A6−1. |
「適用」ボタンは、現在の画面に表示されているM-φ関係とその逆転状態に応じて補正を行います。
例えば、既に補正を行っており、画面上で逆転が発生していない場合は、ボタン押下時も補正は行われません。
この場合は、一度「内部計算」ボタンを押下後、改めて補正を行って下さい。 |
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Q6−2. |
「考え方|補強」画面の「P-δを求めるときのモデル化」を「基部の断面モデルを全高に適用」とするのは一般的か |
A6−2. |
既設橋脚に段落しがあり、1本おきに定着筋と非定着筋が配置されるようなモデルでは一般的と考えられます。
段落し部がない場合や全定着・全非定着の場合は、設計者の判断となります。 |
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Q6−3. |
二柱式橋脚における柱の設計はどのような照査を行っているのか |
A6−3. |
本製品では、各柱を単柱として下記の照査を行います。
・許容応力度法による常時、暴風時及びレベル1地震時の照査
・地震時保有水平耐力法によるレベル2地震時の照査 |
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Q6−4. |
水中部材を選択しているのに鉄筋の許容引張応力度が一般部材の値になる。 |
A6−4. |
柱設計時の常時のように、全断面圧縮状態となる場合は、鉄筋の許容圧縮応力度を用いています。
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Q6−5. |
柱のレベル2地震動に対する照査おいて、柱基部に初期断面力(水平力、曲げモーメント)を作用させることは可能か。 |
A6−5. |
下記の予備計算機能を用いることで、初期断面力として曲げモーメントのみ考慮することが可能です。
1.「考え方|保有耐力法」画面の「柱(基本条件)|予備計算|軸力、モーメントを直接指定する」をチェック(レ)します。
2.「予備計算|軸力、モーメント」画面で基部(i=0)のモーメントを調整します。
※最終的に基部に作用する曲げモーメントの合計値を設定して下さい。
※水平力については対応しておりません。
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Q6−6. |
小判形柱の場合、設計上のフーチング張出長を求めるための柱形状をどのように考えているのか。 |
A6−6. |
「考え方|共通」画面の「フーチング照査断面を求めるときの柱形状(小判形、矩形面取り)」の設定に従って、柱形状を算定しています。
■「等面積の矩形に換算する」にチェック(レ)がない場合
橋軸直角方向のみ円形柱と同様に「D/10(D:円弧部の直径)」を考慮しフーチング照査断面を求めます。
■「等面積の矩形に換算する」がチェック(レ)されている場合
H24道示W(P.241)(2)を参考に、下記のように同心の矩形に換算します。
直角方向断面幅b1=B+√(π・D^2/4)(m)
橋軸方向断面幅b2=小判断面積/b1(m)
ここに、
D:小判形円弧部の高さ(m)
B:小判形直線部の幅(m)
あわせて、製品ヘルプの下記の項目をご覧下さい。
・「計算理論及び照査の方法|許容応力度法による安定計算及び柱、フーチングの設計|柱の設計|せん断モデル(b,d,pt)の考え方」の「(2)矩形換算方法|■小判形(短辺を固定しない)」
※常に「短辺を固定しない」方法とします。
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Q6−7. |
既設検討・補強設計時において、許容塑性率算定時の安全係数αを1.0としたい。 |
A6−7. |
Ver.1.3.0より対応しております。
「考え方|保有耐力法」画面の「許容塑性率|安全係数を1.0とする」で設定ください。
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Q6−8. |
軸方向鉄筋比が2.5%超える場合に警告を表示しているが、0.5%未満の場合に警告を表示しないのはなぜか。 |
A6−8. |
現在は、H24道示X(P.167)の条文とH24道示X(P.172)解説文の6〜11行目より、「適用範囲」と「実験的に検証されている条件」が異なっています。
この点について、どのような扱いにするか検討しました結果、範囲として規定されるものは、コンクリートの設計基準強度のように「21〜30」と記載されていると判断し、現在の仕様としています。
※H24道示X(P.172)の9行目以降の解説も参考にしています。
「実験的に検証されているのは〜(中略)〜であるが、評価方法の適用範囲と道路橋示方書に規定されている材料の範囲を踏まえて、適用範囲を条文のように規定している。」
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Q6−9. |
水平耐力が負となる場合に警告が表示されるが照査上問題があるか。 |
A6−9. |
柱に非常に大きな偏心モーメントが作用する条件下では、死荷重状態において各着目断面の水平耐力が負となる場合があります。 このようなケースの扱いは、基準類で明確にされていませんが、構造物として好ましくない状態であると考えられます。 死荷重のみが作用する状態で、計算上ひび割れが発生しているため警告としていますが、最終的な判断は設計者に委ねています。 例えば、上記のひび割れが有害なレベルと判断される場合は対策を行う必要があると考えます。 ※H24道示W(P.165)の(1)も参考にして下さい。
なお、死荷重時の柱に作用する可能性がある偏心モーメントは、下記のとおりです。 1.オプション荷重の任意死荷重によるモーメント。 2.保有耐力法ケース画面の死荷重偏心モーメント。
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Q6−10. |
「部材|帯鉄筋」画面−「主鉄筋が多段配筋(全周配置)時の帯鉄筋取り扱い」のスイッチが計算に反映されない。 |
A6−10. |
本スイッチは、全周2段配筋など、外周帯鉄筋が2本以上配置される場合に適用されます。 例えば、矩形断面で橋軸方向2段配筋、橋軸直角方向1段配筋の場合、橋軸方向2段目の帯鉄筋は「たな筋」扱いとなり、本スイッチは適用されません。 ※「たな筋」については上記画面ヘルプの「■中間帯鉄筋」の「たな筋については、こちらをご覧ください。」の「こちら」より開かれる項目をご覧ください。 ※「たな筋」の計算上有の扱いは、「部材|柱帯鉄筋」画面の「中間帯鉄筋|たな筋」で選択して下さい。
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Q6−11. |
既設検討時に、許容応力度法照査を行わないのはなぜか。 |
A6−11. |
既設検討時は、許容応力度法(常時,レベル1地震時)の部材照査を行うかどうかのスイッチがございます。 照査を行うには、「考え方|許容応力度法」画面の「既設検討・補強設計|既設検討時に部材の照査を行う」をチェック(レ)しご検討ください。 ※「初期入力|基準設定」画面の「既設検討」を「既設橋梁の耐震補強工法事例集」としている場合、上記のスイッチは初期状態でオフとなります。 ※「既設橋梁の耐震補強工法事例集」 I-28 3.2.2(1)には、「原則としてレベル1地震動に対する評価は行わなくてよい。」と記述されています。
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Q6−12. |
柱が塑性化しているかどうかの判定方法を教えてほしい。 |
A6−12. |
最大応答塑性率がμr>1.0となる場合に塑性化すると判断することができます。 μrは、計算書の「結果詳細|左柱の設計(レベル2地震動に対する保有耐力法による照査)」の下記項目で確認可能です。 ・「結果一覧」 ・「残留変位による判定(B種橋)」
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