A4−1. |
入力画面「橋脚鉄筋」のタブ「主鉄筋配置」で、柱の配筋を参照している場合、参照先の鉄筋配置が反転されないことにご注意ください。
例えば、左柱の配筋が左側12本、右側10本で左右対称でない場合、これを右柱で参照すると、右柱も左側12本、右側10本の配筋になります。
左右対称となるためには、右柱は左側10本、右側12本とする必要がありますが、参照機能ではそのようになりません。
この場合は、参照機能を使用せず、それぞれの配筋を定義する必要があります。 |
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Q4−2. |
ラーメン橋脚の設計の面内方向のレベル2地震動照査で、エラーメッセージ【終局ステップ:Mls算出で軸力が適用範囲外になりました】が表示された。このエラーは、どの様な状態で発生するのか? |
A4−2. |
限界状態2、または限界状態3に対応する水平変位の特性値δls2、δls3を算出するときに、「道路橋示方書・同解説X耐震設計編に関する参考資料 平成27年3月」のP222の7)の解説より、「終局水平耐力Puに達した時に各塑性ヒンジ位置に生じる軸力を見込んで」、Мls、φlsを算出します。 軸力と限界状態曲げモーメントМlsの関係は、同資料の図−参8.26(P220)のように楕円状になりますが、終局時の軸力がこの楕円より下側、または上側になると、Мls、φlsを求めることができません。 エラーメッセージは、この状態を指しています。 |
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Q4−3. |
入力画面「レベル2地震動照査|橋脚条件」のタブ「荷重条件」でWuを全て0.1倍にして結果を比較したところ、水平耐力Pa(kN)は変化しなかった。なぜか。 |
A4−3. |
慣性力は「道路橋の耐震設計に関する資料 平成9年3月」の図−3.3.3(P3-21)のように、上部工重量Wuのみ考慮します。
この慣性力を徐々に大きくして、2柱式橋脚の場合は4つ目の塑性ヒンジ点が発生したときの水平変位、水平力、断面力が終局状態です。
支承位置や上部工慣性力作用位置等の条件が同じであれば、4つ目の塑性ヒンジ点が発生したときの水平変位、水平力、断面力は同じになります。
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Q4−4. |
レベル2地震動照査で任意の死荷重を考慮したい。 |
A4−4. |
入力画面「永続/変動照査|基本荷重ケース」のタブ「任意荷重ケース」で定義した任意死荷重は、レベル2地震動照査時の死荷重として考慮されます。
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Q4−5. |
結果画面「レベル2地震動照査|橋脚」のタブ「直角方向|詳細|照査結果」の「破壊形態」でせん断力が赤色で表示されるが問題ないか。 |
A4−5. |
せん断力Sがせん断耐力Ps、Ps0を超えた場合に青、赤文字で表示しています。
この文字色は、照査結果のOK、NGを表すものではありません。
赤文字のせん断力が1つ以上あれば、せん断破壊型です。
赤文字がなく青文字のせん断力が1つ以上あれば、曲げ損傷からせん断破壊型です。
赤文字も青文字もない場合は、曲げ破壊型です。
詳細は、ヘルプ「結果確認|レベル2地震動照査−橋脚」の「(2)直角方向|2)詳細|・照査結果|−破壊形態」をご覧ください。
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Q4−6. |
ラーメン橋脚の橋軸直角方向のレベル2地震動照査時に「Mc≦My0≦Mlsの関係が成立しません」のエラーが表示されて計算が中断される。 |
A4−6. |
H29道示Xでは、図−6.2.1(P.137)の大小関係となる曲げモーメント−曲率の関係の設定の考え方が規定されています。
この関係にならない場合、このエラーが発生します。
・Mc>My0になる場合
Mcは、ラーメン橋脚の橋軸直角方向の照査に使用しません。
Mcを無視して計算する場合は、入力画面「レベル2地震動照査|橋脚条件」のタブ「計算条件」の「直角方向解析設定|ひび割れ(Mc、φc)を計算する」のチェックを外してください。
・My0>Mlsになる場合
「道路橋示方書・同解説X耐震設計編に関する参考資料 平成27年3月」の図−参8.24(P218)のように降伏剛性を部材剛性とする必要がありますが、
My0>Mlsの場合は、降伏剛性を適切に計算することができないため、エラーとして計算を中断しています。
このエラーは、入力画面「レベル2地震動照査|橋脚条件」のタブ「計算条件」の「直角方向解析設定|My0>MlsのときMy0=Mlsとする」にチェックを入れることで回避することができます。
この機能の詳細は、ヘルプ「入力|レベル2地震動−橋脚条件」の【計算条件−Mc≦My0≦Mlsの関係逆転時】の「・My0>MlsのときMy0=Mlsとする」をご参考ください。
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Q4−7. |
入力画面「レベル2地震動照査|共通条件」の「部材の塑性化」で橋脚の塑性化を「期待する」を選択しているが、計算書出力時には「塑性化しない」になっているのはなぜか。 |
A4−7. |
橋脚の塑性化の設定は、橋脚躯体の照査判定方法に影響します。
橋脚の塑性化を制御する設定ではありません。
「期待する/しない」の設定は、橋脚の破壊形態が曲げ破壊型にならなかった場合の判定に影響します。
- 「期待する」の場合
曲げ破壊型以外の場合に耐震性の照査をNGとします。これは、H29道示Vの解説によるものです。
p.181の下から5行目の解説より
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曲げ損傷からせん断破壊移行型の場合には、......塑性化を期待してはならないことが規定されている。
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また、p.183の(4)の解説にも同様の解説があります。
- 「期待しない」の場合
曲げ破壊型にならなくても塑性化しなければOKとしています。
詳しくは、ヘルプ「入力|レベル2地震動−共通条件」の【部材の塑性化】の「・橋脚」をご確認ください。
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Q4−8. |
L2地震動照査のフーチングの柱間の照査は可能か。 |
A4−8. |
可能です。 入力画面「レベル2地震動照査|橋脚条件」のタブ「柱基部断面力算定」で「柱基部断面力」を「計算する」に設定してください。 連続フーチングの柱間照査を行うには柱から伝えられる断面力が必要ですが、レベル2地震時においてこの断面力をどのように考えて求めるか基準類に明示されていません。 本製品では、ヘルプ「計算理論及び照査の方法|直接基礎|レベル2地震動照査(杭基礎)|フーチング橋軸直角方向レベル2地震時照査」に示す方法で照査を行います。
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