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拡張バス IOシリアルインターフェース |
HARDWARE INFORMATION
2013-No.6 |
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インターフェースを用いて装置間でデータ転送する手段は、信号線を複数本束ねて並列にデータ転送するパラレル通信と、信号線1本で直列にデータ転送するシリアル通信の2種類があります。インターフェースカード登場の初期時代ではパラレルは近距離高速通信用途、シリアルは遠距離低速通信用途となっていました。ところがシリアル通信技術が進歩し従来のパラレル通信を凌ぐ速度がでるようになりました。今日ではギガビット越のデータ通信は一般的になり多くの機器やアプリケーションで利用されています。
フォーラムエイトはドライブシミュレータを開発販売しています。このシステムにおける通信部分で重要なことは大容量高速データ通信と低遅延通信の2つです。クラスターシステムではマスターPCから大量のデータが送信されますし、HILSやモーション連携では100〜1000Hzで運動モデル計算やモーション制御が必要になり低遅延通信が重要になります。また、一般的にDS上で遅延が大きくなるとシミュレータ酔いが起きやすくなることが知られています。
インターフェースは拡張ボードタイプ、PC本体内蔵タイプなど様々あります。以下に高速シリアル通信デバイスを簡単に紹介します。
USB 3.1 |
現在のPCで各種デバイスを接続するのに最も普及しているインターフェース。電源供給が規格化されており接続がシンプルなのが特徴。2013年8月にUSB3.1が策定され10Gbps高速通信を可能としている。 |
Thunderbolt |
インテルとアップルが共同開発。Macシリーズに標準搭載。WindowsPCにも拡張カードやオンボード製品がある。2013年10月にThanderbolt2が発表され転送速度は20Gbpsに向上した。主にストレージデバイスとの接続に使用される。 |
リフレクティブメモリ |
コンカレント日本(株)等で販売。RealTimeOS、Windowsに対応し高速通信が行える。光ファイバケーブルでネットワークを構築可能で最大ケーブル長は300m。ボードに128MB のメモリを搭載する。 |
SCRAMNET+
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dSPACE Japan(株)が販売。SCRAMNet+ネットワークに接続し高速通信が行える。MATLAB/Simulinkとの連携を意識している。拡張ボード単体での販売はなく、システムとして導入することが前提。 |
Giga CHANNEL |
(株)アバールデータが販売。スパコンなどのノード間を接続するインターフェースとして使用されている。光ファイバケーブルでループ状に接続し、独自の通信プロトコルをハードウェア処理して安全に高速通信が行える。 |
リフレクティブメモリ(以下RM)はネットワークで高度な時間的制限が要求される分散シミュレーションシステムや産業用システムに、必要十分なパフォーマンスを提供する製品です。近年の分散処理は各ノードにスーパーコンピュータ並みの性能がありますが、ノード間応答の遅延がしばしば問題になります。このような状況のタイムレスポンスを改善するのにRMを活用するメリットがあります。RMにより一般に使われているLANでの通信遅延を減らし、システムを効率的に動作させることができます。特にリアルタイムで機器を制御する場合では遅延時間の短さが最も重要になります。
RMの仕組みはデバイス上にSRAMを搭載し、このメモリ内容をネットワークで同期して各デバイスで同じ内容になるように通信しています。ネットワークは光ファイバケーブルで接続されており、デバイス間の同期反映完了まで2.1マイクロ秒しか要しません。またこのSRAMはCPUからメインメモリと同じ空間でアクセス可能になっており、通信パケットやプロトコルによる時間のオーバーヘッドが無いのも大きな特徴です。ネットワークはRM同士を接続するRing型と、RMと専用HUBを接続するStar型の両方に対応します。
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■図1 リフレクティブメモリ
(左からPCI用、PCI Express用、PCI Express LowProfile用、8ポートHub) |
DSにおいてリフレクティブメモリを導入した事例がありますので紹介致します。ここでリフレクティブメモリを使用した最大の目的は通信遅延を最小限にすることでした。一般的なLAN通信とRM通信で速度比較を行った結果が(図2)です。どのデータサイズ領域でもRMのほうが高速であることが確認できました。
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■図2 データサイズあたりの速度比較 (LAN通信は水色線、RM通信は赤線) |
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※1 社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。
※2 カスタマイズにはRM対応の他にレンダリング性能改善も含まれます。 |
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(Up&Coming '14 新年号掲載) |
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