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 VRワークショップ at ASU

開催概要ページ (Up&Coming 2008年9月号)
VRシンポジウム参画研究者によるワークショップ  VRモデリング研修と研究、アイデアの発表
 フォーラムエイトは、8月に米国アリゾナ州立大学カレッジオブデザインで開催された「VRワークショップ at ASU」に参加し、UC-win/Roadに関する最新情報の発表や研修を実施し、各国各大学研究者との交流を図りました。大学研究者の発表を通じて紹介された研究の内容やVR活用のアイデアなどをレポートいたします。

■VRワークショップの開催目的
本ワークショップは、昨年2007年11月20日開催の「第1回 国際VRシンポジウム」を受けて、第2回開催へ向けての中間的な研究会として以下の目的で開催されました。
 1)UC-win/Roadの基本と応用を学び、短時間でVRモデリング行なう。
 2)第2回シンポジウムでのアイデアとモデリングを決定する。
 3)将来の研究、活動について議論する。
 ホストのアリゾナ州立大学建築環境デザイン学部、小林佳弘准教授がオーガナイズするWorld8のメンバーがアリゾナに集まり、8月12日から3日間の日程で下記のような内容で実施されました。
VRワークショップ in ASU ポスター

■VRワークショップASU スケジュール   於:アリゾナ州立大学
 2008/8/11  9:00〜17:30  プレワークショップ1
9:00-17:30 デジタルフェニックス・モデリング
 2008/8/12  9:00〜12:30  プレワークショップ2
9:00-12:30 UC-win/Road基本
 ・地形データの作成  ・テクスチャと3Dモデルの作成  ・MD3人間アニメーションモデルの作成
 2008/8/12  13:00〜17:30  ワークショップ・デイ1
13:00-13:15
13:15-13:45
14:00-15:00
15:00-16:00
16:00-17:30
オープニングスピーチ(小林佳弘 准教授、アリゾナ州立大学)
UC-win/Road最新情報(FORUM8)
ゲストスピーチ(エド・ガレア 教授、グリニッジ大学 UK) 「群集安全工学とシミュレーションの効果」
プレゼン1:ロナルド・ホーカー 准教授、ザイード大学 UAE 「UAEにおける歴史的建築様式と景観の再構築」
VRフェニックス・ダウンタウンモデルとドライブシミュレータ(デジタルフェニックスチーム、アリゾナ州立大学)
 2008/8/13  8:00〜17:30  ワークショップ・デイ2
8:00- 9:00
9:00-10:00
10:00-11:00
11:00-12:00
15:00-16:00


16:00-17:30
自動3Dオブジェクトモデリング(小林佳弘 准教授、アリゾナ州立大学)
Netlogo と3D人間モデルアニメーション(楢原太郎 研究員、ハーバード大学)
Shapeファイルプラグイン (FORUM8)
SDKによる交通生成 (FORUM8)
デシジョンシアター・デモンストレーション
  「Colladaデータと Google Earth」 (Dr. Robert、アリゾナ州立大学)
  「I-MOVE とUC-win/Road」 (DPチーム、アリゾナ州立大学)
SDK プログラミング (FORUM8・小林佳弘 准教授、アリゾナ州立大学)
Delphi基礎とアニメーションモデルの統合
 2008/8/14  8:30〜17:30  ワークショップ・デイ3
8:30- 8:50

8:55- 9:15

9:20- 9:40

9:45-10:05

10:10-10:30

10:35-10:55

11:00-11:20

11:25-11:55

13:00-14:00
プレゼン2:楢原太郎 研究員、ハーバード大学 デザインスクール
  「3Dキャラクタのシミュレーション・ツールの現状と次世代VR」
プレゼン3:コスタス・タージェディス 准教授、ハーバード大学 デザインスクール建築学
  「オンライン・リアルタイム・VRと関連プロジェクト」
プレゼン4(Online):カルロス・カルデロン 教授、ニューキャッスル大学 天候変動研究センター UK
  「アセスメントにおける天候変動インパクトと自然災害シミュレーション」
プレゼン5:クラウディオ・ラバルカ・モントーヤ 准教授、チリ・カトリック大学
  「都市計画モデリングとビジュアライゼーションの探求」
プレゼン6:ワーイル・アブデル・ハミード 助教、バーレーン大学 Bahrain
  「エジプトにおける戦略的計画提案のケーススタディ」
プレゼン7(Online):マイケル・ジェムトルード 准教授・ニク・ルーカ 教授、マギル大学 カナダ
  「モントリオール都市計画へのUC-win/Roadの適応性考察」
プレゼン8:福田知弘 准教授、大阪大学 環境エネルギー工学専攻
  「堺LRTプロジェクト、ネクストジーン20イン台湾、高校生による加古川下町再生デザイン」
プレゼン9:小林佳弘 准教授、アリゾナ州立大学 USA
  「第2回VRシンポジウムへのVRモデル提案」
ディスカッション
  「シンポジウムを経た将来的な開発」、「研究プロジェクトの提案」、「研究論文の発表」、「成果の公表」
 2008/8/14  15:00〜  テクニカルツアー1
  PURLとフェニックス・ダウンタウンの見学
 2008/8/15  9:00〜  テクニカルツアー2
10:00-
12:00-
14:00-20:00
TALIESIN West(Frank Lloyd Wright School)
ARCOSANTI
SEDONA

 プレワークショップが開催され希望する研究者に「UC-win/Road基本」、「VRモデリング」を受講いただきました。特に「デジタルフェニックス・モデリング」に携わった研究生クリス、リード、マイクが「デジタルフェニックスチーム」として指導にあたりました。リードは、9月よりフォーラムエイト(東京本社)に入社します。


■VRワークショップ・プレゼンの概要

オープニング・スピーチでは、小林氏より再度シンポジウムからの目的、目標を確認し、「UC-win/RoadによるVRモデリングを革新する」、「グローバルで知性的なインパクトをVRの市場や研究に与える」、「将来の研究や可能性を追求する」ことを規範として、プロトコルやツール、新しいアプリケーションを開発することが提案されました。これらの成果として実現する高度にデザインされたイメージ都市が示されています。
 フォーラムエイトの「UC-win/Road Ver3.4の最新情報」の紹介に続き、ゲストスピーチとしてエド・ガレア教授を招聘し、「避難シミュレーション」、「群集シミュレーション」に関する講演が行われました。建築、都市デザインを研究する参加者にとって大変関心の高いお話で多くの質問が挙げられました。「World8」メンバーによる最初の発表(プレゼン1)は、UAEのドバイのホーカー氏による歴史的な建築や景観の再構築に関する提案でした。
▲ワークショップスタート(小林氏プレゼン) ▲ガレア教授の招待講演

 ハーバード大学の楢原氏は、3Dキャラクタモデリングに関する研究発表、同大学タージェディス氏からは、「オンライン・リアルタイム・VR」のご提案がありました。ニューキャッスル大学のカルデロン氏からは、気候変動研究所ティンドールセンターにおける提案として自然災害シミュレーションを提案されており、当社としてもモデリングの援助を行う予定です。チリ・カトリック大学のモントーヤ氏は、「同大学のバーチャルユニバーシティー」、「サンチャゴ新料金所ゲートにおける環境評価」、「都市建築基準策定プログラムの統合」など具体的な提案が挙がりました。バーレーン大学ハミード氏からは、エジプトの村における都市計画モデルに関して発 表がありました。大阪大学の福田知弘氏は、大阪で同日大きく報道された堺市LRTのプロジェクトなど現在適用しているモデルが発表され、注目を浴びました。カナダマギル大学のルーカ氏からもモントリオールのLRTへの試行適用に関して具体的なUC-win/Roadモデルで説明がありました。最後に小林氏から第2回VRシンポジウムに向けた活動についてディスカッションが行われました。

 テクニカルツアーとしてアリゾナ州立大学近くの同大施設「デシジョンシアター」(http://www.decisiontheater.org)で7画面を使ったデジタルフェニックスプロジェクトなどのプレゼンを見学。テクニカルツアーとして日本では旧帝国ホテルの設計者として著名な近代建築3大巨匠フランク・ロイド・ライト氏の建築大学などを見学し、メンバー相互の交流を深めています。


▲ダウンタウンフェニックス模型と
  デジタルフェニックスRoadモデル
  (PDP画面)
▲フランク・ライト氏の全米最小の
  建築大学
▲壮大な建築プロジェクト ARCOSANTI

■VRワークショップ−World8メンバーによるプレゼン

▲ロナルド・ホーカー准教授(ザイード大学 UAE)

▲楢原太郎 研究員(ハーバード大学)

▲コスタス・タージェディス准教授(ハーバード大学)

▲カルロス・カルデロン教授
  (ニューキャッスル大学 UK)

▲クラウディオ・ラバルカ・モントーヤ 准教授
  (チリ・カトリック大学)

▲ワーイル・アブデル・ハミード 助教
  (バーレーン大学)

▲福田知弘 准教授(大阪大学)

▲ニク・ルーカ 教授(マギル大学・カナダ)

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