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ここでは、「マンホールの設計 Ver.2」にて対応した以下の項目について紹介します。
・鉛直方向ラーメン解析
・開口部無筋照査
・埋め戻し土の入力改善
・シングル配筋方向の指定拡張
・円形側壁の偏土圧載荷方法追加
・後輪荷重の進行方向の指定 |
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▲メイン画面 |
●鉛直方向ラーメン解析
- (1) 概要
「マンホールの設計」では、マンホールの常時の照査方法として、主に、平板解析、水平方向ラーメン解析、鉛直方向連続梁をサポートしていました。Ver.2では鉛直方向ラーメン解析による頂版、側壁、底版の照査に対応し、さらに適用範囲が広がっています。
矩形マンホール |
平板解析 |
水平方向ラーメン |
鉛直方向連続梁 |
鉛直方向ラーメン |
円形マンホール |
リング構造解析 |
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▲常時の側壁解析方法 |
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▲計算書 |
(2) モデル化
鉛直方向ラーメン解析では、頂版、側壁、底版が一体となったラーメン構造とみなし、鉛直方向のフレームモデルを作成して断面力を算出します。ラーメン構造の方向は、前後方向(頂版−前後壁−底版)、左右方向(頂版−左右壁−底版)の両方向を一度に照査することが可能です。
フレームの隅角部には、水平方向ラーメン解析時と同様、選択により剛域を設けることができます。頂版の上に入り口工を設けることもできますが、フレーム計算には考慮しません。また、基礎形式は直接基礎(地盤反力度)として照査します。
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▲モデル化 |
(3) 作用荷重
鉛直方向ラーメン解析時には、以下の荷重が考慮できます。
●鉛直荷重
躯体自重/鉛直土圧/活荷重(後輪荷重)/内水重/浮力/地盤反力/任意荷重
●水平荷重
水平土圧/地下水圧/内水圧
フレーム計算時の構造モデルや荷重等は構造解析画面で確認する事ができます。
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▲構造解析画面 |
(4) その他
地盤反力度の算出方法として、軸線幅と全幅を選択することができます。軸線幅の場合は、骨組モデルに載荷される荷重を集計し、骨組軸線幅を用いて地盤反力度を算出します。全幅の場合は、人孔全幅に作用する荷重を集計し、底面全幅を用いて地盤反力度を算出します。
軸線から外れた部分に作用する荷重は、隅角部に格点集中荷重として考慮するか否かを選択できます。また、断面照査時には、軸力を考慮するか否かを頂底版と側壁で個別に指定可能です。
●開口部無筋照査
- 本製品における開口部の照査は、入力の「開口部」画面において、開口計算モデルを追加することにより行います。
開口計算モデルにおいてはRC断面の照査のみ可能でしたが、Ver.2では、無筋断面照査も選択可能となります。
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▲開口部画面 |
●埋め戻し土入力改善
- 基本条件で埋め戻し土の入力を指定した場合、地盤画面では原地盤と埋め戻し土の入力が可能となりますが、埋め戻し土も原地盤と同様、マンホール底版下面までの入力が必要でした。
今回のVer.2では、頂版より上のみ、またはマンホールの途中までの埋め戻し土の入力でも計算可能としました。この場合、計算上埋め戻し土以深の土質定数が必要な場合には、自動的に原地盤の土質を使用して計算します。
●シングル配筋方向の指定拡張
- 「マンホールの設計」の部材設計においては、部材単位でシングル配筋の指定が可能ですが、側壁の水平方向と鉛直方向の扱いを個別に指定することはできませんでした。Ver.2では、シングル配筋の扱いを水平方向と鉛直方向で個別に指定できます。
●円形側壁の偏土圧載荷方法追加
- 常時の円形側壁の照査は、「東京都下水道サービス(株)、特殊人孔構造計算の手引き」を参考に、偏荷重(常時土圧に対する比)を1方向から作用させて円形リング解析を行っていました。しかし、一部の自治体では偏荷重を2方向から作用させた場合の照査が必要な場合があります。また、偏荷重の算出方法も、土圧に対する比ではなく、側圧(土圧+水圧)に対する比とする場合があります。Ver.2においては、偏荷重の載荷方法及び偏荷重の算出方法をそれぞれ選択可能としています。
●円形側壁の偏土圧載荷方法追加
- マンホールの頂版設計時に後輪荷重を考慮する場合、Pv(l活荷重による鉛直荷重)の算定に使用する低減係数βの算出や、活荷重の分布幅がマンホール幅より小さい場合の荷重換算時のマンホール幅Bには、正面からみた幅(進行方向:左右方向)を用いて計算を行っています。
Ver.2では、車両の進行方向(前後方向、左右方向)を指定できるようにしました。
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▲円形側壁の解析 |
●Ver.2.xx以降の対応項目
- リリース時期は未定ですが、「マンホールの設計 Ver.2.01」以降のバージョンにおいては、主に以下の内容を予定しています。
・開口部照査の支持条件の拡張
・頂版の3辺固定版照査
・マンホールの地震時の浮き上がり照査
・3D配筋シミュレーション
・円形マンホールの側壁展開図 等
今後もユーザの皆様からの要望を取り入れ、改良・改善に努めていきます。どうぞご期待ください。
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