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Q&A3次元浸透流解析(VGFlow) ('15.07.17)

NEW! 更新内容

Q7−13.時間サイズ増幅率、時間サイズ縮小率、時間サイズ最大値、時間サイズ最小値などは何に用いられるのですか ('15.07.17)



目  次
 1.適用範囲、制限条件

Q1−1.「中小河川における堤防点検・対策の手引き(案)」(http://www.jice.or.jp/teibou/index.html)に準拠した照査は可能か?

Q1−2.浸透流FEMにおける、定常解析と非定常解析とは何か?

Q1−3.取り扱い可能な要素数の制限はあるか?

Q1−4.建造物の施工により、変化した地下水位を確認することは可能か?

Q1−5.被圧地下水の解析の解析を行いたいが、境界条件でのモデル化になるのか?もしくは他のモデリングがあるか?

Q1−6.「斜面の安定計算」の浸透流FEM解析と「3次元浸透流解析VGFlow)」の解析の違いは?



 2.プレ部(表示)

Q2−1.グリッドに高さ(標高)を定義することはできるか?

Q2−2.三次元解析を行いたいが、地盤の標高値はどの軸に設定すればよいか?

Q2−3.立体内部の要素番号や節点番号を視覚的に確認するには?

Q2−4.y軸方向の座標について負方向を表示する方法

Q2−5.内包地層を選択したいので、三次元メッシュの地層ごとの表示は可能か?

Q2−6.立体の描画の仕方を変更することは出来ますか


 3.プレ部(編集)

Q3−1.DXFファイルを読み込んだ場合にグリッドとあわない。

Q3−2.地表面データの作成方法

Q3−3.座標データを入力してモデル作成を行うことはできるか

Q3−4.複数のオブジェクトをまとめて管理したいのですがレイヤー機能はありますか

 4.プレ部(レンダー)


 5.プレ部(線分割)


 6.プレ部(メッシュ分割)

Q6−1.メッシュ分割後、領域を分けることは可能?

Q6−2.メッシュの再設定の方法は?

Q6−3.浸透流FEMで、メッシュ分割で堤高の10分割するという考えは、対象とする堤防の規模により解析精度上問題はないのか?

Q6−4.結果を抽出したい節点があった場合、メッシュを切った後で任意の点へ移動、もしくは任意の点を追加することは可能か

Q6−5.立体内部の要素番号や節点番号を視覚的に確認するには?

Q6−6.複数の面メッシュを1つにまとめたい

Q6−7.押出しによる面メッシュからの体積メッシュ作成時、以下のエラーが発生する
   The bounding primitive cannot cover the extrusion range

Q6−8.重なって表示される面メッシュを見やすくする方法

Q6−9.面メッシュ間を押し出しにより体積メッシュを作成する手順は?

Q6−10.メッシュを押出して作成する際、分割数と分割の重みを設定するが、重みはどち

Q6−11.トンネルの三次元メッシュを作成する方法

Q6−12.複数の地層面DEMデータと地表面DEMデータを混在させて3次元メッシュを作成したい

Q6−13.地層境界面のDEMデータ作成時、基盤面に対してある一部分のみ存在する地層は、その部分のみのDEMデータでよいか.。それとももともと存在する部分にあわせてダミーで基盤面に対応する部分を作成する必要があるのか ('11.07.06)



 7.プレ部(解析条件)

Q7−1.時間・時刻の単位は「sec」で良いのでしょうか?

Q7−2.浸透流解析の際の土質定数(比貯留係数,残留体積含水率,飽和体積含水率)について、どの程度の数値を入力したらよいか

Q7−3.「Rainfall」の入力について、4日目に46(mm/日)の雨が降った場合の入力方法

Q7−4.浸出禁止境界、水頭既知境界、浸出境界とは?

Q7−5.マニュアルの解析例でダム堤体下部の地盤内部の流れの境界条件として解析する地盤の最も深いところ(水平ライン上)が与えられていないが、どのように考えるのか?

Q7−6.被圧地下水の影響を考慮したい

Q7−7.一度与えた材料プロパティ(浸透特性)を変更するには?

Q7−8.任意断面で切断して材料がどのように設定されているかを確認する方法

Q7−9.水頭既知境界はどのような値を入力したらよいか?

Q7−10.CADデータを元に解析モデルを作成したのですが、鉛直方向がY軸となっています。
解析における鉛直方向をZ軸以外とすることができますでしょうか。


Q7−11.比貯留係数とは何ですか

Q7−12.地盤の透水特性が異方性を有し、解析モデルの座標系と透水性を定義する座標系が相違していることを表現することができますか

Q7−13.時間サイズ増幅率、時間サイズ縮小率、時間サイズ最大値、時間サイズ最小値などは何に用いられるのですか
 8.ソルバー部(メッシュチェック)


 9.ソルバー部(一般)

Q9−1.初期サクションの指定で、「河川堤防の構造検討の手引き」に則した計算を行いたい場合、どのケースを指定すればよいか?

Q9−2.定常解析と非定常解析のサンプルや解析事例でどの程度のモデル規模(節点数、要素数など)で、計算時間の目安を教えてほしい

Q9−3.同一節点に点源境界と浸出面境界を混在させることはできるか

Q9−4.定常解析結果で得られる各境界面でのDischargeの総和が0とならない

Q9−5.不透水境界の境界面で、浸透流量の数値出力するとゼロでないが、なぜか?

Q9−6.PreProcessor の解析実行タブの収束計算設定にある「収束判定誤差」とは?

Q9−7.反復法のアルゴリズムは、PCG法とBi-CGStab法のどちらを用いれば良いですか

Q9−8.解析の収束状況を確認したい
 10.ポスト部(ファイル出力)

Q10−1.「profect.ot2」を出力したい。

Q10−2.「project1.err」 に出力される4桁の数字の意味が知りたい

 11.ポスト部(一般)

Q11−1.コンタ図で任意のカット面を出力したい

Q11−2.モデル境界面の圧力水頭の分布を確認したい

Q11−3.湿潤面を確認するには、どうすれば良いですか
 12.その他

Q12−1.「3次元浸透流解析(VGFlow)」と「VisualFEA Pre&Postprocessor」について

Q12−2.メッシュを作成しようとすると以下のメッセージが表示され、強制終了してしまう。 "No more than 500 nodes are allowed by this CBT Version"






 1.適用範囲、制限条件

Q1−1.

「中小河川における堤防点検・対策の手引き(案)」(http://www.jice.or.jp/teibou/index.html)に準拠した照査は可能か?
A1−1.
本製品「VGFlow」は非定常飽和・不飽和浸透流解析を行うプログラムであり、同手引きに挙げられられているコード(GW-USAF、PC-UNISSF、2D-FLOW、SAUSE、SOIL2F等)と同様、基本的には同手引きに準じた解析は可能です。
 
本製品「VGFlow」における同手引きへの対応の可否につきまして、その概要を以下に記します。これらの対応状況を勘案の上、ご検討下さい。
 
(A) メッシュ分割 → △
本プログラムプレ部ではオートメッシュ分割を原則としておりますため、同手引きにある「要素分割の事例」にあるような格子状のメッシュ分割には基本的には対応しておりません。
(ここで、基本的に非対応とは、操作上は困難ではありますが、製品ヘルプのQ&A1-3にある操作手順により、格子状のメッシュ分割を行うことも可能です。)
個人的な見解とはなりますが、同手引きににある「要素分割の事例」にあるような格子状のメッシュ分割に関しては、解析種別によっては有意味ではありますが、
浸透流解析に関しては手動でメッシュ分割を行っていた当時からの慣習的なものであり、FEMの計算精度上からの根拠によるものではないと思われますが、設計事例を踏襲するというのも一つの設計思想でありますため、設計者ご自身にてご判断下さい。
 
(B) 不飽和浸透特性 → ○
不飽和浸透特性(ψ-θ曲線、Kr-θ曲線)につきましては、同手引きにあります『実務的に割り切った』図4.3.6及び図4.3.7に示すデータを添付しておりますので、そちらを入力の手間なくご使用頂けます。
また、不飽和浸透特性については、van Genuchten式に対して同定したパラメータの入力により、van Genuchten式での解析も可能です。
 
(C) 降雨波形作成のための流出解析 → △
本プログラムは非定常飽和・不飽和浸透流解析プログラムであり、流量ハイドログラフの計算には対応しておりません。降雨波形の直接入力となります。
 
(D) 河川水位(外水位)波形の設定 → △
本プログラムは非定常飽和・不飽和浸透流解析プログラムであり、同手引きにあります河川水位(外水位)波形の設定を自動で行う機能はございません。設計者ご自身にて波形を作成し、作成した河川水位(外水位)波形の直接入力となります。
 
(E) すべり破壊(浸透破壊)の検討 → △
本製品「VGFlow」は浸透流のみを対象としておりますため、浸透流解析を反映させたすべり破壊については別製品「斜面の安定計算Ver.5」が必要となります。
 
(F) パイピング破壊(浸透破壊)の検討 → △
同手引きに規定される局所動水勾配の算定機能はございません。
局所動水勾配の算定につきましては、全水頭及び圧力水頭の節点出力値等を用いて、設計者様ご自身での手計算となります。

    
Q1−2. 浸透流FEMにおける、定常解析と非定常解析とは何か?
A1−2.
地下水面にフラットで動水勾配が無い場合には静水圧状態にあり、土中水の挙動は時間変化の無い状態にあります。
また、地下水面において動水勾配がある場合においても、山側からの供給量と谷側での拡散とがバランスした平衡状態においては、土中水の挙動は経時変化を呈しません。
この状態が定常状態であり、これをシミュレートすることを定常解析といいます。
また、河川水位のように天候や上流ダムの運用により水位変化を伴い、土中水が平衡状態にない状態が非定常状態であり、これをシミュレートすることを非定常解析といいます。
    
Q1−3. 取り扱い可能な要素数の制限はあるか
A1−3.
有限要素モデルを作成する際に、要素数(分割数)に制限はありませんが、作成できる要素数はマシン性能に依存します。

メッシュ分割の際にメモリを大量に使用するため、要素数が多い場合メモリ不足によるエラーメッセージを表示します。
これはマシンにより異なり、CPUが3GHz・メモリが4GBのマシンでは、節点数・要素数で10万というのがひとつの制限の目安になります。
    
Q1−4. 建造物の施工により、変化した地下水位を確認することは可能か?
A1−4.
本プログラムは、Richards式からなる飽和-不飽和浸透流支配方程式を有限要素法により、数値解法するものであり、
適切な浸透特性や境界条件を与えることにより、土中水の挙動をシミュレートできますので、その用途としては、お問合せのような、建造物の施工に伴う地下水影響解析を行えます。
ステージ解析機能はございませんが、施工前後における解析モデルを作成し、施工前の現況における地下水位の実測をベースに、適切な浸透特性等を設定し、施工後のモデルに適用することにより、
その施工に伴う地下水影響解析が行えます。施工後のモデルに対しては、例えば、施工中の土留め壁などは、[Assing]-[Seepage Property]にてCutoffにより、浸透が不連続となるような二重節点としてモデル化できます。
    
Q1−5. 被圧地下水の解析の解析を行いたいが、境界条件でのモデル化になるのか?もしくは他のモデリングがあるか?
A1−5.
境界条件として、被圧地下水という入力はございません。
被圧地下水につきましては、直上層を難透水性となるような透水係数とするか、完全に不透過とするのであれば、要素プロパティでカットオフを設定するか、または直上層の境界面でメッシュを分けて、境界面を不透水境界とする等のモデリングが考えられます。
難透水として扱うか完全止水として扱うかにより、適切なモデリングをご検討下さい。
    
Q1−6. 「斜面の安定計算」の浸透流FEM解析と「3次元浸透流解析VGFlow)」の解析の違いは?
A1−6.
浸透流FEM解析につきましては、その用途として斜面の安定計算を目的とした機能に制限した廉価版という位置づけになり、浸透流解析自体を目的とした用途に対してはご利用頂けない機能制限を図っております。
計算機能については、鉛直二次元問題のみとして、結果のポスト出力につきましても等ポテンシャルコンター及び等水圧コンター、局所動水勾配コンター、飽和度コンターに限定し、斜面安定とデータ連携する以外の結果については、解析結果の保存ができない構造にしてあります。
扱える数値データとしては浸透破壊に対する照査に際してのFEM解析より得られる浸潤線或いは等ポテンシャル線のライン情報、及びパイピング照査に際しての水平方向動水勾配、垂直方向動水勾配の局所動水勾配の数値のみに限定しております。
浸透流FEM解析の詳細な検討をご要望の場合には、「VGFlow2D」をお勧めします。


 2.プレ部(表示)

Q2−1.

グリッドに高さ(標高)を定義することはできるか?
A2−1. 本プログラムのプレポストであるVisualFEAは設計計算以外のあらゆるFEM解析を対象とした汎用ソフトとして設計されているため、グリッドについては標高等の属性の設定はできません。
本プログラムでは、[Edit]-[Stick to Grid]がチェックされた状態(デフォルト)にて描画するラインはこのグリッド点上にぴったり位置するよう描画されます。
また、[View]-[Grid Setting]によりグリッドのスケールやピッチの変更が可能ですので、描画したい線が1.0m間隔のグリッドに載らない場合には、こちらを調整するか、もしくは、[Edit]-[Stick to Grid]のチェックを外すことにより、グリッド上にない線の描画が可能です。
新規に入力もしくは、DXFインポート後に追加入力される場合には、上記の機能をご利用下さい。
    
Q2−2. 三次元解析を行いたいが、地盤の標高値はどの軸に設定すればよいか?
A2−2. VGFlowでは、二次元解析の場合と三次元解析の場合とで、座標軸における鉛直方向が異なります。
・二次元解析 → 重力項はY軸下向き
・三次元解析 → 重力項はZ軸下向き
そのため、三次元メッシュの作成の際には、Z軸を鉛直方向に設定するようご注意下さい。
    
Q2−3. 立体内部の要素番号や節点番号を視覚的に確認するには?
A2−3. 以下の手順で確認いただけます。
1.メイン画面左側のサイドツールバーから要素選択ボタンをクリックして、メイン画面のメッシュから番号を表示させたい要素を選択します。
2.[Viewer]メニューの[Show Number]を実行します。
    
Q2−4. y軸方向の座標について負方向を表示する方法
A2−4. 以下の手順で表示することができます。
1.メイン画面左側のツールバーにあるスピードボタンで「Fit to window」をクリックする
※全体表示になります

2.「Resize grid plane」をクリックする

3.マウスポインタをx軸上にあわせ、マウスポインタの表示が変わるのを確認したらy軸負方向にそのままドラッグする
※負方向のグリッドが表示されます
    
Q2−5. 内包地層を選択したいので、三次元メッシュの地層ごとの表示は可能か?
A2−5.
「Model Layer」は、作成済みの体積メッシュの表示/非表示の切り替えを行う機能であり、体積メッシュし終えた体積メッシュごとに非表示にすることにより、奥にある面メッシュが選択し易くなります。
操作要領につてご説明します。

手順:
@メイン画面左側ツールパレットにあるチェックボックス「Model Layer」をチェックします。
  [New] [Assn]  [Del]
 → 1  目マーク  目マーク

A[New]ボタンをクリックして2番目を表示させ、2番目の→マークをクリックします。
  [New] [Assn]  [Del]
 → 1  目マーク  目マーク
 → 2  目マーク  目マーク

Bメイン画面左側にあるツールパレットから[Select volume mesh]をクリックし、体積メッシュを選択します。

C[Assn]ボタンをクリックします。

D左側の目マークをクリックすると非表示になります。右側の目マークをクリックすると、透過表示になります。
  [New] [Assn]  [Del]
 → 1  目マーク  目マーク
 → 2  目マーク  目マーク  ←目マークをクリック

E透過表示は見え易くなるだけですが、非表示の場合には奥のメッシュの選択が可能になります。

本機能は表示/非表示の単位の上限値が10までとなっておりますが、[Del]ボタンにより削除、[New]ボタンで新規作成となりますので、必要な部分に対して適用し直せます。
    
Q2−6. 立体の描画の仕方を変更することは出来ますか
A2−6.
メインメニューの[Render-Perspective]をクリックすることで2点透視図法で描画することが出来ます。
 3.プレ部(編集)

Q3−1.

DXFファイルを読み込んだ場合にグリッドとあわない。
A3−1. 画面左にありますスピードボタンの[Move Mesh]を押下し、画面左下に移動値を入力しますと、メッシュ単位にてモデルの移動が可能です。
移動量として、グリッドと重なる端数を入力して下さい。
    
Q3−2. 地表面データの作成方法
A3−2. 1)以下の書式の標高データファイルを準備します。
(以下、添付ファイル参照)
2)基準の平面メッシュを作成します。
3)[Edit]-[Project]メニューを選択します。
4)[Project]ダイアログで、[Surface Mesh]、[Data points]を選択し、[Read]ボタンで標高データファイルを読み込みます。
5)基準の平面メッシュを選択後、[Project]ボタンをクリックすると、地表面データが作成されます。

----*----+----*----+----*----+----*----+----*----+----*----+
標高データファイルの書式:
[地点数N]
[X座標1] [Y座標1] [Z座標(標高)1]
[X座標2] [Y座標2] [Z座標(標高)2]
・・・・ ・・・・ ・・・・
[X座標N] [Y座標N] [Z座標(標高)N]
----*----+----*----+----*----+----*----+----*----+----*----+


    
Q3−3. 座標データを入力してモデル作成を行うことはできるか
A3−3. 可能です。
メイン画面左のツールバーで「curve」ボタンをクリックした状態で、画面右側にあるエディットボックスで数値入力により、任意形状を数値入力できます。
また、その他の方法としては、おおよその形状をマウス入力した後に、数値入力により座標を修正する方法があります。
マウス入力した後に、メイン画面左側のツールバーにあるスピードボタンで「Reshape curve」をクリックして、線分端点を選択して、マウス右クリックすると数値入力による線分の修正ができます。
あるいは、CAD図面をお持ちの場合には、CADファイルをインポートすることも可能です。
    
Q3−4. 複数のオブジェクトをまとめて管理したいのですがレイヤー機能はありますか
A3−4. ウィンドウ右下にある「Model Layer」にチェックを入れるとレイヤー機能を使うことが出来ます。
詳しくは、「Online Manual (VGFlow)」の「レイヤー設定」のページを参照して下さい。


 4.プレ部(レンダー)


 5.プレ部(線分割)


 6.プレ部(メッシュ条件)

Q6−1.

メッシュ分割後、領域を分けることは可能?
A6−1. Autoメッシュの場合には、必ずしも領域を分けたいラインに対してメッシュ分割がされるわけではありませんので、一旦当該箇所のメッシュを解除した後、領域を切りたい箇所に線分を追加した上で、再度メッシュ分割をして下さい。
 
Q6−2. メッシュの再設定の方法は?
A6−2. メッシュの再設定の概要は下記の通りです。
1)画面右の[Select surface mesh]ボタンを押下した状態で、再分割したい範囲のメッシュをマウスドラッグにより選択し、[Delete]キーにより削除する。
2)画面右の[Select curve]ボタンを押下し、堤体部を構成する線分の[Devide]を原稿の1/5程度に再設定する。
    
Q6−3. 浸透流FEMで、メッシュ分割で堤高の10分割するという考えは、対象とする堤防の規模により解析精度上問題はないのか?
A6−3. FEM解析はメッシュ分割された節点における収束計算となりますため、節点値での出力値が必要な場合には、あらかじめそこが節点となるようメッシュ分割しておく必要があります。ボーリング地点等であらかじめ実測値が既知の地点が明確な場合には、あらかじめボーリング位置が節点となるメッシュとしておくと良いです。
なお、ボーリング地点のようなあらかじめ既知地点でない地点に対して解析結果見ながら判断されたい場合、PostProcessorにおける出力機能は、解析結果の節点値や要素値から、コンター分布やベクトル分布を作成しますので、任意断面における水頭分布や体積含水率分布、浸透流量等の出力が可能です。そのため、基本的には、メッシュ分割に際して解析結果が必要な地点があらかじめ節点になるようなことを意識せずメッシュを切っていけると考えます。
    
Q6−4. 結果を抽出したい節点があった場合、メッシュを切った後で任意の点へ移動、もしくは任意の点を追加することは可能か
A6−4. 堤体に対するメッシュ分割につきましては、水位変動を有す部分であり、メッシュはより細かく切る方が解析精度は向上します。
『10分割程度に分割』するのではなく、『最低でも10分割以上』にするべきということです。
なお、この『最低でも10分割以上』というのは、普通堤防に対する規定であり、規模はせいぜい堤高10m程度の規模であり、これは一つのメッシュを最低でも1.0m以下にするべきということで解釈すべきでしょう。
堤高が15m以上の止水構造物や高盛土に対しては、より分割数を小さく設定すべきと考えます。
    
Q6−5. 地表面の座標(X,Y,Z)を読み込ませてメッシュ作成を行いたい
A6−5. 地表面の座標(X,Y,Z)を読み込ませてメッシュ作成を行う操作手順は、[Edit]メニューの[Procect]機能を使い、x-y平面から成る面メッシュに対し、DEM座標(X,Y,Z)を読み込んで地表面を生成させます。

手順:
1.x-y平面に地表面の投影面を作成する。
2.地表面投影面の各辺に分割数を設定して、オートメッシュでメッシュ分割する。
3.[Edit]メニューの[Procect]を実行し、「Data Points」を選択し、[Read]ボタンをクリックして座標(X,Y,Z)を読み込みます。
―Projection Source Object―
 ○Curve ●Surface Mwesh
―Procecrtion Target―
 ●Data Points 
■Delete the original
4.x-y平面の面メッシュを選択して、[Puroject]ボタンをクリックすると、投影面のメッシュが地表面のメッシュになります。

ここで読み込むDEMデータの座標(X,Y,Z)のデータフォーマットは下記のスペース区切テキスト形式ファイルです。
▼データフォーマット
点数
x座標 y座標 z座標
x座標 y座標 z座標
x座標 y座標 z座標

例えば、下記です。
8
-25 107.07 50
-25 107.07 49
-25 107.07 48
-25 107.07 47
-25 107.07 46
-25 107.07 45
-25 107.07 44
-25 107.07 43
    
Q6−6. 複数の面メッシュを1つにまとめたい
A6−6. 可能です。
以下の手順で複数の面メッシュを1つにまとめることができます。
1.まとめたい複数の面メッシュを選択します。
2.[Edit]メニュー→[Link]を実行します。
    
Q6−7. 押出しによる面メッシュからの体積メッシュ作成時、以下のエラーが発生する
 The bounding primitive cannot cover the extrusion range
A6−7. 面メッシュ間の押出し(Extrude to Mesh)は、選択した座標軸方向への押し出しとなります。
2つの面メッシュが軸方向の投影面が完全に一致するか、一方の面メッシュが一方を包括しているような場合には、押出し(Extrude to Mesh)が可能ですが、2つの面メッシュの軸方向投影面が一
致または包括関係になく、全く重なっていないか一部のみが重なっている場合に発生します。

エラーの回避は、軸方向投影面が重ならない部分を削除することにより回避されます。
メッシュ間での押し出しは、2つの面の間で行われますので、その間に小さな面メッシュがある場合には、大きな面メッシュ間に生成された体積メッシュの中に小さな面メッシュが存在する状態となりますが、この状態は、体積メッシュの中にある面メッシュは三次元解析における有限要素にはなりません。
また小さな面メッシュが体積メッシュを構成する大きな面メッシュと接している場合でも、小さな面メッシュは三次元解析における有限要素にはなりません。

三次元FEM解析における節点及び要素は、各体積要素が隣り合う体積要素と面で連続して接している必要があり、面メッシュ同士が重なったような面としては接していても、接点が共有されていない状態は、解析可能なメッシュとはなりませんのでご注意下さい。

作成した体積メッシュが計算に使用できるか否かを確認するには、作成された節点及び要素が連続的接続されているかの確認となります。
この解析可能なメッシュになっているかのチェックは下記の機能をご使用下さい。
[Solve]メニュー→[Check Conectivity]→[Node]でノードの接続状況が確認できます。
また、[Solve]メニュー→[Check Conectivity]→[Element]でノードの接続状況が確認できます。
    
Q6−8. 重なって表示される面メッシュを見やすくする方法
A6−8. 表示については、メイン画面左側にあるツールパレットにてバーチャルトラックボールを回転させることにより表示の視点を変えるか、メニューから[view]→[Get Preset View]の中から任意の定視点を選択 して、更に拡大/縮小表示を組み合わせる等により、面メッシュをマウスクリックで選択できる視点表示にして、ご使用下さい。
なお、地層毎に体積メッシュが複数重なり合うことにより、視点の角度のみの変更では対処できないような場合には、メイン画面左側ツールパレットにあるチェックボックス「Model Layer」が便利かと思います。
チェックボックス「Model Layer」をチェックして、体積メッシュの数だけ「New」ボタンをクリックし、各体積メッシュを選択して「Assn」ボタンをクリックすることにより、体積メッシュ単位での表示/非表示が行えます。操作したいメッシュのみを表示させ、その他のメッシュを非表示にすることにより、操作効率が向上します。
    
Q6−9. 面メッシュ間を押し出しにより体積メッシュを作成する手順は?
A6−9. 面メッシュ間の空間を体積メッシュにするには、メニュー[Mesh]→[ExtrudetoMesh]機能を使います。

手順:
@メニュー[Mesh]→[Extrude to Mesh]を実行する。

A[Extr To Mesh]ダイアログで生成させる体積メッシュのタイプ、方向、分割数、分割の重みを設定します。
[Extr To Mesh]
 ―Element Tpye―
  ○Tetradehedron →三次元メッシュ生成後に任意の面で切る場合にはこちらを選択します。
  ●Hexahedoron or prism →設定された分割数にて立法体でメッシュを生成します。


 ―Extruding Direction―
  ○X ○Y ●Z       → 体積メッシュを生成する方向を選択します。面メッシュの法線方向になります。
 □Delete bounding mesh   →面メッシュは削除しないので、OFFにします。
 Division ##          → メッシュ分割の分割数を入力します。
 Weight ## : ##       → メッシュ分割の等ピッチにしない場合に適宜設定します。

Bメイン画面で面メッシュの一方を選択して、ダイアログの[Set Surf]ボタンをクリックします。

Cメイン画面で面メッシュのもう一方を選択して、ダイアログの[Set boundingmesh]ボタンをクリックすると、面メッシュ間に体積メッシュが生成されます。
    
Q6−10. メッシュを押出して作成する際、分割数と分割の重みを設定するが、重みはどちらからどちらへの重みになるのか
A6−10. 分割の重みは、線分の始点→終点方向に分割が粗くなる方向に設定されます。
分割した結果、反対側の重みとなってしまった場合には、[Divide]-[ReverseWeight]の操作により、重みの方向を変更できます。
例えば、線分でなく矩形等の閉じたオブジェクトに対しては、矩形全体を選択しての分割となるため、意図通りにはならないと思いますが、一旦分割した矩形は線分単位のオブジェクトに変わりますので、分割後に線分単位で選択して[Reverse 
Weight]することから分割の重みの方向を修正します。
    
Q6−11. トンネルの三次元メッシュを作成する方法
A6−11. 本製品ではトンネルの三次元メッシュを比較的容易に作成することができます。
トンネルの三次元メッシュの作成要領につきましては、製品のインストールフォルダ直下の「PDF」フォルダに、チュートリアルを設置しておりますので、そちらをご参照下さい。
C:\Program Files\FORUM 8\VGFLow\PDF\
        例題-P3C1.pdf
        例題-P3C2.pdf
    
Q6−12. 複数の地層面DEMデータと地表面DEMデータを混在させて3次元メッシュを作成したい
A6−12. DEMデータの読み込みとメッシュの生成の操作を地層面の数だけ繰り返す要領です。
手順:
@x-y平面に地表面の投影面を作成する。
A地表面投影面の各辺に分割数を設定して、オートメッシュでメッシュ分割する。
B[Edit]メニューの[Procect]を実行し、「Data Points」を選択し、[Read]ボ
タンをクリックして座標(X,Y,Z)を読み込みます。
―Projection Source Object―
 ○Curve ●Surface Mwesh
―Procecrtion Target―
 ●Data Points 
■Delete the original
Cx-y平面の面メッシュを選択して、[Puroject]ボタンをクリックすると、投影面のメッシュが地表面のメッシュになります。
D[Read]ボタンをクリックして、今度は地層のDEM座標(X,Y,Z)を読み込みます。
Ex-y平面の面メッシュを選択して、[Puroject]ボタンをクリックすると、投影面のメッシュが地層面のメッシュになります。
F地層面の数だけD〜Eの操作を繰り返します。
G面メッシュ間の押出し(Extrude to Mesh)により、地層面間に体積メッシュを生成させます。

    
Q6−13. 地層境界面のDEMデータ作成時、基盤面に対してある一部分のみ存在する地層は、その部分のみのDEMデータでよいか
それとももともと存在する部分にあわせてダミーで基盤面に対応する部分を作成する必要があるのか

A6−13. 面メッシュ間の押出し(Extrude to Mesh)は、座標軸方向のみであり、異なるサイズの面メッシュを押し出した場合には、小さい方の面メッシュが一方の形状に沿う体積メッシュが生成されます。但し、この時点では、面メッシュと体積メッシュとの接合面は不連続な状態となります。
このように異なる体積メッシュが重なっているような場合に、重なる面が連続した体積メッシュになるようリメッシュするには、[Mesh]→[Intersect Surface Mesh]機能があります。
なお、本機能は複雑な解析アルゴリズムを用いており、瞬間的に大きくメモリを消費しますため、ご使用のパソコンスペックによっては必ずしも動作しない場合もございます。本機能使用前には必ず、データを上書き保存するようご注意下さい。
また、[Intersect Surface Mesh]に依らずに、このようなメッシュを作成するには、押出し(Extrude to Mesh)によるメッシュ生成でなく、オートメッシュにて体積メッシュ
を生成する方法があります。オートメッシュを利用するには、体積メッシュを形成する全ての境界面(例えば六面体ならば六つの面)を定義することにより、その内部を体積メッシュにできます。この方法は、面情報を作る手間がありますが、[Intersect SurfaceMesh]のように適用できない制限がなく、確実な方法と言えます。


 7.プレ部(解析条件)

Q7−1.

時間・時刻の単位は「sec」で良いのでしょうか?
A7−1. 本プログラムでは特定の単位系に固定されてはなく、ユーザー様ご自身で解析モデルの単位と地盤物性値(透水係数、圧力水頭、比貯留係数、流量等)の単位とを整合、さらに、非定常解析であればそれらの地盤物性値の時間単位と非定常解析時の時間ステップとが整合させておくことにより、どのような単位系での入力も可能です。
例えば、長さの単位として、グリッドの1.0をメートルとして入力した場合には、地盤物性値等の単位もメートル系として入力する必要があります。
また、非定常解析に際しては降雨境界や水位変動境界における時間、出力の時間刻みの単位と、地盤物性値(透水係数、流量等)の時間の単位とを整合させておく必要がございますので、ご注意下さい。
 
Q7−2. 浸透流解析の際の土質定数(比貯留係数,残留体積含水率,飽和体積含水率)について、どの程度の数値を入力したらよいか
A7−2.
物性値につきましては、国内における代表的な地盤における透水試験結果及び保水性試験、不飽和試験データのvanGenuchtenモデルによる同定値(α,mのみでなく、θr,θsも含む)や比貯留係数等をプログラム内蔵しております。
 
[Poroerty]ダイアログにて、下記の材料リストから選択することにより、地盤の飽和浸透特性(お問合せの比貯留係数,残留体積含水率,飽和体積含水率も含まれます)及び不飽和浸透特性をがダイアログ内に自動セットされますので、そちらの値をご参考下さい。
 砂
 豊浦砂
 細粒砂
 砂質土
 関東ローム
 沖積土
 粘性土
 シラス
 まさ土1
 まさ土2
 
Q7−3. 「Rainfall」の入力について、4日目に46(mm/日)の雨が降った場合の入力方法
A7−3.
本プログラムでは入力では、特定の単位系を有せず、他の有単位データと整合させることにより、あらゆる単位系での入力が可能です。
透水係数等のパラメータを秒単位で入力する場合には、降雨強度につきまいしても、秒単位に換算した値を入力して下さい。
time=345600(秒)
Intensity=1.28e-05(m/秒)
と入力ください。
 
なお、時間の入力につきましては、日時ではなく解析開始時刻をゼロとして入力するようご注意下さい。
降雨の入力につきましては、降雨波形として入力になります。
つまり、解析初期時間(0日0時)〜3日目0時までに3日目の降雨強度まで単純増加する降雨が存在するとした扱いとなります。
同様に、日雨量データの入力につきましても降雨波形として、例えば、3日目0時〜4日目0時まで一定の降雨強度で見込まれたい場合には、下記のように24時間単位で一定降雨強度となる入力となります。
  Time   Intensity
       0         0
  259200         0
  259200   1.39e-06
  345600   1.39e-06
  345600   8.33e-07
 
Q7−4. 浸出禁止境界、水頭既知境界、浸出境界とは?
A7−4.
以下にご説明いたします。
・浸出禁止境界:( Overflow Forvidden):計算結果により水が地盤に流入すれば浸出禁止境界が水頭既知境界となり、計算結果より水が地盤外の流出すれば不透水境界となる境界を意味します。
・水頭既知境界(KnownHydraulicHead):圧力水頭が既知である境界を指し、この境界条件は外水位と接している面に用いられる境界条件となります。
・浸出境界(PotentialSeepageFace):浸出可能な境界を指し、この面からは地盤内から地表面への土中水の流出が生じる面を指します。つまり浸出禁止境界を設定した場合には、その面は自由水面となり、間隙水圧はゼロとなります。
 
Q7−5. マニュアルの解析例でダム堤体下部の地盤内部の流れの境界条件として解析する地盤の最も深いところ(水平ライン上)が与えられていないが、どのように考えるのか?
A7−5.
本プログラムでは、つまり境界条件を設定していない境界面(及び境界面上の節点)につきましては、不透水境界(水頭または流量を与えられない)になり、この面からは常に浸透水の出入りが無い状態になります。
つまり、当該モデルでは『解析領域の最も底部の水平線』はグラウチングにより完全に止水された基礎岩盤として、この面からの漏水は無いものとして扱っています。
 
Q7−6. 被圧地下水の影響を考慮したい
A7−6.
入力項目として、被圧地下水という入力はございません。
被圧地下水につきましては、直上層を難透水性となるような透水係数とするか、完全に不透過とするのであれば直上層の境界面でメッシュを分けて、境界面を不透水境界とする等のモデリングが考えられます。
 
Q7−7. 一度与えた材料プロパティ(浸透特性)を変更するには?
A7−7.
変更したい要素プロパティを一旦削除し、変更後のプロパティを新規追加して、Assignします。

手順:
@[Assign]メニューから[Seepage Property]を実行する。
A[Property]ダイアログで要素の材料定数を変更したいプロパティNoを表示し、[Delete]ボタンをクリックする。
B[New]ボタンをクリックして、再度、要素を選択して[Assing]ボタンをクリックする。
 
Q7−8. 任意断面で切断して材料がどのように設定されているかを確認する方法
A7−8.
色別表示については、[Assign]メニュー→[Seepage Property]で、チェックボックス「Property color」をチェックすると、要素定義が色別で表示されます。更に、同ダイアログ内の三角マークのクリックすると表示設定の変更ができます。
[Property]ダイアログ
 ■Property color をチェック
 三角マークをクリック

奥の体積メッシュの要素定義の確認に際しては、上記の「Model Layer」にて手前のメッシュを非表示にすることにより確認できます。

[Mesh]メニューにある任意断面で切る操作はありますが、これは見るだけでなくメッシュ自体をその断面で切りリメッシュしますので、所要の用途には適しません。

この他の方法として、[Edit]メニュー→[Duplicate and move]で、メッシュ単位で移動させることも可能ですが、これも物理的にメッシュを切り離し分断する操作になりますので、連続したメッシュに戻すには再度元の位置に戻す必要があります。
 
Q7−9. 水頭既知境界はどのような値を入力したらよいか?
A7−9.
水頭の変化の無い境界面に対して、水頭値を入力ください。
境界上の節点に対して、境界面での一律に水頭となる節点値が設定され、境界面において経時変化の無い一定水頭とした条件になります。
なお、ここで入力する水頭は、入力座標系におけるY座標の原点(ゼロ)を基準とした水頭値であり、水深ではございませんので、ご注意下さい。
 
Q7−10. CADデータを元に解析モデルを作成したのですが、鉛直方向がY軸となっています。
解析における鉛直方向をZ軸以外とすることができますでしょうか。
A7−10.
[Solve-Solve]をクリックすることで表示される"Analyisis Options"ダイアログの"Vertical Coordinate Axis"で鉛直軸を変更することが可能です。
 
Q7−11. 比貯留係数とは何ですか
A7−11.
単位水頭変化に対して単位体積当たりの土塊から排出(流入)する水量を表すパラメータです。
 
Q7−12. 地盤の透水特性が異方性を有し、解析モデルの座標系と透水性を定義する座標系が相違していることを表現することができますか
A7−12.
はい、具体的には、 透水性を定義する座標系の解析モデルからの傾きを[Assign-Seepage Property] のφzに入力することで表現することができます。
 
Q7−13. 時間サイズ増幅率、時間サイズ縮小率、時間サイズ最大値、時間サイズ最小値などは何に用いられるのですか
A7−13.
流れ場の数値解析を行う場合隣合う離散点を流れが通過する速度よりも速く計算をしなければ解が発散し実現象とかけ離れた結果が生じてしまいます。そこで本製品の解析部(ソルバー)には、この様な事が起こらない様に流速に応じて時間サイズを最適化する機能が実装されており、この機能にこれらの値が用いられます。


 8.ソルバー部(メッシュチェック)


 9.ソルバー部(一般)

Q9−1.

初期サクションの指定で、「河川堤防の構造検討の手引き」に則した計算を行いたい場合、どのケースを指定すればよいか?
A9−1. 「河川堤防の構造検討の手引き」においては、初期地下水位の設定上の注意点の記載程度に留められ、それをもとに具体的に初期サクションをどのような手段により規定するかまでは記載されていないものと思われます。
初期サクションの入力に際しては、飽和域および不飽和域の透水特性等を考慮の上、設計者ご自身にて設定していただく必要があります。
体積含水率等の実測値が無く、厚い不透水層等が分布するなどの特殊な間隙水圧分布でないと想定されます場合には、最も容易な手法として、直線的な間隙水圧分布として仮定する手法を採用することで良いと思われます。

○Pore pressure with liner variation :飽和域・不飽和域ともに間隙水圧を直線分布で仮定
○Pore pressure defined by table :深さごとの間隙水圧値を入力することにより、不飽和域については非直線的なサクションの設定が可能です。
○Volume water content withe linear variation :飽和域・不飽和域ともに体積含水率を直線分布で仮定
○Volume water content defined by table :深さごとの体積含水率値を入力することにより、不飽和域については非直線的なサクションの設定が可能です。
 
Q9−2. 定常解析と非定常解析のサンプルや解析事例でどの程度のモデル規模(節点数、要素数など)で、計算時間の目安を教えてほしい
A9−2.
計算時間につきましては、モデル規模(節点数、要素数など)というより、不飽和浸透特性に依存して大きくことなりますため、一概にどの程度の時間を要すかを明確にはお答えするのは難しいところです。
本プログラムでは、水分特性曲線(θ-ψ)や不飽和透水係数(θ-Kr)の試験値を直接入力することも可能ですが、これらの非線形性が収束性に大きく影響しますため、試験値をvanGenuchtenモデルにフィッティングさせることにより、収束性が改善するものと考えます。
製品のサンプルデータであれば、非定常解析は二次元のみで、三次元は定常解析のものを入れておりますので、いずれも数秒で解析できます。節点数が数万になると定常解析でも数時間を要し、非定常では半日〜数日を要す程度と考えて良い思います。
 
Q9−3. 同一節点に点源境界と浸出面境界を混在させることはできるか
A9−3.
Solverの機能として、浸出面と点源とを混在させることは出来ません。
同一の節点に対して、浸出面と点源との双方を設定した場合には、浸出面が採用され点源は反映されません。

本プログラムで、流量境界と水頭境界とを解析結果により変わるとする条件には、下記がありますが、いずれも解析中における流量境界と水頭境界との間での条件になります。
▼降雨(Rainfall)
不飽和領域に対しては、最初は設定した降雨強度での流量境界となりますが、地盤の終期浸透能に達して飽和となった時点で、流量境界から大気圧に同じ水頭境界に変わります。
▼浸出禁止境界(Outflow Forbidden)
この設定では、最初は静水圧状態として水頭境界として扱いますが、解析結果から地盤内の浸潤線が上昇してくると、その境界面は水頭境界から流量境界に変わります。

負の流量から正の流量に変わるような検討に際しては、点源(Point  Source)か流量境界(Flux)にて流量を時刻歴で与える機能が考えられます。
 
Q9−4. 定常解析結果で得られる各境界面でのDischargeの総和が0とならない
A9−4.
境界面が不透水境界である場合には、Dischargeはゼロになりますが、圧力水頭や流量等を設定した境界面につきましては、ゼロにはなりませんので、ご注意下さい。
なお、不透水境界におけるDischargeはマイナス十数乗オーダーの限りなくゼロの微小値ですが、ぴったりゼロというわけではありませんので、ご注意下さい。
 
Q9−5. 不透水境界の境界面で、浸透流量の数値出力するとゼロでないが、なぜか?
A9−5.
FEM解析は現象の支配方程式となる偏微分方程式の直接一般解ではなく、数値解析法により代数方程式に置き換えての所要の収束条件を満たす近似解となります。
浸透流量ゼロは、表示桁が倍精度でゼロとになるマイナス十数乗オーダーの微小値で出力されます。
 
Q9−6. PreProcessor の解析実行タブの収束計算設定にある「収束判定誤差」とは?
A9−6.
ここでの収束判定誤差とは、前処理付きBiCGSTAB法による反復法における前処理ILUT(p,τ)のτのことを指し、マトリックスにおける非零要素の棄却に関する許容値を表します。
前処理マトリックスMはAの不完全分解法の一つILUT(p, τ)より得られます。
A=LU
Lは単位下三角形マトリックス
Uは上三角形マトリックス

不完全分解のとき、非零の要素の棄却則:
(1)分解後のマトリックスLおよびUの要素の値と対角要素の値の比率の絶対値が、定数τ(=0.001)より小さな値の時その要素を棄却します;
(2)マトリックスLの各行の要素の中にp(=15)個の絶対値最大の要素以外の非零要素を棄却します。マトリックスUにも同じ棄却則を適用し、棄却を行います。
 
Q9−7. 反復法のアルゴリズムは、PCG法とBi-CGStab法のどちらを用いれば良いですか
A9−7.
収束判定精度を一致させれば同等の結果を得ることが出来ます。また、
Bi-CGStab法の方が収束までに要する時間が短い事が多いようです。
 
Q9−8. 解析の収束状況を確認したい
A9−8.
project1.cov に各繰返し毎の残差等の情報が解析中随時出力されるのでこちらを参照して下さい。


 10.ポスト部(ファイル出力)

Q10−1.

「profect.ot2」を出力したい。
A10−1. 「profect.ot2」の出力につきましては、デフォルトでは非出力設定としております。
本ファイルを出力したい場合には、解析実行時の[Analisys Option]を以下の設定に変更し再計算することにより出力されます。
[Analisys Option]
 Time History Output Nodes
  ●None ○Selected ○All
    ↓
  ○None ○Selected ●All
 
Q10−2. 「project1.err」 に出力される4桁の数字の意味が知りたい
A10−2.
「project1.err」 に出力される4桁の数字は、解析に失敗した理由を表しています。
それぞれの数字の意味については、インストールディレクトリの中のPDFディレクトリにあるVGFlowエラーメッセージ一覧表.pdf をご参照下さい。


 11.ポスト部(一般)

Q11−1.

コンタ図で任意のカット面を出力したい。
A11−1. 出力したいコンター表示を行った状態で、画面左側のスピードボタンから切りたい面の配置パターンを選択し、再度、コンター表示の操作を行うことにより、任意のカット面を出力できます。
・Parallel Planes
・Orthogonal Planes
・Cut Planes
 
Q11−2. モデル境界面の圧力水頭の分布を確認したい
A11−2.
メインメニューの[Postpro-Section Plot]にてモデル境界面の圧力水頭の分布が確認できます。
 
Q11−3. 湿潤面を確認するには、どうすれば良いですか
A11−3.
[Postpro-Seepage-Phreatic Surface]にて確認して頂けます。


 12.その他

Q12−1.

「3次元浸透流解析(VGFlow)」と「VisualFEA Pre&Postprocessor」について
A12−1.
本システムは、下記の2つのプログラムで構成されています。
(A) FEM解析Solver  → VGFlow
(B) PrePostシステム → Visual FEA
 
上記(A)のVGFlowとは、浸透流FEM解析のSolver(解析部)であり、上記(B)のVisual FEAによりこのSloverに対する入出力が行えます。また、本解析部は(B)のPrePost無しでのLoadModule版(入出力は数値の直接入力によるテキストベース)での使用も可能です。
 
一方、上記(B)のVisual FEAとはFEM解析用の汎用PrePostであり、浸透流解析以外のあらゆるFEM解析におけるメッシュジェネレータとしても利用できます。
 
Q12−2. メッシュを作成しようとすると以下のメッセージが表示され、強制終了してしまう
"No more than 500 nodes are allowed by this CBT Version"
A12−2.
本プログラムは、Pre・Post部とProcessorとの2種類のプロテクトがあります。お問合せの現象は、Pre・Post部(VisualFEA)のプロテクトキー(USB)を挿していないか、プロテクトキーを挿していても、ドライバーがインストールされていないたために認識されていない可能性が考えられます。
この場合、製品はトライアル版(節点数500までの制限)で起動し、お問い合せのようなエラーとなります。
 
VGFlowのインストールフォルダの中にある下記のいずれかを実行して、ドライバをインストールして,
現象が回避されるかご確認下さい。
 C:\Program Files\FORUM 8\VGFLow\Driver\ 
                       key_driver.exe
                       Sentinel System Driver.exe

なお、上記にて現象が回避されません場合には、プログラム起動時に画面右下の表示をご確認下さい。『Trial Version』か『#####(5桁の数字)』のいずれかが表示されるかご確認
下さいますようお願いします。
・Trial Version    → トライアル版で起動しています。
・#####(5桁の数字)  → プロテクトを認識して正常起動しています。



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