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Q&AFRAME(面内)FRAMEマネージャ Q&A ('24.10.16)


NEW! 更新内容

Q6−6.図化出力時の設定は保存可能か?('24.10.16)




目  次
 1.データファイル関連


Q1−1.他製品データの読み込みで「*.$03」を読み込む方法は?

Q1−2.バックアップファイル「.FMD~」「.FSD~」を読み込むにはどうすればよいか。

Q1−3.図化プログラムでのデータの保存方法は?


 2.入力関連(共通構造データ編)


Q2−1.断面の項目で、A(m2)は1m当りの面積を入力すれば良いか?

Q2−2.断面積と断面二次モーメントは何の計算の時に必要か?

Q2−3.Excelで作成した数値を貼り付けることができない

Q2−4.支点データの連成ばねの符号はプラスとマイナスどちらを入力したらよいか?

Q2−5.円形モデルを作成したい

Q2−6.二重格点データの可動角度にはどのような値を入力すれば良いか?

Q2−7.FRAMEデータ(.FMD)を開き直すと、登録断面データの確認・編集ができない

Q2−8.登録断面で鉄筋データを入力することは可能か


 3.入力関連(面内・面外編)


Q3−1.荷重ケースを入れ替える方法は?

Q3−2.基本荷重ケースでは分布バネ反力を確認できるが、組合せ荷重ケースでは分布バネ反力を確認できないが?

Q3−3.荷重データで、部材分布荷重のi端側荷重、j端側荷重の単位表記に「KN/m、KN・m/m」とあるがどういうことか。

Q3−4.乾燥収縮の影響はどのように入力したらよいか?

Q3−5.BOXなどの土木構造物の設計をしていますが、温度荷重は入力できますか?

Q3−6.「支点コード:5」の場合、自動で数値が設定されない。

Q3−7.部材の内外面の温度差を計算したい。

Q3−8.傾斜ローラー支点を設定したい。

Q3−9.荷重合計(捻)の算出方法

Q3−10.処理スイッチの「剛域処理」をチェックした場合と、チェックしないで大きな断面定数(A、I)を与えた場合、計算方法が異なるのか

Q3−11.組み合わせ荷重のケース数は無制限に設定可能か

Q3−12.分布バネのみで拘束したモデルで、計算実行時に「水平方向が拘束されていません」「鉛直方向が拘束されていません」とメッセージが表示される

Q3−13.組合せ荷重ケースの全体割増係数、部分割増係数の違いは何か

Q3−14.支承のゴムをバネとしてモデル化するにはどうすればよいか

Q3−15.斜杭の先端にバネ支点を設定するとき、バネ支点の角度を斜めにするにはどうすればよいか。

Q3−16.鉛直方向の分布バネのみで拘束したモデルで計算実行すると、構造系が不安定のエラーとなる

 4.入力関連(IL編)


Q4−1.旧L−20荷重載荷計算の方法は?

Q4−2.歩道橋の設計で群集荷重のみの影響線載荷を考えている場合の入力方法は?

Q4−3.IL変位結果に衝撃による値は含まれているか

Q4−4.IL計算に死荷重は含まれているか。


 5.解析関連


Q5−1.分布バネを特定方向のみに作用させることは可能か?

Q5−2.抽出とは何か?また、入力の方法は?

Q5−3.分布バネを設定した場合、モーメント荷重が計算できないのは、なぜか?

Q5−4.4辺固定版の面外解析(メッシュ状に骨組み化)は可能か?

Q5−5.分布バネ支点のみのモデルを計算するとエラーチェックメッセージが表示される。
強制実行ボタンも表示されるが、強制実行を行った場合の計算は正しいか?それとも分布バネ支点だけでは計算できないのか?


Q5−6.従載荷荷重p2に、P1、衝撃を含まないようにしたい。

Q5−7.分布バネ部材の場合、部材間Mmaxの計算を行うことは可能か?

Q5−8.曲げモーメントが0の位置など任意の曲げモーメントの位置(着目点)の算出はできるか?

Q5−9.リングモデルで計算を行うと、せん断力がギザギザ(正負が反転する)となってしまう

Q5−10.組合せ荷重の荷重図を表示する方法は?

Q5−11.「部材力」結果表でせん断力MAX(MIN)が最大値(最小値)ではない

Q5−12.変位結果を格点毎で出力することはできるか?

Q5−13.解析結果にて設定していない着目点が追加されているが、なぜか?

Q5−14.左右対称の構造物・荷重条件で解析を行ったが、断面力結果では左右に「0.001」の差異が発生し対称とならない場合がある

Q5−15.両端がピン支点の部材に上から荷重を載荷した結果、軸力が0kNとなるのはなぜか?

Q5−16.移動する車両の計算を連行荷重で行った場合、断面力が最大・最小となる時の軸位置を確認することは可能か?

Q5−17.温度荷重を設定した部材に軸力が発生しないが、なぜか?

Q5−18.全く同じモデルで着目点の数のみ変更した場合に、IL計算結果に差異が生じるのはなぜか?

 6.出力関連


Q6−1.「Can’t load F8PPF.DLL」とエラーメッセージが表示され、出力できない。

Q6−2.図化プログラムで部材番号を表示しない方法

Q6−3.構造図にバネや支点のマークを印刷する方法

Q6−4.結果データ出力の表の途中で改ページされないようにしたい。

Q6−5.計算書を出力する前に、結果画面で変位や反力を確認するにはどうすればよいか?

Q6−6.図化出力時の設定は保存可能か?


 7.プログラム間連動関連


Q7−1.「RC断面計算」連動ファイル作成時、「RC断面計算連動設定」画面にて『Mmaxを連動する』、『Mminを連動する』が選択できない。

Q7−2.FRAMEで保存したデータファイルを「Engineer's Studio」で開くと、「このファイルでは重力単位系が使われています。このファイルは読み込むことができません。」というエラーメッセージが表示される

Q7−3.FRAME(面内)やFRAMEマネージで作成したデータは「Engineer’s Studio 面内」で読み込めますか?


 8.その他

Q8−1.画面のレイアウトやサイズをリセットしたい。

上記以外のQ&Aはすべて製品ヘルプのQ&Aに取り込んでおります。最新バージョンの製品を取得の上、Q&Aをご覧下さい。

Q&A履歴




 1.データファイル関連

Q1−1.

他製品データの読み込みで「*.$03」を読み込む方法は?
A1−1. 「$O3」ファイルは、ILの荷重データです。
「$O3」ファイルは「$O1」とペアで保存されています。
「FRAMEマネージャ」では、読み込み時に「$O1」ファイルを選択すれば「$O3」ファイルの内容も自動的に読み込まれ、活荷重の計算ができます。
(「$O3」ファイルの読み込みには対応しておりません。)
 
Q1−2. バックアップファイル「.FMD~」「.FSD~」を読み込むにはどうすればよいか。
A1−2. 拡張子が「.FMD~」「.FSD~」のファイルは上書き保存を行う前の状態のバックアップファイルです。
ファイルの拡張子を「.FMD」「.FSD」へ変更し(~の部分を消して)ご利用ください。
※続けて何度も同じファイルに対して上書き保存を行いますと、バックアップファイルも順次更新されますのでご注意ください。
 
Q1−3. 図化プログラムでのデータの保存方法は?
A1−3. ヘルプ「操作方法」-「図化編集・出力操作」-「操作の流れ」-「基本操作(図化)」をあわせてご確認ください。

図化プログラム用のデータを保存するにあたり、結果画面もしくは支点や荷重入力部で図化プログラム用にデータをリストupされているものとします。
メイン画面で図化プログラムアイコンを選択し起動させ、
  1. ページ追加ボタンを選択し画面配置を決定し図化作業を準備します。
  2. 編集モードボタンを選択し、一括図形貼り付け入力(領域別貼付図形入力)ボタンを押します。 
  3. 画面右側に表示される図化候補リストから、貼り付けたい図形をダブルクリックで選択します。
  4. 3で確定すると選択した図形が画面に描画されます。
  5. 「保存・読込」ボタンを押し図化プロデータファイルマネージャを起動します。
  6. データファイルの 「(ファイル名称)」部の右側にある「開く」ボタンを選択します。
  7. ここで、任意のファイル名を入力後 「開く」を押します。
  8. 書き込みボタンが選択できるようになりますのでクリックします。
  9. コメントなどを入力し「OK」をクリックします。
以上の手順で「.dps」ファイルが作成されます。
次回読み込む際には、図化プログラム起動後6の作業で開きたいデータファイルを選択してください。


 2.入力関連(共通構造データ編)

Q2−1.

断面の項目で、A(m2)は1m当りの面積を入力すれば良いか?
A2−1. 橋脚のような柱部材であればその断面積をそのまま入力します。
また、ボックスカルバートのような無限長構造物の単位長(1m)を取り出して横断面の解析を行う場合であれば、奥行き長さ(1m)当たりの断面積(m2)を入力します。
 
Q2−2. 断面積と断面二次モーメントは何の計算の時に必要か?
A2−2. 本プログラムは、微小変形理論(力のつり合いを考える上では変形の影響は無視でき、力は変形前の形状に対して釣り合っていると考える。)に基づいた変位法による平面骨組みの構造解析プログラムであり、断面積は部材軸方向変位を、断面二次モーメントは曲げ変形を求めるのに必要な断面諸量です。

断面諸量については、製品ヘルプ[計算理論及び照査の方法]-[構造データの処理について]-[断面諸量データ]に図説がございますので、こちらをご覧下さい。
 
Q2−3. Excelで作成した数値を貼り付けることができない
A2−3. 「FRAMEマネージャ/面内」では、表形式の入力部分について、クリップボードを介したコピー&ペースト操作により、入力データのやり取りをサポートしております。
詳細については、製品添付のヘルプファイル(「操作方法」−「入力画面操作」−「特殊キー操作」−「クリップボードを介したデータのやり取り」)をご参照ください。

※Excelからのデータ貼り付け注意事項※
以下に注意点を記載しますので、ご参考にされてください。
Excel 側で範囲を指定してコピーし、FRAME 側の入力で CTRL+’V’キーもしくは、CTRL+SHIFT+’V’キーを押して頂く必要がございます。この際には当然、挿入先に入力フォーカスがないといけません。
(入力セルの周りが点線囲いされていれば結構です。入力カーソルが点滅している状態、もしくはセル全体が青色に反転している状態ではペーストできませんのでご注意ください。)
また、Excel側から持ってくるデータは、FRAME側のペーストする入力項目と同じカラム数でないといけません。

また、以下に例を上げて操作手順を記載致します。
<Excel上の書式を変更したくない場合>
1.Excel上で荷重データとしてコピーする範囲を指定する。
2.Excel上に作業用に使用してもよい白紙のSheetを開く。
3.作業用Sheet上のコピー先セルを指定し、メニューから[編集:形式を選択して貼り付け]を選択する。
4.[形式を選択して貼り付け]ウィンドウの[貼り付け]欄の選択を[値]に変更する。

この方法で、数値として小数点以下の桁数を設定されていたセルが標準の書式でコピーされ、貼付エラーの原因となっていた半角スペースがなくなります。この作業用SheetからあらためてFRAMEプログラム上のデータ欄に貼付を行ってください。

<Excel上の書式を変更してもよい場合>
1.小数点以下の桁数が指定されている該当のセルを選択し、マウスの右ボタンを押してメニューから[セルの書式設定]を選択する。
2.[表示形式]タブで分類を[標準]に変更する。

セルの内容を標準の書式に変更すると、貼付エラーの原因となる半角スペースがなくなります。データ貼付後、変更したセルの書式を元の書式にお戻しください。
    
Q2−4. 支点データの連成ばねの符号はプラスとマイナスどちらを入力したらよいか?
A2−4. FRAMEマネージャ/面内に入力する連成バネの符号は、その連成バネを算出したときの座標系がどのようになっているかに依存します。
たとえば、道路橋示方書IV下部構造編p.379の図に掲載されている座標系で連成バネの値が算出されているとすると、以下のようになります。

<面内支点のバネ成分>
Kx(水平方向):正の値をとる
Ky(鉛直方向):正の値をとる
Km(回転方向):正の値をとる
Kxy(水平と鉛直の連成):正負または0
Kxm(水平と回転の連成):正負または0
Kym(鉛直と回転の連成):正負または0
となります。

H14道示IV(解12.7.2)で算出される値との符号変換は以下のようになります。
Kx = Axx(符号そのまま)
Ky = Ayy(符号そのまま)
Km = Aαα(符号そのまま)
Kxy = Axy(符号そのまま)
Kxm = −Axα(符号反転)
Kym = −Ayα(符号反転)

<面外支点のバネ成分>
Kx(水平X軸まわり):正の値をとる
Ky(鉛直Y軸まわり):正の値をとる
Kz(面外方向):正の値をとる
Kxy(水平軸まわりと鉛直軸まわりの連成):正負または0
Kxz(水平軸まわりと面外方向の連成):正負または0
Kyz(鉛直軸まわりと面外方向の連成):正負または0

H14道示IV(解12.7.2)で算出される値との符号変換は以下のようになります。
Kx = Aαα(符号そのまま)
Ky = 0 (該当するバネがないため)
Kz = Axx(符号そのまま)
Kxy = 0 (該当するバネがないため)
Kxz = Axα(符号そのまま)
Kyz = 0 (該当するバネがないため)

また、製品HELPの
「Q&A-本製品利用に際しての留意事項-バネ支点(連成バネについて)」
「同-連成バネの非対角要素の符号について」
[Q&A]-[Q&A]の以下の部分
●入力関連(共通構造データ編)
Q8:支点入力のKx、Ky、Km、Kxy、Kxm、Kymとは何ですか?
も合わせてご覧下さい。
    
Q2−5. 円形モデルを作成したい
A2−5. FRAMEでは、「スケルトンジェネレート」というモデルジェネレータを内蔵しております。
新規モデル作成後に、メインウィンドウ上のツールバーの左から7番目のボタン(Gマークのボタンです)を押されるか、もしくは、メインメニューの[編集]-[スケルトンジェネレート]を選択してください。
スケルトンジェネレート画面に切り替わりますので、その中から、「(12)円弧:中心座標ー角度」を選択して、貼り付けてください。
スケルトンジェネレートの詳細については、以下のヘルプをご覧下さい。
 [操作方法]-[入力画面操作]-[モデルを編集する]-[スケルトンジェネレート機能を利用する]

なお、本プログラムでは直線状の梁要素を用いてモデル化するので、厳密な円形モデルをモデル化できません。あくまでも円を直線で近似させるモデル化になります。したがって、円形モデル解析においては、部材を細かく分割して頂くほど精度が向上します。どの程度の分割で満足の行く結果が得られるかについては、最終的には設計者の判断にゆだねられることになります。

また、実際の構造物は連続した部材ですが、フレームモデルを作成するときは節点を置いてモデル化されます。つまり、連続した部材を離散化してモデル化することになります。この意味では、荷重も離散化して載荷することがよい場合があります。

そこで、等分布荷重ではなく、節点荷重で与えることをご検討ください。
円環モデルでは、分布荷重ではなく節点荷重で与えるほうが、意図する結果を得やすいことがあります。
    
Q2−6. 二重格点データの可動角度にはどのような値を入力すれば良いか?
A2−6. 可動角度とは、水平方向を自由(0を指定)、垂直方向を拘束とした場合の、ローラーの滑り方向が水平方向となす角度です。
水平方向(X方向)を0°とし、反時計回りをプラスとしてご入力ください。

水平方向が自由でない場合は、ローラーでないので可動角度の値は意味を持ちません。
    
Q2−7. FRAMEデータ(.FMD)を開き直すと、登録断面データの確認・編集ができない
A2−7. FRAMEデータ(.FMD)に登録断面は保存されないため、FRAMEデータとは別に登録断面データ(.SRW)を保存する必要があります。
また、登録断面データを確認・編集するには、保存した登録断面データ(.SRW)を読み込む必要があります。

登録断面データは、[ファイル]−[登録断面ファイルの読み込み]、[登録断面ファイルの保存]から、読み込み・保存が可能です。
また、読み込んだ登録断面データは、断面データの入力画面にあります[登録断面]ボタンを押下することで確認・修正が可能です。

もう1つの解決策として、登録断面が読み込まれている状態で、[ファイル]-[単一モデルのエクスポート]からFSD形式で保存する方法があります。
FSD形式で保存した場合は、「断面」で使用されている登録断面データも保存されますので、次回読み込み時にも使用している登録断面データが保持されています。
ただし、FSD形式は単一モデル毎のデータ形式となるため、添付いただいたデータのように複数モデルある場合には、モデル毎に別ファイルとして保存していただく必要があります。
    
Q2−8. 登録断面で鉄筋データを入力することは可能か
A2−8. 本製品では鉄筋データを使用しないため、FRAME側で鉄筋データを設定することはできません。
鉄筋データを必要とする場合は、RC断面計算で断面データ(鉄筋データを含む)を入力後、「断面の登録」を実行してください。
RC断面計算で保存した登録断面データをFRAME側で読み込み、計算後にRC連動を行った場合は、RC断面計算側に鉄筋データも引き継がれます。


 3.入力関連(面内・面外編)

Q3−1.

荷重ケースを入れ替える方法は?
A3−1. 入力画面のケース番号変更、およびケース欠番削除を用いて、荷重ケース番号の編集が可能です。

製品ヘルプ[操作方法]-[入力画面操作]-[モデルを作成する]-[荷重を入力する]も合わせてご覧下さい。
 
Q3−2. 基本荷重ケースでは分布バネ反力を確認できるが、組合せ荷重ケースでは分布バネ反力を確認できないが?
A3−2. 組み合わせ荷重ケースの結果として、分布バネ反力を得る機能はありません。

もし、現在組み合わせをお考えの荷重の支点条件が同じである場合には、合成荷重ケースを作成して計算実行してください。
合成荷重の機能を用いることで、組み合わされた荷重の分布バネ反力が算出されます。
 
Q3−3. 荷重データで、部材分布荷重のi端側荷重、j端側荷重の単位表記に「KN/m、KN・m/m」とあるがどういうことか。
A3−3. 表入力ガイドの仕様とお考えください。
面内荷重を例にとると、荷重コード11番から17番まで存在するわけですが、これらすべてを包括するような単位の記述となっております。
よって、載荷される荷重種にしたがって、単位を適用して頂きたいと存じます。
X,Y方向への荷重・・・kN/m
Z軸回りの荷重・・・・・kN・m/m
 
Q3−4. 乾燥収縮の影響はどのように入力したらよいか?
A3−4. 温度荷重に換算して入力下さい。
乾燥収縮度をεcs、温度変化量を凵@T、線膨張係数をαとすると、
   εcs=凾s・α
と置いて
   凾s=εcs/α
より得られた温度変化量凾sを入力してください。
 
Q3−5. BOXなどの土木構造物の設計をしていますが、温度荷重は入力できますか?
A3−5. 可能です。荷重コード31番で入力してください。温度荷重は断面全体に作用するので軸力のみです。
    
Q3−6. 「支点コード:5」の場合、自動で数値が設定されない。
A3−6. 「支点コード:5」につきましてはご自身で入力いただくこととなっております。
固定する方向のバネ値は-1、自由の方向はバネ値を0と設定ください。

支点コードにつきましては、ヘルプ「操作方法」-「入力画面操作」-「モデルを作成する」-「支点を入力する」をご覧ください。

【面内】
1:Pin(ピン):Z軸回り回転フリー,X軸方向・Y軸方向拘束
2:Pin X Roller (ピンXローラー):X軸方向・Z軸回り回転フリー,Y軸方向拘束
3:Pin Y Roller (ピンYローラー):Y軸方向・Z軸回り回転フリー,X軸方向拘束
4:Fixed Support (固定):固定
5:Spring Support(バネ支点):バネ値により拘束条件を決定

【面外】※マネージャ製品の場合
1:Fixed Support (固定) :固定
2:XY Pin (XYピン) :X軸回り・Y軸回り回転フリー, Z軸方向拘束
3:X Roller  (Xピン) :X軸回り回転フリー,  Y軸回り回転・Z軸方向拘束
4:Y Roller   (Yピン) :Y軸回り回転フリー, X軸回り回転・Z軸方向拘束
5:Spring Support(バネ支点) :バネ値により拘束条件を決定
 
Q3−7. 部材の内外面の温度差を計算したい。
A3−7. 本プログラムでサポートしている温度荷重は部材の全断面に対して作用するものです。

ご質問のような断面の一部のみに温度上昇(下降)を考慮することを想定していないので、既存の機能を流用するとすれば、プレストレス荷重を利用することが考えられます。
この場合の入力方法は下記のとおりです。

1)温度上昇(下降)を考える断面積A0を算出する。
2)温度上昇(下降)として作用する軸力Nを算出する。
N=Δt×α×Ec×A0
E;材料のヤング率
α;線膨張係数
Δt;変化温度差
3)A0の図心と全断面図心との距離eを算出して温度上昇(下降)として作用する曲げモーメントMを算出する。
M=N×e
4)プレストレス荷重(41番)としてM,Nを入力する。
※このとき、プレストレス荷重の入力ではモーメントの符号に注意してください。ヘルプの
「計算理論および照査の方法|荷重データについて|面内解析の基本データ|■「プレストレス」について」
に符号の説明がありますのでご覧下さい。
 
Q3−8. 傾斜ローラー支点を設定したい。
A3−8. 傾斜ローラー支点の設定方法につきましては、ヘルプの
「計算理論及び照査の方法|構造データの処理について|支点データ」をご覧下さい。

傾斜ローラー支点とする場合は、バネ支点(支点コード5)として以下のように設定ください。
・ピンローラー支点:KX=-2 KY=θ KM=0
・固定ローラー支点:KX=-3 KY=θ KM=0
 
Q3−9. 荷重合計(捻)の算出方法
A3−9. 荷重合計(捻)は、
部材分布荷重強度(kN/m)x載荷長(m)=荷重合計(kN)
により算出しています。

例として、サンプルデータ「(s1)ArchSI.FSD」でご説明いたします。

荷重ケース1のΣPyは部材1から部材10の分布荷重値×部材1から部材10の部材長となっています。
ΣPy=-40.000×110=-4400.000

もし、分布荷重の両端値が異なる場合には、
Py = (i端荷重値+j端荷重値)×部材長×1/2
となります。
 
Q3−10. 処理スイッチの「剛域処理」をチェックした場合と、チェックしないで大きな断面定数(A、I)を与えた場合、計算方法が異なるのか
A3−10. 剛域処理とした場合は、剛域ブロック内の各位置の断面力は力の釣り合いから断面力分布を計算しています。
通常、変位法に基づくフレーム計算では部材に変位が生じないと断面力が計算できません。剛域ブロックにある部材は剛体変位するだけですので部材に変形が生じません。このため、曲げモーメントなどの断面力が生じません。そこで、剛域に含まれる部材について特別な処理(力の釣り合い)によって、剛域ブロック内の部材の断面力分布を算出しています。

剛域処理をオフにして、大きな断面定数(A、I)を与えた部材で計算をさせると、通常の部材として処理されます。単に剛性が大きいだけの部材として計算されます。
この結果、部材には非常に小さな変形が生じており、それによって断面力が計算されます。
この手法には副作用が生じることがあります。過度に大きな断面定数を与えるとマトリクスの状態が悪くなって、数値計算誤差を誘発しやすくなります。したがって、与える断面定数の桁数を変更すると、計算結果(変位、断面力、反力)が異なる場合がでてきます。
数値計算誤差を生じさせないためには、モデル内の平均的な部材剛性の100倍程度がよいと考えますが、微小な変形はでてきます。その微小な変形を完全にゼロにすべく、100000倍などの大きな剛性とすると今度は数値計算誤差が生じてしまいます。100倍程度にして、剛域とみなせるかどうかを確認されるのがよいと思います。

完全に剛性無限大を取り扱える剛域ブロックと、あくまでも変形が生じる部材とでは、その理論上の仮定故に計算結果は同じになりません。剛域ブロックが使用できる場合は剛域ブロックを、剛域ブロックを使うとプログラムの制限事項に抵触して計算できない場合は100倍程度の断面定数を与えた通常部材でモデル化されることをお勧めします。
 
Q3−11. 組み合わせ荷重のケース数は無制限に設定可能か
A3−11. 荷重組合せケース数の上限はマシン性能に依存しており、特に上限はございません。
モデルの大きさや基本荷重ケース数にもよりますが、組合せケース数が300ケースを超えるような場合、計算処理時間や結果出力・結果整理に限界が生じることも考えられます。
 
Q3−12. 分布バネのみで拘束したモデルで、計算実行時に「水平方向が拘束されていません」「鉛直方向が拘束されていません」とメッセージが表示される
A3−12. 荷重データの入力にて、分布バネケースが指定されているかご確認ください。
なお、分布バネにより問題なく拘束されているモデルでも、斜め部材が分布バネのみで拘束されている場合は本メッセージが表示されます。
「強制実行」ボタンを押して計算結果が表示されれば、問題なく計算が行われております。
分布バネの設定に誤りがある等、構造系が不安定の場合は、強制実行した際にエラーメッセージが表示されますので、入力条件をお確かめください。
 
Q3−13. 組合せ荷重ケースの全体割増係数、部分割増係数の違いは何か
A3−13. 全体割増係数は、組合せに定義されている基本荷重ケースの結果に一様に乗じられる係数です。
例えば許容応力度法を用いて構造物を設計する場合に、応力度の割増係数の逆数をセットすることで、いくつかの荷重ケースの中でどのケースの影響が大きいかを判断することが可能です。

部分割増係数は、基本荷重ケース毎に乗じるための係数です。
例えば、以下のような場合に設定します。
・基本荷重ケースに温度上昇ケースを作成し、その部分割増係数を-1.0とすることで温度降下を表現する
・曲げ破壊安全度の組み合わせのように、死荷重結果を1.30倍する
 
Q3−14. 支承のゴムをバネとしてモデル化するにはどうすればよいか
A3−14. 上部工部材の支承位置の格点と、下部工部材の支承位置の格点を異なる格点番号として同一座標で入力し、「二重格点」で両格点間の接続条件を入力してください。
支承のバネ値を設定することで、支承のモデル化が可能です。
「二重格点データ」については、製品HELP「計算理論及び照査の方法-構造データの処理について-二重格点データ」を併せて参照願います。
 
Q3−15. 斜杭の先端にバネ支点を設定するとき、バネ支点の角度を斜めにするにはどうすればよいか。
A3−15. 本製品のバネ支点は全体座標系での入力のみとなっております。
全体座標系のX方向とY方向の成分に分解してご入力ください。
なお、一般に剛性(=ばね定数)はベクトル分解の考えでは変換できません。
下記のような座標変換を考慮する必要があります。

KX = Ku・cosθ・cosθ+Kv・sinθ・sinθ
KY = Ku・sinθ・sinθ+Kv・cosθ・cosθ
KXY = (Ku−Kv)・sinθ・cosθ
ここに、
KX:全体座標系X軸方向のバネ値
KY:全体座標系Y軸方向のバネ値
KXY:全体座標系X軸と同Y軸との連成バネ値
Ku:支点座標系x軸方向のバネ値(部材軸直角方向)
Kv:支点座標系y軸方向のバネ値(部材軸方向)
θ:全体座標系X軸から反時計まわりに回転した角度
 
Q3−16. 鉛直方向の分布バネのみで拘束したモデルで計算実行すると、構造系が不安定のエラーとなる
A3−16. 鉛直荷重のみが載荷され、鉛直方向を分布バネで拘束しているモデルでは、本来支点を設ける必要はありません。
しかし、FRAMEでは支点条件によりモデルの水平、鉛直、回転方向を拘束しないと解析できません。
そのため、計算に影響しないよう仮の支点を設けて解析可能にする必要があります。
水平方向を拘束し、鉛直方向に影響しない仮支点の例として、支点コード3:ピンYローラーを設置する方法が考えられます。

仮支点が結果に影響していないことは、計算結果の支点反力が0となっていることで確認できます。
ただし、どのような支点条件であれば支点反力が発生しないかは、ご検討中のモデルにより異なる場合があります。
モデル化の妥当性につきましては、設計者様にて最終的にご判断いただきますようお願い申し上げます。


 4.入力関連(IL編)

Q4−1.

旧L−20荷重載荷計算の方法は?
A4−1. 線荷重を用いて計算を行なってください。

線荷重として計算を行なうには、下記の項目を入力ください。
●基本データ・・必須です。(活荷重の指定では線荷重を選択してください)
●主載荷荷重強度・・・必須です。
※主載荷荷重(歩道)については、歩道を考慮する場合に、数値を入力してください。考慮しない場合には、0.0を入力してください。
●TT43割増係数・・・入力の必要はありません。
●主載荷荷重影響面積・・・必須です。
●従載荷荷重影響面積・・・必須です。
●群集荷重影響面積・・・歩道を考慮する場合には必要です。
●衝撃係数・・・衝撃係数を考慮する場合には必要です。
●固定荷重・・・固定荷重を同時に計算する場合には必要です。
 

Q4−2.

歩道橋の設計で群集荷重のみの影響線載荷を考えている場合の入力方法は?
A4−2. 歩道橋の場合は以下のような入力となります。
 ●基本データ・・必須。(活荷重の指定ではL荷重を選択してください)
 ●主載荷荷重強度・・・必須です。
  ※主載荷荷重(歩道)以外のデータは使用しないので、初期値の値のままで結構です。
 ●TT43割増係数・・・入力の必要はありません。
 ●TL荷重・・・入力の必要はありません。
 ●T荷重割増係数用支間長・・・入力の必要はありません。
 ●連行荷重・・・入力の必要はありません。
 ●主載荷荷重影響面積・・・入力しないでください。
 ●従載荷荷重影響面積・・・入力しないでください。 
 ●群集荷重影響面積・・・ここに歩道の幅員を入力してください。
 ●衝撃係数・・・歩道橋では衝撃を考慮しないので入力する必要はありません。
 ●IL固定荷重・・・固定荷重を同時に計算する場合は入力してください。

◇群集荷重影響面積について
主/従載荷荷重影響面積と同じ考え方で、始左端影響面積、終右端影響面積は、歩道幅員が変化する場合に対応するためにあります。
歩道幅員が変化しない場合であれば、始左端影響面積、終右端影響面積ともに同じデータで構いません。

また、製品添付のヘルプファイル([計算理論及び照査の方法]-[荷重データについて]-[IL荷重データ])もあわせてご覧ください。
 
Q4−3. IL変位結果に衝撃による値は含まれているか
A4−3. 活荷重(IL計算)の変位結果には常に衝撃による値が含まれていません。
各着目点ごとの結果を表示させると、変位だけは衝撃分による値が0.0になっていることを確認できます。
 
Q4−4. IL計算に死荷重は含まれているか。
A4−4. IL計算に死荷重は含まれておりません。
面内荷重ケースとして死荷重を設定し、結果集計にて面内荷重とIL荷重を足し合わせていただく必要がございます。


 5.解析関連

Q5−1.

分布バネを特定方向のみに作用させることは可能か?
A5−1. FRAMEでは、バネは双方に作用する線形バネとして取扱っております。
部材分布バネについても同様に、双方に作用する分布バネとして働きます。
したがって特定方向のみに作用させることは、できません。
 
Q5−2. 抽出とは何か?また、入力の方法は?
A5−2. 抽出とは、部材力に着目して、指定された荷重ケース内から最大/最小を抽出(抜き出す)する機能です。
抽出データの入力について
以降に考え方等ならびに実際の入力例等を検証しながら、抽出入力について解説いたします。

(入力例)基本荷重  1〜6
       組み合わせ 1〜5
このとき
開始側荷重タイプ 開始側荷重番号 終了側荷重タイプ 終了側荷重番号の入力値組み合わせが次の場合
 0−2−0−5
 1−2−1−4
 0−3−1−3
 1−2−0−6

(抽出ケースの考え方)
始めに、抽出ケースの入力の考え方を下記します。
抽出ケースで定義可能な基本荷重ケースと組合せケースを下記のように、昇順に並んだリストとお考えください。
 基本ケース1(開始)
 基本ケース2
  ・
  ・
 基本ケース6
 組合ケース1
 組合ケース2
  ・
  ・
 組合ケース5(終了)

見ていただくとお分かりのように、定義されている基本ケースの次に組合ケースを配置するのがルールです。

(入力例を解説)
これを踏まえて、入力例の内容を見ますと、
 (1)0−2−0−5
   この場合は、前述のリストに照らし合わせると、基本ケースの2から基本ケースの5までの4ケース中からの抽出を指定したことになります。

 (2)1−2−1−4
   この場合は、組合ケースの2から組合ケースの4までの3ケース中からの抽出を指定したことになります。

 (3)0−3−1−3
   この場合は、基本ケース3から組合ケース3までの7ケース中から抽出を指定したことになります。
   この場合には、基本ケースと組合せケースをまたぐ指定となりますが、前述したリストのルールに適合するので、この入力で問題はありません。

 (4)1−2−0−6
   これは、前述のリストに照らし合わせると、入力が矛盾しています。
   リスト後方を開始位置にして、リスト前方を終了位置に指定するのは誤りです。
   よって、この間のデータから抽出したい場合には、下記のように指定する必要があります。
   0−6−1−2
以上のように変更すると、基本ケース6から組合せケース2までの3ケース中からの抽出が指定されたことになります。

以上が、実際の入力を例にした、抽出データの解説でしたが、最後に簡単に入力項目についてまとめますと、
 荷重タイプ・・基本ケースか組み合わせケースかを指定します。
 荷重番号・・・前述の荷重タイプで指定された荷重ケース番号を指定します。

上記の2項目には、開始側と終了側がありますので、この2項目により抽出の範囲を設定していただくことになります。
範囲指定のルール等については、前述の入力例をご参考ください。
※)また、入力セル内への入力中には、表入力ウィンドウの下側にガイドが表示されますので、こちらをご参考になりながら、入力できるデータをご確認ください。
 
Q5−3. 分布バネを設定した場合、モーメント荷重が計算できないのは、なぜか?
A5−3. 本製品では、分布バネ部材に対して分布及び集中モーメント荷重を載荷する事はできません。

このような仕様としている理由は、プログラム処理が複雑になることと併せて、実際の構造解析でそのような荷重条件はほとんど生じないであろうとの判断からです。
詳しくは、製品HELP「計算理論及び照査の方法-構造データの処理について-分布バネデータ」をご参照ください。

ただし、格点への集中モーメント荷重は、格点集中荷重として入力頂く事で載荷が可能となります。
部材集中モーメント荷重であれば、格点を設けて格点荷重として載荷を行ってください。
 
Q5−4. 4辺固定版の面外解析(メッシュ状に骨組み化)は可能か?
A5−4. 弊社FRAME製品は、骨組み化による解析プログラムです。
その為、面としての設計をお考えの場合に、4点固定の板モデルは直接の解析はできません。ただし、板をある部材幅で格子化し、その格子モデルをもって解析するなど、モデル化を工夫した面外方向による解析手段もあるかと思いますが、実際のモデル化の問題などは設計者の考えに委ねることになります。
残念ながら直接の入力では対応が出来ません。設計者のご判断でお願いいたします。
 
Q5−5. 分布バネ支点のみのモデルを計算するとエラーチェックメッセージが表示される。
強制実行ボタンも表示されるが、強制実行を行った場合の計算は正しいか?それとも分布バネ支点だけでは計算できないのか?
A5−5. 本製品は拘束条件が正しければ分布バネのみでも計算が可能ですが、分布バネのみのデータを計算すると
[支点データの入力を行ってください]
[支点ケースが指定されていません]
などの計算前チェックにかかります。
その際、メッセージウィンドウには[強制実行]ボタンが表示されていますので、そのまま強制実行にて計算を続けてください。
計算中にエラーが発生しない限り計算は正しく行われております。

本体ヘルプ([エラーメッセージ]-[計算前エラーチェック一覧])もしくは、計算前チェックのメッセージウィンドウに出る[エラー詳細と対策]というボタンを押すと、エラーメッセージについての説明がありますので、
[支点データの入力を行ってください]
[支点ケースが指定されていません]
などのエラーについて、解説部分をご確認ください。
 
Q5−6. 従載荷荷重p2に、P1、衝撃を含まないようにしたい。
A5−6. 本製品のIL計算でP1荷重を考慮しないという入力はできません。
但し衝撃係数については、表の入力を行わなければ考慮されません。
P2荷重のみの数値を確認されたい場合には、IL計算結果確認画面で集計結果の詳細表示を行い、P2荷重の結果をご確認くださいますようお願い致します。(衝撃係数については入力を行わず考慮しないようにしておいてください。)

集計結果は「単位系切替」ボタンの左側に配置されている2つのボタンで詳細表示との切替を行う事ができます。(マウスカーソルをそれぞれボタンに近づけるとヒントが表示されます。)
初期状態は「荷重ケースに着目して結果を表示します」とヒントが出るボタンが押されていると思いますので、詳細表示で確認する場合には、これを「着目点に着目して結果を表示します」とヒントが出るボタンに切り替えてください。
 
Q5−7. 分布バネ部材の場合、部材間Mmaxの計算を行うことは可能か?
A5−7. 分布バネ部材でも、一般部材と同様に部材中のM最大/最小位置を算出しその値を表示します。
但し、組合せ荷重ケース時には、i/j格点ならびに着目点間で得られたM値の最大/最小を表示しておりますので、できるだけ多くの着目点を設定してください。
 
Q5−8. 曲げモーメントが0の位置など任意の曲げモーメントの位置(着目点)の算出はできるか?
A5−8. 本プログラムでは、部材ij間における曲げモーメントの最大・最小位置を任意着目点として出力しますが、曲げモーメントが0の位置を自動的に検索する機能はありません。
計算結果から手動でみつける方法としては、曲げモーメント分布図で部材線と交差する点(M=0点)を、着目点を追加しながら繰り返し計算にて求める手順が考えられます。
 
Q5−9. リングモデルで計算を行うと、せん断力がギザギザ(正負が反転する)となってしまう
A5−9. FRAME製品では、円環モデルは多角形の近似モデルとなります。
そのため、外周から一様荷重を受けた場合でも各部材の軸力は格点で方向が偏心するため軸直角方向力が発生します。
せん断力分布がギザギザとなるのはそのためです。
部材分割数を増やすと発生するせん断力、モーメントは小さくなりますが、完全な円環モデルとはならないのでギザギザ形状は変わりません。
    
Q5−10. 組合せ荷重の荷重図を表示する方法は?
A5−10. 組み合わせ荷重につきましては荷重図は表示しておりません。

組み合わせケースは、単に結果を足し合わせているだけであるため、定義された格点、および着目点位置での合計を求めたものです。このとき、各荷重ケースの荷重図を合成する処理はしていません。その場合には、基本荷重ケース内にある「合成荷重ケース」の機能をご利用いただき、入力データとして各荷重を合成した新しい基本荷重ケースを作成することになります。
ただし、この「合成荷重ケース」により組み合わせられる基本荷重は、同じ支点条件を有するものである必要がございます。

合成荷重ケースについては、ヘルプの「操作方法|入力画面操作|モデルを作成する|荷重を入力する|9.合成荷重ケースについて」をご一読ください。
    
Q5−11. 「部材力」結果表でせん断力MAX(MIN)が最大値(最小値)ではない
A5−11. 「部材力」結果表に表示されている“MAX”“MIN”の値は、それぞれ、曲げモーメントが正側で最大となるときの値(Mmax)、曲げモーメントが負側で最大となるときの値(Mmin)です。そのときの、せん断力や軸力が表示されています。
    
Q5−12. 変位結果を格点毎で出力することはできるか?
A5−12. 「出力設定」画面の「結果データ」タブにて、変位の出力形式を「部材毎に表示」と「格点毎に表示」から選択いただけます。
「格点毎に表示」を選択すると、格点変位が一覧形式で出力されます。
※Ver.5〜Ver.6では部材毎の表示のみとなっており、格点毎に表示することはできません。
    
Q5−13. 解析結果にて設定していない着目点が追加されているが、なぜか?
A5−13. 処理スイッチの「着目点の自動追加」にチェック(レ)があるかどうかご確認ください。
「着目点の自動追加」にチェック(レ)がある場合、集中荷重点、分布荷重の始端・終端に着目点が自動追加されます。

断面力図(曲げモーメント図、せん断力図、軸力図)は、着目点位置の値を直線で結ぶため、荷重状態によっては正しいものが得られない場合があります。そこで、着目点間に集中荷重が載荷される場合についても正しい断面力図を得るために、荷重載荷点に着目点を設けておく必要があります。
なお、着目点数の上限を超えて自動追加されることはありません。
    
Q5−14. 左右対称の構造物・荷重条件で解析を行ったが、断面力結果では左右に「0.001」の差異が発生し対称とならない場合がある
A5−14. 計算結果の値は小数第4位で四捨五入が行われております。
プログラムの仕様上、小数第4位の値が「5」となるケースでは、四捨五入の過程で誤差が発生する場合があります。
例えば、「100.0005」のように小数第4位の値が「5」となっていた場合、通常であれば「100.001」となります。
しかし、この値をコンピュータ上で扱う際は、厳密には「100.00049999...」のような非常に小さな誤差を含んだ値となります。
この誤差により、小数第4位での四捨五入結果に差異が発生する場合があります。
    
Q5−15. 両端がピン支点の部材に上から荷重を載荷した結果、軸力が0kNとなるのはなぜか?
A5−15. 本プログラムは微小変形理論(力のつり合いを考える上では変形の影響は無視でき、力は変形前の形状に対して釣り合っていると考える)に基づいた変位法による平面骨組みの構造解析プログラムです。
微小変形理論とは、部材自身の変形(伸び・縮み)がほとんど発生しないことを前提にした解析理論で、「部材自身はほとんど伸びも、縮みもしない」事を前提として、変形前の骨組軸線で力のつり合い状態を解き、部材に発生する断面力を算出するものです。
上記より、鉛直荷重のみ載荷した状態であれば、水平方向の荷重はありませんので軸力も発生しません。

鉛直荷重による部材のたわみの分だけ部材軸方向の力(=軸力)が生じるのではないか、という疑問を持たれているかもしれませんが、このような状態を解析する方法(変形後の骨組軸線で力のつり合い状態を考慮して解く方法)は大変形解析と呼ばれます。
残念ながら本プログラムではこの理論による解析能力はありません。
    
Q5−16. 移動する車両の計算を連行荷重で行った場合、断面力が最大・最小となる時の軸位置を確認することは可能か?
A5−16. 各着目点における最大・最小断面力発生時の連行荷重載荷位置は、以下の手順で確認することが可能です。

(1) 計算結果画面上部の「単位系切替」ボタンの左にある表示切替を行うボタンにて、「着目点に着目して結果を表示します」とヒントが出るボタンを選択する。
(2) 「単位系切替」ボタンの下にあるコンボボックスにて、結果を表示する着目点を選択する。

以上の手順により、[ 位置(m) ]の項目に範囲を示す書き方で載荷位置が表示されます。
この位置表示の最初の値が1軸目の位置、後ろの値が最後の軸位置となります。
軸位置の値は格点座標の入力と同様の座標値です。

    
Q5−17. 温度荷重を設定した部材に軸力が発生しないが、なぜか?
A5−17. 温度荷重は、次式のように軸力に変換されて載荷されます。

N=Δt×α×Ec×A

このとき、
N :導入軸力
E :材料のヤング率
α :線膨張係数
Δt:変化温度差
A :部材断面積

ただし、温度荷重は外力ではなく内力として考慮されます。
したがって、温度荷重を設定した部材に直接的に断面力は発生せず、部材が膨張あるいは収縮しようとすることにより、隣接する部材に対する外力として作用します。
そのため、部材端が拘束されていない場合は、変形するのみで軸力は発生しません。
例えば、両端をピン支点で固定した場合には、部材の変形に対する抵抗が生まれるため上式と同じ値の軸力結果が得られます。

    
Q5−18. 全く同じモデルで着目点の数のみ変更した場合に、IL計算結果に差異が生じるのはなぜか?
A5−18. IL解析では各着目点位置に単位荷重を載荷して影響線を作成しております。
そのため、着目点を追加することで、滑らかな影響線が得られ精度が向上します。
着目点は1部材20点までという制限があるため、足りない場合は部材を分割する必要がございます。


 6.出力関連

Q6−1.

「Can’t load F8PPF.DLL」とエラーメッセージが表示され、出力できない。
A6−1. 製品のインストールに失敗されているか、バージョンアップの手順を間違えられた(更新最低バージョンを満たしていない製品に差分ファイルを適用した)ためにエラーが起こっているものと思われます。
差分アップデートする場合、最低バージョンを満たしていない状態で最新バージョンへ更新を行うと、不足ファイルがあり出力でエラーが発生します。

この現象は、製品の再インストールにより解決いたします。
現在の製品をアンインストールされた後、再インストールを行って頂きますようお願い致します。
 
Q6−2. 図化プログラムで部材番号を表示しない方法
A6−2. 部材番号を表示させない方法は以下の通りです。

1.図化プログラム機能を起動する
2.画面上部の左から2番目のアイコン(カーソルをあわせると「描画デフォルト情報設定」と表示されるアイコン)を押す
3.描画デフォルト情報設定画面の「構造図」タブで「文字データ」の下にあるコンボボックスの「部材番号」を選択する
(▼を押すと選択肢が表示されます)。
4.「部材番号」を表示した状態で、コンボボックス横にある「表示」チェックボタンのチェック(レ)を外す
5.「OK」ボタンを押して確定する
 
Q6−3. 構造図にバネや支点のマークを印刷する方法
A6−3. 以下の手順で設定下さい。

1.結果データの出力画面を開く
 ※メイン画面または結果確認画面の結果出力のアイコン(カーソルをあわせると「結果データを出力します」と表示される)を押してください
2.画面右側の「図の出力設定」ボタンを押す
3.「描画設定」タブで出力したい項目にチェック(レ)する
 
Q6−4. 結果データ出力の表の途中で改ページされないようにしたい。
A6−4. 「出力設定」画面の「印刷スタイル設定」ボタン、またはプレビュー画面の「ファイル」−「スタイル設定」より、スタイル設定画面を開いてください。
「体裁」タブの「表内で改ページが起きた場合に次のページに送る」にチェックを入れることで、表の途中での改ページが解消されます。
 
Q6−5. 計算書を出力する前に、結果画面で変位や反力を確認するにはどうすればよいか?
A6−5. 結果画面上部の「単位系切替」の下にあるボタンをクリックすることで、部材力、変位、反力、分布バネ反力の結果をご確認いただけます。
カーソルを合わせると「部材力を表示します」のように表示されますので、確認したい項目のボタンをクリックしてください。
 
Q6−6. 図化出力時の設定は保存可能か?
A6−6. 以下の方法で保存し再利用することが可能です。
 @メイン画面より図化処理プログラムを起動
 Aスピードボタンの「出力オプション設定」ボタンを選択
 B出力設定を設定し「保存・読込」ボタンにより出力オプションデータマネージャを起動
 Cコメント部に任意のコメントを入力し「リストに保存」

読込時はABと行い、使用したい出力設定を選択して「読み込み」ボタンで利用します。
同様に「描画デフォルト情報設定」の情報も保存読込作業が可能です。
なお、設定データファイルをコピーすることで、他のマシンでも同じ設定を再現することが可能です。
設定データファイルの保存場所は、下記製品ヘルプをご確認ください。
「操作方法」-「図化編集・出力操作」-「機能別操作説明」-「図化データのファイル管理操作」-「図化プロ設定データファイルの保存場所」


 7.プログラム間連動関連

Q7−1.

「RC断面計算」連動ファイル作成時、「RC断面計算連動設定」画面にて『Mmaxを連動する』、『Mminを連動する』が選択できない。
A7−1. 入力画面の処理スイッチにて、「部材間Mmaxの計算」にチェックが入っていないものと存じます。
上記スイッチをチェックし、部材間Mmax/Mminの算出を有効としてください。
 

Q7−2.

FRAMEで保存したデータファイルを「Engineer's Studio」で開くと、「このファイルでは重力単位系が使われています。このファイルは読み込むことができません。」というエラーメッセージが表示される
A7−2. 従来単位系で保存されたFRAMEデータを「Engineer’s Studio」で読み込むことはできません。
恐れ入りますが、単位系を「SI単位」へ変更して保存し直したものを、改めて「Engineer’s Studio」で読み込めるかどうかご確認ください。
単位系は「FRAME(面内)/マネージャ」でデータ読み込み後、「オプション」−「単位系」で変更可能です。
 

Q7−3.

FRAME(面内)やFRAMEマネージで作成したデータは「Engineer’s Studio 面内」で読み込めますか?
A7−3. 「ファイル」−「ES(面内)へのエクスポート」をご利用ください。
選択中のモデルをe2d形式のファイルとして保存します。
複数プロジェクト、複数モデルを全てエクスポートする場合は、モデル毎に上記の操作を行う必要があります。


 8.その他

Q8−1.

画面のレイアウトやサイズをリセットしたい。
A8−1. 入力画面、結果画面上部のリボンメニューにあるリセットボタンをご利用ください。
カーソルを合わせると「入力画面のウィンドウを基準の設定に戻します。」「結果出力画面のレイアウトやサイズを初期状態に戻します。」と表示されます。




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