦角は、下記基準(文献)に準拠しています。
・盛土等防災マニュアルの解説 令和5年11月 盛土等防災研究会(ぎょうせい)P432
    
Q4−13. クーロン土圧で載荷荷重を任意位置に載荷した際、土圧分布推定等を用いない場合、どのように評価しているか
A4−13.
クーロン土圧や土圧係数により土圧算出を行う場合、地表面載荷荷重は一様分布となっていることが前提となっており、載荷幅や載荷位置を考慮することはできません。
本プログラムでは、適用する土圧式に関わらず一様分布,任意分布のいずれの載荷方法も選択することができますが、クーロン土圧や土圧係数にて任意分布が選択されている場合は上記理由から土圧算出時には載荷荷重の平均化を行っています。

平均化は、載荷荷重が仮想背面(または壁背面)より後方に全載されているとして、以下のように行っています。
q=(qs+qe)/2
ここに、q:土圧算出に適用する載荷荷重
    qs:荷重強度始端側(入力値)
    qe:荷重強度終端側(入力値)
    
Q4−14. U型内部土圧を静止土圧として設定する方法
A4−14.
以下の手順で設定ください。
1.「荷重」−「土圧」画面の内部ボタンを押す
2.土圧式で「土圧係数」を選択
3.基本条件の土圧係数に0.5を入力
4.特殊条件の壁面摩擦角を0にする
    
Q4−15. U型擁壁で「考え方」−「浮力、土圧・水圧」−「土圧」の内部土圧による影響の『地震動と反対側の有効率』とは
A4−15. 内部土圧による影響の『地震動と反対側の有効率』は、「鉄道構造物等設計標準・同解説 基礎構造物・抗土圧構造物」のP555の「地震時の橋台背面土の取扱い」の「橋台背面方向に地震力が発生する場合」等を参考に設定できるようにしています。

常に永久荷重として土圧が働く場合には有効率を1.0に設定する等、設計者において土圧係数や有効率等をご判断の上検討頂きますようお願い致します。
    
Q4−16. U型擁壁で抵抗側の土圧が考慮されない
A4−16. 「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「土圧」において、「常時抵抗側の土圧の水平成分の扱い」を「水平力の差分をバネで考慮」としている場合、抵抗側土圧を考慮しません。
そのため、「土圧力をそのまま考慮する」を選択してください。
    
Q4−17. U型擁壁で地震時の壁面摩擦角が入力値と異なる
A4−17. 「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面において、「地震動の方向と異なる土圧の扱い」をご確認ください。
こちらで『常時土圧』が選択されている場合、該当する土圧については常時の壁面摩擦角を採用しています。そのため、地震時の値が入力と異なる場合があります。

尚、「地震動の方向と異なる土圧」は以下のようになります。
慣性力方向が「左←右」の場合・・・外側:左側土圧、内側:右側土圧
慣性力方向が「左→右」の場合・・・外側:右側土圧、内側:左側土圧
    
Q4−18. U型の直接基礎で、地震動と異なる方向の土圧が作用しない
A4−18. 「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の土圧の中にあります、「地震動の方向と異なる土圧の扱い」で土圧の評価方法を選択してください。
また、同画面の「外側土圧による影響」で有効率を設定してください。
「地震動方向ではない土圧の扱い」の指定により算出された土圧に、この有効率を乗じて背面(外側)土圧とします。

    
Q4−19. 受働土圧の有効率が「一般的には0.5程度」の根拠
A4−19. 土工指針p114の以下の記述を根拠としています。
「算出した受働土圧におおむね0.5を乗じた値を前面地盤の抵抗力としている。」
    
Q4−20. 崩壊土砂考慮時に、荷重−土圧−特殊条件の堆積時の裏込め土圧の算出方法で「堆積土砂を含めた土圧−堆積土圧」の根拠
A4−20. がけ崩れ対策協議会の「崩壊土砂による衝撃力と崩壊土砂量を考慮した待受け擁壁の設計計算」(H13年)のP.9記載内容を参考にしています。
    
Q4−21. 堆積土圧計算時、入力−形状−土砂−土砂形状の「土圧計算時の斜面角度」はどのような場合に「直接入力」を選択するのか
A4−21. 入力−形状−土砂−土砂形状画面ヘルプをご覧ください。
こちらに記載しておりますように、堆積土圧は急斜面(切土面)が一定であることを前提としていますが、儿i, 兀iを直接指定した場合は一定の斜面とならない場合があるので、こ
の時の斜面角度の取り扱いを設定します。

自動計算を選択した場合は、ヘルプの図の様に急斜面の上下端を結んだ斜面で計算を行います。
この斜面がお考えの状態と異なる場合に、直接入力でお考えの斜面角度を指定してください。
    
Q4−22. U型擁壁で、片側土圧を0としたい
A4−22. 片側土圧を0とする場合は、下記何れかの設定を行なってください。

■片側土砂高さを0とする方法
「形状」−「土砂」画面において以下の手順により土砂高さを0としてください。
(1)土圧を0とする側(左側、右側)を選択します。
(2)形状タイプを水平とします。
(3)レベル差=土圧を0とする側の躯体高さ と設定します。

■任意土圧を使用する方法
土圧式を土圧強度分布や土圧係数として、土圧力を直接指定してください。

    
Q4−23. もたれ式、ブロック積み擁壁で切土有りの場合、荷重−土圧−特殊条件で「仮想鉛直線が躯体と交差する場合」の扱いが指定できるが、それぞれどのような状態なのか
A4−23. 一般的な切土土圧の計算では、添付の図1の状態が前提となっています。
しかし、もたれ式やブロック積みではB点が躯体範囲内となる図2の状態となることがあります。
お問い合わせの項目は図2の状態の計算方法を指定するものです。

図2の状態の計算方法は各基準類で明確にされていないため、設計者の判断により選択して頂きますようお願い致します。
選択肢の意味は以下のようになります。
・躯体背面の一部を地表面として計算・・・図のAB間も地表面であるものとして計算します。
・交差範囲を無視して計算・・・図のAB間はスキップして計算します。
・交差範囲のつりあいを考慮して計算・・・図のAB間に発生すると考えられる反力を考慮して計算します。

尚、該当する状態となった場合は、計算実行後に図入りの説明画面が表示されますので此方もご参照下さい。

    
Q4−24. 入力した土砂高さと土圧計算時の土圧高さが異なります
A4−24. 擁壁工指針では、「嵩上げ盛土高比が1を超える場合でも土圧は,盛土高が15mまでは嵩上げ盛土高比を1とみなして計算してよい」と記載されています。
本プログラムの初期設定でもこの考え方に従っているため、盛土高比によってはご指摘の状態となります。
常に入力値を採用したい場合は、「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「土圧」において、「かさ上げ盛土高比(H1/H)の場合」の設定を変更してください。

    
Q4−25. 土圧を壁全体に作用させた場合と、土圧を考慮しない高さを設定した場合の2つのケースで後者の方がNGとなるのはなぜでしょうか
A4−25. 土圧を考慮しない高さを設定したケースでは、土圧力は小さくなります。
しかしながら、作用高さは高くなりますので、条件によっては転倒モーメントが大きくなることがあります。
この時、土圧を壁全体に作用させたケースよりも危険な結果となる場合があります。

    
Q4−26. フローリッヒの理論による盛土の荷重換算において、「水路工」では盛土と載荷荷重を個別に換算していますがプログラムでは同時に換算しています。
「水路工」の方法では換算できないのでしょうか。
A4−26. 可能です。
「考え方−浮力、土圧・水圧」画面の土圧−「盛土及び載荷荷重の換算方法(クーロン系土圧時)」を「盛土と載荷荷重を別々に換算する」としてください。
尚、同時に換算する手法は「農道」の考え方となります。

    
Q4−27. 切土部土圧の計算で、 安定計算時は切土部土圧で計算されるのに、竪壁設計時は盛土部土圧になるのはなぜですか
A4−27. 竪壁背面と切土面の距離が大きい場合、土圧は切土面の影響を受けないためです。
かかと版を有する場合はこの傾向が強くなります。

    
Q4−28. 堆積時防護柵の照査において、堆積土砂が防護柵に達していない場合でも、土圧作用位置が防護柵の位置となっているのはなぜでしょうか。
この場合は土圧が作用しない結果としたいです。
A4−28. 「荷重」−「土圧」画面−「特殊条件」タブの「堆積時防護柵の照査」−「土圧作用高さ」の設定をご確認ください。

ここで、防護柵に作用する土圧の作用高さの考え方を選択できます。
@崩壊土堆積高(防護柵下端より)
 防護柵下端〜堆積土砂上端の高さで計算します。
A崩壊土堆積高(ポケット下面より)
 堆積時の堆積高hdを防護柵の計算にもそのまま使用します。hdが防護柵に達していない場合でもhdで計算を行います。
B防護柵高さ
 形状画面で指定した防護柵の支柱高さを使用します。
C直接指定
 お考えの値を直接指定することができます。

お考えのように計算したい場合は@を選択してください。


    
Q4−29. 土砂形状タイプ「水平−勾配−水平」を任意形状で設定すると結果が変わるのはなぜか
A4−29. 「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「かさ上げ盛土高比(H1/H)>1の場合」の設定をご確認下さい。
こちらは「盛土高(H +H1)が15mまではかさ上げ盛土高比を1として計算する」機能の設定となります。
ただし、この機能は盛土高比を算定可能な土砂形状タイプの場合にしか利用できません。
盛土高比を算定可能な土砂形状タイプは、「勾配−水平」,「水平−勾配−水平」のみとなっています。
任意土砂形状ではこの機能を利用できませんため、常に入力した土砂形状で土圧計算を行います。

    
Q4−30. 「考え方−浮力、土圧・水圧」画面の「土圧」で、「土圧作用面(かかと端以外)の角度の考え方」を選択可能ですが、どのような状況で使用するのでしょうか
A4−30. 土地改良「水路工」では、『壁面摩擦角以外では側壁背面の傾斜は無視』とされています。
これに従う場合は、「土圧合力計算時のみ考慮」としてください。

    
Q4−31. 地震時合成角の算出式が擁壁工指針P.109等の一般式と異なるのはなぜでしょうか
A4−31. 地震時合成角の一般式tan^-1 kHは、載荷荷重及び土砂全てに設計震度が考慮されている状態を想定しています。
実際には以下のように考えます。

θ=tan^-1(H/V)=tan^-1(W・kH/W)=tan^-1 kH

上記は気中で、載荷荷重にも慣性力を考慮する場合の算出方法ですが、載荷荷重に慣性力を考慮しない場合や水位を考慮するときには上記では算出できません。
そのためHとVを厳密に評価してθを算出しています。

    
Q4−32. 地震時の壁面摩擦角を自動設定しましたが、入力画面の初期化ボタンで設定される値と異なります
A4−32. 入力画面の初期化ボタンで設定される地震時の壁面摩擦角は、中規模(レベル1)地震の設計震度で算出した値が設定されます。
地震規模は土圧画面の後で設定する組合せ画面で決まるため、このように処理しています。
そのため、大規模(レベル2)地震時の壁面摩擦角とは異なる値となります。

    
Q4−33. 切土を設定している場合には、土圧式としてクーロン式を選択できないのでしょうか
A4−33. クーロン式を適用して算定するには、下記のクーロン式の前提条件を満たす必要があります。
 ・背面土砂形状が水平、または一定勾配
 ・載荷荷重が無限長載荷
 ・背面土砂の条件が一定

そのため切土の条件の場合は、クーロン式を適用することはできません。

    
Q4−34. 形状変更すると土圧作用面角度が毎回初期化されるのですが、固定にできないでしょうか
A4−34. 可能です。
オプションメニューの動作環境の設定で、「規定形状変更時の土圧作用面初期化」のチェックを外してください。

    
Q4−35. 擁壁工指針(H24)のP105の切土土圧式は常時式しか掲載されていませんが、プログラムでは地震時にも対応しているようです。
地震時式の出展を教えてください。
A4−35. 弊社では、地震時式を掲載している基準類を把握しておりません。
そのため、擁壁工指針(H24)のP106を参考に地震時連力図を作成し、式を導きました。
地震時連力図は、常時のW1、W2を慣性力分傾斜させることで作成できます。

    
Q4−36. もたれ式擁壁コンクリート張工の設計で、土圧作用面の下端位置が擁壁底版下端となっていないのはなぜですか
A4−36. コンクリート張工は『崩壊土砂による衝撃力と崩壊土砂量を考慮した待受け擁壁の設計計算事例(全国地すべりがけ崩れ対策協議会)』の掲載形状を参考にしています。
計算例では土圧作用面が天端鉛直面に限定されているため、本プログラムにおいても天端の鉛直面にのみ土圧を考慮しています。

    
Q4−37. 仮想のり面傾斜角β’は、かかと版の後端位置が背面盛土の上側水平部であれば 0.0(°)ではないのでしょうか
A4−37. 仮想のり面傾斜角β’は、擁壁工指針の基準年度によって考え方が異なります。
H11年版のβ’算出には、かかと版の後端位置を用いますが、H24年版の場合には天端の後端位置を用います。
そのため、かかと版の後端位置が背面盛土の水平部の場合でも、0.0(°)であるとは限りません。

詳しくは、下記ヘルプに基準年度ごとの図を表示していますのでご確認ください。
「計算理論及び照査の方法」−「荷重の考え方」−「土圧の考え方」−「算定の原則」

    
Q4−38. 逆T型・L型擁壁の背面土砂がかかと版より前方の土砂と後方の土砂で土質を変更することは可能でしょうか
A4−38. Ver.21.0.0以降のAdvanced版ライセンスで可能です。
「形状」−「土砂」画面の地層条件タブにて、地層モデルを「複数土質(仮想背面前後)」としてください。
上記選択後「材料」−「土砂・水」にて、それぞれの土質を入力してください。

    
Q4−39. 試行くさび計算で、土くさびを形成する多角形の座標系を確認できますか
A4−39. 「オプション」−「計算書表示の設定」で「試行くさび法土圧図の座標値」を「表示する」としてください。
計算書の土圧図に番号が表示され表形式で座標値が確認できます。

    
Q4−40. クーロン式による土圧算定時に粘着力を考慮したところ、土圧力<0となりました。どのように粘着力を考慮しているのでしょうか。
A4−40. クーロン式で粘着力を考慮する場合の土圧強度p’の算出は、以下のようになります。

p’=p−2c√K
ここに、
p:粘着力を考慮しない土圧強度
c:粘着力
K:土圧係数

粘着力を考慮する際は、上載分の土砂を考慮した土圧強度から粘着力分を差し引きます。この状態で算出されたp’が負となった場合は土圧が作用しないと考えます。

    
Q4−41. 「荷重」−「組合せ」の「背面側土圧係数の上限値考慮」とはどのような機能でしょうか?
考慮する場合について記載している文献はありますか?
A4−41. 土地改良事業計画設計基準及び運用・解説設計「水路工」P438の下記記載に対応したものとなります。
「土圧係数KAは内部摩擦角30°の場合の値を上限値とする」(※U型擁壁の内水考慮ケース)

尚、本プログラムでは上記考え方を試行くさび法でも適用できるよう拡張しています。
試行くさび法の場合は、「考え方」−「浮力、土圧・水圧」の土圧タブの「上限値を算出する内部摩擦角」で入力された内部摩擦角にて算出された土圧合力と通常計算で算出された土圧合力を比較しています。


 5.浮力、水圧

Q5−1.

揚圧力の算出根拠は?
A5−1. 揚圧力とは、水中や地下水面下にある基礎において底面に作用する上向きの力のことをいいます。
本プログラムでは、この考え方に基づきヘルプ(計算理論及び照査の方法−荷重の考え方−浮力の取り扱い−揚圧力)に記載の方法で揚圧力を算出しています。
揚圧力に関しましては、基準類等には明確な記載がありませんので、土木用語辞典等をご覧ください。
 
Q5−2. 躯体の浮力を考慮したい。
A5−2. 浮力を考慮したい時は、下記設定を行なってください。
(1)「荷重」−「荷重の扱い」画面において、「水位の使用」をチェックします
(2)「荷重」−「水位」画面において、水位を入力します
(3)「荷重」−「組み合わせ」画面において、「A水位」を選択します
(4)「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面において、「浮力の算出」を「考慮しない」以外に設定します
 
Q5−3. 「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「水圧」において「地震時の動水圧:考慮」としたが、考慮されない
A5−3. 動水圧は地震時ケースの以下の条件の場合にのみ考慮します。
・土砂<水位
・慣性力作用方向の水圧

上記を満たしていない場合、動水圧は考慮されません。
 
Q5−4. 揚圧力の低減係数の意味、出典元を教えてください
A5−4. 低減係数に1未満の値を設定すると、通常通り算出した揚圧力に入力された係数を乗じて低減します。

『改訂新版 建設省河川砂防技術基準(案)同解説 設計編[T]』P192に記載の
「Up:揚圧力係数(上流端における揚圧力の値と静水圧の比)
を参考にしています。
 
Q5−5. 躯体上に水だけの部分がありますが水重が考慮されません
A5−5. 水圧鉛直成分(水重)が考慮されるのは以下を満たした場合です。
・「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面で揚圧力が選択されている
・躯体上に水だけの部分が存在する
水圧鉛直成分は重量として必要なものではなく、揚圧力に関連付けられるものして考慮しているため、揚圧力を考慮しない場合は、水圧鉛直成分も考慮されません。
 
Q5−6. 水位ケースの名称を変更できません
A5−6. 初期入力画面「考え方」で「浮力の安定照査毎指定」を設定している場合は水位名称を変更することはできません。
本設定は安定照査毎(転倒、滑動、支持)に浮力ありケース、浮力なしケースの両方の計算を行い、自動的に危険な方を採用する機能となります。
この設定を行っている場合は、浮力(揚圧力)の有無を両方計算して両方の結果を表示するために、水位の名称を指定することはできません。
 
Q5−7. 浮力と揚圧力の違いについて教えてほしい
A5−7. 浮力と揚圧力の区別ですが、各基準類では明確にされておりません。
擁壁工指針P56では「浮力」という言葉が使用されていますが、「上向きの水圧によって生じる浮力」という説明から、「浮力相当の揚圧力」を考慮していると読み取ることもできます。

そのため、本プログラムではどちらを採用した場合でも基本的には同じ考え方のもとで計算を行っています。
揚圧力を選択している場合におきましても、前背面の水位差がなければ、浮力と同じ効果を得ることができます。

浮力と揚圧力の違いは下記の通りです。
●浮力について
浮力は、水位以下の躯体体積×水の単位重量(躯体用)+水位以下の土砂体積×水の単位重量(土砂用)となります。
地震時の土砂慣性力は、湿潤重量×体積×設計震度にて設計されます。
前面水位の位置により、浮力1〜浮力3の選択があります。
「考え方」−「浮力、土圧・水圧」のガイド図をご確認ください。

●揚圧力について
揚圧力は、水位高×水の単位重量(躯体用)×底版幅となります。
地震時の慣性力は、(湿潤重量×水位より上の体積+飽和重量×水位より下の体積)×設計震度にて設計されます。

下記ヘルプもあわせてご参照ください。
・計算理論及び照査の方法−荷重の考え方−浮力の取り扱い−浮力


 6.地表面載荷荷重

Q6−1.

盛土を等分布荷重換算する場合の勾配部分長X2の算出方法
A6−1. 盛土を等分布荷重換算する場合、盛土高Hは入力盛土高H0と換算盛土高H1の合計値となります。
 H1=q/γ
 H=H0+H1
そのため、勾配部分長X2は、以下のようになります。
 X2=H×勾配n

背面土の荷重換算につきましては、下記ヘルプもご参照ください。
・「計算理論及び照査の方法」-「荷重の考え方」-「地表面載荷荷重」-「地表面載荷荷重の荷重の形式」
 
Q6−2. 「荷重」−「載荷荷重」の荷重条件で『任意分布』が選択できない
A6−2. 載荷荷重入力画面より開くヘルプに記載しておりますように、初期入力画面の「考え方」で「載荷荷重範囲の安定照査毎指定」を『自動設定』または『直接指定』としている場合は、一様分布のみ選択可能です。
 
Q6−3. 計算を行うと「無限長載荷で荷重強度が0となっています」というエラーが発生する
A6−3. 載荷荷重を考慮したくないため、「荷重」−載荷荷重」で荷重強度=0と入力されているのではないでしょうか。
載荷荷重を考慮したくない場合は、強度=0とするのではなく、以下の何れかの設定を行なってください。

・「荷重」−「載荷荷重」画面において載荷荷重を未入力状態としてください。既に入力済みの箇所はDeleteキーで削除できます。
・「荷重」−「組み合わせ」画面で「載荷荷重」のチェックを外してください。
 
Q6−4. 擁壁工指針P.53に記載の「載荷重は、擁壁に最も不利となるように載荷するものとする」を設定するにはどうすればよいでしょうか
A6−4. 「初期入力」画面の「考え方」―「載荷荷重範囲の安定照査毎指定」を「自動設定」として下さい。
この場合、かかと版上の載荷荷重を考慮する場合と考慮しない場合とで両方の計算を行い、自動的に危険な方を採用いたします。


 7.前面土砂

Q7−1.

初期入力画面の「前面土砂高」と「根入れの深さ」の使い分けを教えてください
A7−1. 前面土砂高はつま先版上の土砂重量を考慮する場合に設定して下さい。但し、通常は考慮しません。
根入れの深さは許容支持力計算を行う場合の根入れDfとして設定して下さい。許容支持力計算を行わない場合は設定不要です。
 

Q7−2.

前面土砂を設定しましたが、安定計算やつま先版設計時に前面土砂の重量が考慮されていません。
A7−2. 入力の「荷重」−「組み合わせ」画面の「前面土砂の扱い」の入力をご確認ください。
鉛直力考慮にチェックを入れることにより重量が考慮されて計算が行われます。


 8.任意荷重

Q8−1.

衝突荷重を考慮した際、許容応力度が割り増しされていないが?
A8−1. 荷重ケース毎に許容応力度の割り増しを考慮する場合は、荷重状態を設定する必要があります。
荷重状態は、「荷重」−「組み合わせ」画面の「荷重状態」の項目にて行いますが、「常時」が選択されている場合、許容応力度の割り増しが行われません。
衝突荷重考慮時の割り増しを考慮する場合は、「常時(CO)」を選択ください。
尚、「許容値」画面において、衝突荷重時の割り増しを考慮した許容値を直接頂いても同様の結果になります。
 
Q8−2. U型擁壁設計時、安定計算に衝突荷重が考慮されないが?
A8−2. U型擁壁設計時の衝突荷重は、常に作用している荷重ではないこと、またブロック長や有効幅を考慮して算出する必要があり、安定計算とフレーム計算では同様に作用させることができない等の理由により安定計算時には考慮していません。
竪壁設計時にはフレーム計算により算出された断面力に、「荷重」−「任意荷重(衝突・風)」画面での設定に基づいた衝突荷重による断面力を加算して断面計算(応力度計算)を行います。
従いまして、U型擁壁で衝突荷重を考慮した場合は、「計算確認」−「部材設計」−「断面力」で表示している断面力と、「計算確認」−「部材設計」−「右側壁」または「左側壁」の各断面計算結果で表示される断面力が異なります。
 
Q8−3. 任意荷重を入力、確定した後、再度開くと入力値が消えている。
A8−3. 任意荷重(集中荷重,分布荷重)の設定を行う場合は、画面入力時に全ての項目を設定する必要がありますので、全ての項目が入力済みであるかをご確認ください。
特に、項目内の「有効な検討」は、プルダウンで検討項目を選択しますが、この入力が正常に行われていない可能性が高いと考えられますのでご注意願います。
入力が完了しているかどうかは、画面左側の図上で確認することができますので、確定ボタンをクリックする前に図上で確認することをおすすめします。
 
Q8−4. 同一条件となるよう「載荷荷重」と「任意荷重」、「雪荷重」で入力したが結果が異なるのはなぜか
A8−4. 載荷荷重と任意荷重、雪荷重は下記のように取り扱いが異なり、同じ荷重を設定した場合でも結果は異なりますので、お考えの設計条件にあわせて設定してください。

■載荷荷重、雪荷重
・土圧算出時に考慮します。試行くさび法による土圧計算時は、土くさび上に載荷されている分を土塊重量の一部として考慮します。
・片持ち梁擁壁でかかと版を有する形状の場合(仮想背面が土−土の場合)は、作用外力としてかかと版上に載荷された部分を外力として考慮します。

■任意荷重
・土圧算出に考慮しません。
・有効な検討により、設定された範囲を作用外力として考慮します。
 
Q8−5. 竪壁の天端に載荷荷重を考慮したい。
A8−5. 載荷荷重は土砂上に載荷することを前提としているため、天端上に載荷することはできません。
任意荷重にて設定して頂きますようお願い致します。
 
Q8−6. U型擁壁の側壁天端に作用する任意荷重の作用位置を指定したい
A8−6. U型擁壁の任意荷重はフレーム軸線内にのみ考慮することができます。
そのため、お考えのような設定はできませんので、モーメント荷重で調整することで代用ください。
 
Q8−7. 防護柵(ガードレール)に作用する衝撃荷重を考慮する方法
A8−7. 防護柵(ガードレール)に作用する衝撃荷重を考慮する場合は「荷重」画面の各画面において、次のように設定してください。
(1)「荷重の扱い」画面において、「衝突荷重・風荷重の使用」を選択してください。
(2)「衝突荷重・風荷重」画面において、「衝突荷重」をチェックし、作用位置及び荷重(1ブロック当たり)を入力してください。また、防護柵の種類を選択してください。
(3)「組み合わせ」画面において、(2)の荷重を選択してください。

尚、防護柵の種類により計算方法が異なります。詳しくは下記ヘルプをご参照ください。
・計算理論及び照査の方法−荷重の考え方−任意荷重の扱い−風荷重、衝突荷重
 
Q8−8. 建築基準法に基づく風荷重を設定したい
A8−8. 本プログラムでは、基準風速から、擁壁に作用する風荷重を算出することができますが、採用している式は土工指針P38の式です。
建築基準法の風荷重には対応しておりませんので、別途算出した値を直接入力して頂く必要があります。

尚、基準風速を用いて、土工指針式で風荷重を算出する場合は以下の手順で設定してください。
(1)「荷重」−「荷重の扱い」画面で「衝突荷重・風荷重の使用」をチェック。
(2)「荷重」−「衝突荷重・風荷重」画面の「ケース数」を設定。
(3)「荷重」−「衝突荷重・風荷重」画面の「荷重強度」をクリック。
(4)「風荷重 荷重強度算出」画面で「設計基準風速Ud」を設定し、「算出」をクリック。

上記により、「荷重」−「衝突荷重・風荷重」画面の「荷重強度P」が自動設定されます。
別途算出した値を直接入力する場合は、上記(3)〜(4)をスキップして、「荷重強度P」を直接指定してください。
 
Q8−9. 「基準名称:盛土防災(宅地防災)」とすると初期入力−荷重にて「フェンス荷重」の入力が可能となるが、この荷重の作用位置等変更したい
A8−9. 初期入力−荷重で入力した「フェンス荷重」は任意荷重として自動で設定されます。
荷重−任意荷重画面で「フェンス荷重」という名称で設定されていますので、こちらの画面で設定値を変更することができます。
 
Q8−10. 衝突荷重時のケースでは載荷荷重を考慮すべきでしょうか
A8−10. 擁壁工指針P51に、風荷重や衝突荷重を考慮する場合は「自重+土圧」に付加すると記載されています。
そのため、載荷荷重は考慮しないと考えられます。
 
Q8−11. 任意荷重に慣性力を考慮することはできますか
A8−11. 可能です。
任意荷重画面の「慣性力」で、考慮したい震度を選択してください。
ただし、震度を選択したケースの荷重タイプは鉛直力固定となります。
 
Q8−12. U型の側壁に作用している任意荷重が底版設計に考慮されていません
A8−12. U型擁壁の場合、「初期入力」−「考え方」の側壁照査方法の設定により、任意荷重の計算対象が異なりますためご注意ください。

■側壁照査方法:底版一体の場合
この場合は、安定計算・底版設計、側壁設計のそれぞれで、考慮するかを設定することができます。

■側壁照査方法:片持ち梁の場合
この場合は、「荷重」−「任意荷重」載荷部材については、以下の通りとなります。
  ・側壁:側壁設計に適用
  ・底版:安定計算,底版設計に適用

安定計算や底版設計時に任意荷重を考慮したい場合には、「載荷部材:底版」と設定されたデータが必要になります。
例えば「載荷部材:側壁」と設定している荷重は、安定計算や底版設計時には考慮されませんのでご注意ください。
※底版設計時は安定計算時と同じ荷重モデルとなります。
 
Q8−13. 衝突荷重の水平力の作用位置が天端の背面位置になりますが、問題ありませんか。
A8−13. 衝突荷重の水平力につきまして、計算に用いるのは作用する高さ位置のみのため、x座標による計算結果への影響はありません。


 9.EPS工法、底版の剛体照査

Q9−1.

底版の剛体照査を行う方法は?
A9−1. 底版の剛体照査の設定は、下記の手順にて行ってください。

(1)「初期入力」画面にて、「適用基準」をご確認ください。
適用基準が「道示IV」または「設計要領」の場合に底版の剛体照査を行います。
上記基準以外の場合にも照査を行いたい場合は、「基準に準拠する」のチェックを外してください。

(2)「基礎」−「支持地盤・根入地盤」画面におきまして、「基礎地盤の変形係数αE0」を設定してください。
αEoは、一般的には以下のように算出します。
αEo = α × 2800 × N
ここに、
α:常時 1,地震時 2
N:各層のN値

詳しくは、道示W(平成14年度版)9.5.2をご参考下さい。

(3)「考え方」−「安定計算」画面におきまして、照査内容を設定してください。
適用基準が「道示IV」または「設計要領」以外の場合は、「照査する」を選択してください。
nには、フーチング厚さの上限値を長辺に対する値で指定します。フーチング厚さが(長辺−壁厚)/nを超えた場合には、剛性評価式の結果にかかわらず剛体であると判断します。

また、nにつきましては、道示Wでは以下のように既定されています。
「比較的硬い地盤上に設置される・・・・1/5程度と考えて良い・・・・。1/5程度をフーチング厚さの上限値として良い。」
上記1/5の5がnに相当します。
 
Q9−2. EPS工法の設定手順
A9−2. EPS工法の設定手順は、以下のようになります。
1)「形状」−「土砂」−「地層条件」画面の「地層モデル」において、「多層地盤(軽量盛土)」を選択する。
2)地層入力画面の盛土材料で「EPS」を選択します。
※EPSを選択すると「背面土圧」・「水平距離l」・「傾斜角度ω」を入力する画面が表示されます。
 ガイド表示に従って、ご入力ください。
3) 「材料」−「躯体」画面において、EPSの単位重量を設定する。

考え方等につきましては、下記ヘルプをご参照頂きますようお願い致します。
・計算理論及び照査の方法-軽量盛土工法
・操作方法−『入力』モードの操作−形状−形状(土砂)(「形状」−「土砂」画面のヘルプ)


 10.安定計算、鉛直支持力計算

Q10−1.

鉛直支持力照査時のN値を直接指定することは可能か?
A10−1. 鉛直支持力照査時のN値を直接指定することはできませんが、下記項目の設定を行うことにより、お考えの許容鉛直支持力に近い値を算出することは可能です。

・せん断抵抗角φの算出方法
鉛直支持力の照査を設計要領に準じて行う場合は、「考え方」−「安定計算」画面においてせん断抵抗角φの算出方法を、道示W7.5等よりN値より推定したか、土質試験等から直接結果を求めたかを選択することができます。この設定により、極限支持力度算定時のC*,B*に変化があります。

・鉛直支持力算出時のパラメータを直接指定
鉛直支持力算出用パラメータのDf,Df’,γ1,γ2(道示準拠の場合)、P0,γ(設計要領の場合)は、通常支持層厚,土被り高,水位位置や各々の単位重量からプログラム内部で自動的に算出していますが、「計算確認」実行後に「計算確認」モードの「安定計算」−「支持力の詳細」画面におきまして直接指定することも可能となっています。
この画面におきまして、パラメータ変更後「再計算」を行うことにより、変更値を用いて再度計算ができますので、ご確認ください。
Q10−2. 転倒に対しては受働土圧は考慮しないのか?
A10−2. 前面土砂による受働土圧は安定計算時の滑動照査にのみ考慮し、外力としては考慮していません。従いまして、転倒照査(偏心算出)には影響を与えません。

一般に、受働土圧とは外力として作用するものではなく、受働土圧を期待する地盤に躯体が変位した場合に発生する地盤の抵抗力の上限値と考えます。
従いまして、つま先版の根入れ部に常に受働土圧が発生しているわけではありません。
滑動照査に対して受働土圧を考慮できるのは、滑動に対する照査は抵抗力と作用力を比較することにより行われるためです。
Q10−3. 転倒に関する安定で、偏心量e=0となるが?
A10−3. 以下の2つのケースが考えられます。

(1)合力の作用位置が底版外に外れている場合
地盤反力度の作用幅が正しく算定できないために転倒照査以降の安定照査が行われていない状態です。この場合、安定計算が中止されているため結果も0と表示されます。
このようなケースでも安定照査を続行したい場合には、「考え方」−「安定計算」画面において「合力作用位置が底版外にある場合」の設定を「地盤反力度=0で続行」としてください。
これにより地盤反力度は0となりますが、転倒照査につきましては結果が表示されるようになります。

(2)偏心量を考慮しない設定となっている場合
「考え方」−「安定計算」画面の「偏心量/有効幅(もたれ式、ブロック積の場合)」をご確認ください。
もたれ式,ブロック積擁壁の設計においては、農道基準(『土地改良事業計画設計基準・設計「農道」 基準書・技術書』)のように、偏心を考慮せずに設計を行う場合があるため、本プログラムではこの取り扱いを設計者の判断により選択可能としています。
この設定が「考慮しない」となっている場合、各安定照査時の偏心量は0となります。

上記2点をご確認頂きますようお願い申し上げます。
Q10−4. 滑動照査時に前面土砂による受働土圧を考慮する方法は?
A10−4. 滑動照査時に前面土砂による受働土圧を考慮する場合は、以下の設定を行って下さい。
(1)「材料」画面において、前面土砂の内部摩擦角を設定します。
(2)「荷重」−「荷重の扱い」にて「受働土圧の使用」をチェック後、「受働土圧」画面において、前面土砂の高さHや有効率を指定します。
(3)「荷重」−「組み合わせ」画面において、該当する受働土圧ケースを選択します。

本プログラムでの受働土圧には地表面載荷荷重を考慮することはできません。
Q10−5. 浮き上がりの検討を考慮した場合、αとは何を示しているか?また、通常どのくらいの値を考慮するものか?
A10−5. αには浮き上がりに対する検討時の土圧の鉛直成分の有効率を指定してください。
一般的には、浮き上がりに対する検討時は土圧の鉛直成分の50%を計上します。
この場合、αには0.5を設定してください。
Q10−6. もたれ式擁壁の転倒で、前面より背面に転倒する作用力の方が大きい場合にOKとする方法は?
A10−6. 下記の何れかの設定を行ってください。

■転倒安全率による照査を行う。
「考え方」−「安定計算」画面の「転倒に対する照査」の設定を「安全率」としてください。
許容偏心量を満たしてない場合でも、安全率ではOK判定となる場合があります。

■偏心量の判定位置を変更する。
「考え方」−「安定計算」画面の「偏心量照査方法(もたれ、ブロック積の場合)」におきまして、「e<B/n又はeは負」を選択してください。これにより、後方に偏心する場合はOK判定とすることができます。
本設定は、Ver.3.02.00以降のバージョンで設定可能となっております。

尚、上記何れの設定を行った場合でも、合力の作用位置が底版外に外れている場合は、地盤反力度の作用幅が正しく算定できないために転倒照査以降の安定照査を行うことができません。この場合でも安定計算を続行したい場合は、「考え方」−「安定計算」画面において「合力作用位置が底版外にある場合」の設定を「地盤反力度=0で続行」とするか、「壁面の地盤反力」の設定を「地盤係数法」か「簡便法」としてください。
Q10−7. 地震時の地盤反力度が表示されない
A10−7. Ver.5.03.00より、支持地盤が岩盤以外の時の地震時地盤反力度照査の選択を追加しました。
そのため、地震時の入力,照査を行うには、「考え方」−「安定計算」画面の「岩盤以外の時も常時、地震時の照査をする」をチェックする必要があります。
初期状態では、地震時の照査をしない設定となっています。

これは、道示W(P.271)の「...特に常時においてのみ最大地盤反力度を表-解10.3.1に示す値に抑えるものとする。」記載に基づいており、砂れき,砂,粘性土地盤については、常時においてのみ最大地盤反力度が表-解10.3.1に示す上限値以下におさまることを照査する(地震時は不要)扱いとなります。
この規定は、基礎の沈下に着目したもので常時のみを対象としている(常時において沈下をある程度に抑えられればよい)ことが理由となっています。
 
Q10−8. U型擁壁で杭基礎の場合「作用力の集計」が計算書にないのはなぜ?
A10−8.
U型擁壁の杭基礎の場合、下記の2つの計算方法があります。
(1)底版を剛体として計算
(2)底版を弾性体として計算
 
これらの計算方法は、「考え方」−「安定計算」画面の「作用力分担時の計算方法」にて変更することができます。
ここで(2)を選択した場合は、安定照査はフレーム計算結果を用いて行なうため、作用力の集計は表示しておりません。
また、(1)の方法では、杭頭ヒンジの場合のみ対応しているため、杭頭剛結の場合は(2)の方法に固定になります。
U型擁壁杭基礎の計算方法の詳細については、下記のヘルプをご参照ください。
・計算理論及び照査の方法−U型擁壁−「杭基礎」時の考え方
 
Q10−9. 衝突時の滑動安全率が1.2である根拠
A10−9.
土工指針p40では、「1−5−10 荷重の組み合わせ」に記載の「風荷重あるいは衝突荷重による水平荷重を考慮する場合には、地震時の影響と同時に作用する可能性が小さいと考えられることによる」との記載がありますが、安全率については特に明記されておりません。
「車両用防護柵標準仕様・同解説 平成11年3月 日本道路協会 」p113〜p114においては、常時においても衝突荷重などの考慮時には安定計算上割り増しを考慮されています。
また、杭基礎設計便覧においては、衝突荷重時は常時扱いとしています。
 
上記は基準類からの抜粋ですが、擁壁の場合の衝突時は地震時扱いとすることも多くあるため、荷重状態が常時(T,W,T+W,CO)である場合の安定計算時の許容値(安全率)は「地震時」の値を設定しています。
 
衝突時の扱いについては、どちらが適切であるかは明確にできませんので、設計者及び発注者の意向にてご判断ください。
尚、安全率を常時扱いとしたい場合は、直接該当箇所を変更して対応ください。
 
Q10−10. 地震時合成角を考慮する場合と、しない場合の使い分け
A10−10. 「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「土圧合力分解角度:α+δ+θ」は、一部地域(京都市等)の宅地法の考え方になり、地震時土圧合力Pを水平成分Phと鉛直成分Pvに分解する時に次のように地震時合成角θを考慮するか否かの設定になります。

 Ph = P・cos(α+δ+θ)
 Pv = P・sin(α+δ+θ)

ここに、
 α:仮想背面が鉛直面となす角度
 δ:壁面摩擦角向にてご判断ください
 
Q10−11. 崩壊土砂量を直接指定することはできるか?
A10−11. 崩壊土砂量を直接指定するには、「荷重」−「土砂」画面において「崩壊土砂量設定方法」を「直接入力」とし、崩壊土砂量と崩壊幅を入力してください。
    
Q10−12. 計算書の「土砂捕捉容量の検討」で下記に表示されているHdの値が異なるのはなぜ?

(3)土砂捕捉容量の検討
(4)崩壊土砂の堆積高
A10−12. Hdを直接入力しているためです。
初期入力画面で「崩壊土砂の堆積高さd」をチェックしている場合は、入力値で堆積高の照査を行ないます。
プログラム内の計算値を用いたい場合は、チェックを外してください。
    
Q10−13. せん断抵抗角を変えても、支持力係数が変わらない。
A10−13.
「基礎」−「支持地盤、根入地盤」をご確認ください。
「鉛直支持力の照査」で「支持力算出用データ」が、直接指定が設定されていないでしょうか?
こちらを自動設定に変更ください。
    
Q10−14. 荷重−組み合わせで「前面土砂の扱い」で水平力考慮にチェックしたが、荷重集計で水平力が考慮されていない。
A10−14.
水平力は、地震時慣性力の作用方向によって取り扱いが異なります。
・左←右
前面土砂慣性力:考慮しない
背面土砂慣性力:考慮する
・左→右
前面土砂慣性力:考慮する
背面土砂慣性力:考慮しない

上記のように作用方向に部材(壁)が存在しない場合は、土砂の慣性力を考慮していません。
これらの慣性力が必要である場合は、任意荷重にて代用下さい。
    
Q10−15. 作用力の集計で前面土砂が表示されない。
A10−15.
擁壁上の土砂は躯体と一体となって挙動すると考えるため、作用力集計表では自重として表示されます。
自重の内訳については、自重集計表をご参照ください。
    
Q10−16. 「荷重」−「土砂」画面において「崩壊の恐れがある層厚」を変更しても、移動の高さが1mから変化しない
A10−16.
移動の高さが1m未満の時は1mとして初期化しています。
これは愛知県基準に従ったものです。
    
Q10−17. 8m以下の擁壁で、上載荷重による慣性力を考慮しないのはなぜ?
A10−17. 上載荷重の慣性力は、かかと版上の裏込め土と同一に挙動するため、一般的には擁壁に影響がある雪荷重等は考慮すると思います。

この慣性力の扱いについて土工指針等には特に記載はなく、標準設計においても8m以下の擁壁のために地震時の検討を行っているケースは稀です。

また、宅造関係においては、名古屋の計算例等では考慮されてなく、無視する方が多いように見受けられます。そのため、載荷荷重による慣性力の扱いを「考え方」−「安定計算」画面において選択可能としております。

「初期入力」画面の「適用基準」において「盛土防災(宅地防災)」を選択した場合には、初期状態として慣性力を無視する設定としており、適用基準が盛土防災(宅地防災)以外の時は初期状態として慣性力を考慮する設定としております。
    
Q10−18. 中地震時、大地震時の安全率はどのように設定しているか
A10−18. 中地震時,大地震時の安全率は、適用基準により以下のように取り扱っています。
・盛土防災(宅地防災)以外
 土工指針や道示W等の一般的な基準類に基づき、中地震時,大地震時に同じ値を設定しています。

・盛土防災(宅地防災)
 大地震時の安全率は、盛土等防災(宅地防災)マニュアルに基づいています。
 中地震時については安定照査を行なわないため、般的な基準に掲載されている地震時の安全率を採用しています。
    
Q10−19. 基礎−支持地盤、根入れ地盤の「鉛直支持力の照査」で選択できる支持力照査基準が変わるのはなぜ?
A10−19.
「初期入力」画面の「考え方」において、「支持に対する照査」と「鉛直支持力の照査」の設定により、選択できる支持力照査基準が変わります。

・支持に対する照査が許容支持力度の計算比較である場合
 全ての基準が選択可能

・支持に対する照査が許容支持力度の計算比較以外である場合
 鉛直支持力の照査を「する」としている場合は、道示W,設計要領,速度場法のみ選択可能。

鉛直支持力の照査は、最大地盤反力度との比較ではなく、全体の鉛直力との比較を行っているため、道示等の支持力照査のみ選択できるようにしています。
    
Q10−20. 初期入力−材料の「栗石を敷く」は計算にどのような影響があるか
A10−20.
「基礎」−「支持地盤、根入地盤」画面のtanφBの初期設定に使用します。
「栗石を敷く」を指定している場合は、「基準値」− 「計算用設定値」画面の「土質タイプ」における「栗石を敷いた場合のtanφBの上限値」で初期設定されます。

尚、出典は、道示W下部構造編P281の表−解10.3.4を参考にしています。
    
Q10−21. 建築基礎構造設計指針に準拠した支持力計算を行う方法は?
A10−21.
建築基礎構造設計指針に準拠した支持力計算は、下記手順により設定を行なってください。
(1)「初期入力」画面の基準名称を「盛土防災(宅地防災)」とするか、「基準に準拠する」のチェックを外す
(2)「初期入力」画面の「考え方」において、「支持に対する照査」を「許容支持力度の計算比較」としてください。
(3)「基礎」−「支持地盤、根入地盤」画面の「照査基準」を「建築基礎構造設計指針」とし、「支持地盤、根入地盤」の設定を行なってください。
(4)「考え方」−「安定計算」画面の「鉛直支持力の照査」における「荷重の偏心」,「荷重の傾斜」の設定内容を確認してください。
    
Q10−22. 内部水位による慣性力を無視したい
A10−22.
「考え方」−「安定計算」画面の「内部土砂,内部水重による慣性力」で設定してください。
    
Q10−23. 支持に対する照査で地盤反力度qmin が0となる
A10−23.
バネ基礎時の安定計算地盤反力結果は、フレーム計算結果の分布バネ反力の最大最小を抽出していますが、剛域が設定されている場合は、剛域部分も抽出対象となっているため、最小値が常に0となります。
安定計算上は最小値を使用しませんので問題ありません。
    
Q10−24. 盛土防災(宅地防災)の場合、初期入力画面で「中規模」「大規模」にチェックしているのに中地震時の照査が行われない
A10−24.
中地震時の照査を行いたい場合は、「考え方」−「安定計算」画面の「中地震時の照査」を「照査する」としてください。
    
Q10−25. 壁面地盤反力(地盤係数法)の設定方法
A10−25.
壁面地盤反力(地盤係数法)は、下記手順で設定を行ってください。

(1)「初期入力」画面の「考え方」において、「壁面地盤反力の考慮」を「する」とする
(2)「基礎」−「地盤反力係数」画面において、バネ値を設定する
(3)「考え方」−「安定計算」画面において、「壁面の地盤反力(もたれ、ブロック積の場合)」で「地盤係数法」を選択する
    
Q10−26. 土地改良「ポンプ場」の支持力計算を行う方法
A10−26.
農林省の通達の扱いについては、各自治体によって扱いが異なると考えられるため、「ポンプ場の改訂」にあわせて「水路工」の設計を行う時は、下記設定により対応できるようにしております。
(1)「初期入力:画面の「基準に準拠する」のチェックを外す
(2)「基礎」−「支持地盤、根入地盤」画面の「照査基準」を「建築基礎構造設計指針」とする
(3)「考え方」−「安定計算」画面の「鉛直支持力の照査」において、「荷重の偏心」,「荷重の傾斜」の両方を「考慮しない」とする
    
Q10−27. 滑動抵抗力の一部として、擁壁前端から突起前面までの区間の粘着力を考慮したい
A10−27.
「基礎」−「支持地盤、根入地盤」画面の「突起有時の適用基準」で「土工指針」を選択してください。
滑動抵抗力の一部として、擁壁前端から突起前面までの区間の粘着力を考慮することができます。
この時の粘着力は同画面の「支持地盤の粘着力c」となりますのでご確認ください。
    
Q10−28. 鉛直支持力の照査で「道示W」や「設計要領」等に設定した場合、支持力データが0となってしまう
A10−28.
鉛直支持力の算出を「道示W」や「設計要領」等に従う場合、tanθとφの関係によっては道示W(P274)の支持力係数グラフから支持力係数が導き出せず0となる場合があります。

尚、支持力係数が求められない場合は、「基礎」−「支持地盤、根入地盤」画面の「支持力算出用データ」を「直接指定」とすることで、「計算確認」モードの「安定計算」-「支持力データ」画面にて直接指定することができますので、こちらもご利用ください。
パラメータ変更後、[再計算]により入力データにて計算します。
    
Q10−29. U型擁壁で必要安全率1.5=計算結果の安全率1.5となるのはなぜか
A10−29.
必要安全率1.5=計算結果の安全率1.5となるのは、以下の理由によります。
両側に主働土圧を考慮した上で滑動が発生するという結果になった場合は、滑動させないだけの反力を算出する必要があります。
つまり、滑動安全率(常時1.5)から逆算する形で水平反力を求めますので、水平反力が発生した場合は必要安全率1.5=計算結果の安全率1.5となります。

尚、「考え方」−「安定計算」画面の「滑動に対する照査」において「抵抗力として最大値(受働土圧)を適用する」を選択している場合は、水平反力ではなく受働土圧を考慮して滑動計算を行うため、必要安全率≦計算結果の安全率となります。

何れの場合でも、両側に土砂がある場合は必要安全率を下回ることはありません。

水平反力については、以下をご覧ください。

U型擁壁の直接基礎の場合は、比較的強固な地盤において採用されるため、一般に擁壁が変位することは考えずにモデル化します。
左右の壁に作用する水平力が極端に異なる場合は小さい方に移動する可能性があり、このような時は小さい方には相当の反力が生じると考えます。但し、これによって生じる反力は、受働土圧の範囲内で超えることはありません。

実際には、以下のように計算を行います。
(1)両側とも主働土圧を適用して安定計算を行う。
(2)(1)により滑動安全率を確保できた場合は、両側とも主働土圧とする。
(3)(1)により滑動安全率を確保できなかった場合は、必要水平反力を算出する。
(4)(3)の必要水平反力が受働土圧以内であれば、左側には水平反力(又は受働土圧)を適用して再度安定計算を行う。
(5)(3)の必要水平反力が受働土圧を越えた場合は、計算不可とする。

詳細は下記ヘルプをご参照ください。
・計算理論及び照査の方法−U型擁壁−「直接基礎」時の考え方
    
Q10−30. 盛土等防災マニュアルP437の式で許容支持力度を算出したい
A10−30.
盛土等防災マニュアルP437の式で許容支持力度を算出する場合は以下の設定を行なってください。

(1)初期入力画面の基準名称を「盛土防災(宅地防災)」とするか「基準に準拠する」のチェックを外す。
(2)初期入力画面の「考え方」で「許容支持力度の計算比較」を選択する。
(3)「基礎」−「支持地盤、根入地盤」画面の照査基準を「国交省告示(土質試験)」とする。

尚、上記(3)の照査基準を「宅地防災(H13年版)」とすると、平成13年度版の宅地防災マニュアルに掲載されている式となりますのでご注意ください。
    
Q10−31. U型擁壁の場合、水平反力が受働土圧を超えた場合に受働土圧を採用して計算したい
A10−31.
「考え方」−「安定計算」−「基本設定」画面で設定することができます。
こちらで水平反力が受働土圧を超えた場合、「以降の計算を中止」または「受働土圧で計算」を選択してください。
    
Q10−32. 許容支持力度を直接指定したい
A10−32.
「初期入力」画面の考え方にあります支持に対する照査で土質ごとの許容支持力度を選択し、「許容値」−「安定計算」画面の許容支持力度にお考えの値を入力してください。
    
Q10−33. 考え方−衝撃力、崩壊土−崩壊土量算出時の斜面高さが範囲外の場合、とは?
A10−33.
通常、崩壊土量は斜面高さ毎に定められています。お考えの高さがこの規定外となっている場合の考え方を指定するものです。
斜面高さ毎の土量につきましては、下記ヘルプをご参照ください。
・計算理論及び照査の方法−待ち受け擁壁−土砂捕捉容量の検討
    
Q10−34. フェンス荷重時の転倒に対する許容偏心量e/B(1/X)のX=2.00の根拠
A10−34.
一般的な基準類では明確にされていないため、大阪府 宅地防災技術研修会テキストP32 を参考にしています。
本テキストでは、許容偏心量に関する記載はありませんが、転倒安全率に関しては、フェンス荷重時と大地震時が同じ値であるため、Xの値も大地震時と同じ設定としています。
尚、大地震時のXの値については、宅地防災マニュアルのP324を参考にしています。
    
Q10−35. 安定計算において中詰め土は考慮して、中詰め土圧を無視したい
A10−35.
下記手順により内部土圧の設定を行ってください。

■全ケースの内部土圧を無視する場合
「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「土圧」において、「内部土圧による影響」を「両側を無視」とする。

■特定ケースの内部土圧を無視する場合
(1)「荷重」−「土圧」画面で、内部土圧式を「土圧係数(詳細入力)」とする。
(2)組み合わせケース分のケース数を設定する。
(3)内部土圧を無視するケースの土圧係数を0.0とする。
(4)「荷重」−「組み合わせ」画面で土圧を選択する。
    
Q10−36. 壁面地盤反力算出時の「壁長l」の算出方法
A10−36.
壁長lは以下の式で算出しています。
l=(Hw−Ho)/cos(α)
ここに、
 Hw:壁高さ
 Ho:レベル差(「形状」−「土砂」画面)
  α:壁背面角度

壁高さは前面、背面の区別はありません。
任意形状(座標入力)の場合、竪壁左上と竪壁右上の大きい方のY座標を壁高さとして採用します。
    
Q10−37. 混合擁壁の下部の安定計算で、上部にかかる土圧と下部にかかる土圧を両方計上しているが、下部に計上している土塊に上部の土塊も含まれているのではないか(二重計上とはならないのか)?
A10−37.
混合擁壁の考え方は、下記基準に従っています。
・土地改良基準標準設計図面集「擁壁工」利用の手引き

本基準に掲載されている折れ曲がり壁に作用する主働土圧の式では、上側土圧分を控除しているため、二重計上していることにはなりません。
この土圧式は下記ヘルプにも記載しておりますのでご確認ください。
・計算理論及び照査の方法−荷重の考え方−土圧の考え方−試行くさび法(2点折れ)
    
Q10−38. 剛域部材の分布バネ反力が算出されないのはなぜですか
A10−38.
本プログラムのFRAME解析は、弊社「FRAME(面内)」製品の計算部を用いておりますが、同計算部で剛域部材の分布バネを考慮することができないためです。
Ver11.01.00以降のバージョンでは、「初期入力」画面の「考え方」において、「剛域の扱い」を「一般部材の剛度×1000」とすることで剛域部材にも分布バネを考慮できるようになります。
    
Q10−39. 滑動照査で算出している有効載荷幅と、支持力照査で算出している有効載荷幅が異なるのはなぜでしょうか
A10−39.
平成24年版の擁壁工指針P.67に、下記の記載があります。
「荷重の合力Rの作用位置が擁壁底面の中央より後方にある場合には、許容支持力度及び地盤反力度とも有効載荷面積は擁壁底面積とする」
そのため本プログラムにおいても、土工指針(H24)選択時に後方偏心した場合は、有効載荷面積=擁壁底面積としています。
許容支持力度、地盤反力度以外の照査では従来通りの有効載荷幅、有効載荷面積となります。
    
Q10−40. もたれ式擁壁の許容偏心量が0となるのはなぜでしょうか
A10−40.
擁壁工指針(平成24年7月)に対応するにあたり、もたれ式・ブロック積み擁壁の偏心量照査の設定として「常時:eは負,地震時:e≦B/6又はeは負」を追加しました。
これは、指針P.162に記載の方法で照査を行うためのもので、常時では「つま先から擁壁底面幅Bの1/2より後方」で照査を行いますので、許容偏心量が0となります。
    
Q10−41. もたれ式擁壁に壁面地盤反力を考慮する設定としているのですが、壁面地盤反力が0となっているのはなぜですか
A10−41.
バネ値や係数の設定によっては計算上の壁面地盤反力が負値となる場合があります。
負値の場合、通常とは逆向きに反力が発生していることになりますので、この場合は反力が発生しないと考えて0としています。
    
Q10−42. 全体安定検討において、水位ありと水位なしのケースでは水位ありの方が安全率が下がると思うのですが、水位なしの方が下がっています
A10−42.
一般的な浸透時(定常浸透時)では、滑動モーメントの計算においては、水没により飽和重量となることから増し、せん断抵の計算においては、水没により水中重量となることから拘束圧が小さくなり、摩擦抵抗が低減されることから、安全率が低下します。
一方、部分水中時では、浸透の影響を考慮しないため、滑動モーメント及びせん断抵抗ともに水没により水中重量として扱います。つまり、せん断抵抗のみが低減されるのではなく、滑動モーメントも小さくなるため、安全率は必ずしも水位が高い方が小さくなるとは限りません。

例えば、内部摩擦角が0のブロックでは水没に伴う摩擦抵抗の低減が見られず、せん断抵抗は大きいままである一方、滑動モーメントでは水重量分だけ軽くなることにより小さくなるため、安全率はかえって大きくなります。
    
Q10−43. 滑動安全率が∞となっているのはどいう意味ですか
A10−43.
水平力が発生しない場合、滑動しません。
滑動安全率が大きいほど滑動しなくなりますので、滑動安全率の極大値という意味で∞表記としています。
例えば、左右対称のU型擁壁常時ケースが上記に該当します。
    
Q10−44. 基礎底面と地盤の間の摩擦係数を常時,地震時毎に指定することは可能ですか
A10−44.
以下の条件を満たした場合に指定可能となります。
・適用基準が盛土防災(宅地防災)
・突起無し
・突起無時の適用基準が「抵抗力最大値の制限」
    
Q10−45. 風荷重時には安定計算を行わないよう設定できますか
A10−45.
可能です。
「考え方」−「安定計算」画面において、「風荷重時の照査」を「照査しない」としてください。
    
Q10−46. U型擁壁に突起を設けましたが、計算を行うと突起がない状態となります
A10−46.
U型擁壁に突起を考慮した計算が成立するためには、突起を考慮した状態で滑動安全率を満たす必要があります。
滑動安全率を満たさない場合は、水平反力を計算するため突起が不要となるためです。
上記に該当する場合は、その旨のメッセージを表示し、突起無しに変更します。
    
Q10−47. 擁壁工指針に準拠した斜面上の基礎地盤の極限支持力の計算はできますか
A10−47.
U型擁壁以外であれば可能です。下記手順で設定してください。
(1)「初期入力」の基礎形式で「直接基礎」または「直接基礎(段差フーチング)」を選択し、同画面「考え方」で「支持に対する照査:許容支持力度の計算比較」又は「鉛直支持力の照査:する」としてください。
(2)「基礎−支持地盤、根入地盤」画面の鉛直支持力の照査−支持力算出の方法で「傾斜地盤」を選択してください。(段差フーチングの場合は傾斜地盤固定です)
    
Q10−48. 擁壁工指針(H24) P.171に準拠したブロック積みの地盤反力計算はできますか。
A10−48.
可能です。下記手順で設定してください。
@初期入力画面の「考え方」で「支持に対する照査」を「土質毎の許容支持力度」とし、「許容値」−「安定計算」画面で許容支持力度を直接入力

A初期入力画面の「考え方」で「鉛直支持力の照査」を「しない」とする

B「考え方」−「安定計算」画面の「ブロック積みの地盤反力算出方法」を「簡易式」とする
    
Q10−49. つま先前面で作用力を集計する場合、前面水圧の水平力によるモーメントが負値になるのはなぜですか
A10−49.
抵抗モーメント(鉛直力によるモーメント)に対しては時計まわりが正、転倒モーメント(水平力によるモーメント)に対しては反時計まわりが正となります。
前面水圧は右向きの水平力となりますので負値となります。
    
Q10−50. 土砂形状の形状タイプとして任意形を選択して竪壁天端や前面張出部上に土砂を設定しましたが、土砂ブロック割が適切に計算できていないようです
A10−50.
竪壁天端や前面張出部上に土砂を設定することはできません。
この場合はあらかじめ算出した土砂重量を任意荷重で代用頂く等、別途ご検討いただく必要があります。
    
Q10−51. 突起を考慮した検討を行いました。
突起が無い場合の検討結果を同時に確認することはできますか。
A10−51.
可能です。
「基礎」−「支持地盤、根入れ地盤」画面の「滑動に対する照査」−「突起無時の照査」で「照査する」を選択してください。
    
Q10−52. 「滑動に対する検討を行わない」というスイッチがありますか
A10−52.
「考え方」−「安定計算」−「基本設定」にて滑動照査の有無を設定いただけます。
滑動に対する検討を行いたくない場合は、「滑動に対する照査」にて『照査しない』を選択ください。
    
Q10−53. 水路工に準拠した浮き上がりに対する検討で、水圧鉛直成分を自重として考慮せずに検討したい。
A10−53.
「考え方」−「安定計算」画面の「浮き上がりに対する検討」の「水重の考慮」で「無視」を選択してください。
    
Q10−54. U型擁壁で通常のモデルと左右形状を反転させたモデルを作成しました。安定計算結果が一致するものと考えておりましたが一致しません。
A10−54.
偏心量・滑動安全率・地盤反力結果に関しましては結果が一致いたします。
転倒安全率に関しましては躯体左下位置での作用力の集計を行っておりますので、結果は一致いたしません。
擁壁は背面側の主働土圧に抵抗するための構造物ですので、作用力の集計は躯体左下位置で行うのが一般的となります。
    
Q10−55. 落石時における安全性の照査で「擁壁底面中心のモーメントと回転角の関係」において地盤の最大抵抗モーメント算出時の「qd:地盤の極限支持力度」を入力した許容支持力度で計算したい場合はどのように設定すればよいでしょうか
A10−55.
初期入力画面の「考え方」−「支持に対する照査」で「土質毎の許容支持力度」を選択している場合は、極限支持力度=許容支持力入力値としています。
「許容支持力度の計算比較」の場合か、「鉛直支持力の照査」を「する」としている場合は、計算した極限支持力度を用います。
    
Q10−56. 国交省告示式(土質試験)を用いて許容支持力の計算を行っています。
形状係数α、βを計算する際のB, L の値ですが、
 B:基礎荷重面の短辺又は短径
 L:基礎荷重面の長辺又は長径
となっています。

場所打ちではBLとなる場合が考えられます。
B>Lとなる場合は、α、βの計算式中のB/L を、L/B として計算したα、βの値を、直接入力で設定する方法が正しいのでしょうか。
A10−56.
B>Lとなる場合におきましても、直接入力する必要はありません。

基礎荷重面の短辺幅,長辺幅は、底版長と擁壁長を比較し、自動的に短い方を短辺幅B、長い方を長辺側のLとして計算いたします。

尚、長さに関わらずに側面側(底版長)をB, 正面側(擁壁長)をLとして検討することも可能です。
「考え方」−「安定計算」画面の「鉛直支持力の照査」−「基礎幅」で選択してください。
  1.「B:短辺,L:長辺」
  2.「B:側面,L:正面」
    
Q10−57. 滑動に対する照査にて、安全率Fsを算出する算式で、底面幅Bを擁壁底面全幅にする場合と有効載荷幅で計算を行うことがタブで選択可能になっておりますが、どのような場合に使い分けを行うのでしょうか?
A10−57. 準拠する基準や年度によって、滑動照査時の底版幅を「全幅」とするか「有効載荷幅」とするかが異なります。
主な基準・年度による違いは以下となります。

土工指針(H24年版):有効載荷幅(B-2e)
土工指針(H11年版):全幅
標準設計:全幅
設計要領(R元年版):有効載荷幅(B-2e)
盛土防災(宅地防災):全幅


また、「有効載荷幅3(B/2-e)」に関しましては、一部自治体等で採用されている考え方となり、下記を参考にしています。
・建築基礎構造設計指針 P362
・神奈川県−擁壁の取り扱い 平成24年4月1日 P21
何れも、式は記載されておりませんが、「フーチング底面の接地圧が0の部分(浮上り部)を除いた幅」と記載されております。
フーチング底面の接地圧が0の部分(浮上り部)を除いた幅=地盤反力の作用幅であるので、3(B/2-e)となります。


 11.杭基礎

Q11−1.

杭の安定計算結果の「押込力」と「引抜力」の計算過程が表示されない
A11−1. 押込力,引抜力は、「杭反力及び変位量の計算 (3)杭反力」の結果を下記のように抽出しているため、計算過程は表示しておりません。
・押込力・・・軸力最大値
・引抜力・・・軸力最小値

杭反力の算出方法につきましては、H14道示WP379〜P380をご覧ください。
杭基礎の場合は、変位法によりAxx〜Aaa等のマトリックス(計算書の安定計算結果の「杭反力及び変位量の計算」をご参照ください)を地盤のバネ定数から求めます。
杭反力は、上記のマトリックスから得られる変位とバネ定数、安定計算より得られた作用力(H,V,M)を使用して、道示WP380の式より算出します。
    
Q11−2. 杭の許容支持力計算において、極限支持力推定法の相違による安全率の補正係数を変更する方法
A11−2.
極限支持力推定法の相違による安全率の補正係数は、極限支持力推定法により異なります。
・支持力推定式:1.0
・鉛直載荷試験:1.2
「基礎」−「地層データ」画面の「算出オプション」で指定できます。
    
Q11−3. 擁壁の設計におきまして、杭基礎とした場合許容支持力は算出可能?
A11−3. 可能です。
許容支持力の算出は以下の手順で行うことができます。
(1)「初期入力」画面の「考え方」において、「杭の許容支持力の算出」を「する」としてください。
(2)「基礎」−「杭の条件」画面において、各条件を設定してください。許容支持力算出用のデータにつきましては、同画面のヘルプをご参照下さい。
(3)「基礎」−「杭の配置」画面において杭配置を設定してください。
(4)「基礎」−「地層データ」画面において、土質設定をしてください。許容支持力算出用のデータにつきましては同画面のヘルプをご参照下さい。
(5)「杭の条件」画面や「地層データ」画面において、許容支持力算出に関連するデータを変更した場合は許容支持力が自動的に計算され、「許容値」−「安定計算」画面に反映されます。また、許容支持力の計算過程につきましては、計算書(結果詳細)の設計条件−安定計算の許容値及び部材の許容応力度−杭の許容支持力に表示されます。
    
Q11−4. 杭基礎の許容押込み支持力について、道路橋示方書Wの式(12.4.1)のように杭の自重を考慮したい
A11−4. 「基礎」−「地層データ」画面の「算出オプション」において、「押込み杭の有効重量」を「考慮」としてください。
    
Q11−5. 杭の断面変化の方法は?
A11−5. 基礎−杭の条件で「断面及び杭長」を入力下さい。
なお、入力したデータが不要となった場合は、不要な断面にカーソルをあわせDelキーを押してください。
    
Q11−6. 杭の支持力の計算で周面摩擦力を入力する方法
A11−6. 「基礎」−「地層データ」画面の「算出オプション」において、「周面摩擦力推定方法」や「設計地盤面より上の周面摩擦力」の設定を行った後、「基礎」−「地層データ」画面の「周面摩擦力算出」をクリックして下さい。
または、同画面のfを直接入力することも可能です。
    
Q11−7. U型擁壁で底版弾性体の場合、衝突荷重を左のみ入力しているが、右側にも衝突荷重が出力されていまう
底版を剛体とした場合は入力下側のみ考慮されている
A11−7. U型擁壁で杭頭剛結(底版弾性体)の杭基礎の計算を行う場合、下記ヘルプに記載の方法で計算を行います。
・計算理論及び照査の方法−U型擁壁−「杭基礎時」の考え方−(2)底版を弾性体として扱う場合

この場合、下記の2つのモデルを用いて解析を行ないます。
・バランスモデル
左右で小さい方の荷重(左右対称の場合は左側の荷重)を両壁に作用させ、左右が釣り合っている状態での断面力を算出します。

・抵抗バネモデル
左右の差分やバランスできない荷重を作用させ、分布バネ反力による断面力を算出します。
この時、差分を作用させるのは荷重が大きいほうの壁(左右対称の場合は左側壁)となります。
こうすることで、左右水平力の差分のみで発生する断面力を算出しています。
つまり、左右が釣り合っているケースにおいては、抵抗バネモデルの断面力は発生しません。

最終的な結果は、バランスモデルと抵抗バネモデルの結果を足し合わせた値になります。

上記より、衝突荷重については以下のようになります。

抵抗バネモデルでは、分布バネを設定してない側の壁に衝突荷重を考慮します。
バランスモデルでは、左側壁には入力通りの衝突荷重、右側壁には、これと逆向きの衝突荷重を作用させます。
最終的な断面力は、バランスモデルと抵抗バネモデルの結果を足し合わせた値とするため、右側壁の衝突荷重は相殺し、左側壁にのみ衝突荷重の影響が考慮されることになります。

底版を剛体とした場合は、通常通りの荷重集計となるため、衝突荷重も入力した側のみ考慮されます。
    
Q11−8. 杭頭の曲げモーメントと杭頭結合部照査時の設計曲げモーメントが異なる
A11−8. 「考え方」−「安定計算」画面の「杭頭結合部照査時の設計曲げモーメントの扱い」により、杭頭結合部照査時の設計曲げモーメントが異なります。
杭頭モーメントで計算したい場合は、「杭頭の曲げモーメント」を選択してください。
    
Q11−9. 回転杭の羽根外径を任意入力できないでしょうか
A11−9. 回転杭工法は、 様々なメーカー様より様々な種類が実用化されており、それぞれの支持力,引抜き抵抗力の設計に対する考え方に相違があります。
全ての工法を網羅することは困難であり、また、今後新たな回転杭工法が追加される可能性もあることから、本プログラムでは、特定のメー カー様の仕様,設計法を採用するのではなく、「杭基礎設計便覧(平成19年1月)」参考資料「9.回転杭」(P.436〜)の設計法を参 照しております。
そのため、1.5倍又は2.0倍の選択入力のみとしています。
    
Q11−10. 基礎の設計との連動により保耐法計算を行いたいのですが、基礎の設計・3D配筋(旧基準)とは連動できませんか。
A11−10. 基礎の設計・3D配筋(旧基準)との連動も可能です。
Ver.23以降で河川構造物の耐震性能照査指針 令和2年2月に準拠した竪壁保耐計算に対応しており、こちらでは旧基準版(H24年道示)との連動となります。

「初期入力」画面の荷重タブの「設計震度」−「基準年度」で「R2年版(河川構造物の耐震性能照査指針)」を選択して下さい。
    
Q11−11. 杭基礎検討時に計算実行すると「バネ定数の値が、指定されていません」とエラーメッセージが表示されます
A11−11. バネ定数値「杭軸方向Kv」は0.0を指定すれば自動計算しますが、L/D<10(L:杭長、D:杭径)の場合は道路橋示方書の定義から外れるため適用外となります。

尚、場所打ち杭では、杭長L/杭径D≦10のとき、L/D=10として杭軸方向バネ定数を算出しています。
これは、「設計要領第二集橋梁建設編」(平成24年7月)4章基礎構造 4-2-1の「場所打ち杭ではL/Dが10以下の場合は,L/D=10の値を用いてもよい。」の記述を参照したものです。
    
Q11−12. 杭基礎設計時の液状化無視と液状化考慮の両方の結果を同時に計算することはできますか?
A11−12. 可能です。
「考え方」−「安定計算」で「地震時照査の液状化考慮」を「液状化無視,考慮の両方」を選択してください。
尚、「基礎」−「地層データ」で「低減係数DE」が全て1.000の場合は上記スイッチを適用いただいても液状化の影響は考慮されないためご注意ください。


 12.配筋

Q12−1.

鉄筋段数「1段」「2段」とは?
A12−1.
図は何れも計算時のイメージです。
本プログラムおける2段配筋とは図のような状態を示しており、竪壁断面変化位置とは関係ありませんので、ご注意ください。
Q12−2. 必要鉄筋量の計算結果はどこで確認できるか?
A12−2. 必要鉄筋量は計算書では表示しておりません。

必要鉄筋量の確認の際は、「部材」−「竪壁配筋、底版配筋」画面におきまして、配筋の設定方法を「直接入力(集計後)」に変更してください。この設定では、「計算確認」実行後各配筋画面が表示されますので、「鉄筋量算出」ボタンをクリック頂くことで必要鉄筋量を確認頂けます。
Q12−3. U型擁壁で単鉄筋としたいが複鉄筋となってしまう。
A12−3. 部材設計時には、必ず引張側に配筋されている必要があります。
単鉄筋を指定した場合は、プログラム内部で断面力の状態を判定して配筋が必要な引張側を決定しています。
U型擁壁の引張側は、以下のようになります。
■側壁
 M>0の場合、外面
 M<0の場合、内面

■底版
 M>0の場合、下面
 M<0の場合、上面

上記は、荷重ケース毎に判定しますので、上側引張と下側引張が混在している場合は両側に配筋する必要があります。
U型擁壁はその構造上底版幅が広くなるため、底版の端部と中央部とでは断面力の状態が異なり、両側配筋が必要な場合が多くあります。
尚、計算書等で単鉄筋を指定したにも関わらず、配筋図や配筋データにおいて両方の鉄筋が表示されている場合は、上側,下側の両方が引張状態となっています。この場合、配筋データは計算に使用した両方の鉄筋を表示していますが、計算自体は指定どおりの単鉄筋で行っています。
    
Q12−4. 「直接入力(集計前)」「直接入力(集計後)」の違い
A12−4. 集計前と集計後では、次のように配筋入力の操作方法が異なります。

・集計前
計算実行前に鉄筋データを入力します。
既に配筋が決定している時に選択してください。

・集計後
断面力計算後に鉄筋データを入力します。
各部材の断面力を集計した後に配筋画面が表示され、断面力や必要鉄筋量を確認しながら配筋を指定することが可能となります。
    
Q12−5. U型擁壁の定着長の計算で入力したσsaと計算書のσsaが異なる。
A12−5. 定着長の計算に用いるσsaは、材料毎の基準値を用います。
「基準値」メニューの「計算用設定値」画面において、「鉄筋」の「重ね継手長又は定着長算出用」の値をご確認ください。
    
Q12−6. U型擁壁で、側壁の配筋をシングル、底版の配筋をダブルで計算できるか
A12−6. 本プログラムにおけるシングル、ダブルは以下の扱いとなっています。
シングル・・・側壁から底版まで同じ鉄筋を採用する場合。計算方法は常に単鉄筋。
ダブル・・・側壁と底版で異なる配筋を行なうことが可能。計算方法は、単鉄筋,複鉄筋から選択可能。

そのため、側壁と底版において、シングル,ダブルの設定は連動しています。
側壁と底版で異なる配筋を行なう場合は、ダブルを選択し、単鉄筋,複鉄筋の設定でご対応下さい。
    
Q12−7. 逆T擁壁で単鉄筋として引張側だけ入力しても、計算後圧縮側にも配筋されてしまう
A12−7. 単鉄筋で計算を行った場合、計算終了後に圧縮側に鉄筋を自動的に設定するようにしています。
これは、図面作成時には通常圧縮側の鉄筋を配置すると考えられるためです。
両側に配筋されていても、単鉄筋指定時の設計計算では引張側鉄筋のみを参照していますので、計算結果は変わりません。
    
Q12−8. 左右対称のU型擁壁で常時・地震時の自動配筋を行いましたが、常時の配筋状態が左右対称になりません。
A12−8. 自動配筋は、全ての荷重ケースでOK判定となる配筋状態を決定するものです。
したがいまして、地震時ケースが含まれていれば左右対称とはなりません。
    
Q12−9. 鉄筋本数が整数値とならないのはなぜですか
A12−9. 鉄筋本数nは入力されたピッチPから以下のように算出します。
n=1000/P
そのため、例えばP=300の場合、nは整数値となりません。
整数値として扱いたい場合は、「考え方」−「部材設計」画面のオプションで「鉄筋本数の扱い」を「整数値」として下さい。
    
Q12−10. 竪壁傾斜時に、断面照査で用いる鉄筋量に傾斜角度を考慮することはできますか
A12−10. 可能です。
「考え方」−「部材設計」−「オプション」の「鉄筋量算出時の竪壁傾斜」で設定してください。
またその際の傾斜角度には、竪壁前側と後側の平均角度を用いるか、それぞれの配筋側の角度を用いるかを選択することができます。
    
Q12−11. 配筋の設定方法を「自動設定」としましたが、計算実行後には「直接入力」にかわってしまいます
A12−11. 計算確認後も配筋を自動設定としたい場合は、「オプション」−「動作環境の設定」にて「配筋自動設定後の配筋設定方法」の『直接入力へ変更』のチェック(レ)を外してください。
こちらにチェックされている場合、計算終了後に設定方法を直接入力に変更し、自動設定された配筋を入力画面へ反映し、確認できるようにしております。
    
Q12−12. 計算書に配力筋の必要鉄筋量を表示することはできますか
A12−12. 可能です。
「オプション」−「計算書表示の設定」−「配力筋必要鉄筋量」で「表示する」を選択してください。
各照査位置毎に、結果詳細計算書の鉄筋配置に表示します。
尚、入力された主鉄筋配筋量の1/6を配力筋必要鉄筋量としています。
    
Q12−13. 竪壁鉄筋の段落し計算を行えますか。
A12−13. 可能です。
下記手順で設定して下さい。
(1)「初期入力」画面の「考え方」において、「竪壁基部以外の照査」を『変化位置(段落とし)のみ』又は『変化位置、照査位置』とする。
(2)「部材」−「竪壁照査位置」画面内の「変化位置」の設定方法で自動設定か直接入力を選択してください。
直接入力の場合は、段落とし位置を指定してください。l1が変化位置、l2が定着位置となります。
尚、「変化位置」が表示されない場合は、「部材」−「竪壁配筋」で設定方法が配筋直接入力となっているかご確認ください。
(3)「部材」−「竪壁配筋」画面において、「1」の配筋を行ってください。(2)で直接入力を選択した場合は、「変化1」の配筋も行ってください。
    
Q12−14. かぶりの考え方が「純かぶり」の時に、配力筋を主鉄筋の内側にすることはできますか。
A12−14. 配力筋位置を内側とする設定はご用意しておりませんが、配力筋径を「なし」と設定することで代用可能ですので、こちらの設定方法をご検討ください。

「純かぶり」による入力の場合でも、断面計算は鉄筋中心位置による有効高で算定しており、計算実行時に「純かぶり」から「芯かぶり」への変換が行われます。
「部材」−「配力筋径」画面で指定する配力筋径はこの変換にのみ用いられます。
また、配力筋は断面計算には用いられないため、断面計算結果への影響もありません。
そのため、各部材の「配力筋径」で「なし」を指定することで、配力筋が内側の状態と同じかぶりでの計算となります。


 13.竪壁の設計

Q13−1.

竪壁設計に鉛直土圧が考慮されないのはなぜか?
A13−1. 竪壁設計時は、コンクリートの取り扱いにより集計する断面力が異なります。
(1)鉄筋コンクリート時
・土圧の鉛直成分は、軸力および曲げモーメントに加算しません。
・躯体鉛直力,その他荷重による偏心モーメントは、曲げモーメントに加算するか、加算しないかを指定することができます。

(2)無筋コンクリート時
・土圧は水平成分、鉛直成分ともに考慮します。
・軸力を常に考慮します。

詳しくは、下記ヘルプをご参照頂きますようお願い申し上げます。
・計算理論及び照査の方法−竪壁の設計−設計の基本
・計算理論及び照査の方法−竪壁の設計−竪壁基部の断面力の集計(鉄筋)
・計算理論及び照査の方法−竪壁の設計−竪壁基部の断面力の集計(無筋)
    
Q13−2. 任意荷重を入力しているにもかかわらず、計算に反映されない
A13−2. 部材設計時の任意荷重は、「考え方」−「部材設計」画面の「任意荷重の適用範囲」の設定により考慮できる範囲が異なります。
鉛直力,水平力毎に範囲を指定してください。
    
Q13−3. 許容せん断応力度の割り増しを行わない方法は?
A13−3. 許容せん断応力度の割増しを行わない場合は、下記設定を行なってください。
(1)「初期入力」画面において、「基準に準拠する」のチェックを外す
(2)「考え方」−「部材設計」画面の「許容応力度法」において、「せん断応力度の照査基準」を「その他(土工指針H11等)」とする。
    
Q13−4. 竪壁の保耐法照査を水平震度照査 としているのはなぜでしょうか
A13−4. 「土木研究所資料 地震時保有水平耐力法に基づく水門・堰の耐震性照査に関する計算例」の計算方法を用いている ためです。
この方法では、道示Xの単柱橋脚の計算方法が上部構造慣性力だけを考慮しているのに対し、躯体の慣性力も考慮しています。
躯体の慣性力を考慮しているのは、道路橋の橋脚の場合、上部構造の重量が大部分を占めるトップヘビーな構造であるため、慣性力を上部構造 位置1点の集中荷重に集約して考える事ができるのに対し、河川構造物では、上部構造に相当する部分の重量は小さく、慣性力を1点に集約できないと考えるためです。
    
Q13−5. 保耐計算時に「初降伏モーメント算出エラー」や「Mc≦My0≦Muの関係逆転時」等のエラーが表示されます
A13−5. 鉄筋量増加や断面幅を再検討してください。また、左右側鉄筋の設定もご検討ください。
「考え方」−「部材設計」画面−「保耐法」の「Mc≦My0≦Muの関係逆転時」の設定により問題が解決する場合もあります。
    
Q13−6. 保耐計算時の設計水平震度khcの算出方法を教えてください
A13−6. 地域別補正係数cz, 設計水平震度の標準値Khc0, 構造物特性補正係数czを用いて下記3通りの計算を行い、最大値を採用します。
@cs・cz・Khc0
Acs・0.3(cz・Khc0<0.3)
Bcz・0.4(khc<cz・0.4)
    
Q13−7. せん断応力度の照査で、計算値が許容値τa1を満たしていないのに最終判定がOKとなっています
A13−7. 通常せん断応力度照査ではτa1と計算値τの比較を行ないますが、スターラップ(帯鉄筋)が入力されている場合は、τ>τa1となったケースにおいて、必要なスターラップ断面積Aw(必要量)を計算し、下記の判定を行います。

・Aw≦使用量As 且つ τ≦τa2・・・OK判定
・Aw>使用量As 又は τ>τa2・・・NG判定


 14.底版の設計,蓋・ストラットの設計 

Q14−1.

U型擁壁で側壁計算では内部土圧を考慮するのに底版設計では考慮されないのはなぜ?
A14−1. 内部土圧の取り扱いにつきましては、「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「内部土圧による影響」にて設定することができますので、ご確認ください。
尚、底版設計モデルは安定計算と同じ扱いとなりますので、安定計算時に無視した際は底版設計モデルでも無視されます。
    
Q14−2. つま先版やかかと版の設計で、同じ照査位置の場合、曲げとせん断の結果をまとめて出力したい
A14−2. 底版照査位置入力時の「照査対象」を「曲げ+せん断」としてください。
    
Q14−3. かかと版の設計が行われない
A14−3. 「形状」−「土砂」−「仮想背面」で仮想背面を「竪壁背面」としている場合は、かかと版の設計を行ないません。
「実背面」か「かかと端」のどちらかを選択してください。

仮想背面の考え方は、以下の通りです。詳細は、入力画面ヘルプをご確認ください。
・かかと端・・・土圧作用面が仮想背面になります。土砂重量を考慮し、かかと版設計も行ないます。
・実背面・・・土圧作用面が竪壁背面になります。土砂重量を考慮し、かかと版設計も行ないます。
・竪壁背面・・・土圧作用面が竪壁背面になります。土砂重量を無視し、かかと版設計は行ないません。
    
Q14−4. U型擁壁でバネ基礎としている場合、地盤反力はどのように算出しているか
A14−4. 直接基礎の場合は安定計算時の地盤反力計算値を採用しますが、バネ基礎の場合は底版を弾性床上の梁として計算を行うため、底版を剛体と考えた通常の安定計算とは異なり、台形や三角形のような一定の分布とはならないため、フレーム計算結果の分布バネ反力の合計値をフーチングの地盤反力としています。

分布バネ反力につきましては、お手数ですが下記画面にてご確認頂きますようお願い致します。
・計算確認−「構造解析」画面の「バネ」
    
Q14−5. 「考え方」−「部材設計」画面の「かかと版付け根の断面力」の考え方は何に基づいたものでしょうか
A14−5. 擁壁工指針(H11年版)では、片持ち梁擁壁の竪壁付け根,つま先版付け根およびかかと版付け根の各曲げモーメントは、以下の関係にあるとされています。
M1=M2+M3
ここに、
M1:たて壁付け根の曲げモーメント
M2:つま先版付け根の曲げモーメント
M3:かかと版付け根の曲げモーメント
M3>M1となった場合は、上記式が成り立たないために小さくなる方を用いるとされています。
本プログラムにおいてもこの考え方に対応するために設定を設けており、初期値は「M1の値を使用する」としています。
    
Q14−6. せん断スパン長aが、底版幅よりも長くなるのはなぜでしょうか
A14−6. 擁壁工指針(H24) p.188や道示W(H24) p.246に従う場合、a=L+min(tcc/2, d)で計算します。
Lは荷重合力の作用位置なので底版幅以下となりますが、min(tcc/2, d)は形状の影響を受けますのでaが底版より長くなる場合もあります。
この扱いは「考え方」−「部材設計」画面の「せん断スパンの扱い」で変更することができます。
    
Q14−7. U型底版の定着位置計算において下記選択があります。
(1)変曲点と抵抗モーメントから算定
(2)変曲点がないとき抵抗モーメントから計算
(3)抵抗モーメントから計算

(1)を採用した時「隅角部格点から変曲点までの距離Lo」が計算不能の場合でも、(2)の場合Loの値が存在するのはなぜでしょうか。
A14−7. 以下のように取り扱っています。

(1)変曲点と抵抗モーメントから算定
変曲点が存在しないケースがある場合、該当ケースでは定着位置が0となり主鉄筋の低減を行わない結果となります。
つまり、このケースがこのケースが最も不利な結果となり、「検討ケース」として表示されます。
変曲点が存在しないケースであるため、Loは 「−」表示となります。

(2)変曲点がないとき抵抗モーメントから計算
変曲点が存在しないケースも抵抗モーメントから計算しますので、(1)の ケースでも定着位置計算が可能となります。
最も不利な「検討ケース」でLoが計算されていれば、Loの 値が表示されることになります。
    
Q14−8. U型底版の定着位置計算において、配筋ピッチが入力と異なるのはなぜでしょうか
A14−8. 定着長の計算では、鉄筋の定着位置を探す際に鉄筋量を半分(即ち応力度計算時の配筋ピッチの倍)にして計算しています。
実際には、入力された配筋情報に応じたピッチを自動設定して抵抗モーメントを算出します。
・入力鉄筋が1段のとき、ピッチを倍
・入力鉄筋が2段でピッチが同じとき、1段目は入力されたピッチ、2段目はピッチを倍
    
Q14−9. U型フーチングの設計において、地盤反力が安定計算時と異なるケースがあります
A14−9. 「考え方」−「部材設計」画面−「底版,フーチング設計」の「抵抗側が反力となった場合」をご確認下さい。
水平反力が発生するケースにおいて、フーチング計算時の土圧の扱いを指定できるようになっています。
各選択肢の意味は以下となります。

@主働土圧
水平反力を無視し、通常通り主働土圧で計算します。
地盤反力についても主働土圧を用いて算出した値となります。

A壁面反力(抵抗側鉛直成分無視する)
土圧鉛直成分は作用しません。
地盤反力については水平反力を用いて算出した値となります。

B壁面反力(抵抗側鉛直成分考慮する)
土圧鉛直成分が作用します。
地盤反力については水平反力を用いて算出した値となります。

常に安定計算時と同じ扱いとしたい場合はAを選択して下さい。
    
Q14−10. U型擁壁のせん断照査位置は、h/2と付け根のどちらでしょうか
A14−10. U型擁壁の場合の自動設定値は、適用基準が土地改良以外の場合は「h/2」、土地改良の場合は「付け根」としています。
    
Q14−11. つま先版やかかと版のせん断応力度照査位置の有効高が、同位置の曲げモーメントではなく付け根位置の曲げモーメントで決定されているのはなぜですか
A14−11. せん断応力度照査位置の有効高は、H24道示W P245の下記記載に従って決定しています。
「せん断力に対する照査を行う場合のフーチングの主鉄筋は,柱又は壁前面のフーチング全面積に作用する鉛直荷重による柱又は壁前面位置における曲げモーメントの向きにより決定する」
    
Q14−12. U型擁壁の底版設計時に、コンクリート応力度が非常に大きくなる箇所があります
A14−12. 全引張状態となる箇所では、単鉄筋での応力度計算ができず断面を反転して計算を行うため、ご質問の状態となります。
曲げモーメントに対し引張軸力が大きいと全引張状態となります。
実際に片側にしか配筋されないのであれば正しい計算結果ですが、両側に配筋されるのであれば複鉄筋設定としてください。
    
Q14−13. 縦方向(奥行方向)の検討を行うことはできますか
A14−13. 可能です。
「初期入力」画面の「考え方」−「縦方向の計算」で「する」を選択して下さい。
擁壁本体を部材直角方向(鉛直方向)に分布バネを有する部材として、または鉛直方向支点バネを考慮(杭基礎)して断面力を計算し、最大・最小曲げモーメントに対して曲げ応力度計算を行います。
分布バネ,支点バネは「基礎」−「分布バネ(縦方向)」「支点バネ(縦方向)」で複数の範囲で指定可能です。
    
Q14−14. 「ストラット付U型擁壁」でのストラット応力度照査に用いる断面力(モーメント、軸力)が断面力図で示されたものと異なっています。
応力度照査で用いる断面力(モーメント)の算出方法を教えて下さい。
A14−14. 可能です。
本プログラムの断面照査は、全て単位幅当たりでの検討となります。
ストラットについては、入力されたストラット1本当りの奥行き幅や1ブロック当たりの本数から、奥行き1m当りの断面情報やバネ値を算出してフレームモデル化しています。
そのため、ストラットの設計断面力はFRAME計算結果をそのまま使用することはできないため、次のように換算しています。
 FRAME計算結果×ブロック長/(ストラット幅×ストラット数)


 15.示力線

Q15−1.

2つの高さの違う擁壁で、擁壁天端から同じ位置で示力線照査を行いたい
A15−1. 「考え方」−「安定計算」画面の「示力線の作成」を「方程式より」としている場合は、分割数を内部で自動的に決定します。「偏心量より」の場合は分割数を指定することができます。
そのため、お考えの照査を行なう場合は「偏心量より」を選択してください。
    
Q15−2. 限界高さが∞となっているのはどういう意味ですか
A15−2. 限界高さとは照査位置=示力線位置となる高さですが、この高さが見つからない場合に∞表示となります。
∞表示の場合は制限なく高くできるという意味ですのでOK判定となります。
    
Q15−3. 主働土圧を試行くさび法で算定している場合に、示力線方程式に用いる土圧係数はどのように算出しているのですか。
A15−3. 土圧式を「試行くさび」で算出する場合は、その計算過程から土圧係数を得ることは出来ないため、土圧合力P,単位重量γ,土圧算出高さHを用いた下記の一般式から逆算しています。
P=1/2・Ka・γ・H

 16.自動計算

Q16−1.
「成果物形状検証」とはどのような機能ですか
A16−1. 形状自動決定により計算された最大120パターンの形状候補と、設計を完了した(若しくは設計中の)構造物形状をグラフ上で視覚的に比較することで、その構造物計算が妥当であるかを評価することが出来る機能となります。


 17.図面作成

Q17−1.

斜角がつく場合、端部に斜方向の鉄筋が入らないが?
A17−1. 擁壁平面に斜角が存在する際の鉄筋生成では、配筋方向が「前面垂直」「左端平行」「右端平行」の底版主鉄筋を配筋しますが、底版平面の鋭角側において「前面垂直」鉄筋と「左端平行」(または「右端平行」)鉄筋の配筋間隔が「図面作成」−「鉄筋」−「底版鉄筋」画面の「基準ピッチ」以下になる場合、「左端平行」(または「右端平行」)鉄筋の配筋を省略する仕様として鉄筋情報を生成しています。
そのため、擁壁平面にわずかな斜角が存在し、その部分に「左端平行」(または「右端平行」)鉄筋の配筋する場合は、大変お手数ではございますが、以下の手順で「左端平行」(または「右端平行」)鉄筋を追加して頂き、目的の図面を作成して頂きますようお願い申し上げます。
 1)「基準値」->「図面生成条件」で図面生成条件画面を開く。
 2)「図面生成時に、鉄筋情報の確認・修正を行う」のチェックボックスにチェックをつける。
 3)「図面作成」ボタンを押して図面作成モードにする。 
 4)「鉄筋情報」のボタンを押下し、擁壁に配筋された鉄筋情報画面を表示する。
 5)「鉄筋グループ名称一覧」から目的の鉄筋グループ名称(例えば「底版主鉄筋」)を選択する。
 6)「鉄筋一覧」から「追加」を選択して開かれる「鉄筋選択」画面から目的の鉄筋名称(例えば「底版主鉄筋(組鉄筋)」)を選択し、「追加」ボタンを押す。
 7) 表示される入力画面で鉄筋情報を入力する。
   ※入力の操作につきましては、画面のヘルプを参照下さい。
 8)図面生成を行う。
Q17−2. 平成11年11月建設省 土木構造設計マニュアル(案)に準じた図面生成の方法は?
※壁鉄筋・配力筋の500mm丸め等
A17−2. 「基準値」−「図面生成条件」−「生成条件3」画面の「定尺鉄筋」を「使用する」と設定し図面生成を行って頂くことで、平成11年11月建設省 土木構造設計マニュアル(案)に示された定尺鉄筋(50cmピッチ)、および、鉄筋の定着長の配筋図を作成する事が可能です。
 
Q17−3. 杭B法の作図を行う方法は?
A17−3. 杭B法の作図は、以下の操作にて作図することが可能です。
 (1)「入力-初期入力」画面の「基本条件-基礎形式」を「杭基礎」とする
 (2)「入力-基礎-杭の条件/杭の配置/地層データ」画面で杭配置の情報を入力する
 (3)「入力-基礎-杭頭結合部」画面で杭頭結合部の情報を入力する。このとき「結合方法」を「B法」とする
 (4)「計算確認」ボタンを押下後、「図面作成」ボタンを押し図面作成モードへ移行する
 (5)「図面作成-基本条件」画面の「自動設定」または「図面作成-図面生成」ボタンを押下し、図面を生成する

また、平面折れの場合には、以下の操作にて作図することが可能です。
 (1)「入力-初期入力」画面の「基本条件-基礎形式」を「直接基礎」にする
 (2)「図面作成-基本条件」画面で「杭配置」を「B法」とする
 (3)「図面作成-形状-杭」画面で杭配置情報を入力する
 (4)「図面作成-図面生成」ボタンを押下し、図面を生成する
 
Q17−4. L型擁壁の竪壁主鉄筋フック長が、定着長を変えても変わらない。
A17−4. 定尺鉄筋を使用する場合は、竪壁主鉄筋のフック長を定着長から算出しますが、定尺鉄筋を使用しない場合は、主鉄筋曲げ長を設定しています。
お問い合わせの現象は、定尺鉄筋を使用しない場合に生じます。

定尺鉄筋を使用しないで、定着長から算出した竪壁主鉄筋フック長を使用したい場合は、鉄筋情報画面にてフック長を変更した後、図面を生成してください。
    
Q17−5. 竪壁配筋の断面変化を考慮した図面を作成する方法
A17−5. 竪壁配筋の断面変化は、以下の設定を行い、図面作成を行うことで作図できます。
 ・「初期入力-考え方」画面で「竪壁変化位置の照査」を「する」に設定
 ・「部材-竪壁照査位置」画面で「竪壁変化位置」を入力
 ・「部材-竪壁配筋」画面で部材情報を入力
 ・「基準値-図面生成条件-配筋図-生成条件3」画面の「定尺鉄筋」を「使用しない」に変更
  ※「定尺鉄筋」を「使用する」と設定されている場合土木構造物設計マニュアル(案)に従い、断面変化は行いません。
但し、図面作成の鉄筋生成段階では、断面変化は「竪壁背面側」を対象としています。

竪壁前面側も断面変化とした図面を作成される場合には、鉄筋生成後に「図面作成-鉄筋情報」画面にて竪壁前面主鉄筋の情報を調整(変更・追加)し、目的の図面を作成してください。
※「鉄筋情報」ボタンを押下して開かれる各鉄筋画面で鉄筋情報(記号・径・寸法・配置情報)を修正された場合は、「図面生成」時に表示される確認画面(入力情報に応じた鉄筋情報を生成した後に図面生成をおこないますか?)での設定を「いいえ」としてください。
    
Q17−6. 図形の縮尺を変更したい。
A17−6. 「基準値-図面生成条件-配筋図-生成条件4」画面で設定してください。
    
Q17−7. 入力モード−部材で入力したかぶりと図面作成時のかぶりが異なる。
A17−7. 「基準値-図面生成条件-配筋図-生成条件3」画面中央の「かぶり表記」が「純かぶり」にチェックされているのではないでしょうか。
「芯かぶり」にチェックし図面を生成してください。
    
Q17−8. フック長を「図面作成条件→計算基準」の値とした図面を作成したい。
A17−8. 「図面作成条件→計算基準」で設定されました「曲げ長(フック長)」は、「図面作成-鉄筋生成」または「図面作成-図面生成-確認メッセージ画面で”はい”を選択」した際に各鉄筋の曲げ長に反映します。
また、「基準値-図面生成条件-配筋図-生成条件1」画面の「定尺鉄筋」を「使用する」と設定されている場合には土木構造物設計マニュアル(案)に示された曲げ長の計算結果を設定します。

従いまして、フック長を「図面作成条件→計算基準」の値とした図面を作成される際は、以下の手順で図面を作成してください。
・「メニュー→基準値→図面作成条件→計算基準」の値を変更
・「メニュー→基準値→図面生成条件→配筋図→生成条件1」画面の「定尺鉄筋」を「使用しない」に変更
・「図面作成-図面生成」を行う。
 ※表示される確認メッセージ画面で”はい”を選択してください。
 ※「鉄筋生成」ボタンを押下し鉄筋情報を再生成した後に鉄筋情報画面で各鉄筋の情報を変更された場合には「いいえ」を選択してください。
    
Q17−9. DXF・DWGへの出力において、文字がばらばらになる
A17−9. DXF・DWGに保存する際には、文字の作図位置を正確に反映させるため、デフォルトでは、文字を1文字ずつバラバラに出力する仕様としております。
以下の手順にて出力条件を変更し、DXF・DWG出力を行ってください。

(1)図面確認メインメニューで「編集」ボタンを押し、「出力(O)」→「DWG・DXF出力(O)」を選択します。「DWG・DXF一括出力」ウィンドウが表示されます。
(2)「設定」ボタン押下で表示される「DWG・DXF出力の設定」ウィンドウの「DWG・DXF出力1」−「文字の出力単位」で「文字列単位」を指定します。

なお、「詳細」ボタンを押すことにより表示される「文字出力の詳細設定」ウィンドウ上の「DWG・DXF出力文字幅の調整」は「文字列により調整」と設定することを推奨します。
    
Q17−10. DXF出力時、文字が重なる
A17−10. DWG・DXF出力時における文字の出力方法は、図面確認のDWG・DXF出力画面の「設定」ボタンで表示される「DWG・DXF出力の設定」画面にて行えます。
この画面の「文字の出力単位」で「文字列単位」を選択して出力を行うことで、文字列として出力することができ、文字の重なりが回避されると思います。
なお、その際の「詳細ボタン」押下で表示される画面の「DWG・DXF出力文字幅の調整」の項目につきましては、「文字列により調整」を選択し出力を行ってください。
    
Q17−11. 鉄筋表をExcelやCSVに出力したい
A17−11. 生成した図面の鉄筋表情報をエクセルやCSVへ出力する機能は、備えておりません。
なお、「UC-Draw」では、生成した図面の鉄筋表を編集する機能を備えていますので、目的に応じた鉄筋表の編集を行うことが可能です。
また、鉄筋表を選択し「Ctrl+C」キーを押下することで、クリップボードへ画像として出力することができますので、エクセルシートなどへ貼り付けることは可能です。
    
Q17−12. 側壁底版一体型主鉄筋の曲げ半径をなくしたい。
A17−12. 「図面作成-鉄筋-側壁底版一体」画面にて隅角部半径倍率を「0」としてください。
    
Q17−13. 擁壁底版に縦断勾配を考慮した図面を作成したい。擁壁天端はレベルにて設定。
A17−13. 以下のように入力して頂くことで設定できますのでご確認ください。
・「入力-形状-正面形状」画面にて、「縦断勾配」分の天端勾配を設定
 ※例えば、縦断勾配:-5%、擁壁長:5mの場合、
  「竪壁高の差H2:0.25m」とする
 
・「図面作成」画面にて、縦断勾配を設定する。
 ※「U型擁壁以外」の場合
  「図面作成−基本条件」画面で「縦断勾配S:-5%」とする
 ※「U型擁壁」の場合
  「図面作成−形状−擁壁」画面で「縦断勾配S:-5%」とする
    
Q17−14. 「基準値-図面作図条件-計算基準-加工図表記」の「鉄筋の曲げ加工寸法表示」で「鉄筋の中心寸法で表示」した場合と「鉄筋の外形寸法で表示」した場合で鉄筋長が異なることがある
A17−14. 「中心寸法で作図」で「曲げ作図なし:折れ部の円弧作図を行わない」とした場合は、鉄筋中心の「直線部」の合計を鉄筋長をしていますが、「外形寸法で作図」した場合は、「曲げ作図あり:折れ部の円弧作図」で作図するため、鉄筋中心での「直線部」+「円弧部」から鉄筋長を算出しています。
そのため、「中心寸法で作図」と「外形寸法で作図」では鉄筋長が異なります。
※「中心寸法で作図」で「曲げ作図あり」とした場合は「外形寸法で作図」した鉄筋長と一致します。
    
Q17−15. 配力筋のみ定尺鉄筋としたい
A17−15. 配力筋のみ定尺鉄筋とした図面を作成される場合には、「図面作成-鉄筋情報」画面にて「竪壁主鉄筋の形状」を「タイプ1:天端かぶりに竪壁主鉄筋先端を設ける」に変更し、図面生成を行ってください。
※上記のように「鉄筋情報」ボタンを押下して開かれる各鉄筋画面で鉄筋情報(記号・径・寸法・配置情報)を修正された場合は、「図面生成」時に表示される確認画面(入力情報に応じた鉄筋情報を生成した後に図面生成をおこないますか?)での設定を「いいえ」としてください。
    
Q17−16. 竪壁主鉄筋の継ぎ手作図は可能か
A17−16. 「図面作成-鉄筋-竪壁鉄筋」画面で設定できます。
※定尺鉄筋を使用する場合は、継ぎ手を考慮していませんので、鉄筋情報画面で調整して下さい。
    
Q17−17. 平面折れコーナーに組立筋を配筋する方法
A17−17. 「鉄筋情報-底版組立筋」画面で「対象鉄筋」を「前面垂直」から「前面垂直(交差部配筋)」に設定し、図面生成を行ってください。
    
Q17−18. 図面生成時、「減長計算エラー」が発生する
A17−18. 「減長計算エラー」のメッセージは、鉄筋長を算出する際に「鉄筋長が曲げ作図を考慮して負の部分が発生」する場合に表示しています。
「減長計算エラー」がどの鉄筋で発生しているかは、「減長計算エラー」メッセージ後の画面で「鉄筋記号」で示しておりますので、表示された鉄筋記号の鉄筋において短い鉄筋や負の鉄筋長が発生しないように「形状」や「かぶり」画面で値を調整してください。
    
Q17−19. 配力筋を主鉄筋の内側に配置したい
A17−19. 「基準値」-「図面生成条件」-「配筋図」の入力画面の「生成条件2」に各配力筋を主鉄筋の内側に配置するか外側に配置するかの設定がございますので、こちらで設定を行って下さい。
    
Q17−20. 配力筋を千鳥配置としたい場合、ピッチ等指定する方法は?
A17−20. 「図面作成-鉄筋情報-たて壁配力筋」画面で配筋情報を調整し、図面を生成してください。
※「鉄筋情報」ボタンを押下して開かれる各鉄筋画面で鉄筋情報(記号,径,寸法,配置情報)を修正された場合は、「図面生成」時に表示される確認画面(入力情報に応じた鉄筋情報を生成した後に図面生成をおこないますか?)での設定を「いいえ」としてください。
    
Q17−21. 単鉄筋で計算を行ったが、図面作成を行うと圧縮側に鉄筋が配筋されている
A17−21. 「シングル鉄筋」を指定された場合には、圧縮側の鉄筋を省略して作図しますが、「ダブル鉄筋で単鉄筋」を指定された場合には、圧縮側にも鉄筋を配筋して図面を作成します。
    
Q17−22. 図面作成で断面図の配力筋の大きさを変更したい
A17−22. 図面作成で断面図の配力筋の大きさは、「基準値-図面作図条件-線属性−外形線・鉄筋線」画面の「鉄筋点:半径」で設定し、図面生成を行ってください。
    
Q17−23. 開口部の補強筋を作図しない方法
A17−23. 「鉄筋情報」の開口部補強筋で、水平・垂直・斜め・円それぞれの補強筋ごとに配置するしないを設定することができます。こちらで不要な補強筋を「配置しない」と設定し図面生成を行ってください。
    
Q17−24. 図面サイズの変更方法
A17−24. 基準値−図面作図条件の図面属性の図面サイズで変更してください。
    
Q17−25. DXF出力時、実寸で出力したい
A17−25. 図面確認の編集の「出力」−「DWG・DXF出力」の「設定」ボタンで表示されるDWG・DXFの設定画面の出力時の縮尺で指定してください。
    
Q17−26. 組立筋なしで図面作成したい
A17−26. 組立筋なしの作図は可能ですが、計算側から自動で連動されないため、図面側で設定していただく必要があります。
設定方法は以下の二通りございます。

1.簡易画面からの設定
(1)「鉄筋⇒竪壁鉄筋」から表示される画面で、組立筋の鉄筋径を「なし」にする
(2) 底版の組立筋も不要なら「鉄筋⇒底版鉄筋」から同様の処理をする
(3)「図面生成」ボタン押下時に表示される確認画面で「はい」を選択する

2.詳細画面からの設定
(1)「鉄筋情報」ボタンから表示される画面で、たて壁組立筋のグループに表示されている鉄筋を選択して削除する
(2) 底版の組立筋も不要なら、底版組立筋のグループに表示されている鉄筋を選択して削除する
(3)「図面生成」ボタン押下時に表示される確認画面で「いいえ」を選択する

    
Q17−27. 杭基礎の場合に図面作成時「杭配置が底版外に配置されています」と表示される
A17−27.
「基準値」-「図面生成条件」-「配筋図」の「生成条件3」の『単位メートルでの作図』が「作図する」に設定されていないでしょうか。
「作図する」に設定されている場合、杭配置の調整(1mメートルあたりの配置に調整)を行っておりませんので、お問い合わせのメッセージが表示される場合があります。

上記に該当する場合は以下の方法でご対応下さい。
「単位メートルでの作図」を行う必要がない場合:「作図しない」を選択下さい。
「単位メートルでの作図」を行う場合:「入力」-「形状」-「正面」の『竪壁長』を「1m」に変更し、「基礎」-「杭の配置」−「条件」画面にて「Y方向の数」を「1」に変更した後に図面作成を行って下さい。
    
Q17−28. 図面生成条件において、定尺鉄筋使用する(変化筋なし)を選択しても、図面作成では竪壁が変化筋となる
A17−28.
現在、定尺鉄筋の最小長(3.5m)に満たない場合、定尺鉄筋を用いず竪壁先端を天端かぶり位置とする変化鉄筋としています。
    
Q17−29. 属性付きのIFCファイルを出力したい
A17−29.
属性付きのIFCファイル保存方法は下記となります。(Ver.19.1.0以降)
処理モードの選択で[図面作成]を選択し、条件入力後[3D配筋生成]を押下します。
3DモデルIFC変換ツールが起動しますので、こちらの[ファイル]−[エクスポート]−[IFCファイル保存]−[鉄筋を「鉄筋形式」で出力(属性付き)]を選択し保存を行うことで、属性付きのIFCファイル保存を行うことが可能です。


 18.その他

Q18−1.

地震時の計算ができないが?
A18−1. 地震時荷重ケースが設定されていないため、常時のみの照査となっていることが考えられます。
本プログラムで、地震時の荷重ケースを考慮するには以下の設定を行う必要があります。
・「荷重」−「組み合わせ」画面で該当する荷重ケースの「荷重状態」を「地震時」とする。
・同画面で「地震時の扱い」を設定する。
・「荷重」−「設計震度」画面において設計震度を設定する。
Q18−2. 材料-無筋コンクリ−トの単位重量のγb、γcとは何か?又、その使用目的は?
A18−2. 混合擁壁の設計時などに、同じ無筋コンクリートでも部材毎に異なる単位重量を適用する場合があるため、このようなケースに対応するためγb(ブロック積:均しコンクリート),γc(重力式:基礎コンクリート)を用意しています。
通常の擁壁の場合は、どちらか1つを選択してください。
Q18−3. 計算結果の応力度計算では、計算式は出力されないのか?
A18−3. 曲げ応力度(σc:コンクリートの圧縮応力度,σs:鉄筋の引張応力度)の計算は、プログラム内では収束計算にて行っているため、単純な計算式としてご説明することができません。
せん断応力度の考え方とともに、下記ヘルプをご参照下さい。

・計算理論及び照査の方法−応力度計算及び鉄筋量計算−曲げ応力度計算,せん断応力度計算
Q18−4. U型擁壁で「計算確認」−「構造解析」の『対象』で「側壁」、「底版」が選択できるが、その違いは?
A18−4. U型擁壁の設計では、側壁設計時と底版設計時の作用荷重が異なる場合があるため、フレーム計算時には側壁設計モデルと底版設計モデルの2つのモデルを用いて計算を行っています。
側壁設計モデルと底版設計モデルでは、土圧や土砂等の扱いが異なります。

詳しくは、下記ヘルプをご参照ください。
・計算理論及び照査の方法−U型擁壁−計算モデル
    
Q18−5. 「基礎の設計計算Ver.7,杭基礎の設計Ver.7」と連動ができない。
A18−5.
Ver.7.04.00で対応しました。最新版をご利用ください。
    
Q18−6. 適用基準を「盛土防災(宅地防災)マニュアル」にした場合の鉄筋の許容応力度の初期設定値の根拠
A18−6. 盛土防災(宅地防災)準拠時のコンクリートや鉄筋の基準値は、下記基準を参考にしています。
・日本建築士会連合会 構造集 擁壁
・大阪府 宅地防災技術研修会テキスト(P58)
    
Q18−7. 剛体法では、底版自重は地盤反力と相殺されるから計算に含めないとあるが、FEM計算における荷重で底版自重はどのように扱っているか?
A18−7. 剛体の際に底版自重を無視するのは、底版自重に対して同量の地盤反力が生じ相殺されるため、考慮しても無視しても断面力は変わらないという考え方によるものです。
そのため、弾性体として考慮する場合は底版自重を考慮します。

尚、直接基礎時においても、底版自重分を地盤反力として相殺し、側壁自重による底版反力のみ考慮する考えが適用できるのは荷重を軸線で考慮する場合です。
本プログラムでは、「考え方」−「部材設計」画面「U型設計」の「荷重の考慮」において、荷重を考慮する範囲を指定することができます。
この設定を「軸線内」とした場合、骨組モデルに載荷される荷重を集計し、骨組軸線幅を用いた地盤反力度を算出します。この場合、作用荷重と地盤反力とが釣合いますので、支点に鉛直反力が生じません。
一方、全幅のときは、安定計算により算出した地盤反力を軸線底版部に載荷します。作用荷重は骨組モデル上の範囲分だけを載荷(軸線外は集中荷重として考慮)しますので、作用荷重と地盤反力とが一致せず、その差が支点鉛直反力となります。
つまり、軸線で考慮する場合は、底版自重の有無による結果の相違はありませんが、全幅で考慮した場合は差異が生じます。
そのため、本プログラムでは相殺する底版自重も常に考慮しています。
    
Q18−8. 適用基準を「盛土防災(宅地防災)」にした場合の土質定数の根拠
A18−8. 盛土防災(宅地防災)の土質定数は、下記に基づいています。
・盛土等防災(宅地防災)マニュアル
・宅地防災技術研修会テキスト(大阪府)

上記盛土等防災マニュアルP431では、単位体積重量と土圧係数が掲載されており、内部摩擦角の記載はありませんが、宅地防災技術研修会テキストでは下記のように同条件の土圧係数とあわせて作用角の記載があります。
・砂利又は砂・・・土圧係数 0.35 作用角 24度
・砂質度・・・土圧係数 0.40 作用角 20度
・シルト・粘土・・・土圧係数 0.50 作用角 16度

本プログラムでは、この宅地防災技術研修会テキストの値を初期値として採用しています。
※内部摩擦角は作用角=2/3φとして、逆算したφ=3/2×作用角で算出した値としております。(Ver.24.0.3以降)
尚、この初期設定値は、「基準値」メニューの「計算用設定値」画面の「土質タイプ」にて確認・変更することができます。
    
Q18−9. U型擁壁の場合、左右の外側には土がなく、U型の内部にのみ土が入っている(埋め戻し)の計算をしたい。
A18−9. 下記手順にて設定してください。
(1)「形状」−「土砂」画面において、形状タイプ「水平」を選択し、レベル差=躯体全高と設定してください。
(2)同画面で内部土砂NHを設定してください。
    
Q18−10. 安定計算、部材計算の土圧作用幅を変更したい。
A18−10. 通常、擁壁は単位幅当たりでの設計となるため、本プログラムにおいても単位幅当たりにて計算しています。
そのため、照査毎及び部材毎に土圧作用幅を指定することはできません。
    
Q18−11. 適用基準を「盛土防災(宅地防災)マニュアル」とした場合に、デフォルトで入ってくる載荷荷重(5kN/m2)の根拠
A18−11. 盛土防災(宅地防災)マニュアルにおいて5〜10kN程度の均等荷重をかける記載があることや、規定の土圧係数に5kNの載荷荷重を含んでいることなどから、初期値に5kNを採用しています。
規定の土圧係数を採用しない場合などに5kN/m2の載荷荷重を考慮しない時は、「荷重」−「主働土圧」画面において「載荷荷重から5(kN/m2)を控除」の選択を外してください。
    
Q18−12. 「初期入力」画面の「設計方法の『形状入力』と『自動決定』とは?
A18−12. 本プログラムでは、最小限の入力データにより、安定計算,部材の断面計算を満足する形状にて自動決定を行うことができます。

形状自動決定は、部材高等の範囲を入力して形状を自動的に決定する時に選択してください。
通常は、形状入力で問題ありません。

形状自動決定の設定は、以下の手順で行ってください。
1)「初期入力」画面におきまして、設計方法を「自動決定」とします。
2)「形状」−「側面」画面におきまして、固定の躯体寸法(全高,竪壁上端幅,型枠幅,壁前面勾配)と構造寸法(断面の変化範囲)、増加ピッチを指定します。(詳しくは同画面のヘルプをご参照ください)
3)「部材」−「配筋情報」,「竪壁配筋」,「底版配筋」の各画面において、自動配筋の条件を設定してください。

また、形状自動決定により決定された断面は形状直接入力時の画面にも反映されますので、編集することも可能です。自動決定後に編集を行う場合は、「初期入力」画面において設計方法を「形状入力」としてください。
    
Q18−13. 「初期入力」画面右下の『詳細設定』と『自動設定』の違い
A18−13. 「自動設定」ボタン…標準設計図集に掲載されいてる逆T型、L型、重力式、もたれ式、ブロック積、混合の場合に有効となります。初期入力画面にて設定されたデータにより各入力画面データ再生成後、標準設計図集を検索し計算実行までを行います。

「詳細設定」ボタン…初期入力画面にて変更されたデータのみを各入力画面に反映します。計算実行は行いません。
    
Q18−14. 許容せん断応力度を補正しない方法
A18−14. (1)「初期入力」画面の「基準名称」において、「基準に準拠する」のチェックを外す
(2)「考え方」−「部材設計」画面の「オプション」において、「せん断応力度の照査基準」を「その他」とする
    
Q18−15. 「引張鉄筋量の計算」で、コンクリートの応力度(N/mm)の 「σc1」 と 「σc2」 の違いは?
A18−15. それぞれ以下のようになります。
σc1:コンクリートの圧縮応力度
σc2:コンクリートの引張応力度
    
Q18−16. せん断地盤反力係数比λの初期値が0.5である根拠
A18−16. 下記の文献に基づき、初期値を0.5としています。
・土木学会四国支部、大型ブロック積擁壁 設計・施工マニュアル

初期値とは異なるお考えの数値を採用したい場合は、「基礎」−「地盤反力係数」画面において「せん断地盤反力係数比λ」を直接入力下さい。
    
Q18−17. 液状化を考慮したい
A18−17. 液状化を考慮する場合は、「基礎」−「地層データ」画面において該当する層の低減係数DEを指定してください。
    
Q18−18. 側壁の部材計算の「水平抵抗力」とは?
A18−18. U型擁壁のバネ基礎及び杭基礎においては、側壁に分布バネを考慮し、バネは地表面からの深さに比例するとして算出しています。
これは、道示W P383 図−解 12.8.1の考え方を参考にしています。

実際には、フレーム計算上は三角形分布バネを扱うことはできないため、側壁バネを階段状に分割して近似しています。
この時発生する分布バネ反力は、受働土圧以下となる必要がありますので、受働土圧を超える範囲については受働土圧に置き換えて計算を行います。これが水平抵抗力となります。
つまり、水平抵抗力=受働土圧となります。

下記ヘルプもあわせてご参照頂きますようお願い致します。
・「計算理論及び照査の方法」−「U型擁壁」−「バネ基礎」時の考え方
    
Q18−19. 考え方−部材設計−U型設計の「受働側側壁の断面力の扱い(常時の場合):主働土圧」を選択しているのに、構造解析結果で底版が対象の場合、「荷重モデル:壁面反力モデル」となるのはなぜ?
A18−19. 側壁の断面計算におきましては、結果が大きく異なる場合があるため、「壁面反力モデル」と「主働土圧モデル」を設計者の判断で選択できるようにしています。
底版設計においては、安定計算と同じ荷重状態で照査することを前提としているため、反力が発生した場合は断面計算も常に反力を用いて行なっています。
    
Q18−20. U型擁壁の直接基礎とバネ基礎はどのように使い分けたらよいか?
A18−20. U型擁壁のモデルは、通常以下のようになります。
・土工指針や設計要領に従い、底版を弾性床上梁とする場合・・・バネ基礎
・土地改良(水路工)基準に従い、底版を剛体とする場合・・・直接基礎

最終的には、設計者の判断により選定して下さい。
    
Q18−21. 粘着力の初期値10kN/m2の根拠
A18−21. 現在の指針では土圧算出時の粘着力について明記されていませんが、旧建設省標準設計(昭和62年)のP122以降の設計例に「擁壁高さが8mを越える擁壁で土質定数を土質試験により決定した場合には粘着力Cを考慮しても良い」として、粘着力考慮の方法が記載されていますのでご参照ください。
本指針には参考値としてしか記されておりませんが、粘着力による土圧算出が過大評価とならないよう10.0(kN/m2)として初期設定を行っております。
    
Q18−22. 崩壊土砂衝撃力算出時の移動高さhsmの初期値を1.0mとしている根拠
A18−22. 本プログラムにおいては、「崩壊土砂による衝撃力と崩壊土砂量を考慮した待受け擁壁の設計計算例」を参考にして、初期値を1.0mとしています。
また、移動高さhsmはhp及び勾配θuから自動計算し、hp入力時に即座に反映されますが、自動計算結果が1未満である場合は常に1.0となります。
自動計算結果がお考えの値と異なる場合はhsmを直接入力してください。
    
Q18−23. 鉛直支持力の照査をしない場合、落石荷重Pが「直線」入力のみとなる理由
A18−23. 衝撃時の荷重は、落石衝突時において極限支持力=鉛直力となる時の水平力を用いて設計します。
そのため、支持力照査をしない場合は直接入力のみ可能としています。
    
Q18−24. 斜面高はどこまでの高さを入力したらよいか
A18−24. 斜面高さは、急斜面の下端から土砂が崩壊する地点までの高さを入力してください。
但し、「形状」−「土砂」画面における兀iの合計と斜面高さは一致させる必要があります。
そのため、添付図の図1の状態は設定できません。図2の状態で設定してください。
    
Q18−25. 任意形状の場合、背面土砂が着色される場合とされない場合がある
A18−25. 任意形状の場合は、重量を考慮する範囲の土砂もブロックで指定する必要があります。
規定形状の場合は、土砂は全て着色されますが、任意形状の場合は土砂ブロックの部分のみ着色されて表示されます。それ以外の部分は白くなりますが問題ありません。
また、土圧は土砂ブロックではなく地表面形状により考慮されます。
    
Q18−26. 基準値−計算用設定値−コンクリートで適用基準が盛土防災(宅地防災)の場合の「コンクリートのみでせん断力を負担する場合のせん断応力度(τa1)の初期値はどのように算出されたものか
A18−26. 盛土防災(宅地防災)準拠の場合、コンクリートのみでせん断力を負担する場合のせん断応力度は、以下の算出式により初期設定しています。

  Fs=0.49+(F/100)
 ここに、
  Fs:コンクリートの長期に生ずる力に対する許容応力度(N/mm2)
  F :設計基準強度(N/mm2)

従いまして、例えばσck=24の場合、0.49+24/100=0.73 となります。
上記の算出式は、「建築基準法施行令 建設省告示第1450号」に従っています。
    
Q18−27. U型擁壁の場合、軸線外の荷重を集中荷重として考慮しない方法は?
A18−27. 「考え方」-「部材設計」画面の「U型設計」の荷重の考慮において、軸線内を選択してください。
    
Q18−28. 背面土砂を多層地盤としたい
A18−28. 下記手順で設定してください。
(1)「形状」−「土砂」画面の「地層条件」で、地層モデルを「多層地盤(軽量盛土)」とする。
(2)層の名称、僣(層厚)、盛土材料を設定してください。

尚、多層地盤を指定した場合、以下の制限があります。
・EPSとFCBの混在はできません。
・砂れき,砂質土,粘性土は連続して指定できるのは2層までです。
・多層地盤と切土は同時に選択することはできません。
・多層を選択した場合は2点(多点)折れを選択することはできません。
    
Q18−29. 材料−躯体でコンクリート設計基準強度40.00を選択したい
A18−29. 「基準値」メニューの「計算用設定値」画面におけるσck40,50,80は、杭基礎本体用と位置づけているため、「材料」−「躯体」画面のσckの選択肢では表示しておりません。
また、「計算用設定値」画面において新規材料追加を行う場合も、既存材料として40を用意しているため、新規材料としてのσck40を追加することもできません。

誠にお手数ですが、下記方法により対応頂きますようお願い致します。
添付ファイルもあわせてご参照ください。
(1)「基準値」メニューの「計算用設定値」画面を開きます。
(2)同画面の「コンクリート」の項目において、「鉄筋適用時」の右横にあるアイコンをクリックし、「材料データの編集」画面を開きます。
(3)「材料データの編集」画面で40.0を選択した状態で、「新規材料にコピー」をクリックし、「材料データの追加」画面を開きます。
(4)「材料データの追加」画面において、40は入力不可ですので、40.1と入力します。

(5)「材料データの追加」及び「材料データの編集」の各画面で確定します。
(6)「計算用設定値」画面の「コンクリート」に40.1が追加されていますので、各基準値を確認、編集します。
(7)「材料」−「躯体」画面の選択肢に40.1が追加されているので、これを選択します。

上記のようにすることで、σck40と同じ基準値で設計することが可能となります。
また、計算書ではσckの小数点以下は表示していないため、σck = 40と表示されます。
    
Q18−30. U型擁壁で「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「抵抗側の反力(土圧)の取り扱い」とは
A18−30. 「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「抵抗側の反力(土圧)の取り扱い」は、抵抗力Pが負値となる場合の設定で、「ため池整備」に掲載されている考え方です。

ここで、「抵抗力」が選択されている場合、以下のように抵抗力Pを算出します。
P=Fs・H−V・μ
ここに、
Fs:滑動安全率
H:受働側土圧の水平成分の除いた水平力合計
V:鉛直力合計
μ:摩擦係数

この時、Pが負値になった場合(滑動しない場合)は、受働側には作用力を考慮しません。
Pが正値であれば通常通り計算を行います。
    
Q18−31. 天端幅と躯体の背面勾配を固定して、底版幅を変動させたい
A18−31. 可能です。
計算側の入力モードにて、「形状−天端」画面で天端の考慮を「有り」とし、「形状タイプ:基部変化」を選択していただければ、お問い合わせの形状(天端幅と躯体の背面勾配を固定、底版幅を変動)とすることが可能です。
    
Q18−32. 考え方−衝撃力、崩壊土−天端形状の扱い(かかと無し時)とはどのような意味か
A18−32. 「形状」−「天端」画面で「背面突起」等を選択している場合に、土圧作用面の傾き等に天端形状を考慮するか否かを選択します。
天端形状を指定していない場合は設定不要です。
    
Q18−33. 材料−躯体の部材の種類で一般部材と水中部材はどちらを選択したらよいか
A18−33. 選択により許容値が変化します。ご利用の基準にあわせて設定してください。
例えば、標準設計では「厳しい環境下での部材」となっています。この場合は「水中部材」を選択してください。
    
Q18−34. U型擁壁のフレーム計算結果について「FRAME(面内)」等で読み込みたい
A18−34. 本プログラムのフレーム計算結果については、弊社フレーム製品「FRAMEマネージャ」、「FRAME(面内)」、「FRAME(2D)」にて読み込み可能なデータ保存を行うことが可能です。
「計算確認」モードの「構造解析」画面の「保存」を押すと、フレーム製品用のデータ「*.$O1」形式で保存されます。
保存された「*.$O1」を「FRAMEマネージャ」等のファイル-ファイル読み込み-他製品データの読み込み にて読み込んでください。
    
Q18−35. 盛土等防災(宅地防災)マニュアルの地震時ケースの設定をしたい
A18−35. 初期入力画面の「考え方」で「地震時荷重自動決定」を「する」として下さい。
    
Q18−36. 材料−躯体でコンクリートの設計基準強度σck=18としたい
A18−36. 鉄筋コンクリートにつきましては土工指針,道示Wに記載されているのが最低基準強度が21であるため、18を用意しておりません。
16については、特に出典があるわけではなく、任意追加時の参考値として用意しております。

そのため、下記方法により、σck=18を追加してご対応下さいますようよろしくお願いいたします。
(1)「基準値」メニューの「計算用設定値」画面を開きます。
(2)同画面の「コンクリート」の項目において、「鉄筋適用時」の右横にあるアイコンをクリックし、「材料データの編集」画面を開きます。
(3)「材料データの編集」画面で「新規材料追加」ボタンを押し、「材料データの追加」で「σck=18」と入力してください。
(4)「材料データの追加」及び「材料データの編集」の各画面で確定します。
(5)「計算用設定値」画面の「コンクリート」に18.0が追加されていますので、各基準値を確認、編集します。
(6)「材料」−「躯体」画面の選択肢に18.0が追加されているので、これを選択します。
    
Q18−37. 最小鉄筋量の根拠
A18−37. 本プログラムの最小鉄筋量の考え方は、道路橋示方書W(平成14年度版)P173 7.3
最小鉄筋量に基づき、下記のように行なっています。
・作用曲げモーメントの1.7 倍<ひびわれ曲げモーメント の場合、5.0
・作用曲げモーメントの1.7 倍>ひびわれ曲げモーメント の場合、終局曲げモーメント=ひびわれ曲げモーメントとなる鉄筋量と5.0の中で大きい方を最小鉄筋量として適用しています。
    
Q18−38. 盛土等防災(宅地防災)マニュアルで検討時の常時許容引張応力度215(SD345)はどのように算出しているか
A18−38. 常時許容引張応力度215(SD345鉄筋)は、以下のように算出しています。

建築基準法に基づく告示第90条より、
 許容引張応力度=F/1.5(但し、F/1.5>215の場合は215を採用する)
になり、
 F/1.5=345/1.5=230>215
のために、215を採用します。

地震時については設計基準強度を採用します。
詳しくは、下記をご参照ください。
http://best.life.coocan.jp/k-rei/rei03/08/03/rei_090.html

許容せん断応力度については、「建築基準法に基づく告示 1450号」の「コンクリートの付着、引張り及びせん断に対する許容応力度及び材料強度を定める件 第3」に明記されているため、それに従っています。
    
Q18−39. 「衝撃力と崩壊土を考慮した設計」時、荷重−土砂−裏込め土の「流体抵抗係数fb」と「衝撃力緩和係数α」の出典
A18−39. 全国地すべりがけ崩れ対策協議会の「崩壊土砂による衝撃力と崩壊土砂量を考慮した待ち受け擁壁の設計計算事例」の記載内容を参考にしています。
    
Q18−40. 二段積み擁壁の荷重−上部擁壁で「底面中心の作用力」には何を入力したらよいか
A18−40. 「上部擁壁底面中心の作用力」は通常設計時の計算書において、以下の項目の作用力を入力してください。
・安定計算−作用力の集計−(2)躯体中心での作用力の集計
上部擁壁が逆T又はL型の場合は「上部自重Wc」には、背面土砂重量を含まない重量を入力してください。
    
Q18−41. 崩壊土による移動の力の算出に用いている、急傾斜地の下端からの水平距離Xとは?
A18−41. 形状−土砂画面の水平距離Xの値となります。
天端形状が設定されている場合は、「考え方−衝撃力、崩壊土」画面の天端形状の扱いの設定により考慮されます。
また、この値の初期値は初期入力画面の衝撃力・崩壊土−斜面までの水平距離Xの値となります。
    
Q18−42. 落石防護柵の検討において、許容回転角を指定することはできますか
A18−42. 可能です。
「基準値」−「計算用設定値」−「その他」の『許容回転角の上限値』で設定して下さい。
    
Q18−43. 擁壁工指針の平成11年版では、8m以下の擁壁では地震時検討を省略してもよいことになっていましたが、平成24年版でも同じでしょうか
A18−43. 平成24年版のP.89に、
『高さ8m以下の擁壁で常時の作用に対して、5−3及び5−4に従い擁壁の安定性と部材の安全性を満足する場合には、地震動の作用に対する照査を行わなくてもレベル1地震動に対して性能2を,レベル2地震動に対して性能3を満足する』
と記載があります。
そのため、基本的には平成11年版の考え方と同じであるといえます。
    
Q18−44. レベル2地震時照査では、道路橋示方書に準拠した計算が可能でしょうか
A18−44. 本プログラムのレベル2地震時照査は、擁壁工指針に準拠したものとなります。
擁壁工指針(H24年版)におけるレベル2は、旧擁壁工指針の大規模地震と同じ扱いで、レベル1と異なるのは設計震度のみです。
    
Q18−45. 落石防護柵設計時における「金網の吸収エネルギーEN」の初期値の根拠を教えてください
A18−45. 落石対策便覧P156の「金網の可能吸収エネルギーを〜EN=25KJとする」に基づいて初期値を25としています。
    
Q18−46. バネ基礎で弾塑性を選択し、反作用側を地盤バネとすると構造系不安定となることがあります
A18−46. 弾塑性で計算すると、下記の理由により水平方向が拘束されなくなり、構造系が不安定となることがあります。
@底版のせん断抵抗が安全率を満たさないためせん断バネを無効にしている。
A弾塑性計算により、側壁の全バネが受働土圧に置き換わっている。

@について
「基礎」−「分布バネ」画面の「せん断バネを考慮」の設定により挙動が異なります。
せん断バネを無視としている場合、底版せん断バネKsを用いた抵抗力で安全率を確保できなかった時は、せん断バネを無視(Ks=0)し て、側壁バネのみで抵抗するものとして計算を行います。

Aについて
弾塑性計算では、地盤反力(バネ反力)>受働土圧と なった区間ではバネを地盤反力に置き換えます。
全区間で置き換えが行われると側壁 を支持するバネがなくなってしまいます。

@とAが同時に発生すると 水平方向が拘束されなくなります。
こ の場合は、Ks≠0とすると計算が可能となりますが安全率が確保できなくなります。また、弾性計算 に変更することでも計算が可能となります。
    
Q18−47. せん断応力度照査基準を「土工指針(H24)・道示W」とした場合の地震時許容せん断応力度の根拠を教えてく ださい
A18−47. 地震時は、コンクリートのみでせん断力を負担する場合の許容せん断応力度としてτcの値を用いています。
詳しくは「許容値」−「部材設計」画面のヘルプをご参照下さい。
    
Q18−48. 擁壁工指針の平成24年版に準拠した場合に、レベル2地震時の照査を許容応力度法で行っている根拠を教えてください
A18−48. 擁壁工指針(平成24年版)P89に以下の記述があります。

i)レベル1地震動に対する設計水平震度に対して、5−3及び5−4に従い擁壁の安定性と部材の安全性を満足する場合には、レベル1地震動に対して性能1を、レベル2地震動に対して性能3を満足する。

ii)レベル2地震動に対する設計水平震度に対して、5−3及び5−4に従い擁壁の安定性と部材の安全性を満足する場合には、レベル2地震動に対して性能2を満足する。


上記より、レベル1地震動及びレベル2地震動の照査を5−3及び5−4に従って行えばよいことになります。

尚、5−3(擁壁の安定性の照査)、5−4(部材の安全性の照査)の内容は、従来のような安定計算や許容応力度法による部材設計となっています。
    
Q18−49. 「許容値−部材設計」画面にσsnaの入力がありますが、計算過程でどこか影響してくるのでしょうか
A18−49. σsna(鉄筋の許容圧縮応力度)は、全圧縮となった場合の照査に用いられます。
そのため、照査断面が全圧縮とならない場合には使用しません。
    
Q18−50. 3Dモデルの寸法線の表示有無を選択することはできますか
A18−50. 可能です。
3Dモデル上右クリックで表示されるポップアップメニュ−から「寸法線(W)」を選択してください。
    
Q18−51. ファイル読み込み時に「共有データとして設定されたファイルの基準値データと、読み込まれたファイルの基準値データが一致しません」と表示されました。
共有データとは何でしょうか。また、これを解除するにはどうすればよいでしょうか。
A18−51. 共有データとは基準値ファイルを複数の設計で共有できるようにしたものです。
共有化が行われている場合は、計算用設定値画面の左上の「基準値ファイル」にファイル名が表示されています。
解除したい場合はファイル名の右側に表示されている「解除」を実行してください。
再共有したい場合は、基準値ファイルを読み込んだ後に表示されるメッセージに対して「はい」を選択してください。
    
Q18−52. 平成29年版道路橋示方書に対応していますか
A18−52. 平成29年版道路橋示方書発刊から現在に至るまで、道路土工や水工関連などの関連基準の改定が行われていないため対応しておりません。
改定後、道路橋示方書と同内容の照査内容についての記載があれば、その時点で対応する予定としています。
    
Q18−53. メイン画面の描画が常時ケースとなっているが地震時ケースの描画はできないのか
A18−53. 描画を変更することは可能です。
メイン画面を右クリックし、「荷重状態(Y)」で表示させたいケースを選択することで表示されます。
    
Q18−54. U型擁壁の側壁天端にストラットを設けたモデルは計算可能でしょうか?
A18−54. 可能です。
「初期入力」画面の「考え方」−「蓋・ストラット設置」で「ストラット付」を選択してください。
形状および材料等は他部材と同様です。
    
Q18−55. 計算書の設計条件の各荷重に荷重コメントを表示させることは可能ですか
A18−55. 可能です。
各荷重のコメントを入力し、「オプション」−「計算書表示の設定」で「荷重コメント表示」を「表示する」としてください。
    
Q18−56. 3D属性表示で表示方法及び表示できる項目は
A18−56. 3D表示画面を右クリックし、「躯体属性」より表示・非表示を選択してください。
表示項目は下記となります。
・ファイル名
・業務名等の一般事項の項目
・設計基準強度(各部材毎)
・コンクリート体積(数量計算書出力後または図面作成後)
・型枠面積(数量計算書出力後または図面作成後)
・鉄筋量(図面作成後)
    
Q18−57. 落石による衝撃力を考慮した荷重ケースで堆積土圧を同時に考慮することはできますか
A18−57. 可能です。
「荷重」−「土砂・落石」画面で、適用状態が「衝撃力作用時」のケースを用意し、「堆積土圧を考慮する」をチェックしてください。
同画面で「堆積土」のタブが表示されますので「堆積土圧」算定用の入力を行って、荷重組合せ画面の「土砂」で該当ケースを選択してください。
    
Q18−58. U型擁壁の内壁を設けて検討することは可能ですか
A18−58. 可能です。
初期入力画面の考え方タブ内の「内壁の設置」:「する」を選択してください。
形状・配筋等の入力は他部材と同様となります。
    
Q18−59. 湿潤重量と飽和重量の違いについて教えてください
A18−59. 湿潤重量は水位よりも上の土砂の単位重量、飽和重量は水位よりも下の土砂の単位重量となります。

また、H24年版 擁壁工指針(p66)では、土砂の水中単位重量(飽和重量)は湿潤重量から9.0を差し引くことで良いとされています。
例えば、湿潤重量が19である場合、水位以下の土砂の単位体積重量は19−9=10となります。
一般的には、水の単位体積重量は9.8となりますので、飽和されている土砂の単位体積重量(飽和重量)は10+9.8=19.8となります。

また、水路工(H26年) P244 表-7.2.3では水中単位重量が10.0kN/m3、水の単位重量が9.8kN/m3と記載されています。
こちらに従う場合は、下記の手順により水中土の単位体積重量を直接指定することで対応可能です。
 1.「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「水中土の単位体積重量の考え方」で「水中土単位体積重量を直接入力」を選択
 2.「材料」−「土砂・水」画面で「水中土」の値を指定する(初期値は10.0kN/m3)
    
Q18−60. 土質や形状等を変更すると、全体安定検討用の土質ブロックが初期化されてしまいます。初期化の有無を変更することはできませんか。
A18−60. 下記オプションにチェックを入れることで、初期化前に確認メッセージが表示されるようになります。
 ファイルメニュー「オプション」−「動作環境の設定」画面の「全体安定用データの初期化の確認メッセージ」

プログラムの初期状態ではメッセージは表示される設定となっています。
表示メッセージ画面の「以降表示しない」チェックでも表示しない設定に変更可能です。
    
Q18−61. 32bit版と64bit版で利用可能な機能の違いはありますか?
A18−61. 基本的に利用可能な機能は同じです。
    
Q18−62. 落石検討時の「荷重」−「土砂、落石」画面に「低減係数α」の入力がありますが、どのような値を設定すればいいのでしょうか
A18−62. 落石対策便覧 H29年版 p.358 の下記記載中にある「0.45倍」を設定するための入力となります。
「なお、落石が平場に衝突してから防護施設に衝突する場合には式(1)の値を0.45倍する。」
初期値α=1.000につきましては、上記係数を考慮しないという事を意味しています。
    
Q18−63. 「UC-1 Cloud 自動設計 擁壁」を使用する方法を教えてください。
A18−63. 本製品のライセンス認証中PCであれば、本製品又はランチャーより「UC-1 Cloud 自動設計 擁壁」をご使用いただけます。
また、本製品の未使用ライセンスを使用することで、タブレットや携帯端末でもご使用いただけます。
  1. 本製品をインストールしたPCで「UC-1 Cloud 自動設計 擁壁」を使用する場合
    本製品起動中の同一PCで使用したい場合は以下のボタンより「UC-1 Cloud 自動設計 擁壁」を起動することが可能です。
     ※「UC-1 Cloud 自動設計 擁壁」を使用中は、ランチャー又は擁壁の設計・3D配筋を起動したままとしてください。

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  2. 本製品をインストールしていないPCやタブレット・携帯端末で使用する場合
    以下のURLよりフォーラムエイトライセンスユーザ様専用ページのコードにてログインしてください。
    ログイン後、未使用のライセンスを使用することで「UC-1 Cloud 自動設計 擁壁」を使用することが可能です。
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