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新製品紹介

●土留め工の設計 Ver.4 慣用設計法及び弾塑性法による土留め工解析・図面作成プログラム

 「土留め工の設計」では、(1)周辺地盤への影響の検討、(2)設計要領第二集平成18年4月の対応、(3)慣用法で計算した変位、断面力などの計算経緯(構造力学計算) の出力機能、(4)自立状態でのヒービングの検討、(5)鉄道基準の強化などへの対応を行いました。


●周辺地盤への影響検討

 掘削は地下埋設物や土留め壁背面の既設構造物等の周辺構造物に与える影響が大きいため、事前にその影響について十分な調査・検討が必要です。本製品がサポートしている影響検討項目は表1の通りです。
検討項目/製品構成 土留め工設計 土留め工設計(フル機能版)
(1)近接程度の判定
(2)簡易予測法による予測
(3)周辺沈下量の概算値による予測 ×
(4)有限要素法(FEM) ×

(1)近接程度の判定
 周辺構造物への影響に関する検討を行うに際して、まず初めに、近接程度の判定を行う必要があります。本製品では、(1)土留め壁のたわみに起因する影響範囲(砂質土地盤)、(2)土留め壁のたわみに起因する影響範囲(粘性土地盤)、並びに、(3)土留め壁の引抜きを行う場合の影響範囲について検討できます。地表面上に照査点を設定し、その照査点が影響範囲と想定される領域U(図1の斜線部)にあるか否かを判定します。

(2)簡易予測法
 鉄道構造物等設計標準・同解説開削トンネル 平成13年3月 財団法人 鉄道総合技術研究所P.247に示されている考え方で、掘削断面が一般的な現場を対象に、最大沈下量推定図、並びに、最大沈下発生位置推定図から、図2に示すような背面地盤の最大沈下量(δymax)、発生位置(Lxmax)を推定します。本予測法は、2006年制定トンネル標準示方書開削工法編 平成18年7月 社団法人土木学会でも紹介されていますが、あくまでも得られた値については目安値程度であると記載されていますので、扱いには十分ご注意下さい。

   
  ▲図1 土留め壁のたわみに起因する影響範囲             ▲図2 最大沈下量とその発生位置
     (砂質土地盤の場合)


(3)土留め壁の最大変位と周辺沈下量の概算値による予測法 
 山留め設計施工指針 2002年 社団法人 日本建築学会P.228の考え方で、土留め壁の変形によって発生する沈下量の概算値を計算します。ただし、本計算は、弾塑性解析による土留め壁の変位に対してのみ検討することができます。図3(a)(b)に示すように、土留め壁の変形面積(斜線部Ad)に相当する沈下面積(点々部As)が、1次掘削時は三角形、2次掘削時以降は台形形状となるものと仮定します。この沈下形状から、照査点における鉛直変位、傾斜角を算出し、許容値を満足しているか否かを判定します。

               ▲図3(a) 1次掘削時                     ▲図3(b) 2次掘削時以降

(4)有限要素法(FEM)による予測法
 仮設指針P.61では、土留め背面地盤の変形の推定に用いられる有限要素法の考え方として、(1)地盤と土留め壁および支保工全体をモデル化して解析する方法と、(2)地盤のみモデル化し、弾塑性法などで計算した壁体変位を強制変位で与えて地盤変形を計算する方法が示されています。(1)の方法は、支保工、土留め壁、周辺地盤を含む全体をモデル化し、整合性のとれた入力値を与えるのが難しく、また、土留め壁変位の計算値と実測値の比較例も少ないとして、今のところ、あまり検討されていないようです。このような現状を鑑み、本製品では(2)の方法に対応しています。ちなみに、山留め設計施工指針では「強制変位法」と呼ばれています。

 図4(a)に示す弾塑性解析結果である土留め壁変位を、図4(b)のようにFEM解析モデルに強制変位として与え、掘削底面には、必要に応じて鉛直方向の掘削解放力(土被り圧)を作用させます。メッシュ分割、解析条件(境界条件)などは、デフォルトである程度信頼のおける解析条件を生成できるように配慮していますが、設計者の判断で自由に設定することができます。なお、地盤の構成則は「線形弾性」に限定していますが、パラメータ-(物性値)については内部生成した値を変更することができます。

図4(c)がFEM解析結果である変位図とY方向コンタ図です。この変位図から、地表面のY方向変位のみをプロットしたものが図4(d)です。照査点における変位が、許容鉛直変位、許容傾斜角を満足しているか否かを判定します。

       ▲図4(a) 弾塑性解析結果                     ▲図4(b) FEM解析モデル(強制変位)

       ▲図4(c) FEM解析結果                   ▲図4(d) 地表面Y方向変位量図
              (変形図、Y方向変位コンタ図)


●設計要領第二集 平成18年5月の対応

 設計要領第二集 平成18年5月 東日本・中日本・西日本高速道路株式会社に対応しました。設計の考え方は基本的に仮設指針と同じであると考えられます。


●変位、断面力の計算経緯(構造力学計算)出力機能

 慣用設計法で得られた壁体変位、最大曲げモーメントについて、解析モデルが、(1)片持ちばり、(2)単純ばりの場合に、構造力学公式集(構造力学公式集 社団法人 土木学会)に記載している考え方で検証できる仕組みを用意しました。これにより、現在、プログラム内部で計算処理し、結果だけを提示している変位、モーメント値について、その算出過程を確認できるようになりました。
図5(b)に示すように、結果詳細画面から計算経緯を検証したい結果について、構造力学画面にデータセットすることができます。


●自立状態でのヒービングの検討

 ヒービングの照査は、最下段切ばり位置を円中心とする円弧すべり的な検討を行うことから、切ばりの無い自立時に適用するのは問題があると判断していましたが、ご要望も多いことから、掘削底面を円中心として検討できるようにしました。


●鉄道基準への対応の強化

 鋼製支保工の設計計算において、鉄道標準の鋼製支保工の許容応力度の考え方として「列車荷重を直接支持する場合」に対応しました。同時に、列車荷重の扱いを各壁毎に設定変更できるように改善しました。



 以上、今回の主だった改訂内容を紹介させて頂きました。今後もユーザの皆様からのご要望を取り入れ、改良・改善を加えてまいります。

 ▲図5(a) 構造力学入力画面  ▲図5(b) 慣用法詳細確認画面からの
                            データセット

 ▲図6 列車荷重の入力画面
■土留め工の設計 Ver.4   リリース日:2006年8月25日



●GeoFEAS2D(土留め工の設計 Ver.4との連携) 有限要素法(FEM)を用いた
地盤の応力変形解析プログラム

●プログラムの概要

 「GeoFEAS2D」は、静的な条件下での地盤応力〜変形解析を行うプログラムです。本製品は2005年11月にリリースして以来、設計者の皆様にご利用頂いております。また、有償セミナー、誌上セミナー(土木施工)などで、多くの方に関心をお寄せ頂いています。
 本製品の最大の特徴は、土の構成モデルの充実です。最も簡単な弾性モデルから、地盤の弾塑性挙動を再現できる弾塑性モデルまでの13種類に、弾性モデルにおけるNo-Tensionモデルを加えると全15種類の構成モデルに対応しています。

●土留め工連携


 「土留め工の設計 Ver.4」では、FEM解析を実行する際に、GeoFEAS用の入力データを作成できます。図1に示すように、作成するにチェックマークをして下さい。


●GeoFEASの有効利用

 土留め工の設計で作成したGeoFEAS用の入力データ(解析モデル)を用いることで、例えば、構成則を変更して再検討してみたいとか、強制変位量を一部与え直して検討してみたいというようなことを簡単に行うことができます。


▲図1 土留め工の設計FEM解析実行画面
 構成則を変更したい場合は、図2(a)に示すように、[ステージ設定-要素定義]の「ソリッド要素のプロパティ設定」画面にて行います。また、強制変位量を変更したい場合は、図2(b)に示すように、[ステージ設定-解析条件]の「節点自由度拘束の設定」画面にてDx値を変更することで対応できます。

  ▲図2(a) GeoFEASのソリッド要素の          ▲図2(b) GeoFEASの節点自由度
          プロパティ設定画面                      拘束設定画面

 GeoFEASは、弾塑性汎用FEM製品ですから、土留め工ではカバーできない近接構造物をメッシュデータに追加して、これらの構造物の変形を照査することもできます。このように、土留め工の設計でFEM解析の有効性をご理解頂き、更なる検討が必要な場合には、GeoFEAS2Dをご利用頂きたいと考えています。
■GeoFEAS2D  リリース日:2005年12月5日

(Up&Coming '06 秋の号掲載)
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