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●はじめに
UC-win/Road エコドライブプラグインは、UC-win/Roadの走行ログを基にして、自動車運転による燃料消費量の計算、二酸化炭素排出量の計算、および、グラフ作成機能を支援する新しいプラグインです。
●二酸化炭素の排出量評価式 ※1
自動車走行による二酸化炭素の排出量は、燃料の消費量と比例することが一般的に知られており、旅行時間T、旅行距離D、車速変動特性の3要因により適切に定量化できることが明らかになっています。エコドライブプラグインでは、ドライブログの結果をもとに式(1)を用いて、燃料消費量、二酸化炭素排出量を計算します。
ここに、
E: 旅行時間Tに対する二酸化炭素排出量 (kg-C)
T: 旅行時間 (sec)
D: 旅行距離 (m)
K: 速度計測点数
δk: 直前の計測点より速度大 のとき 1 それ以外 のとき 0
vk: 第k点における走行速度 (m / sec)
Kc: 排出係数 CO2 0.00231kg-C / ガソリン cc (平成11年 環境省)
※1 大口・片倉・谷口「都市部道路交通における自動車の二酸化炭素排出量推定モデル」
土木学会論文集No.695/W-54,125-136,2002.1
●主な特長
UC-win/Roadのツールメニューとして「エコドライブログ出力開始」、「名前を付けてエコドライブログを保存」、「CO2排出量の算出」が用意され、これらを任意選択してドライブログの出力、保存、二酸化炭素排出量の計算を行うことが可能です。二酸化炭素の排出量算定式の各パラメータ値を任意に変更可能です。エコドライブログをデータファイルとして保存することができ、後日再読込みして、計算結果を再現することが可能です。
「CO2排出量の算出」結果では、走行時間(T)、走行距離(D)、燃料消費量(Q)、CO2排出量(E)の値を表示します。グラフ作成機能では、加速度、速度、時間当り燃料消費量、累計燃料消費量、時間当りCO2排出量、累計CO2排出量の各グラフを作成します。計算結果をCSVファイルに出力可能で、別途エクセル等で読込んで利用することが可能です。
●検証例
自動車の急発進、急停止と二酸化炭素排出量の関係を調べることを目的に、UC-win/Roadで一般的な市中を走行し、運転状態と二酸化炭素排出量の関係を検証しました。主なテスト条件として、(1)走行距離約1kmの同一コースを走行する、(2)交差点では必ず停止する、(3)速度制限は特に設けない、(4)荒々しい運転からやさしい運転まで数ケースを任意ドライブ走行する、の条件下で次の結果を得ました。
ケース名 |
走行距離
(km) |
燃料消費量
(L) |
CO2排出量
(kg-C) |
運転状態 |
TEST-1
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1.018 |
0.180 |
0.415 |
急発進、急停止を繰返す運転 |
TEST-3
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1.018 |
0.147 |
0.339 |
TEST-4
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1.025 |
0.102 |
0.237 |
急発進、急停止をなるべくしない運転 |
TEST-5 |
1.02 |
0.098 |
0.226 |
考察:
急発進、急停止を繰返す運転の場合、燃料消費量、CO2排出量とも増加する傾向にある。一方、急発進、急停止をなるべくしない運転の場合は、燃料消費量、CO2排出量とも減少する傾向がある。以上より、自動車の速度変化をなるべく抑えた運転を行うことが、CO2排出量の削減に期待できることが確認できました。
▲CO2排出量の算出画面
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▲TEST-1(赤)・TEST-5(緑) 検証結果比較 |
■UC-win/Road エコドライブプラグイン リリース予定日:2009年3月
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(Up&Coming '09 早春の号掲載) |
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