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Q1−1. |
二次元の結果と三次元の結果を比較したいが、本プログラムで二次元解析はできるか? |
A1−1. |
本製品は厳密な意味での二次元解析を行うことはできませんが、入力方法により列ごと(断面ごと)の安全率を確認できますので、以下のような方法で擬似的に二次元安全率を求めることができると考えられます。
(1)通常の三次元解析と同様に地形データ等の入力を行う。
(2)[解析条件]-[対策工]タブの[対策工]を「杭工」とする。
※対策工がなくても「杭工」として下さい。
この入力により(4)の「□2次元解析による対策工の設計を行う」が有効となります。
(3)メニューの[計算]-[安定計算]より、計算を実行する
(4)計算実行の際、「解析用ファイル設定」ダイアログが表示されるので、「□2次元解析による対策工の設計を行う」にチェックを入れる。
(5)[結果確認]-[結果表示(2D)]より列ごとの安全率が確認できます。
なお、[詳細]タブより各列の計算書の出力も可能です。 |
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Q1−2. |
三次元安定解析は行政的に認知されていないので、実務で使用できないのでは? |
A1−2. |
ご指摘の通り、各種の基準類を読んでも、三次元解析の必要性には触れていますが、具体的に、その場合の設計法に関する記載は見当たりません。しかしながら、現行の二次元解析は以下の問題点を内在しています。
(1)三次元効果は意外に大きい
実際の崩壊斜面では、三次元安全率が二次元安全率の1.2〜1.3倍程度になることが十分ありうる。この差異は異なった二次元解析法(たとえば簡便分割法と簡易ビショップ法)の間の違いより大きい。
(2)逆算強度定数の過大評価
地すべりなどですべり面の強度定数c、φを逆算する場合、二次元仮定ではc、φを過大評価してしまう。
(3)経済性
一般に三次元安全率は二次元安全率より大きいので、設計上二次元安全率を用いると不経済になる可能性がある(たとえば、破壊幅があらかじめ予測できる山間部のフィルダムや狭い掘削などで)。
このように、三次元形状の顕著な地すべりでは、地すべり中央の二次元断面にもとづく対策工の設計をすると、中央付近では適切な量の対策工になりますが、端部に近いほど不経済な設計となります。三次元解析を行なえば、このような問題が解決されると考えられます。このように、明らかに不合理な状況が想定される場合には、三次元解析を行い、現行二次元設計法との対比を行う等のコンサルティングは必要になるのではないかと考えています。
本プログラムでは、三次元解析と同時に、二次元解析による対策工の設計もサポートしております。よって、現行の基準類の設計法にも対応できるように配慮しています。三次元解析結果を勘案した、地すべり全体に対する合理的な対策工の設計を提案して頂きたいと考えています。 |
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Q1−3. |
地すべり面は入力しなければならないのか? 最小安全率となるすべり面を自動的に検索できないか? |
A1−3. |
Ver.2ですべり面の自動探索機能を追加しました。
本機能では、すべり面を楕円体の面と仮定し、指定したパラメータの範囲で計算を行い、最小安全率となるすべり面を検索できます。
(イメージとしては、二次元の円弧すべり計算における、格子範囲を指定してすべり面の計算する手法と同様です) |
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Q1−4. |
地震時の検討は行えるか? |
A1−4. |
可能です。
地震時の検討を行う場合は地震時慣性力が作用します。入力としては、平面方向の設計震度(kH)と鉛直方法(z方向)の設計震度(kV)を設定する必要があります。 |
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Q1−5. |
FEM浸透流解析ソフトVGFlowと連携できるとあるが、どのような内容となるか。
また、具体的にどのような検討で活用できるのか。 |
A1−5. |
LEM3DとVGFlowとの連携とは、VGFlowのFEM解析結果(水頭値)から、3次元地すべり斜面安定解析(LEM3D)における検討地すべり面の水圧面(地下水面)を生成するものです。
具体的な検討としては、例えば、VGFlowで複数の地下水排除工について検討し、それぞれの解析結果を地下水面に換算して三次元斜面安定解析を行い、安全率でその効果を評価する場合などに効力を発揮するものと考えられます。 |
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Q1−6. |
入力した地形に対し、すべり方向はどのようになるか |
A1−6. |
基本的には入力した地形に対し、y方向に滑るとしますが、[解析条件]画面ですべり方向を指定することもできます。
すべり方向はy軸となす角βで入力し、左右-45〜45度の範囲で設定可能です。
(入力した地形に対してそのままの方向ですべる場合は、βはゼロ度になります)
また、すべり方向については範囲指定し、最も危険なすべり方向を計算することもできます。
その場合は[解析条件]画面の「すべり方向の扱い」を「範囲指定」としてください。 |
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Q1−7. |
計算方法が「ホフランド法」「ホフランド(水中重量法)」「簡易ヤンブ法」とあるが、どの計算方法が良いか |
A1−7. |
ホフランド法はモーメント、水平力のつり合いを満たさない方法であり、信頼性が低い方法です。
一方、三次元簡易ヤンブ法は、鉛直力のつり合い、水平力のつり合いを満たしているので、ホフランド法より信頼性が高いと考えられますので、簡易ヤンブ法をおすすめ致します。 |
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Q1−8. |
地震時の検討において、地震時慣性力を滑動力のみに考慮するといったことはできるか? |
A1−8. |
可能です。
[基準値]-[解析用設定値]に「地震時慣性力の扱い」という項目があり、ここで設定することができます。
通常の計算では、[抵抗力滑動力の両方に考慮する](デフォルト値)のままとして下さい。
地震時慣性力が滑動力のみに作用し、抵抗力には作用しない計算としたい場合は[滑動力のみに考慮する]を選択し、抵抗力のみに作用し、滑動力には作用しない計算としたい場合は[抵抗力のみに考慮する]を選択して下さい。
[滑動力のみに考慮する]は、地震時慣性力によりせん断抵抗を増加させたくないと考える場合などに選択します。
[抵抗力のみに考慮する]は、例えば鉛直震度が上向きに作用するとした場合(本プログラムでは[解析条件]の「設計震度kV」を負の値とすることで鉛直上向きに作用させることになります)、
そのまま滑動力に慣性力を考慮すると常時の計算より滑動力が小さくなってしまう場合があるため、滑動力には作用させないと考える時などに選択します。
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Q1−9. |
解析条件の入力に「地下水面の上下移動を行う」という入力項目があるが、どのような場合に使用するのか? |
A1−9. |
入力した地下水面を全体的に上下移動させたい場合に使用します。
具体的には、地下水面を改めて入力し直すことなく、降雨による地下水面の上昇などにより安全率がどのように変化するか検討することができます。 |
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Q1−10. |
検討ケースに「常時」「地震時」「液状化時」があるが、「液状化時」の検討とはどのような内容か |
A1−10. |
地震時の繰返し載荷に起因する過剰間隙水圧(Δu)の上昇により、地盤内(液状化層)の有効拘束圧が減少し、すべりに対する地盤のせん断抵抗力の低下をもたらすことを考慮した手法です。この際、基本的には地震後の過剰間隙水圧を考えるため、地震時の慣性力は同時に考慮しないものと考えられますが、本プログラムでは同時に考慮する場合にも対応しております。
入力としては液状化層の過剰間隙水圧比が必要となります。 |
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Q1−11. |
安全率を指定して、地盤パラメータを推定するような機能はあるか |
A1−11. |
計算種別として通常の安定計算の他に「逆算法」があります。初期安全率を設定し、cまたはφを推定する手法です。
(推定パラメータはcとφのいずれかとなります)
c-tanφ関係図も作成することができます。 |
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Q1−12. |
一般的に、二次元解析と三次元解析では三次元解析の方が安全率が大きく出ると考えてよいか |
A1−12. |
二次元解析の断面の取り方にもよりますが、一般的には三次元解析の方が安全側の結果が出ると考えてよいと思われます。
この場合、二次元安全率を設計に用いると不経済となる可能性があります。 |
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Q1−13. |
すべりによる移動量は計算できるか |
A1−13. |
本製品は安定計算を行うソフトですので、移動量を計算することはできません。 |
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Q1−14. |
計算に使用する各コラム(土柱)の座標やすべり面の傾き、重量などの情報を知りたいがどこを参照すれば良いか |
A1−14. |
計算した後、印刷プレビューで確認することができます。 |
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Q1−15. |
三次元解析を行っているが、結果は3Dの表示ができないか |
A1−15. |
Ver.2.2.0で結果の3D描画に対応しましたので、それ以降のバージョンでしたら3Dで結果を確認することができます。 |
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Q1−16. |
地層が層状ではないレンズ状の場合の解析は可能か |
A1−16. |
申し訳ありませんが、レンズ状の地層には対応しておりません。 |
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Q1−17. |
杭の設計で杭間隔を変えることはできるか(例えば、中央を密にして、端部を疎にする) |
A1−17. |
申し訳ありませんが、杭間隔については変更することはできません。 |
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Q1−18. |
浸透流解析プログラムの結果をインポートして斜面安定計算ができるとあるが、フォーラムエイトのVGFlowではなく、自社開発のプログラム で計算して出力した3次元浸透流FEM解析の結果を読み込めるか |
A1−18. |
製品に搭載している「浸透流連携ツール」を使用して、浸透流解析結果を所定のテキストフォーマットで用意して頂き、かつ、地すべり面のDEM データ(格子上の標高データ)があれば、水位面を生成することができます。
この水位面を用いた、すべり検討が可能になります。
所定のフォーマットの詳細につきましては、製品のヘルプに記載しております。 |
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Q1−19. |
地形断面の入力でCADデータを活用することはできるか |
A1−19. |
可能です。
各断面の入力画面に[SXFデータのインポート]ボタンがありますので、そちらからインポートを行うことができます。 |
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Q1−20. |
二次元の地すべり解析のように円弧すべり面を計算するような機能はあるか |
A1−20. |
はい。本製品にはすべり面の自動探索機能があります。
二次元の斜面安定解析では、すべり円中心の格子範囲を指定し、最小安全率となる臨界すべり面を計算することが一般的に行われていますが、これと同様に、三次元斜面において臨界すべり面(回転楕円体面)を自動探索する機能です。 |
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Q1−21. |
本製品では2次元断面を複数入力するとそれを元に3次元形状を作成して地表面などのDEMデータを作成できるが、このDEMデータを別途利用したい。
作成したDEMデータをエクスポートする機能はあるか。 |
A1−21. |
はい。
形状作成後に[DEM情報]-[平面確認]画面でDEMデータをエクスポートすることができます。
DEMデータを地表面や地すべり面を全て一括で保存する場合は同画面の[全データの保存]ボタンで、それぞれ別に保存する場合は[DEMデータ保存]ボタンで行うことができます。 |
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Q1−22. |
安定計算にアンカー力を考慮するにはどうすればよいか。
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A1−22. |
[解析条件]画面の[対策工]タブより、「アンカー工」を選択して下さい。
[アンカー配置断面]より、アンカーの条件を入力すると、安定計算に設定したアンカー力が考慮されます。
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Q1−23. |
解析のメッシュ幅(コラムの分割幅)どの程度まで小さくできるか。
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A1−23. |
本製品では検討する地形範囲に対して分割数(最大200×200)を入力しますので、メッシュ幅は検討範囲と分割数により決まります。
メッシュ幅は解析上は特に制限を設けておりませんが、細かすぎる(または粗すぎる)メッシュの場合は、計算実行時にエラーが生じる場合があります。
条件によりますが、通常は0.1m程度までなら問題ないと思われます。
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Q1−24. |
結果を3Dで確認することはできるか。
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A1−24. |
[結果確認]-[結果描画(3D)]画面より、「推力ベクトル図」や「最大せん断抵抗力図」などを3Dで確認することができます。
(同画面で[ベクトル]、[2D]、[3D]表示を切り替えることができます)
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Q1−25. |
地形の入力でDEMデータ(数値標高モデル)を利用したい
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A1−25. |
DEMデータを利用する場合は、[新規入力]画面の「地形入力方法」を「DEM直接入力」として、同画面の「DEMデータのインポート」よりデータをインポートして下さい。 すべり面も含めてDEMデータをインポートできますが、すべり面を楕円体面の自動検索機能を用いて別途設定したい場合は、同画面の「すべり面入力方法」を「楕円体面を自動検索」として下さい。
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Q1−26. |
すべり面の自動探索(楕円体面)を利用しているが、すべり面の生成に土質物性値は影響しないのか
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A1−26. |
土質物性値はすべり面の生成自体には影響しません。
土質物性値はすべり面を生成した後の安全率の計算に影響します。
プログラムでの処理の流れは以下の通りです。
(1)すべり面を生成する(地表面と格子範囲や半径との関係で決まる。土質物性値は影響しない)
(2)生成したすべり面に対して安全率の計算を行う(この計算では土質物性値が影響する)
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Q1−27. |
本製品で採用されている三次元地すべり解析手法である「Hovland法」や「簡易Janbu法」などの理論について知りたいが、何か参考となる文献はあるか。
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A1−27. |
論文ではなくできるだけ簡易にまとめられたものですと、以下の文献に三次元の地すべりも含めて記載されています。 「斜面の安定・変形解析入門 -基礎から実例まで-」(社団法人 地盤工学会)
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Q1−28. |
すべり面より下にある地層(すべり面が通らない層)については計算に影響するのか(実際は複数層があるが、計算に無関係ならばすべり面より下層の入力を省略してもよいか)
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A1−28. |
すべり面より下の層は計算に影響しません。 お考えの通り、入力の簡略化のために計算に無関係な層は省略しても問題ありません。
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Q1−29. |
地形入力範囲は地すべり面よりも広くとった方が良いのか。 (例えば、地すべり面端部から50m以上広くした方が良い、などの解析上の注意点はあるか)
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A1−29. |
地形入力範囲は地すべり面より広くする必要がありますが、地すべり面より外側の条件は計算に影響しません。 よって、必要以上に地形入力範囲を広く設定する必要はありません。 (FEMの場合は境界条件が結果に影響するため解析領域を広くとる場合がありますが、本製品では影響しません)
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Q1−30. |
新規入力画面に「地形断面入力向き」があるが、「左端から右端を見た地形断面」と「右端から左端を見た地形断面」では計算内容に違いがあるのか。
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A1−30. |
計算についてはどちらを選んでも全く同等となります。本入力はあくまで入力の設定方法にのみ影響します。 通常は入力しやすい方向を選択していただければ良いのですが、断面入力の場合でCADデータをインポートする場合などは、元のCADデータと本入力向きを合わせる必要があります。
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Q1−31. |
対策工で杭工の設計計算を行う場合、鋼管杭の許容応力度は変更できるか。
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A1−31. |
可能です。 メイン画面上部にあります[基準値]-[材料]画面より設定することができます。
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Q1−32. |
[解析条件]で「すべり方向」を指定できるが、通常は斜面に沿ってすべると考え、0度で問題ないか。また、0度以外にする場合はどのような状況を想定しているのか。
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A1−32. |
通常は斜面に沿ってすべると考え、0度で問題ありません。 ただし、自然斜面のように斜面や地すべり形状が複雑な場合は、必ずしも0度の方向が最小安全率とならない場合があります。 そのため、本製品では角度の指定や範囲指定でのトライアル計算を行えるような機能を有しております。
(関連:Q1−6.)
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Q1−33. |
コラムの分割幅(分割数)は計算に影響するか。
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A1−33. |
影響します。通常の2次元の斜面安定解析におけるスライスの分割幅と同様とお考え下さい。
(関連:Q1−23.)
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Q1−34. |
メインウィンドウに表示される地表面や地すべり面(2Dと3Dの両方)の色は変更できるか。
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A1−34. |
可能です。 [オプション]-[表示項目の設定]画面で各モデル図の色をそれぞれ変更することができます。
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Q1−35. |
地形断面の入力で、マウス操作で各点を移動すると自動的に位置が補正されるが、補正しないようにできるか。(細かい位置を設定したい)
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A1−35. |
[オプション]-[グリッドの設定]画面で「グリッドにスナップ」をOFFにして下さい。 ONの場合はグリッド位置に補正されます。OFFの場合は補正されずに任意の位置に設定できます。
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Q1−36. |
[基準値]-[解析用設定値]にある「誤差」とは何か。
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A1−36. |
コラム中心点における地表面、地すべり面、水位面の標高を定義する際の計算誤差です。 通常はデフォルト値の「1.0E-5」程度で適正ではないかと考えております。 本プログラムでは、地表面標高並びに地すべり面標高が定義できない場合に計算エラーとなります。その場合、こちらの計算誤差を少し大きめにする事で、コラム中心点標高が定義可能となり、地すべり解析が可能になる場合があります。
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Q1−37. |
[解析条件]画面にある「簡易Janbu法収束判定値ε」はデフォルト値のままでも問題ないか。
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A1−37. |
本入力は解析方法が簡易Janbu法の場合の収束判定値であり、算定された安全率が設定された小数点の位が一致するまで収束計算を行ないます。 本製品では入力できるようにしておりますが、通常はデフォルト値のままで問題ないと考えております。
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Q1−38. |
メインウィンドウの3Dモデルは何らかの形式で保存できるか。
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A1−38. |
3D描画領域で右クリック[3Dデータファイル保存]より、[*.3ds]形式で保存することができます。
また、本製品では形状作成後に以下の方法でDEM(数値標高モデル)データをエクスポートすることもできます。 (1)[DEM情報]-[平面確認]画面を開く (2)DEMデータを地表面や地すべり面を全て一括で保存する場合は同画面の[全データの保存]ボタンで、それぞれ別に保存する場合は[DEMデータ保存]ボタンで保存する。
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Q1−39. |
多層地盤とした時、[解析条件]画面で「地すべり面の扱い」を「代表面」か「各層毎」のいずれかを選択できるが、どのような違いがあるのか。
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A1−39. |
「代表面」とした場合は、地すべり面を代表層、すなわち土質物性値を1種類として扱います。この場合は逆算法なども行うことができます。 「各層毎」とした場合は、地すべり面において各層毎の土質物性値を使用します。ただし、この場合は逆算法は扱えません。
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Q1−40. |
降雨による地下水面の上昇について安全率の変化を確認したいが、簡単な方法はあるか。 (降雨前と降雨後で比較したい)
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A1−40. |
解析条件画面に「地下水面上下移動を行う」という入力があります。 本入力をONにして移動量を入力しますと、地下水面が移動しますので、本機能をご利用いただければ比較が容易になります。
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Q1−41. |
すべり面は円弧でなくても計算できるか。
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A1−41. |
すべり面は任意形状で検討することができます。奥行き方向に変化がある場合も計算可能です。 ただし、地すべり面を直接入力する場合は上記の通りですが、すべり面自動探索機能ですべり面を生成する場合はすべり面を楕円体の面と仮定して探索します。
(関連:Q1−3)
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Q1−42. |
計算に使用するコラム(土柱)とは、2次元解析におけるスライスと同様と考えてよいか。
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A1−42. |
同様です。3次元解析では奥行き方向があるため、コラム(土柱)として分割しています。 基本的な考え方については2次元解析と大きく異なりません。
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Q1−43. |
多層地盤に対応しているか。また、対応している場合は何層まで設定することができるか。
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A1−43. |
対応しております。最大で10層まで設定することができます。
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Q1−44. |
[解析条件]画面に「すべり方向の扱い」としてすべり方向の角度を指定できるが、0度で良いか。また0度以外の場合はどのような状況が考えられるか。
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A1−44. |
すべり面が円弧の場合は0度方向が最も危険となるため、0度で問題ないと思います。 すべり面が任意形状で複雑な場合は必ずしも0度方向の安全率が最も危険でない場合があります。その場合は角度を「範囲指定」として、トライアル計算により最も危険な角度を計算することもできます。
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Q1−45. |
3次元解析では、すべり方向の傾きだけでなく奥行き方向の傾きも考慮されるのか。
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A1−45. |
3次元解析の場合は2次元解析のスライスに相当するものが立体的なコラム(柱)となりますが、奥行き方向の傾きも考慮されております。
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Q1−46. |
杭の設計における許容応力度の初期値の出典を教えてほしい。
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A1−46. |
初期値は「地すべり鋼管杭設計要領H15年」より設定しています。 初期値によらない場合は、画面上部にあります[基準値]-[材料]画面で変更してください。
なお、同画面に[河川砂防の基準値をセットする]ボタン(建設省河川砂防技術基準(案)P.61)もあります。
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Q1−47. |
3Dモデル図にテクスチャを貼り付けることはできるか。
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A1−47. |
可能です。 3Dモデル図上で右クリックしてメニューを開き、例えば「地表面」を選択しますとテクスチャや塗りつぶして描画、ワイヤーフレームなどの描画方法が選択できます。 (地表面やすべり面などそれぞれのパーツに対して設定できます)
また、テクスチャにつきましては、画面上部にあります[オプション]-[表示項目の設定]画面に「テクスチャ設定」ボタンがありますので、そちらから変更することができます。
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Q1−48. |
杭の設計における許容変位量は変更できるか。また、初期値が20mmになっているが、出典はあるか。
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A1−48. |
[基準値]-[設計用設定値]で変更することができます。 初期値の出典は、「地すべり鋼管杭設計要領」(社団法人日本地すべり学会 2003.6)のP.49に「補強杭」の場合は、通常2cm(20mm)程度であるという記載があり、参考としております。 他の杭種については、具体的な記載はないものと考えられますので、適宜、設計者のご判断にて設定し直してください。
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Q1−49. |
すべり面の自動探索で格子範囲は2次元の場合と同様だと思うが、[中心位置(X座標)]は何を意味するのか。
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A1−49. |
3次元固有の設定で、すべり面探索のための楕円体の中心位置を決めるために設定します。 格子範囲の奥行き方向の位置とお考えください。
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Q1−50. |
[解析条件]画面で複数層にもかかわらず、土質物性値の粘着力や内部摩擦角の入力が1層分しかない。
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A1−50. |
同画面にあります[地すべり面の扱い]が「代表面」になっていると思われますので、「各層」に変更してください。 なお、地すべり面において各層毎の土質物性値を使用する場合は、本プログラムでは逆算法は扱えません。
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Q1−51. |
地表面に構造物があるような検討は行えるか。
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A1−51. |
本製品では[地形断面]または[DEM直接入力]となっており、入力範囲内でしたら、ある程度は構造物も考慮したモデル化は可能と考えております。ただし、土塊ブロックと同様の扱いとなります。 なお、計算に影響するのは構造物の重量ですので、あまり精緻なモデル化は必要ないと思われます。
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Q1−52. |
メイン画面の下部に斜面の断面が表示されているが、どの位置を表示しているのか。
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A1−52. |
[地すべり断面番号]で指定した断面となります。 「全断面を表示する」がONの場合は指定した断面以外の断面も薄いラインで同時に表示されます。 指定した断面のみを表示する場合は「全断面を表示する」をOFFにしてください。
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Q1−53. |
杭工の設計をしているが、3Dモデルに杭を描画するにはどうすればよいか。
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A1−53. |
以下の方法で描画条件を設定してください。
- メイン画面の3D描画領域で右クリック-[杭配置]-[塗りつぶして描画](またはワイヤーフレーム)をONにする。
- [杭配置の編集]画面が表示されるので、描画条件を入力する。この時、杭の天端高等が合っていないと地形モデルから離れた位置に描画されるので注意。
([杭配置の編集]画面は一度確定した後でも、右クリック-[杭配置の編集]で同じ画面を開くことができます)
なお、条件により杭が見えにくい場合がありますが、その場合は[地表面]など他の描画を一旦「描画しない」とすることもお試しください。
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Q1−54. |
計算実行時に「Janbu法の収束回数が上限値[基準値|解析用設定値]を超過しました」というメッセージが表示されて計算が完了しないが、どのような意味か。また、対策方法を教えてほしい。
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A1−54. |
簡易Janbu法は、安全率を仮定し、仮定した安全率と算出された安全率が等しくなった場合に収束したとして解析を打ち切ります。 通常、数回程度繰り返し計算する事で収束しますが、本プログラムでは、この繰り返し回数の上限値を設け、無限ループに陥る事を回避しています。 解析が収束した結果か、この上限値に達した結果かは画面表示致します。
対策としては、[解析条件|収束値ε]を大きめの値に変更する、[基準値]-[解析用設定値]の「簡易Janbu法における繰り返し計算の最大数Max」を増やす、といった方法があります。
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