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Q&A二柱式橋脚の設計計算(旧基準) Q&A ('24.10.04)
>> 部分係数法・H29道示対応製品Q&A

NEW! 更新内容

Q5−3.多段配筋で帯鉄筋配置間隔が異なる場合の入力に対応しているか。('24.10.04)

目  次
1.適用範囲、制限条件 

Q1−1.「橋脚の設計」との機能上の違いは何か

Q1−2.三柱式橋脚の設計計算は可能か

Q1−3.インターロッキング式橋脚の設計には対応しているか?

Q1−4.複数の円形柱で構成されるロッキング橋脚の設計には対応しているか?

Q1−5.既設部と補強部のコンクリートの材質を変えることは可能か?
2.形状 

Q2−1.柱部材において、中空・テーパー形状に対応しているか
3.直接基礎 

Q3−1.斜面上の基礎として計算しているが水平地盤として計算される
4.作用荷重 

Q4−1.偏土圧を考慮することは可能か

Q4−2.H24道示W(P.63)の解説にある風下側の風荷重強度を0.5倍としたい
5.配筋 

Q5−1.無筋コンクリート構造に対応しているか

Q5−2.既設部やRC巻立て補強部の断面に径の異なる軸方向鉄筋を交互に配置することは可能か。

Q5−3.多段配筋で帯鉄筋配置間隔が異なる場合の入力に対応しているか。
6.柱の設計 


Q6−1.「予備計算|M-φ」画面で「適用」ボタンを押しても補正が行われない

Q6−2.「考え方|補強」画面の「P-δを求めるときのモデル化」を「基部の断面モデルを全高に適用」とするのは一般的か

Q6−3.二柱式橋脚における柱の設計はどのような照査を行っているのか

Q6−4.水中部材を選択しているのに鉄筋の許容引張応力度が一般部材の値になる。

Q6−5.柱のレベル2地震動に対する照査おいて、柱基部に初期断面力(水平力、曲げモーメント)を作用させることは可能か。

Q6−6.小判形柱の場合、設計上のフーチング張出長を求めるための柱形状をどのように考えているのか。

Q6−7.既設検討・補強設計時において、許容塑性率算定時の安全係数αを1.0としたい。

Q6−8.軸方向鉄筋比が2.5%超える場合に警告を表示しているが、0.5%未満の場合に警告を表示しないのはなぜか。

Q6−9.水平耐力が負となる場合に警告が表示されるが照査上問題があるか。

Q6−10.「部材|帯鉄筋」画面−「主鉄筋が多段配筋(全周配置)時の帯鉄筋取り扱い」のスイッチが計算に反映されない。

Q6−11.既設検討時に、許容応力度法照査を行わないのはなぜか。

Q6−12.柱が塑性化しているかどうかの判定方法を教えてほしい。
7.フーチングの設計 

Q7−1.フーチング柱間の照査位置を指定したいが可能か

Q7−2.「考え方|共通」画面−「柱前面の設計曲げモーメントの取扱い」の考え方を教えてほしい。

Q7−3.フーチングの直角方向照査におけるフレーム解析結果を確認したい。

Q7−4.動的解析による柱下端断面力を入力して、フーチングの照査を行うことは可能か。
8.補強設計 

Q8−1.フーチングの補強を行う場合に、補強コンクリートの材質の入力がない

Q8−2.「考え方|補強」画面の「P-δを求めるときのモデル化」を「基部の断面モデルを全高に適用」とするのは一般的か

Q8−3.炭素繊維巻き立て補強の場合に基部にアンカー筋を設定することは可能か

Q8−4.フーチング上面のみの補強には対応しているのか

Q8−5.連続繊維巻立て補強の場合、シート枚数及び巻き立て位置の指定は可能か。

Q8−6.補強設計時に許容応力度法の照査は行わないのか。

Q8−7.連続繊維巻立て補強検討時に「補強不可能」と表示されるのはなぜか。

Q8−8.中間貫通PC鋼材の断面積Apcの初期値789.3(mm2/本)の出典は?

Q8−9.RC巻立補強において中間貫通鋼材を橋軸方向と直角方向の両方に配置した計算は可能か。

Q8−10.「考え方|保有耐力法」画面の「せん断耐力算出時|中間部でLpより上の領域ではcc=1.0とする」というスイッチを設けた経緯、根拠を教えてほしい。

Q8−11.連続繊維巻立て補強で曲げ補強を検討した場合に、段落し部の損傷断面の判定が既設部断面となる。

Q8−12.中間貫通鋼材を設置した場合に横拘束効果が小さくなってしまうのはなぜか。
9.付属設計 

Q9−1.橋座の設計で「支承の配置」を「斜角橋軸」と設定した場合に下記エラーが表示され計算が実行されない。
・「控除長さL1、L2はアンカーボルト縁端距離以下でなければなりません。」


10.連動 

Q10−1.杭基礎連動時に動的解析により別途求められている橋脚基部の断面力を用いて基礎の照査を行う手順は?

Q10−2.杭基礎連動時に、橋脚側の底版形状が正しく連動されない。

Q10−3.杭基礎連動時にフーチングのレベル2地震動照査が行われない。

Q10−4.震度連携時にRHが取り込まれない。

Q10−5.震度連携時に下記メッセージが表示され、結果が取り込めない。
------------
震度算出(支承設計)の結果が適用範囲外または結果が存在しないため、一部結果を取込めませんでした。
以下の項目については、本プログラムの設定値は変更されません。
 ・上部工水平反力RH(XX方向、レベル1地震動):取込対象ケースの地震の作用方向が一致していません。

11.設計調書 

Q11−1.補強時の設計調書の出力で、補強後の計算値が表示されない場合がある

Q11−2.設計調書をMicrosft Excel形式で保存したいが可能か
12.その他 

Q12−1.「震度算出(支承設計)」との連携に対応しているか

Q12−2.メイン画面より3Dモデルを保存したい。



 1.適用範囲、制限条件

Q1−1.

「橋脚の設計」との機能上の違いは何か
A1−1. Ver.1では、主に以下の機能上の違いがあります。
・はり無し
・柱本数は2本(単柱は不可)
・柱間のフーチング照査が可能
・段差フーチングは不可
・深礎連動は不可
・震度連携は不可
 

Q1−2.

三柱式橋脚の設計計算は可能か
A1−2. 申し訳ございませんが、対応しておりません。
 

Q1−3.

インターロッキング式橋脚の設計には対応しているか?
A1−3. 申し訳ございませんが、対応しておりません。
別途、ご検討ください。
 

Q1−4.

複数の円形柱で構成されるロッキング橋脚の設計には対応しているか?
A1−4. 申し訳ございませんが、対応しておりません。
別途、ご検討ください。
 

Q1−5.

既設部と補強部のコンクリートの材質を変えることは可能か?
A1−5. 柱の設計では、コンクリート材質を変えることが可能です。
ただし、コンクリート材質が異なる場合の計算方法は基準類に明記されていないため、適用の可否については、製品ヘルプの「既設部と補強部のコンクリート材質が異なる場合」をご覧の上、設計者ご自身でご判断ください。
※フーチングの設計では対応していません。
 2.形状

Q2−1.

柱部材において、中空・テーパー形状に対応しているか
A2−1. 現行バージョンでは、柱部材において中空及びテーパーを考慮した形状には対応しておりません。
恐れ入りますが、ご了承ください。
 3.直接基礎

Q3−1.

斜面上の基礎として計算しているが水平地盤として計算される
A3−1. 「材料|地盤/埋め戻し土」画面の「谷方向」の設定をご確認ください。
荷重の作用方向と谷方向が一致しない場合、常に水平地盤として計算します。
 4.作用荷重

Q4−1.

偏土圧を考慮することは可能か
A4−1. 申し訳ございませんが、土圧を考慮することはできません。
別途、ご検討ください。

Q4−2.

H24道示W(P.63)の解説にある風下側の風荷重強度を0.5倍としたい
A4−2. 本製品では、柱の径と柱間の距離より0.5倍とする必要があるかを内部的に判断し計算しています。
 5.配筋

Q5−1.

無筋コンクリート構造に対応しているか
A5−1. 本製品は鉄筋コンクリート構造のみに限定しており、無筋コンクリート構造とすることはできません。
ご了承ください。

Q5−2.

既設部やRC巻立て補強部の断面に径の異なる軸方向鉄筋を交互に配置することは可能か。
A5−2. 現在、同じ位置(芯かぶり)に径の異なる配筋を設定することはできません。
この場合、かぶりを1mm、または鉄筋表面位置(純かぶり)が同じ位置になるようにかぶりの調整を行うことでご対応ください。
※本製品のかぶりは、コンクリートの表面から鉄筋の中心位置までの距離(芯かぶり)で入力します。

また、柱の帯鉄筋については、下記を参考に1段配筋時のモデルとなるように設定を行って下さい。
■既設部
「考え方|共通」画面の「柱の横拘束鉄筋、せん断補強鉄筋」の選択に応じて、「部材|柱帯鉄筋」画面を設定してください。
・「配筋情報から求める」としている場合
「主鉄筋が多段配筋(全周鉄筋)時の帯鉄筋の取り扱い」のチェック(レ)を2つとも外してください。
・「鉄筋量、有効長等を設定する」としている場合
1段配筋としてモデル化した場合の断面積を設定してください。

■補強部
1.「補強|柱部材」画面の「帯鉄筋」において、「横拘束筋および斜引張鉄筋の断面積を直接指定」をチェックします。
2.既設部と同様に1段配筋としてモデル化した場合の断面積を設定してください。

Q5−3.

多段配筋で帯鉄筋配置間隔が異なる場合の入力に対応しているか。
A5−3. 多段配筋で帯鉄筋配置間隔が異なる場合、下記の手順で計算に用いる諸値を直接入力することでご対応下さい。
1.「考え方|共通」画面の「柱の横拘束鉄筋、せん断補強鉄筋」において「鉄筋量、有効長等を設定する」とします。
2.「部材|帯鉄筋」画面において、計算に用いる断面積を設定してください。
 6.柱の設計

Q6−1.

「予備計算|M-φ」画面で「適用」ボタンを押しても補正が行われない
A6−1. 「適用」ボタンは、現在の画面に表示されているM-φ関係とその逆転状態に応じて補正を行います。
例えば、既に補正を行っており、画面上で逆転が発生していない場合は、ボタン押下時も補正は行われません。
この場合は、一度「内部計算」ボタンを押下後、改めて補正を行って下さい。

Q6−2.

「考え方|補強」画面の「P-δを求めるときのモデル化」を「基部の断面モデルを全高に適用」とするのは一般的か
A6−2. 既設橋脚に段落しがあり、1本おきに定着筋と非定着筋が配置されるようなモデルでは一般的と考えられます。
段落し部がない場合や全定着・全非定着の場合は、設計者の判断となります。

Q6−3.

二柱式橋脚における柱の設計はどのような照査を行っているのか
A6−3. 本製品では、各柱を単柱として下記の照査を行います。
 ・許容応力度法による常時、暴風時及びレベル1地震時の照査
 ・地震時保有水平耐力法によるレベル2地震時の照査

Q6−4.

水中部材を選択しているのに鉄筋の許容引張応力度が一般部材の値になる。
A6−4. 柱設計時の常時のように、全断面圧縮状態となる場合は、鉄筋の許容圧縮応力度を用いています。

Q6−5.

柱のレベル2地震動に対する照査おいて、柱基部に初期断面力(水平力、曲げモーメント)を作用させることは可能か。
A6−5. 下記の予備計算機能を用いることで、初期断面力として曲げモーメントのみ考慮することが可能です。
1.「考え方|保有耐力法」画面の「柱(基本条件)|予備計算|軸力、モーメントを直接指定する」をチェック(レ)します。
2.「予備計算|軸力、モーメント」画面で基部(i=0)のモーメントを調整します。
 ※最終的に基部に作用する曲げモーメントの合計値を設定して下さい。
 ※水平力については対応しておりません。

Q6−6.

小判形柱の場合、設計上のフーチング張出長を求めるための柱形状をどのように考えているのか。
A6−6. 「考え方|共通」画面の「フーチング照査断面を求めるときの柱形状(小判形、矩形面取り)」の設定に従って、柱形状を算定しています。
■「等面積の矩形に換算する」にチェック(レ)がない場合
橋軸直角方向のみ円形柱と同様に「D/10(D:円弧部の直径)」を考慮しフーチング照査断面を求めます。

■「等面積の矩形に換算する」がチェック(レ)されている場合
H24道示W(P.241)(2)を参考に、下記のように同心の矩形に換算します。
直角方向断面幅b1=B+√(π・D^2/4)(m)
橋軸方向断面幅b2=小判断面積/b1(m)

ここに、
 D:小判形円弧部の高さ(m)
 B:小判形直線部の幅(m)

あわせて、製品ヘルプの下記の項目をご覧下さい。
・「計算理論及び照査の方法|許容応力度法による安定計算及び柱、フーチングの設計|柱の設計|せん断モデル(b,d,pt)の考え方」の「(2)矩形換算方法|■小判形(短辺を固定しない)」
※常に「短辺を固定しない」方法とします。

Q6−7.

既設検討・補強設計時において、許容塑性率算定時の安全係数αを1.0としたい。
A6−7. Ver.1.3.0より対応しております。
「考え方|保有耐力法」画面の「許容塑性率|安全係数を1.0とする」で設定ください。


Q6−8.

軸方向鉄筋比が2.5%超える場合に警告を表示しているが、0.5%未満の場合に警告を表示しないのはなぜか。
A6−8. 現在は、H24道示X(P.167)の条文とH24道示X(P.172)解説文の6〜11行目より、「適用範囲」と「実験的に検証されている条件」が異なっています。
この点について、どのような扱いにするか検討しました結果、範囲として規定されるものは、コンクリートの設計基準強度のように「21〜30」と記載されていると判断し、現在の仕様としています。
※H24道示X(P.172)の9行目以降の解説も参考にしています。
 「実験的に検証されているのは〜(中略)〜であるが、評価方法の適用範囲と道路橋示方書に規定されている材料の範囲を踏まえて、適用範囲を条文のように規定している。」



Q6−9.

水平耐力が負となる場合に警告が表示されるが照査上問題があるか。
A6−9. 柱に非常に大きな偏心モーメントが作用する条件下では、死荷重状態において各着目断面の水平耐力が負となる場合があります。
このようなケースの扱いは、基準類で明確にされていませんが、構造物として好ましくない状態であると考えられます。
死荷重のみが作用する状態で、計算上ひび割れが発生しているため警告としていますが、最終的な判断は設計者に委ねています。
例えば、上記のひび割れが有害なレベルと判断される場合は対策を行う必要があると考えます。
※H24道示W(P.165)の(1)も参考にして下さい。

なお、死荷重時の柱に作用する可能性がある偏心モーメントは、下記のとおりです。
1.オプション荷重の任意死荷重によるモーメント。
2.保有耐力法ケース画面の死荷重偏心モーメント。



Q6−10.

「部材|帯鉄筋」画面−「主鉄筋が多段配筋(全周配置)時の帯鉄筋取り扱い」のスイッチが計算に反映されない。
A6−10. 本スイッチは、全周2段配筋など、外周帯鉄筋が2本以上配置される場合に適用されます。
例えば、矩形断面で橋軸方向2段配筋、橋軸直角方向1段配筋の場合、橋軸方向2段目の帯鉄筋は「たな筋」扱いとなり、本スイッチは適用されません。
※「たな筋」については上記画面ヘルプの「■中間帯鉄筋」の「たな筋については、こちらをご覧ください。」の「こちら」より開かれる項目をご覧ください。
※「たな筋」の計算上有の扱いは、「部材|柱帯鉄筋」画面の「中間帯鉄筋|たな筋」で選択して下さい。


Q6−11.

既設検討時に、許容応力度法照査を行わないのはなぜか。
A6−11. 既設検討時は、許容応力度法(常時,レベル1地震時)の部材照査を行うかどうかのスイッチがございます。
照査を行うには、「考え方|許容応力度法」画面の「既設検討・補強設計|既設検討時に部材の照査を行う」をチェック(レ)しご検討ください。
※「初期入力|基準設定」画面の「既設検討」を「既設橋梁の耐震補強工法事例集」としている場合、上記のスイッチは初期状態でオフとなります。
※「既設橋梁の耐震補強工法事例集」 I-28 3.2.2(1)には、「原則としてレベル1地震動に対する評価は行わなくてよい。」と記述されています。


Q6−12.

柱が塑性化しているかどうかの判定方法を教えてほしい。
A6−12. 最大応答塑性率がμr>1.0となる場合に塑性化すると判断することができます。
μrは、計算書の「結果詳細|左柱の設計(レベル2地震動に対する保有耐力法による照査)」の下記項目で確認可能です。
・「結果一覧」
・「残留変位による判定(B種橋)」

 7.フーチングの設計

Q7−1.

フーチング柱間の照査位置を指定したいが可能か
A7−1. 現在は柱間の曲げモーメントが最大(最小)となる位置を抽出し計算しています。
申し訳ございませんが、任意の照査位置を指定することはできません。

Q7−2.

「考え方|共通」画面−「柱前面の設計曲げモーメントの取扱い」の考え方を教えてほしい。
A7−2. 基本的には「柱前面の曲げモーメントを用いる」の設定で問題ないと考えますが、下記を参考に設計者のご判断で選択ください。
・「柱前面の曲げモーメントを用いる」
 H24道示W(P.242)では、照査断面を柱前面位置としています。
・「柱中心の曲げモーメントを用いる」
 杭基礎設計便覧(平成4年10月)(P.288〜)の二柱式橋脚の計算例を参考に設けた設定となります。
※上記計算例では、柱中心位置で曲げモーメントを算定しています。

Q7−3.

フーチングの直角方向照査におけるフレーム解析結果を確認したい。
A7−3. 計算実行後、「計算確認|部材設計」−「フーチング(保有耐力法)」画面の「橋軸直角方向」タブにおいて、画面左下にある「骨組みモデル確認」ボタンを押下してください。
開かれる「骨組解析結果」画面にて解析結果を確認できます。

Q7−4.

動的解析による柱下端断面力を入力して、フーチングの照査を行うことは可能か。
A7−4. 杭基礎(レベル2地震動)の場合は、柱下端断面力の直接指定に対応しております。
設定方法は下記の通りです。
  1. 橋脚製品側で「考え方|保有耐力法|フーチング・基礎|杭基礎プログラムとの連動時|レベル2地震時の作用力を直接指定する」にチェック(レ)します。
  2. 橋脚製品側で未入力状態の入力画面を全て「確定」後、計算確認を実行してください。
  3. 基礎製品側の「レベル2地震時照査|基本条件(杭基礎)」で該当する断面力を入力してください。
なお、直接基礎時は対応しておりません。


 8.補強設計

Q8−1.

フーチングの補強を行う場合に、補強コンクリートの材質の入力がない
A8−1. 本製品は、「既設道路橋基礎の補強に関する参考資料 平成12年2月(社)日本道路協会」(4-1〜)に準じて計算を行っています。
上記の(4-5)では、既設構造材との一体化が必要であるとの理由から既設フーチングの使用材料に統一していることより、コンクリートについては既設と同じ材質としています。
従いまして、補強部コンクリートの材質の設定はご用意しておりません。

※現時点で計算方法が不明で計算例もなく、鉄筋と比較し設計計算及び連動(基礎連動,震度連携,非線形動的解析データエクスポート等)への影響が大きいため拡張は行っておりません。

Q8−2.

「考え方|補強」画面の「P-δを求めるときのモデル化」を「基部の断面モデルを全高に適用」とするのは一般的か
A8−2. 既設橋脚に段落しがあり、1本おきに定着筋と非定着筋が配置されるようなモデルでは一般的と考えられます。
段落し部がない場合や全定着・全非定着の場合は、設計者の判断となります。

Q8−3.

炭素繊維巻き立て補強の場合に基部にアンカー筋を設定することは可能か
A8−3. 現在は、炭素繊維巻き立て補強において、アンカー筋の入力には対応しておりません。
ご了承ください。

Q8−4.

フーチング上面のみの補強には対応しているのか
A8−4. 現在、フーチング上面のみの補強には対応していません。
フーチング上面を補強する場合には、橋軸方向または橋軸直角方向への増厚が必要となります。

Q8−5.

連続繊維巻立て補強の場合、シート枚数及び巻き立て位置の指定は可能か。
A8−5. 現在の計算方法は、下記の通り『じん性補強』時を除き必要枚数または範囲を結果とする設計方法となります。
※じん性補強を除き、補強後モデルで耐震性の照査を行うことはできません。

・段落し部の曲げ補強
 損傷断面の判定において、段落とし部損傷と判定された場合、不足モーメントに対し、必要枚数とその巻立て範囲を算出します。
 ※結果を元に範囲や枚数を設計者により決定いただく仕様となります。

・せん断補強
 破壊形態が曲げ破壊型とならない場合や中間部のせん断耐力が不足する場合等にその照査位置における補強に必要な枚数を算定します。
 ※結果を元に範囲や枚数を設計者により決定いただく仕様となります。

・じん性補強
 「補強|工法、材料」画面で「じん性の向上」を「向上を図る」とした場合、繊維シートを横拘束鋼材として考慮します。
 巻立て枚数および補強区間は「補強|柱部材」画面の「横拘束」項目で設定します。

Q8−6.

補強設計時に許容応力度法の照査は行わないのか。
A8−6. 下記スイッチにチェックしていただくことで照査可能です。
・ 「考え方|許容応力度法」画面の「既設検討・補強設計|柱補強時に柱部材の照査を行う」

Q8−7.

連続繊維巻立て補強検討時に「補強不可能」と表示されるのはなぜか。
A8−7. 「補強不可能」となる原因は、「設計要領第二集 橋梁保全編(NEXCO)」で規定されている上側定着長及び下側定着長が確保できないためです。
上記の定着長が柱区間内に収まるように、計算書の下記の項目を参考に材質や厚さ等をご検討下さい。
・「結果詳細|柱の設計(レベル2地震動に対する保有耐力法による照査)|炭素繊維シート巻立てによる段落し部の曲げ補強|(1)段落し位置1」

Q8−8.

中間貫通PC鋼材の断面積Apcの初期値789.3(mm2/本)の出典は?
A8−8. 中間貫通PC鋼材の有効断面積の算定式については、基準類で明確にされていません。
例えば、「既設道路橋の耐震補強に関する参考資料」の計算例では、中間貫通PC鋼棒をボルト止めしているため、PC鋼棒のねじ加工後の有効径から算出された断面積と思われます。

有効断面積=31.7012・π/4
     ≒789.3(mm2)


Q8−9.

RC巻立補強において中間貫通鋼材を橋軸方向と直角方向の両方に配置した計算は可能か。
A8−9. 中間貫通鋼材は橋軸方向にのみ設置することができ、橋軸直角方向に設置することはできません。
この場合、便宜上中間帯鉄筋をなしとして、断面積及び有効長を直接指定いただくことでご対応ください。


Q8−10.

「考え方|保有耐力法」画面の「せん断耐力算出時|中間部でLpより上の領域ではcc=1.0とする」というスイッチを設けた経緯、根拠を教えてほしい。
A8−10. 本スイッチは、「既設道路橋の耐震補強に関する参考資料 平成9年8月 (社)日本道路協会」(3-24)「b)せん断耐力の算出」を参考に、中間部が塑性ヒンジ領域より上となる場合に「Cc=1.0」とする考え方を反映できるようにご用意しています。
なお、H24道示では、上記の考え方は記載されていないため、適用可否も含め設計者の判断となりますことをご了承下さい。


Q8−11.

連続繊維巻立て補強で曲げ補強を検討した場合に、段落し部の損傷断面の判定が既設部断面となる。
A8−11. 繊維巻立て補強時は、損傷断面の判定は既設断面で行います。
上記判定で段落し部損傷となる場合に、基部損傷に必要な曲げ補強時の枚数を算出する仕様としています。
従いまして、曲げ補強後の損傷断面の判定を確認したい場合は、別途ご検討ください。
※連続繊維巻立て工法における計算の考え方の詳細は、Q8−5.をご参照ください。


Q8−12.

中間貫通鋼材を設置した場合に横拘束効果が小さくなってしまうのはなぜか。
A8−12. 横拘束鉄筋の体積比は、鉄筋量・軸方向間隔(高さ間隔)・有効長(水平方向間隔)で算定されます。
中間貫通帯鉄筋を配置する場合、有効長が小さくなるため一般的には横拘束効果が向上します。
ただし、この向上効果を上回る鉄筋比の減少(※)がある場合、横拘束効果が低下する可能性があります。
※部材軸方向の配置間隔が倍ピッチとなる場合など。

 9.付属設計

Q9−1.

橋座の設計で「支承の配置」を「斜角橋軸」と設定した場合に下記エラーが表示され計算が実行されない。
・「控除長さL1、L2はアンカーボルト縁端距離以下でなければなりません。」

A9−1. 本エラーは、せん断抵抗面積控除長さL1、L2が、da及びθより算定される最大控除長さより大きくなる場合に表示しています。
この場合、下記に示すせん断抵抗面積算定式の適用外となるためエラーとしています。
・ヘルプ「計算理論及び照査の方法|付属設計|橋座の設計」
 10.連動

Q10−1.

杭基礎連動時に動的解析により別途求められている橋脚基部の断面力を用いて基礎の照査を行う手順は?
A10−1. 「考え方|保有耐力法」画面において、「フーチング・基礎|杭基礎プログラムとの連動時|レベル2地震時の作用力を直接指定する」をチェックしてください。
これにより、「基礎の設計・3D配筋(旧基準)」側の「レベル2地震時照査|基本条件」画面が直接指定モードへ切り替わります。
※直接基礎の場合は、動的解析で算定された作用力を直接指定することはできません。

Q10−2.

杭基礎連動時に、橋脚側の底版形状が正しく連動されない。
A10−2. 杭基礎連動時に杭基礎側の「杭配置」画面を開いている状態で橋脚側の底版寸法を変更した場合、「杭配置」画面側の変更前の寸法情報が有効となり、橋脚側の底版寸法が無効となる場合があります。
従いまして、橋脚側で底版寸法等の連動データを変更される場合は、杭基礎側の画面を閉じ、メイン画面の状態にしていただきますようお願います。
また、本現象を解消するには、下記の手順で操作を行ってください。
(1)橋脚側の「形状|フーチング」画面で、底版高さH等を適当な値に変更し[確定]してください。
(2)再度橋脚側の「形状|フーチング」画面に入り、変更した入力値を元の値に変更し[確定]してください。
 ※この間、基礎側の「杭配置」画面は閉じた状態としてください。
(3)杭基礎側の「杭配置」画面に入り、底版寸法連動されていることを確認します。

Q10−3.

杭基礎連動時にフーチングのレベル2地震動照査が行われない。
A10−3. 「二柱式橋脚の設計計算(旧基準)」では、杭基礎連動時においても、二柱式橋脚側でレベル2地震時におけるフーチングの照査を行います。
従いまして、レベル2地震時のフーチング照査の結果を確認するには、基礎側でレベル2地震時の計算を実行し、二柱式橋脚側の結果確認及び計算書でご確認下さいますようお願いいたします。
※基礎側でレベル2地震時の計算を実行後、自動的に二柱式橋脚側でフーチングの照査が実行されます。
※「橋脚の設計・3D配筋」と仕様が異なります。ご了承下さい。

Q10−4.

震度連携時にRHが取り込まれない。
A10−4. 該当地震時ケースにおいて、「許容応力度法荷重ケース」画面−「震度連携時にRHを取込む」にチェックが行われているかご確認ください。
上記にチェックが行われている地震時ケースにおいて、RHの取込みを行います。

Q10−5.

震度連携時に下記メッセージが表示され、結果が取り込めない。
------------
震度算出(支承設計)の結果が適用範囲外または結果が存在しないため、一部結果を取込めませんでした。
以下の項目については、本プログラムの設定値は変更されません。
 ・上部工水平反力RH(XX方向、レベル1地震動):取込対象ケースの地震の作用方向が一致していません。
A10−5. 本警告は、「震度算出(支承設計)」と「二柱式橋脚の設計計算」で検討方向に相違がある場合に表示しています。
・震度側:「基本条件」画面−「慣性力の作用方向(下部工連動・複数)」
・二柱式橋脚側:「荷重|許容応力度法荷重ケース」画面−「地震の影響|作用方向」

なお、「震度算出−二柱式橋脚」の連携においては、一つのデータファイルで正負両方向の計算を行うことはできません。
検討方向ごとにデータを作成いただくことでご対応ください。
 11.設計調書

Q11−1.

補強時の設計調書の出力で、補強後の計算値が表示されない場合がある
A11−1. 現在は、既設部と補強部の横拘束材料や材質が異なる場合や鋼板や繊維シートを用いる場合など、規定の書式にそのまま出力できない場合がございます。
このようなケースでは、一部の結果を既設時または空白とし、設計者の判断により最終的な値を設定いただくようにしています。

※ρsについては最終的に計算に用いた値を表記しています。

Q11−2.

設計調書をMicrosft Excel形式で保存したいが可能か
A11−2. 可能です。
テンプレートを選択後、印刷ボタン(プリンタアイコン)右側の▼をクリックし「Excelファイル(E)」より保存して下さい。
 12.その他

Q12−1.

「震度算出(支承設計)」との連携に対応しているか
A12−1. Ver.1.2.0より対応しており、設計水平震度及び分担重量の連携が可能です。
また、剛性モデルは、2本分の柱を、5節点4部材または5部材の1本棒にモデル化します。

Q12−2.

メイン画面より3Dモデルを保存したい。
A12−2. ファイル形式に応じて、下記手順で出力してください。
■bmpファイル、wrlファイル、3dsファイル
1.メイン画面の3D画面を右クリックし、「出力」をクリックします。
2.「ファイルへ出力」にチェックし、「OK」ボタンで画面を閉じます。
3.「名前を付けて保存」画面が表示されるので、「ファイル種類」より出力形式を選択し保存を行ってください。
■PDFファイル
メイン画面の3D画面を右クリックし、「PDF出力」より出力形式を選択してください。






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