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   ホーム > セミナーフェア > セミナーレポート > フォーラムエイト デザインフェスティバル 2016-3Days+Eve > 11月16(水) Day1
 フォーラムエイト デザインフェスティバル 2016-3Days+Eve
●日時:2016年11月15日(Eve)、16〜18日(3Days) ●会場:品川インターシティ ホール (Up&Coming 2017年1月号)

11月15日(火) Eve  11月16日(水) Day1  11月17日(木) Day2  11月18日(金) Day3



次代のモビリティを探る、先進のUC-win/Road DS活用の可能性

デザインフェスティバルのDay1(2016年11月16日)は午前、品川インターシティ ホールにおいて「第17回 UC-win/Road協議会(VRコンファランス)」の「バーチャルリアリティの時代。UC-win/Road®プレゼンテーション」でオープン。引き続き午後の部前半まで、政府や関係省庁担当者による「自動運転コンファランス」が行われました。

自動運転の実現へ、関係省庁の取り組み

初めに当社代表取締役社長の伊藤裕二が開会挨拶。これを受けて「UC-win/Road協議会」<自動運転コンファランス>の前段となる「バーチャルリアリティの時代。UC-win/Road®プレゼンテーション」が、「ドライビングシミュレータ、VRシステム開発実績と今後の展望」と題する当社担当者によるプレゼンテーションで始まりました。UC-win/Road最新版(Ver.11)の主な機能としてレンダリングや表示性能、データベース制作などの強化について手順とともに説明。次いで、各種シミュレータのラインナップ、それらを利用したシステムの構築事例、UC-win/Roadオプションを紹介。乗馬シミュレータや地震シミュレータ、脳波ドライブシミュレータ、HMD/ARデバイスとの連携、UC-win/Road UAVプラグインに触れた後、今後の機能強化の考え方を示しました。
続いて開発側の観点から「ドライビングSim、ADAS関連機能と今後の開発」と題し当社担当者がプレゼンテーション。UC-win/Roadの次期版(Ver.12)の64bit対応、線形自動算出機能、計算周波数制御とSIL機能、自動制御の拡張、シミュレーションリアルタイム連携オプション、カメラセンサーモデルオプション、エッジブレンディングとマスク機能について事例を交えて解説しました。

■フォーラムエイト 執行役員
  システム営業マネージャ松田 克巳
■フォーラムエイト VR開発
  テクニカルマネージャ Pencreach Yoann

その後、来賓として衆議院議員で「自動車文化を考える議員連盟」会長の古屋圭司氏が挨拶。自身の関わる国土強靭化やモータースポーツ振興などの話題に触れつつ、そうした観点から自動運転への期待を述べました。

■「自動車文化を考える議員連盟」会長、
  自民党選挙対策委員長、衆議院議員 古屋 圭司 氏

これを受けた、<自動運転コンファランス>最初の特別講演は経済産業省製造産業局自動車課電池・次世代技術・ITS推進室長の奥田修司氏による「自動走行に関する経済産業省の取り組み」。まず道路交通や社会、産業面から見た自動走行の意義、および自動走行のレベル1〜4の概要とその実用化ロードマップを整理。その上で、運転支援や自動運転の技術、激化するグローバルな開発競争、自動走行技術に関する競争状況について説明。そこでの政府の取り組みの推移を振り返った後、SIP(戦略的イノベーション想像プログラム)-自動走行システムの概要や同省が担当したSIPプロジェクトの事例、大規模実証実験を紹介。さらに自動走行ビジネス検討会の中間とりまとめとして、1)将来像の共有と協調領域の特定、2)国際的なルール(基準・標準)づくりに向けた体制、3)産学連携の促進―について解説。最後に同検討会の今後の展開方針にも触れました。

■経済産業省 製造産業局自動車課
  電池・次世代技術・ITS推進室長 奥田 修司 氏

午後のスタートは、午前の当社開発担当者によるプレゼンテーション「ドライビングSim、ADAS関連機能と今後の開発」の後編。UC-win/Roadの次期版(Ver.12)のPinP(ピクチャインピクチャ)とHUDシミュレーション、2Dビューの拡張とシミュレーション制御、その他機能の改良について実演を織り交ぜつつ説明。同版以降の機能の拡張・強化に向けた考え方にも言及しています。
続く特別講演は、国土交通省自動車局技術政策課国際業務室長の久保田秀暢氏による「自動運転の最新動向〜クルマの基準作りからみた世界の動き〜」。世界の交通事故の実情とそれに対する国際的な取り組み、安全なクルマへのニーズ、交通安全基本計画の策定と交通安全へのアプローチ、安全なクルマの概念―といった面からクルマの安全対策について整理。その上で、自動運転の意義、SAE(国際自動車技術会)による自動運転のレベル分け、自動走行技術の開発現状と今後、国内での自動走行への対応状況を説明。次いで、SIPや自動走行ビジネス検討会の取り組み、それらを通じた国際的なルールづくりの動向、ドライバー異常時対応システムや自動車アセスメント、その他自動運転技術の開発見通し―といった観点から自動運転を巡る国内の動きを解説。さらに、自動運転の導入を巡る国際的な動向とそこでの今後の議論の方向へと話を展開。特に自動操舵の国際基準(R79改正)の検討状況、そのうちR79改正1stパッケージの補正操舵など主要な事項の詳細、ITS-AD・IWGとWP1-GRRF合同会合におけるレベル分けの議論、国連サイバーセキュリティ/データ保護ガイドラインの検討状況、国際社会における我が国の役割、9月に開催された長野県・軽井沢交通大臣会合にも触れました。

■国土交通省 自動車局技術政策課 国際業務室長
  久保田 秀暢 氏

同セッション最後の特別講演は、警察庁交通企画課理事官の大野敬氏による「自動運転に関する警察の検討の状況および今後に向けた取り組みについて」。初めに自動走行システムの現状とロードマップ、そこでの政府および警察庁の取り組みについて概説。それを受け、公道実証実験や実用化に向けた道路交通法と自動運転の基本的な関係を整理。次いで、道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)の規定とそこでの自動運転に関するポイント、ジュネーブ条約に関する国際的な議論(国連欧州経済委員会道路交通安全作業部会(WP-1)、自動運転に関する非公式作業グループ(IWG-AD))の状況、道路交通に関する条約の締約国などについて解説。さらに警察庁として検討を行うための「自動走行の制度的課題等に関する調査検討委員会」の設置と、そこでのアンケート実施、それを受けて策定された自動走行システムに関する公道実証実験のためのガイドラインのポイントについて説明。併せて、刑事および民事上の責任、行政法規の義務といった観点からの自動走行についての法律上・運用上の課題、「自動運転の段階的実現に向けた調査検討委員会」の設置と、今年度の検討事項を紹介しました。

■警察庁 交通局交通企画課 理事官 大野 敬 氏
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境港市水木しげるロードのリニューアル計画がグランプリに

15回目を迎えた「3D・VRシミュレーションコンテスト オン・クラウド」には、今年も多数の応募作品が集まり、2016年10月18日にフォーラムエイト東京本社で行われた選考会で日本のほか米国や中国、韓国からの10作品がノミネートに残りました。

ノミネート作品のVRデータは、11月5日から11月13日まで、クラウド上で公開され、ネットユーザーを対象にした一般投票が行われました。そして11月15日、日本大学理工学部土木工学科の関文夫教授を委員長とする3人のメンバーが、厳正な最終審査を行った結果、最優秀の「グランプリ」に輝いたのは、境港市の「境港市水木しげるロード」でした。
JR境港市駅から水木しげる記念館をつなぐ水木しげるロードは、一方通行化と拡幅した歩道、情緒あふれる昭和の街並みの中にアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」でおなじみの153体の妖怪のブロンズ像が点在。
■受賞者の皆様
そのリニューアル計画をVR作品化し、9月に開催された「怪フォーラム2016」では、VR上で鬼太郎が一反木綿に乗ってナビゲーションしながら市民や関係者に解説しました。ブロンズ像を見ながら歩く観光客の視点から様々な角度で計画を紹介したVR作品は、まるでリニューアル後の世界にタイムスリップしたようなリアリティーがあり、合意形成に大きな力を発揮しました。
また、「準グランプリ 優秀賞」は、京都市立伏見工業高等学校の「後世に残す我が母校、伏見工業高校」に授与されました。学校の統合により取り壊される校舎の姿をドローンによって空撮し、その写真を元に校舎の精密な3Dモデルを作成。屋上や室外機なども詳細に再現され、工業高校ならではの意気込みが感じられる作品です。
その他のノミネート作品および作品の詳細は以下のバナーからご覧ください。

(執筆:家入龍太)
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Day1の最後には、デザインフェスティバル開催に合わせて刊行された、フォーラムエイト制作およびFORUM8 Publishing出版の書籍3冊の出版披露をかねて、執筆者・監修者の皆様を講演者としてお招きし、各書籍の内容について直接ご紹介いただきました。
まずは、『VRで学ぶ道路工学』(2015年11月)の続刊として『VRで学ぶ舗装工学』を執筆した、稲垣竜興氏(道路・舗装技術研究協会)の講演からスタートしました。この本は、総資産60兆円にもおよぶと言われる日本国内の舗装について、その歴史や現状の評価・考察から、調査・診断、設計・施工などの実務的な知識までをわかりやすく解説する専門書です。建設業の中では舗装分野が先駆けてITを導入してきたという背景のもと、本書もVR-Cloud®の技術を活用して、書籍のQRコードから読者がスマートフォン等でVRデータにアクセスすることができるようにしていることを紹介しました。

■一般社団法人 道路・舗装技術研究協会
 (パロウエイテック) 理事長 稲垣 竜興 氏

続いて、『フォーラムエイトが広げるBIM/CIMワールド』(日刊建設通信新聞社)の監修を務めた、建設ITジャーナリストの家入龍太氏による講演がありました。家入氏は、自身が1980年代後半に業務でフォーラムエイトの設計ソフトを使用していた経験から、当社製品が早くから3次元モデルをデータベース的に管理するというBIM/CIM志向を持っていたことに触れました。さらに、UC-win/RoadによるVRインターフェースを用いて、BIM/CIMモデルをVRと連携することで、データの活用範囲がさらに広がることを、フォーラムエイトの多様な事例を挙げながら紹介しました。

■建設ITジャーナリスト 家入 龍太 氏

最後に、『安心安全のピクトグラム』の編著を行った太田幸夫氏(特定非営利活動法人サインセンター理事長)が講演。同氏が1960年代初頭からデザインの立場でかかわってきた国内外の安全安心ピクトグラムの研究開発、実践および、国内外での審議と各種知見が可能な限り開示されていることを紹介しました。さらに、アカデミックな内容である本書と相補的な内容の姉妹版として出版が予定されている実践の書、『避難誘導サイントータルシステム(RGSS)ガイドブック』の内容についても触れました。

■特定非営利活動法人サインセンター 理事長 太田 幸夫 氏
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