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Q2−2. |
流体力は主動土圧に抵抗する力となるのか、それとも掃流力として前面側に引っ張られる力となるのか |
A2−2. |
抵抗する力になります。 |
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Q2−3. |
流体力の式に重力加速度が含まれていないが問題ないか |
A2−3. |
土木研究センター様の『「耐候性大型土のう積層工法」設計・施工マニュアル(初版:第1刷)追加・正誤表(平成24年6月)』(http://www.pwrc.or.jp/books/book_030.html)の「資料-1(9) 22行目」の箇所にありますように重力加速度は考慮しないのが正解だと思われます。 |
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Q2−4. |
土圧計算はどのような手法を用いていますか |
A2−4. |
『「耐候性大型土のう積層工法」 設計・施工マニュアル(一般財団法人土木研究センター 平成24年3月)』に準じ、試行くさび法を採用しています。 |
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Q2−5. |
標準図集とは何でしょうか |
A2−5. |
『耐候性大型土のう積層工法 設計・施工マニュアル』に掲載されている『資料2−標準断面図集』です。
緊急を要する応急工事等において、本資料の形状や条件を参考にすることで、専用のソフトウェア等で照査をしなくても施工することができます。 |
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Q2−6. |
水位が構造物より高くなっていて水が越流している状態を設計できますか |
A2−6. |
できません。余裕高を考慮した設計しかできません。 |
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Q2−7. |
通常、上載盛土(覆土)は土のうに被らないようにするが、『「耐候性大型土のう積層工法」設計・施工マニュアル』P.44に記載のあるような用地の関係で土のうにも被せなければならない場合があるが、そのような場合の設計はどのようにすれば良いか。 |
A2−7. |
土のうに被っている分の上載盛土や敷鉄板の一部については無視して計算を行います。つまり、マニュアルの資料−Tのような裏込め土上に上載盛土(覆土)がある形状として計算を行えば良いということです。 |
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Q2−8. |
土のうのサイズを変更することはできますか? |
A2−8. |
土のうのサイズは変更できません。単位体積重量は[材料]画面で変更することができます。 なお、サイズが1.0m×1.0m×1.0mになっている理由は、本製品で準拠している「耐候性大型土のう積層工法 設計・施工マニュアル」(財団法人土木研究センター)に設計で考慮する形状としてそのように記載されているためです。 |
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Q2−9. |
地震時の検討には対応しないのでしょうか |
A2−9. |
『「耐候性大型土のう積層工法」設計・施工マニュアル 平成24年』には、仮設構造物のため、地震時の検討を必要としない旨が記載されております。弊社製品は、その記載に準じ、地震時の検討を機能として実装しておりません。 |
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Q2−10. |
粘着力がある場合の試行くさび法による土圧計算はできますか? |
A2−10. |
『「耐候性大型土のう積層工法」 設計・施工マニュアル』には記載がありませんが、本製品では下記の計算式を用いて計算および出力できます。
P={W・sin(ω-φ)-c・l・cosφ}/{cos(ω-φ-α-δ)}
ここに、
W:土くさびの重量(載荷重を含む)
ω:すべり角
α:仮想背面が鉛直面となす角度(反時計回りが正)
δ:壁面摩擦角
c:すべり面に作用する粘着力
l:すべり面の長さ
上記の計算式の場合、それほど大きくない粘着力を設定したとしても土圧がマイナスになりやすく、土圧がマイナスとなった場合は、土圧=0として計算を行います。
その場合、土圧=0として扱ってよいかどうかの確認ダイアログが開きますので、それ以降の計算については、設計者のご判断でお願いいたします。 |
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Q2−11. |
安定計算において、各段での検討はできますか? |
A2−11. |
各段での検討および結果の出力が可能です。 |
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Q2−12. |
安定計算において、各段での検討を省略することはできますか? |
A2−12. |
各段での検討および結果の出力を省略することが可能です。 |
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Q2−13. |
危険水位の算出機能は、背面水位を固定して前面水位のみ変化させることはできますか? |
A2−13. |
危険水位ダイアログにおいて、「前面高さが変化」、「背面高さが変化」、「前面背面が同じ」から選択することができます。
前面水位のみ変化させる場合は、「前面高さが変化」を選択してください。 |
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Q2−14. |
入力データを設定し、計算実行をしたところ「Can not Create C:\Users\(ユーザ名)\AppData\Local\Temp\Temp\Kousi」という注意書きが出てきてしまい、全体安定を検討するためのマウスによる格子範囲の設定ができません。 |
A2−14. |
格子範囲をマウスにて設定時にプログラムエラーが発生しませんでしたでしょうか。
本ソフトウェアでは全体安定の計算を行う際、Tempフォルダに一時的にファイルを生成していますが、上記のプログラムエラーが発生して一時ファイルが削除されずに残ってしまった場合に、本エラーが発生することを確認しています。
お手数をお掛けしまして申し訳ございませんが、一旦、プログラムを終了していただき、
C:\Users\(ユーザ名)\AppData\Local\Temp\Temp (※エラーで表示されているフォルダ)
をフォルダごと削除していただきますようお願いいたします。 |
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Q2−15. |
「Sample4.F4D」において、5段目からは偏心距離が許容偏心距離1.333mを超えています。
しかし、判定はOKとなっております。なぜでしょうか。 |
A2−15. |
偏心距離がマイナスとなっています。
本出力において、マイナス表記は底面中心から背面側に偏心している場合に用いています。
この検討では、前面側に倒れないかどうかを検討しており、前面側に偏心している距離が許容偏心距離を超えていないか計算します。そのため偏心距離がマイナスの場合は全てOKとなります。 |
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Q2−16. |
「耐候性大型土のうの設計計算 Ver2」のモーメントのアーム長算出方法について教えてください |
A2−16. |
「耐候性大型土のう積層工法」設計・施工マニュアルに基づき、多段積みの場合は、もたれ式擁壁に見立てて計算致します。
つきまして、アーム長は、各土のうをもたれ式擁壁の一部と見立てた場合の図心位置を算出しています。 |
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Q2−17. |
袋の重量は、見込まなくて良いのでしょうか |
A2−17. |
中詰め材の単位体積重量(kN/m3)の比重が大きいため、通常は見込まなくて良いと思われます。 マニュアルの計算例でも考慮しておりません。 もし袋の重量を考慮する必要がある場合は、中詰め材の単位体積重量にて調整してください。 |
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Q2−18. |
『耐候性大型土のう積層工法 設計・施工マニュアル』が平成29年に改訂されましたが、基礎後端を通る安定計算の検討について追記されましたが、対応していますか。 |
A2−18. |
Ver.3にて対応しております。 検討を行う場合は、以下の入力を行ってください。 通常の全体安定に加えて、基礎後端を通る支持力的な安定性の検討が計算されます。
(1)[初期入力]画面の「全体安定照査を行う」をONにする (2)[全体安定]画面で「基礎後端を通る支持力的な安定性の検討を行う」をONにする。 |
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Q2−19. |
余裕袋体(最下段の1個余分に設置する袋体)を設置した場合としない場合で計算結果は変わるのか。 |
A2−19. |
H29マニュアルp.46の記載「最下段に配置したこの袋体は安定検討には考慮しない」の通り、この袋体は安定検討には影響しませんので、基本的に計算結果は変わりません。 ただし、本製品では全体安定(円弧すべり)の検討を行う場合は、任意でこの余裕袋体を円弧すべりモデルに含めることもできます。 この場合はモデルが変わりますので、円弧すべりの計算結果には影響すると考えられます。 (モデルに含めるか含めないかは[全体安定の検討条件]画面の「最下段の余裕袋体を考慮する」の入力で切り替えることができます)
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Q2−20. |
転倒や滑動の照査を段ごとに検討しているが、最下段のみとすることはできるか。 |
A2−20. |
[基準値]画面の「転倒・滑動照査の検討段」で切り替えることができます。
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Q2−21. |
全体安定(円弧すべり)の検討はどのような場合に必要となるか。 何か文献等に記載があったら教えてほしい。 |
A2−21. |
『耐候性大型土のう積層工法 設計・施工マニュアル』(平成29年10月)のp.41に以下の記載があります。
「5mを超える場合には、裏込め材、盛土材料の強度定数を適切に設定し背面盛土及び基礎地盤を含めた円弧すべりに対する安定性を照査しなければならない」
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Q2−22. |
余裕袋体を設置した場合、滑動や転倒などの安定計算に考慮されないようだが、なぜか |
A2−22. |
H29マニュアルp.46の記載「最下段に配置したこの袋体は安定検討には考慮しない」に従っております。
(関連:Q2−19)
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Q2−23. |
斜面上に土のうを設置するため、斜面の形状を考慮した全体安定(円弧すべり)の検討を行いたいが可能か。 |
A2−23. |
[全体安定]画面の[地形条件]タブにおいて、土のうの前面側、または背面側に傾斜を考慮することができます。 計算実行時に入力した地形形状を考慮してモデル化され、円弧すべり計算が行われます。
なお、サポートしている形状は以下の通りです。
【前面側】
【背面側】
- 水平
- 斜面-水平
- 斜面-水平-斜面
- 水平-斜面-水平
- 水平-斜面-水平-斜面
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Q2−24. |
締切型の場合、[初期入力]画面の勾配が「0.333」と「0.5」で選択可能となっているが、なぜか。 |
A2−24. |
締切型の場合、ピラミッド型に土のうを積むため、見かけの勾配は一定となりますが、本製品では計算上の勾配の考え方を「0.333」か「0.5」か選択できるようにしています。 本入力を設けている理由といたしましては、H24マニュアルの設計例では[1:0.5]としておりますが、H29マニュアルの設計例では[1:0.333]として計算しているためです。 (勾配の考え方により静水圧の鉛直力などが若干変わります) なお、デフォルトはH29マニュアルの扱いを優先し0.333としております。
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Q2−25. |
全体安定(円弧すべり)の検討を行った場合、計算実行時に「計算可能なすべり面が存在しませんでした」というメッセージが出る場合があるが、対処法はあるか。 |
A2−25. |
円弧すべりの計算では、条件によりすべり面が見つからない場合があります。
このような場合は、[全体安定]画面にある「格子範囲設定」より、円弧中心の格子範囲(初期値)を再設定してください。
格子範囲は計算実行時にも変更できますので、初期値としてはやや広い範囲を設定していただいた方がよろしいかと存じます。
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Q2−26. |
現場に制約があり、できるだけ急な勾配で土のうを積みたいが、勾配をどこまで急にできるかすぐに分かるような機能はないか |
A2−26. |
安全勾配を算出する機能があります。 これはプログラム内部で勾配を一定の刻みで変化させ、トライアル計算を行う機能です。
本機能を使用する場合は、[初期入力]画面で「安全勾配を算出する」にチェックを入れて下さい。 計算実行後に、計算確認の[安全勾配結果]で勾配を変化させた全てのトライアル計算について、各照査(転倒、滑動、支持力)に対する判定を確認することができます。
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Q2−27. |
円弧すべりの検討について、『耐候性大型土のう積層工法 設計・施工マニュアル』(平成29年10月)には「5mを超える場合」という記載があるが、それ以下の高さ場合でも検討は行えるか。 |
A2−27. |
可能です。 本製品では高さの制限は設けておりませんので、設計者の判断で1段から円弧すべりの検討をすることができます。
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Q2−28. |
既存盛土の法尻付近に土のうの設置を検討しているが、全体安定の結果がNGとなった。 既存盛土は安定しているのでOKになると思ったが、どのような原因が考えられるか。 |
A2−28. |
計算上はありえます。原因としては「現場の条件と設計条件が不一致である」「土のう重量が見込まれるため、その結果NGとなった」などの理由が考えらます。
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Q2−29. |
全体安定照査における円弧すべり計算モデルについて、通常は土のうを個別に土質ブロックとしてモデル化しているが、土のうの数が多い場合は積み上げた土のう全体を1つの土質ブロックとしてモデル化している。理由を教えてほしい。 |
A2−29. |
円弧すべり計算の内部的な制限によるものです。 土質ブロックが多いと土質ブロック数の制限値を超えてしまうため、他の条件も含めて制限値を超えないようなモデル化としております。 なお、計算モデルとしては、土のうを個別に土質ブロックとしても、全体をまとめて1つの土質ブロックとしてもどちらでも良いと思われます。
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Q2−30. |
土圧作用面(仮想背面)はどの箇所を対象にしているのでしょうか。 |
A2−30. |
土のうかかと部を結んだ面と、土のう天端を結んだ面から、土圧作用面(仮想背面)を選択することができます。 [基準値]画面から設定が可能です。
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Q2−31. |
静水圧のアーム長X(m)の算定方法を教えてほしい。 |
A2−31. |
躯体の下流端(つま先)から作用点までの距離は、下式で算出しております。 B - 1/3・m・H ここに、 B:底版幅 m:勾配 H:水位高
なお、上記の式につきましては「耐候性大型土のう積層工法 設計・施工マニュアル 平成24年3月」の仮締切の計算例に記載があります。 新しいマニュアルでは式が省略されているようですが、考え方に変更はないと思われます。
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Q2−32. |
全体安定性検討で使用している土のうや裏込め土の飽和単位体積重量の算出方法について教えてください。 |
A2−32. |
「水中単位体積重量+水の単位体積重量」で算出しております。 各材料の水中単位体積重量は[材料]画面で、水の単位体積重量は[基準値]画面で設定することができます。
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Q2−33. |
基準値の「土圧作用面(仮想背面)の考え方」について、計算結果への影響はあるか。 |
A2−33. |
背面盛土があり、盛土と土のうの間に距離がある場合、試行くさびの土圧が変わる場合があります。 通常は「土のうかかと部を結んだ面」でよろしいのではないかと考えております。
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