2.計算 |
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Q2−1. |
「荷重」−「組み合わせ」−「水平荷重」で、側壁部材に作用する水平荷重の計算値と入力値の描画イメージが異なるのはなぜか。
また、水平荷重の強度を途中で変えることはできるか。
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A2−1. |
本プログラムの平板解析により断面力を算出する場合、建築学会の「鉄筋コンクリート構造計算用資料集」の図表または土木学会の「構造力学公式集」の数値表より係数を算出して断面力を算出します。
これらの図表,数値表は、平板に等分布荷重または等変分布荷重が載荷される場合になり、荷重が台形分布で全載するようにモデル化する必要があります。
部分分布荷重や集中荷重では断面力が算出できませんので、水平荷重が側壁の途中で変化するような場合でも、側壁の上端と下端の荷重値を入力して頂く仕様としております。
尚、平板解析による断面力算出については、製品ヘルプ「計算理論及び照査の方法−マンホールの常時設計−断面力の算出方法−矩形版モデル」をご参照ください。
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Q2−2. |
分割数を増やすと計算結果が変わる理由は?
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A2−2. |
一般に地震時の計算では、各部材を分割数により分割してFrame部材や支点条件等を設定し、各部材端で断面照査を行いますので、分割数がある程度多いほうが精度がよくなります。 設計条件にもよりますが、ある程度の分割数以上であれば、大きく結果が変わることはないと思います。
部材分割数が多くなるほど、消費するメモリや計算時間も増えますので、お客様の環境の許す範囲で多めに設定していただければ問題はございません。
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Q2−3. |
せん断補強筋を入力したにも関わらず計算で考慮されていない。
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A2−3. |
せん断補強筋が考慮されていないのは、その照査位置断面が全圧縮状態になっているためです。
コンクリート示方書準拠でせん断照査を行っている場合に照査断面が全圧縮状態になった時は、j(全圧縮応力の作用点から引張鉄筋断面図心までの距離と有効高の比)が算出できないために斜引張鉄筋の計算は行っておりません。
このような場合は、計算書においてjがバー(━)表示になり、せん断応力度は全断面有効として計算した結果を表示しております。
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Q2−4. |
液状化すると判定された場合、液状化の土質定数は低減されるか。
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A2−4. |
本プログラムにおいて液状化の判定を行い、液状化層と判定された層においても、土質定数の低減係数DEによる地盤反力係数の低減等は行っておりません。 「下水道施設の耐震対策指針と解説2006年版」p.120においては、 「2)応答変位法による・・・(略)・・・これら各種の地盤反力係数(バネ値)を求める際は、地震時でも短期荷重に対する地盤反力係数の割増は考慮しない(α=1.0)。その代わり、液状化地盤であっても設計土質定数の低減は行わない。」 と記載されています。 本製品では、「考え方−地震時」画面で推定係数αを任意に変更可能であり、「地盤」画面において土質定数の低減係数DEを層ごとに指定することも可能ですので、設計者の判断により、低減係数DEを考慮することが可能です。 ただし、DEが指定可能となるのは、「基本条件」画面で「下水道施設2006年」が選択された場合のみです。 下水道施設2014年準拠時においては、表層地盤を一様地盤として扱うためにどのようにDEを反映すべきかも不明であり、また「下水道施設の耐震対策指針と解説2014年版」p.147(矩形きょの耐震設計)においては、「液状化地盤であっても設計に用いる土質定数の低減は行わない」と記載されております。 従いまして、2014年版においても、液状化地盤の土質定数の低減は通常は考慮しないものと考えています。
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Q2−5. |
同じ形状を別売りの「RC断面計算」で計算するとJの値が異なる。
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A2−5. |
「RC断面計算」におきましては、Jを算出する際の中立軸の算出には軸力を考慮しておりませんので、「マンホールの設計」と結果が異なります。
「マンホールの設計」につきましては、
「(社)日本下水道協会、下水道施設耐震設計例−管路施設編−後編」
に記載の計算例と同様、軸力を考慮したJを算出しております。
尚、「マンホールの設計」においては、「考え方−共通」画面において、断面計算時の軸力考慮の有無を指定する事ができますが、J算出時のみ軸力を無視する事はできません。
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Q2−6. |
群集荷重が頂版に載荷されない理由は?(Ver.6)
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A2−6. |
「東京都下水道サービス(株)、特殊人孔構造計算の手引き」P3-3において、中床版に群集荷重を作用させると記載されておりますので、本プログラムにおいても、群集荷重は中床版用の荷重としておりましたが、「マンホールの設計・3D配筋 Ver.6」においては、頂版にも群集荷重を考慮することが可能となっております。
頂版に載荷させたい場合には、「荷重−組み合わせ」画面で「頂版に群集荷重を考慮する」にチェックを入れてご検討ください。
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Q2−7. |
計算書の「断面力の計算」の章に出力されているグラフの出典は?
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A2−7. |
グラフの出典は (社)日本建築学会 「鉄筋コンクリート構造計算用資料集 2001(平成14年2月)」の「6章 長方形スラブの応力とたわみ」 です。
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Q2−8. |
上載荷重を土圧に考慮することはできるか。
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A2−8. |
基本条件の検討対象がマンホールの場合、「鉛直荷重」画面「載荷荷重」タブの「地表載荷面荷重」が土圧算出時に考慮される上載荷重です。
「鉛直荷重」画面の「載荷荷重」タブ内の表入力で入力する後輪荷重,群集荷重および任意荷重は、躯体に直接作用する荷重ですので、土圧算出時には考慮されません。
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Q2−9. |
底版に荷重を掛けても地盤反力の算出に考慮されない理由は?
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A2−9. |
底版部材に載荷された等分布荷重(任意分布荷重、内水重)は底版重量と同様に地盤反力と相殺します。
従いまして、底版への任意分布荷重、内水重は、底版設計時の地盤反力には考慮しません。
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Q2−10. |
組立式マンホールについて、「基準値」画面で入力したブロックデータの重量が反映されていない。
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A2−10. |
常時の検討においては、現場打ち部材と組立式部材の計算方法に区別がないため、部材重量の算出は全て面積x高さx単位重量で行っていましたが、「マンホールの設計・3D配筋
Ver.6」より、常時の検討においても基準値の重量を用いて検討できるようにしました。「考え方(常時)」画面で指定可能です。
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Q2−11. |
埋戻土を入力したが、頂版上土砂重量が埋戻土の単位体積重量にならない。
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A2−11. |
頂版上の土砂重量に埋戻し土を考慮するには、「考え方」−「常時」画面の「頂版上の土砂重量は埋戻し土により算出」にチェックを付けてください。
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Q2−12. |
液状化の判定を行う場合、各層の計算深度はどのように決めていますか。
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A2−12. |
「地盤」画面において「□N値を入力する」のチェックがない場合、内部的に各層の中心位置にN値側定点を設けて層毎の低減係数DEを算出しています。(考え方画面の設定により各層の下端位置に変更する事も可能です)
このとき、H14道示X 表−8.2.1(P.125)により、10m以下と10mを超える範囲とで動的せん断強度比Rを使い分けるために、内部的に10mで層を分割しています。
地下水位での地層の分割は自動では行いませんので、予め水位位置で分割した層を入力してください。
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Q2−13. |
最大せん断応力度照査時のJの値が「RC断面計算」と合わない。
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A2−13. |
最大せん断応力度照査時のJの算出方法は、以下の通りです。
J = z/d
z = d - X/3
ここに、
J:zとdの比
z:全圧縮応力度の作用点から引張鉄筋断面図心までの距離
d:有効高
X:中立軸
このとき、「RC断面計算」におきましては、Jを算出する際の中立軸の算出には軸力を考慮しておりませんが、「マンホールの設計」においては常に軸力を考慮していますので、Jの値が異なる結果となっています。
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Q2−14. |
円形人孔側壁の計算方法に「円筒シェル」を指定した場合、上端固定時の断面力と下端固定の断面力を合成しているのか。(Ver.4) |
A2−14. |
頂版、中床版のあるマンホールで上端固定の円筒シェルとなる場合、内法高さが内径程度以上あれば固定端のモーメントは他端の影響をほとんど受けないので上端固定のシェルと下端固定のシェルの計算を別々に計算を行い、生じる応力を合計することとなっています。
ただし、実際の計算においては、他端の影響をほとんど受けなければ、荷重が大きくなる下端側のモーメントのほうが大きくなるので、下端固定の円筒シェルで計算して最大となる断面力の位置で照査を行っています。
Ver.4では、内空高さ等に関係なく上記のように計算を行っており、上端と下端の結果の合成は行っておりません。
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Q2−15. |
マンホール耐震計算の鉛直方向照査の鉄筋が入力した鉄筋データと違う。(Ver.4) |
A2−15. |
マンホールの耐震計算における鉛直方向の照査は全断面での照査となり、計算時には「部材・材料」画面−「配筋」画面にある「全断面鉄筋(地震時照査用)」の入力を参照しています。
「全断面鉄筋(地震時照査用)」画面の「主鉄筋は単位幅当りの鉄筋より自動算出する」にチェックがある場合は、単位幅当りの鉄筋情報から自動的に全断面当りの鉄筋を生成して計算を行います。
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Q2−16. |
コンクリート示方書を選択した場合のせん断応力のJの表示がと「−」の表示となるが、この意味は?(Ver.4) |
A2−16. |
コンクリート示方書準拠でせん断照査を行っている場合に照査断面が全圧縮状態になった時は、J(全圧縮応力の作用点から引張鉄筋断面図心までの距離と有効高の比)が算出できないために斜引張鉄筋の計算は行っておりません。
このような場合は、計算書においてJがバー(━)表示になり、せん断応力度は全断面有効として計算した結果を表示しております。
全断面有効としたせん断応力度の算出方法については、ヘルプ「計算理論および照査の方法−断面照査−許容応力度法による照査−せん断応力」をご参照ください。
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Q2−17. |
地震時の浮き上がりの判定で、液状化層が非液状化層として計算されてしまう。 |
A2−17. |
液状化を考慮した浮き上がりの判定を行う場合には、「地盤」画面において、液状化層と見なす層の「FL≦1」の項目を「○」としてください。 なお、Ver.10においては、液状化の判定を行う場合、液状化層と見なす層の指定に液状化の判定結果を自動で反映できるようにしました。
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Q2−18. |
地震時の浮き上がりの検討で、周面摩擦力度が考慮されない理由は?(Ver.5) |
A2−18. |
周面摩擦応力度は非液状化層に対して考慮されます。液状化層には考慮されませんので、地盤画面の「FL≦1」の項目を「○」にしている層には考慮されません。
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Q2−19. |
常時の検討で、考え方画面にある「矩形平板のポアソン比による補正」を有効にしたが、計算結果が変わらない。(Ver.5) |
A2−19. |
ポアソン比によるモーメントの補正は、仮定されたポアソン比で算出したモーメントが短辺,長辺の2方向について算出されている箇所のみ行えます。
例えば、四辺固定支持版の中央部については、短辺方向のモーメント(Mx2)と長辺方向のモーメント(My2)が算出されていますのでモーメントの補正が可能ですが、端部については補正はできません。
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Q2−20. |
側壁に開口があるとき、マンホールの応答変位法による耐震計算に剛性の低下は考慮されるか。(Ver.5) |
A2−20. |
耐震設計の計算モデルに、開口部の有無は考慮しておりません。そのため、開口部による剛性低下も考慮できません。
開口部の検討は、「開口部」画面において別途開口部の計算モデルを作成することにより照査を行っています。
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Q2−21. |
せん断応力度がOUTのときに斜引張鉄筋の照査が行われるが、その算出過程を表示することができるか。(Ver.6) |
A2−21. |
「計算書作成‐結果詳細」で表示される出力項目選択ダイアログにある「表示項目」において、「斜引張鉄筋の算出過程」のチェックボックスがあります。これにチェックすると、結果詳細計算書の断面照査の出力において、斜引張鉄筋の計算過程が表示されます。
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Q2−22. |
下水道施設の耐震対策指針と解説2014年版に準拠した場合、鉛直方向地盤反力係数kvの算出式にマンホールの底面幅Bwがあるが、これは矩形マンホールのときは底面積の平方根ではないのか。(Ver.5) |
A2−22. |
Ver.5.0においては、Bwをマンホール底版の幅としておりましたが、「下水道施設耐震計算例 -管路施設編- 2015年版」では、矩形マンホールの場合は底面積の平方根としていますので、本製品でもVer.5.1において同様の処理に変更しています。
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Q2−23. |
土質定数の低減係数DEを考慮した検討が可能か。(Ver.5) |
A2−23. |
マンホールの耐震計算では、適用基準として下水道基準の2006年版と2014年版が選択可能ですが、2006年版の場合は、「地盤」画面で指定したDEが水平方向地盤反力係数に考慮されます。2014年版準拠の場合は表層地盤を一律とみなした計算であり、各層のDEをどのように計算に考慮するか明確になっておりませんので、DEを考慮した計算はできません。
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Q2−24. |
水平ラーメン解析において、ハンチ端位置での曲げ応力度の照査は可能か。(Ver.5) |
A2−24. |
方−共通」画面の「ハンチ端位置の断面照査を行う」をチェックすることで、矩形側壁の水平方向ラーメン解析時に、ハンチの始端位置の曲げ照査を行うことができます。(Ver.5.1.0以降)
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Q2−25. |
マンホールの浮き上がりの検討で、張り出した底版上の土砂重量を浮上抵抗力として考慮することができるか。(Ver.5) |
A2−25. |
可能です。
常時の検討の場合、「考え方(常時)」画面の「安定計算−頂版上以外の土砂重量も考慮する」にチェックをしてください。
地震時の検討の場合、「考え方(地震時)」画面の「浮き上がりの検討−土砂重量」を「考慮(全て)」としてください。
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Q2−26. |
矩形マンホールの地震時水平方向の検討で、部材の端部、中央部以外の断面力を表示することはできるか。(Ver.5) |
A2−26. |
「計算書作成‐結果詳細」で表示される出力項目選択ダイアログにある計算書の表示設定画面(画面上部右から2番目のボタン)に「地震時水平方向の出力書式」の選択があります。
ここで新書式を選択すると、矩形部材の地震時水平方向の照査において、各照査位置ごとに断面力の一覧を表示し、端部,中央部以外にもハンチ端,せん断照査位置の断面力を確認することができます。
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Q2−27. |
円形マンホールの地震時の検討で、鉛直方向断面照査一覧表に表示される部材幅等の表示で、括弧の中の値はどのように算出されたものか。(Ver.6) |
A2−27. |
円環断面を等面積の矩形に換算した形状の部材幅や中空幅を表示しています。
有効高は円の1/4の範囲の鉄筋図心までの距離となります。
ヘルプ「計算理論および照査の方法−断面照査−許容応力度法による照査−せん断応力度」をご参照ください。
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Q2−28. |
「形状」画面の「開口寸法」で入力した開口形状は、計算結果に反映されるのか。(Ver.6) |
A2−28. |
開口寸法の入力は設計計算には直接影響はありません。ただし、「考え方(常時)」画面で「床板開口部の重量を控除する」にチェックがある場合は、常時の検討における重量算出にのみ考慮されます。
開口寸法は、メインの3D描画および図面作成用データへの連動用に参照されます。また、開口寸法画面の「対象」を「考慮」にしている場合には、「解析条件」画面の「解析条件の自動設定」や「開口部」画面の「開口モデルの自動生成」を行う場合に参照されます。
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Q2−29. |
頂板に集中荷重を載荷させたときに、部材設計において集中荷重を頂版面積で割り戻しているのはなぜか。(Ver.6) |
A2−29. |
4辺固定支持や4辺単純支持等の平板解析による断面力の算出では、平板に分布荷重が載荷された状態の断面力しか算出できないため、集中荷重も面積で除して荷重強度を算出しています。
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Q2−30. |
断面照査で、曲げモーメントが発生しているのに、鉄筋の引張応力度が0になっているのはなぜか。(Ver.6) |
A2−30. |
曲げモーメントに対して軸圧縮力が大きく、照査断面が全圧縮状態となっている場合には、引張応力は発生せず0となります。
全圧縮状態かどうかは、中立軸が部材高より大きくなっていることでも確認できます。
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Q2−31. |
結果確認画面でせん断応力度が青く表示されているが、この意味は?(Ver.6) |
A2−31. |
せん断補強筋が入力されている部材でせん断応力度τ>許容せん断応力度τa1 となる場合は斜引張鉄筋の照査を行いますが、斜引張鉄筋の照査でOKになる場合は青表示となります。
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Q2−32. |
支持力の検討時には活荷重や任意荷重を考慮し、浮き上がりの検討時には活荷重を無視して計算することはできるか。(Ver.6) |
A2−32. |
安定計算時の荷重状態を照査項目ごとに指定することはできません。
常時の荷重ケースは「組み合わせ」画面で複数設定することができますので、活荷重や任意荷重を考慮するケースと無視するケースを設定してご検討ください。
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Q2−33. |
底版部材に任意分布荷重を入力したが、底版の部材照査の結果が変わらないのはなぜか。(Ver.7) |
A2−33. |
底版に作用する等分布荷重(任意荷重、内水重)は地盤反力と相殺されると考えますので、底版の部材設計時の作用荷重(地盤反力)は変わらず、底版の部材照査には影響しません。
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Q2−34. |
「鉛直荷重」画面で側壁に任意荷重を載荷させたが、側壁の部材照査の結果はかわらないのか。(Ver.7) |
A2−34. |
側壁の解析条件を平板解析や鉛直方向連続梁で行った場合、部材照査において鉛直力(軸力)は考慮しておりませんので、任意鉛直荷重の有無で側壁の部材照査の結果は変わりません。
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Q2−35. |
組立式マンホールにおける継手照査の回転角はどのように算出されるのか
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A2−35. |
組立式マンホールの継手の位置は、鉛直方向のフレームモデルにおいて二重格点で定義されています。継手の回転角は二重格点の回転変位の差として算出されます。
計算確認の「地震時の検討−鉛直方向の照査−構造解析」画面の[変位]ボタンにより、格点ごとの変位を確認することが可能です。
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Q2−36. |
集水桝の頂版に載荷荷重(後輪荷重、群衆荷重)が考慮されないのはなぜか。
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A2−36. |
「載荷・任意荷重」画面の載荷荷重の入力で、「載荷対象=頂版」となっているかご確認ください。 また、「荷重−組み合わせ」画面で、載荷対象を頂版とした載荷荷重が選択されているかご確認ください。
なお、Ver.8までは、検討対象が集水桝のとき、「載荷荷重」画面で指定した荷重は周辺地盤上に載荷される荷重となり、躯体に作用させる荷重としては入力できません。 Ver.8以前で集水桝に直接作用する後輪荷重や群衆荷重を考慮する場合には、「任意荷重(鉛直)」画面で指定してください。 任意荷重を入力した場合、「組み合わせ」画面において、適用する任意荷重にチェックを入れてください。
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Q2−37. |
「基本条件」画面で「埋戻し土を入力する」にチェックを入れて「地盤」画面で埋戻し土を入力すれば、計算に反映されるか。 |
A2−37. |
埋戻し土を入力しただけでは計算には反映されません。
以下の入力画面において、埋戻し土を計算に反映する項目を選択してください。
「考え方(常時)」画面
・安定計算−浮き上がりに対する安定−埋戻し土により計算する
・重量の算出−頂版上の土砂重量は埋戻し土により算出
「考え方(地震時)」画面
・地盤の変位振幅−埋戻し土により計算する
・地盤反力係数−埋戻し土により計算する、底面も埋戻し土により計算する
・頂版上土砂重量−埋戻し土により計算する
・浮き上がりの検討−埋戻し土により計算する
「考え方(共通)」画面
・水平方向常時荷重−埋戻し土により計算する
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Q2−38. |
端部不釣り合いモーメントを剛比により分配した検討は行う必要があるのか。 |
A2−38. |
剛比による曲げモーメントの分配を考慮した設計については、名古屋市や四日市市等の一部自治体の基準類に記載があります。 下水道耐震設計指針等に記載はございませんので、基準の適用については設計者にてご判断いただきますようお願いいたします。
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Q2−39. |
地震時の許容応力度が1.5倍になっていないのはなぜか |
A2−39. |
許容応力度は、「許容値−常時/地震時」画面で指定された値が計算時に参照されますのでご確認ください。 通常は、メニュー「基準値−計算用設定値」画面の「割増係数」タブで指定された割増係数(地震時=1.5)が考慮された許容値が自動的に設定されますが、マンホール本体のデータを入力後に計算用設定値を変更したとき等、許容値が初期化されていない状態になる場合があります。 このような場合は、許容値画面の[初期化]ボタンにより許容値の初期化を行ってください。
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Q2−40. |
Vsiの内部計算値はN値が50までを上限としているようですが、そのような記述が基準等にありますか |
A2−40. |
平均せん断弾性波速度Vsiの推定式はH24道路橋示方書X(p.33)等に記載があり、砂質土層であれば1≦N≦50、粘性土層であれば1≦N≦25の範囲が推定式の適用範囲となっていますので、本製品でVsiを内部計算する場合にはN値はその範囲内で算出しています。
実測値がある場合や、推定式に範囲外のN値を適用した値で計算する場合は、「地盤」画面のVsi実測値に直接入力してご検討ください。
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Q2−41. |
常時の側壁検討を水平方向ラーメンモデルで計算するとき、FRAMEモデルの支点位置を変更することはできるか。 |
A2−41. |
常時検討時の水平方向ラーメンモデルの支点条件を任意に変更することはできません。 常時の側壁の検討では、4方向から等分布荷重が作用する条件となり、支点反力は生じませんので、支点位置を変更して計算を実行しても、計算結果には影響はございません。 作用荷重が釣り合った状態であれば、理論上支点を設けなくても計算可能ですが、、計算処理上の誤差により計算ができなくなるのを防ぐため、便宜上支点を設けて計算しています。
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Q2−42. |
開口部のFEM解析で計算する度に結果がかわるのはなぜか |
A2−42. |
「開口部」画面でFEM解析モデルを入力するとき、同画面の「考え方」において「照査位置の扱い=照査位置を節点として加える」を選択していると、指定した照査位置に節点を加えてメッシュを生成し計算します。そのため、同画面「照査位置、配筋」において照査位置を変更したとき、照査位置を変更する度にメッシュモデルに相違が生じ、結果にも相違が生じます。 これを防ぐためには、「照査位置の扱い=照査位置を節点として加えない」としてご検討ください。
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Q2−43. |
前後(または左右)方向地震動の照査を行うとき、前から後(左から右)方向の地震動の照査と、後から前(右から左)方向の地震動の照査を同時に行っているのか。 |
A2−43. |
地震動の方向は、前後方向地震動のときは前から後、左右方向地震動のときは左から右方向に固定して照査を行っており、自動的に反対方向の地震動の照査を行っているわけではありません。
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Q2−44. |
計算実行時に「後輪荷重考慮部材の下に側壁がありません」と表示されて計算できない場合はどうすればよいか。 |
A2−44. |
本プログラムにおいて活荷重による鉛直荷重を算出する際の低減係数βは、土被りh≦1mかつ内空幅B≧4mの時β=1.0、それ以外の時はβ=0.9としております。
従って、土被り>1.0mのデータの場合、内空幅によらずβ=0.9となりますが、土被り≦1.0mのデータの場合は、内空幅によりβが決定されます。
このとき、内空幅は頂版下の側壁部材寸法を参照しますので、頂版(または部材1)の下の部材が側壁でない場合にはこのメッセージが表示されます。
この現象は、「形状」画面において頂版(または部材1)の下の部材の部位を「側壁」にすることで回避することができますので、部位を設定して計算を行ってください。
尚、部位を設定しても、「部材・材料」画面の「常時照査」を「○」にしない限り、常時の検討は行われませんので、計算結果には影響ありません。
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Q2−45. |
任意鉛直荷重を設定したが、底版設計に反映されない。 |
A2−45. |
底版設計時に考慮する作用荷重は、安定計算と同じ地盤反力を使用しますので、底版設計時に任意荷重を考慮する場合は、「任意荷重(鉛直)」画面の設定で「安定計算」に○をつけてご検討ください。 ただし、底版部材に設定した任意分布荷重は底版設計時の計算には影響しません。 (参考:Q2−33)
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Q2−46. |
集水桝の計算において、左右の土砂高さに差があるときや地震時の検討で、受働土圧を考慮した計算ができるか。 |
A2−46. |
Ver.9では、検討対象が集水桝のときに受働土圧を考慮した検討が可能です。 「荷重−土圧」画面において「受働土圧を考慮する」をチェックした後、「荷重−組み合わせ」画面で受働土圧を適用するケースについて「受働土圧を考慮する」にチェックをつけてください。 このとき、「形状−土砂」画面で土砂の別形状を指定している場合は、別形状を指定している方向が検討方向(前後方向 or 左右方向)となり、主働土圧の小さい方が受働側となります。
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Q2−47. |
サンプルデータでは、「考え方−常時」画面の底版の荷重作用面積の選択が軸心面積となっていますが、外径面積として設計するのは問題ないでしょうか |
A2−47. |
「特殊人孔構造計算の手引き」の計算例では載荷面積を軸心面積としていますが、これは底版を4辺固定版で計算しており、そのスパン長との整合を取るということだと考えられます。実際の底版への地盤反力は外径面積に対して作用するので、外径面積とするのは間違いとは言えないと思われますが、最終的には設計者においてご判断ください。
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Q2−48. |
「部材・材料」画面で配筋を変更しても、開口部の結果に反映されない。 |
A2−48. |
開口モデルの配筋情報は「開口部」画面でモデル毎に指定する必要があります。開口モデルの自動生成時には本体の配筋情報で開口モデルの配筋情報を初期化していますが、本体の配筋を修正しても自動で開口モデルの配筋が修正されることはありません。
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Q2−49. |
側壁と底版のマンホールに活荷重を設定したが、計算に反映されない。 |
A2−49. |
検討対象がマンホールのとき、活荷重(後輪荷重)は頂版部材に対して作用する荷重として計算しますので、頂版部材を設定していないときは計算に反映されません。 ただし、頂版部材を入力していないときに「載荷・任意荷重」画面の「部材1に後輪荷重を考慮する」にチェックを入れると、一番上の部材を頂版とみなして活荷重を考慮した計算を行います。
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Q2−50. |
頂版(底版)を一辺固定三辺単純支持としたが、せん断応力度の照査が行われない。 |
A2−50. |
「鉄筋コンクリート構造計算用資料集」(建築学会)には、一辺固定三辺単純支持のグラフは記載されていません。また「構造力学公式集」(土木学会)にはせん断力の係数表は記載されておりませんので、一辺固定三辺単純支持が選択された場合には構造力学公式集の係数表より曲げモーメントのみ算出して計算しています。
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Q2−51. |
安定照査時の鉛直力(躯体自重)と、耐震計算における側壁最下端の軸力に相違があるのはなぜか。 |
A2−51. |
マンホールの耐震計算における組立式部材の重量は、メニュー「基準値−計算用設定値」画面「組立式マンホール」タブのブロックデータに登録された重量を用いています。
一方、常時の検討においては、組立式マンホールと現場打ちマンホールに計算上の違いはないことから、組立式部材においても現場打ち部材と同様、入力された部材寸法から重量を算出できるようにしており、この場合に相違が生じる可能性があります。
常時の検討においては、「考え方−常時」画面の「組立式部材の重量は基準値を使用する」にチェックを入れることで、耐震計算と同様に基準値に登録されたブロック重量を使用することが可能です。
(参考:Q2−10.)
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Q2−52. |
集水桝の検討で、「土圧」画面の「受動土圧を考慮する」にチェックを入れたが、受動土圧が算定されない。 |
A2−52. |
受動土圧は、検討方向の両側の主働土圧に差がある場合、小さい方を受働土圧(クーロン)として計算します。 常時のケースで両側に土圧の差がない場合や、地震時ケースでも適用する土圧が常時土圧になっていると受動土圧は考慮されません。 また、「受動土圧を考慮する」にチェックを入れたあと、受動土圧を適用するケースには「荷重−組み合わせ」画面の「受動土圧を考慮する」にチェックを入れてください。
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Q2−53. |
マンホールの詳細計算書−設計条件に出力されている基盤層データ(単位体積重量、動的ポアソン比、せん断弾性波速度)はプログラムで計算されたものか |
A2−53. |
基盤層の諸元については、「地盤」画面下部の「基盤層データ」内の入力値が使用されています。 ただし、マンホールが基盤層内に入っていない場合には、基盤層の諸元は計算には影響しません。
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Q2−54. |
マンホールの中床版に群衆荷重を載荷させるとき、中床版の開口部分は控除されるか。 |
A2−54. |
Ver.10においては、「載荷・任意荷重」画面において「群衆荷重 □開口部の荷重を控除する」のチェックを用意しております。 チェックありのときには中床版の開口部を除いた範囲のみに群衆荷重を考慮します。 Ver.9以前では、群衆荷重の範囲に開口部を考慮することはできません。
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Q2−55. |
最小鉄筋量の照査を500(mm2/m)で行いたい。 |
A2−55. |
Ver.10において、500(mm2/m)による最小鉄筋量に対応しました。 「考え方−共通」画面において、最小鉄筋量の計算方法の選択が可能です。
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